【レビュー】デビル メイ クライ 4(DMC4) [評価・感想] 欧米ゲームの進化に目をそらしつつカプコンなりに進化させた新生DMC!


デビル メイ クライ 4/PS3 / Xbox 360
デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション/PS4 / Xbox One

どうも!KENT(@kentworld2)です!

今回は2008年1月に発売されたPS3/Xbox 360「Devil May Cry 4(デビル メイ クライ4)」のレビューをしていきます。

本作はスタイリッシュアクションゲーム「デビル メイ クライ」シリーズの4作目ですが、PS2からPS3への過渡期に生まれた中途半端な良作でした!

前作比で見ると間違いなく順当に進化しています。

でも、PS3/Xbox 360過渡期の流れには上手く乗れず、相対的に古臭く感じてしまいました。

そんなPS3/Xbox 360「Devil May Cry 4(デビル メイ クライ4)」の良いと思った点からまずは書いていきます。

※2015年6月にはバージョンアップ版のPS4/Xbox One「デビル メイ クライ4 スペシャルエディション」が発売。
※本記事ではPS4版のレビューをしていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 戦闘重視の3Dアクションゲーム。
  • プレイアブルキャラクターとしてネロとダンテが存在。
  • 前半はネロを。後半はダンテを操作することになる。
初リリース日 2008年1月31日
対応ハード PS3/Xbox 360/PS4/Xbox One
ジャンル アクションアドベンチャー
推定クリア時間 10~15時間
売上 初週25.2万本(PS3/Xbox 360)
発売元 カプコン

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良いところ

クオリティアップしたフィールド

PS2向けに3作発売された「デビル メイ クライ」シリーズ。

4作目となる今作は新世代のPS3/Xbox 360向けに発売されたことでフィールドのクオリティがグーンとアップしました!

描き込み量が増したのはもちろん、フィールドのスケールも倍以上になっています。

え?フィールドが広くなると移動が面倒そうだって?

本作の場合、「SPEED」という汎用スキルをアンロックすることでダッシュ移動ができるようになりました!

そのため広大なフィールドをスピーディに進むことが可能で、前作と比べてスピード感が増しています。

さらに今作では画面上にミニマップが表示されるようになりました!

おかげでメニュー画面から全体マップを確認する手間が省けています。

探索重視のゲームでミニマップは良し悪しあると思いますが、「デビル メイ クライ」シリーズは戦闘重視のアクションゲームです。

なので、画面上にミニマップを表示させることでサクサク進められるようになったのは素晴らしい改良だと思いました。

新主人公のネロが最高!

新ハードでの発売ということで心機一転したかったのでしょうか?

今作では新主人公としてネロが初登場します。

プレイアブルキャラクターとして特徴的なのが、デビルブリンガーという悪魔の右腕。

この能力を使えば敵を掴んで地面に叩き付けたり、遠くに居る敵を近くに引き寄せることができるんです!

これらの技を上手く使えばこれまでにない形でコンボを決めることができるようになり、まさにスタイリッシュなバトルを楽しめます。

個人的に好きなコンボは、レッドクイーンコンボ→スナッチの組み合わせ。

レッドクイーンコンボで敵をふっ飛ばし、スナッチでふっ飛ばした敵を引き寄せてのループが楽しい~♪

そんなデビルブリンガーはフィールドでも大活躍します。

なんと、グルムグラップがあるエリアではデビルブリンガーを使って離れた場所へピョンピョン飛ぶこともできるんです!

そのため前作と比べてアスレチック要素が増しているように感じました。

より渋くなったダンテ

「デビル メイ クライ」と言えばダンテ!

という訳で今作でもダンテは登場します。

ポイントなのが、成長した姿で登場すること。

なんと、今作のダンテは無精ひげを生やし、体格がガッチリしているんです!

前作までのチャラい感じも良かったんですが、今作では一転して渋くなっていますw

旧主人公のダンテと新主人公のネロがどのようにして絡み合うのか?

そこが本作最大の見所に感じました。

そんなダンテはゲーム後半に差し掛かるとプレイアブルキャラクターとしても使用することが可能。

アクション性は前作をベースにしていますが、新エンジンによって新鮮に楽しむことが出来ました♪

フレームレートはPS3版でも60fpsなので滑らかに動きますし、爽快感は着実に増していると思います。

大迫力のボス戦

PS3/Xbox 360には迫力のあるゲームが多数存在します。

本作はその中では標準的な部類だと思いますが、終盤のボス戦に関しては話が別でした!

終盤のチャプターでは主人公の100倍近くあるボスと戦うことになり、圧倒的なスケールのバトルを楽しめるんです!

しかも単に殴り合うのではなく、フィールドを高速で行き来して戦うことになるのでPS3/Xbox 360ソフトならではの体験を味わえます。

PS2とPS3って何が違うんだろう?

そんな疑問を持ったPS2 Onlyユーザーが居たら終盤のチャプターで発生するボス戦を見せたら何が違うのかハッキリ分かることでしょう。

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惜しいところ

新ハードになっても残り続けた課題

「デビル メイ クライ」シリーズは1作目から一貫して残り続けている課題がいくつも存在します。

ぶつ切り感のあるゲームプレイ。

スタイリッシュアクションと噛み合わせが悪い中途半端な探索や謎解き。

固定カメラによる理不尽さ。

これらの課題はPS3/Xbox 360向けに発売された今作でも健在でした。

前作から3年しか経っていないとは言え、2008年と言えばシームレスなゲーム体験を味わえるPS3/Xbox 360ソフトが欧米からいくつも発売された頃です。

コール オブ デューティ、アンチャーテッド、アサシン クリード

これらのタイトルをプレイした後に本作をプレイすると古臭く感じてしまいます。

確かに前作比で見たら順当にパワーアップしているんですが、PS3/Xbox 360過渡期の流れに上手く乗れているとは言えません。

せめてフィールドの切れ目は無くしてロード時間なしで各地を行き来できるようにしてほしかった。

まあ、PS3/Xbox 360ソフトでシームレスプレイを優先し過ぎるとフレームレートが低下してカクカクする恐れがあるので、爽快感とシームレスプレイはトレードオフなのかもしれませんけどね。

竜頭蛇尾なゲームプレイ

「デビル メイ クライ」シリーズはボスの流用が多く感じます。

過去3作では1周の間に何度も同じボスと戦ったものです。

今作でもその辺りは変わっておらず、終盤はボスの再戦ラッシュとなりました。

それだけなら百歩譲るとして、フィールドも使い回しが目立ってくるのでどうしても竜頭蛇尾な印象が残ってしまいます。

前述の通りゲーム後半になるとプレイアブルキャラクターがネロからダンテに変わるので、アクション性で差別化を持たせたかったのでしょうけどね。

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全体のまとめ

対応ハードが新しくなって順当に進化した「デビル メイ クライ」。

間違いなくクオリティアップしていると思いますが、2000年代後半に台頭した欧米ゲーム群によって埋もれてしまった感じがします。

グラフィックを描き込み、フィールドも広くする。

PS2からPS3への進化ってそれだけではないと思うんですが、本作はその程度の進化に留まっていました。

PS2ソフトなら目を潰れたこともPS3ソフトでは許されなくなってきます。

その辺りは気になりましたが、前作比で見ると順当に進化しているので今となっては過去3作よりも今作の方がおすすめしやすいです。

欧米ゲームの進化に目をそらしつつカプコンなりに進化させた新生DMC!

こんな人には特におススメ。
・スタイリッシュアクション好き。

こんな人にはおススメできない。
・テンポを重視する人。

デビル メイ クライ4/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約15時間

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10件のコメント

固定カメラは、スタイリッシュな60フレームのアクションを出すために、仕方なかったと思います。PS3世代では、まだグラフィック描画性能が足りてなかったんじゃないかな。

あぁ、60fpsは頭から抜け落ちていました。追記しておきますね!

あと、同ハードで発売されたDmCデビルメイクライもレビューしますので楽しみにしていてください♪

開発スタッフ的には心機一転させたのでしょうけど、あの時代は洋ゲーが台頭してしまいましたからね〜。
そこで差をつけられちゃったのは残念ですね(^^;;
自分はその時期、DSやPSPに凝っていたので据え置き市場がそんなことになってたのは知らなかったですよ。
Wiiの不振も相まって距離を置いてたなぁ。

それから迷走期に入り、11年かかってようやくナンバリングが再始動ってわけですか。

ネロというとなぜか「暴君ハバネロ」を思い出しますwww

2008年前後の据え置き機市場は洋ゲーの台頭で物凄い進化を遂げておりました。

和ゲーも和ゲーで進化はしていましたが、洋ゲーの異常なスピードには追いつけておらず、揶揄されていましたねぇ。

迷走と言えば次回作の名倉DMCはやり玉に挙げられますw

そちらもレビューする予定なので、ここからDMCがどう変わったのか書いていきたいと思います!

ハバネロからネロを彷彿しましたかw

個人的にはネロって名前はありそうでなかったかっこいい名前に感じています。

ダンテで同じボス3回戦うのはさすがにちょっと・・・と思いました。
このシリーズ、バイオみたいな探索やギミックが足かせになってスタイリッシュさとかけ離れているのがゲームプレイへの没入感を削いでますよね。
ただボス戦の演出やアクションの派手さ、駆け引きは洋ゲーには無いものなのでこの作品ならではだと思います。ムービーでたまにあるお馬鹿なノリやダンテの掛け合いが好きです。

ネロは若くて熱血さと青さを持った主人公で渋くなったダンテと差別化されてて良いと思いました。5ではどのように成長しているかストーリーも楽しみですね。

同感です。探索やギミックは緩急としては良いのですが、本作の場合はさじ加減が悪いのか、それともギミック自体が微妙だからか足枷になっていますね。旧ゴッド・オブ・ウォーシリーズの謎解きは楽しめたんですが・・・。

和ゲーならではの派手さやセンスは確かにあると思います。

ネロとダンテの対比は良かったですね!どちらも男が持つ魅力を上手く表現していたと思います。

DMC4はスタイルチェンジがいつでも切り替えられるようになったのが嬉しかったですね。前作ではセープポイントでないと切り替えられなかったので、今作では様々なスタイルを使いやすくなりました。ステージも全体的に明るくなって広くなったので前作より好みですね。

確かに古臭さは感じましたね。PS3のリマスター作品はたまにプレイしますが、その中でも特に感じました。ボスやステージの使い回しも前作より目立ちましたね。もう少しバリエーションを用意してほしかったです。

そうでした!スタイルチェンジをいつでも切り替えられるようになったのは大きな改善点ですね!

それと、確かに今作のほうが世界観が明るくとっつきやすかったと思います。

デビルメイクライの作風には反しているのかもしれませんが・・・

全体的に本作はグラフィックを美しくして動きを滑らかにしたPS2ソフトという印象が強いです。

後半は力尽きてしまったのかもしれませんね。

洋ゲーってどうしても演出重視で周回に不向きなんでアクションと演出を切り分けてるDMCは本当に貴重なんだなって最近になって思いましたw

周回プレイの洋ゲーってあまり聞かない気がします。

逆に和ゲーは多い印象で興味深いですね。