ウォッチドッグス/PS4 / PS3 / Xbox 360 / Wii U (Z指定)
2014年6月に発売されたPS4/PS3/Xbox 360「ウォッチドッグス」を今回はレビューします。
PS4/PS3/Xbox 360「ウォッチドッグス」は、ハッキングを題材にしたオープンワールドアクションゲームです。2014年9月にはXbox One版が。2014年12月にはWii U版も発売。
目次
良いところ
ハッキングシステムが面白い
本作は「グランド・セフト・オート」にかなりそっくりなゲームです。
リアルな街の中を自由に動き回れますし、車に乗って目的地へ行く点やミッションクリア形式である点、サブ要素が沢山ある点など、共通点があまりにも多いですからね。
しかし、ハッキングというシステムによってゲームのテイストは大きく異なっています。
本作ではスマートフォンを使って様々な物をハッキングすることができます。
ハッキングできるものはカメラ、エレベーター、信号機などのコンピューターから住人の個人情報まで!?
特に面白いのが、カメラのハッキングです。ハッキングできる範囲はプレイヤーが見えているところだけなんですが、カメラをハッキングする事でカメラの視点に切り替える事が可能になり、そこからハッキングをすることができるようになるんです!
そうなるとハッキングできる範囲が広がりますし、広がった視野に新たなカメラを見かけたらさらにハッキングできる範囲が広がりますので、プレイヤーが移動しなくても次から次へと広範囲にわたってハッキングができるんですよね。
メインミッションでは、そんなハッキングのシステムを活かしたパズル的な要素が面白かったです。
カメラは何も壁に固定されているだけではありません。
パソコンについているウェブカメラから警備員が持っている隠しカメラも存在するので、それらを上手く利用すればプレイヤーが移動しなくても建物の奥を確認する事が出来て、重要な物をハッキングすることができるんです。
また、ゲームを進めて行くと敵に見つからないよう仲間を案内するシチュエーションに出くわすんですが、そこでもハッキングしたカメラに視点を切り替るシステムが活かされていて、「面白い!」と思いました。
さらに面白いと思ったのが、数分後に敵が襲って来るミッション。
あらかじめ沢山の敵が襲ってくる事が分かっているのでその間にハッキングで自由に爆発できる粘着爆弾などをセットして待ち伏せするんですが、まるで罠を作っているかのようで、タワーディフェンスゲームのような楽しさがありました。
それ以外にも車に乗って追手から逃げるカーチェイスシーンで信号をハッキングして交通状況を麻痺させたり、車止めを作動して足止めができるなど、逃げる楽しさもあって「グランド・セフト・オート」の要素が上手く味付けされています。
地味ながらも面白い探索要素
広大なフィールドの各地には、ワープポイントや収集アイテムが隠されています。
面白いのが、それらを見つけるには付近にある鍵を解除しないといけない事。
鍵を解除するには高いところに登ったり、カメラをハッキングして様々な場所を見渡さなければならず、パズル要素や探索要素が高く感じられました。
一見すると普通の都会なのに、実は沢山のパズル的なゲームデザインが隠されているところが面白いですね!
豊富なサブ要素
・犯行を起こしそうな人を探知して、未然に犯罪を防ぐ犯罪探知。
・車を使った様々なミッションが楽しめるフィクサー契約。
・見張りに見つからずターゲットを気絶させるギャング・ハイドアウト。
収集アイテム、ワープポイントの解除以外にも、様々なサブミッションが用意されています。
どれもメインミッションで行う要素を切り取った様な物ばかりですが、メインミッションの興奮をまた味わいたい人にはおススメの物ばかりです。
どのサブミッションもかなりの量が用意されているので、すべてをクリアするには時間がかかると思います。
ミニゲームの作り込みが凄い
本作には全部で11種類のミニゲームが用意されています。
この手のゲームではお馴染みのテーブルゲームをモチーフにしたミニゲームから空想世界で非・現実的なアクションを楽しめるミニゲームまでバリエーションに富んでおり、しかもミニゲームによっては何十ものステージが用意されていて、専用のスキルシステム、ステージクリエイト、オンラインランキングまで用意されているのだから凄い!
個人的に一番良かったのが、スパイダータンクという大型のクモロボットを操って大暴れして行くゲーム。
警官を倒しまくったり、車を破壊しまくったりと、とにかく暴れまくれるゲームなんですが、攻撃方法も多彩で、弾を発射したり、足で踏みつぶしたりと、めちゃくちゃ爽快感があります。
警官を倒したり、車を破壊する事でスコアが加算されていきますしね。
破壊するターゲットは色々あるので、案外長く遊べます。ゲーム本編ではあまり暴れることができないので、このゲームでストレス解消をしましょう!
細かいところまで作り込まれた世界観
このゲームではスマートフォンを使って通行人の個人情報を確認することができます。
年齢から職業、好きなものなど様々な情報を知ることができますし、中にはSNSでのやりとりを確認したり、家族間でのやり取りを覗く事もできるので、細かいところまで作り込まれているなと思いました。
サブミッションをアンロックするには通行人から情報を入手しなければならないので、単なる飾りでは無いところも良いですね。
自然に溶け込んでいるオンライン要素
本作には様々なオンライン要素が存在します。
スコアランキングからマルチプレイまで色々あるんですが、マルチプレイを行う場合、本編を中断せずシームレスに切り替えられるのが良いと思いました。
そのマルチプレイもドンパチに頼った内容では無いのもポイント!
特に面白いのが、「オンラインハッキング」と「ctOSモバイルチャレンジ」。
前者はいずれかのプレイヤーのゲームに入り込み、相手にばれずにハッキングを行う内容なんですが、オンラインプレイヤーが自分の世界に勝手に入って行くところが面白いですし、ハッキングする側は一定時間バレないように隠れ無ければならないので、かくれんぼ的な楽しさがあると思いました。
「ctOSモバイルチャレンジ」は相手プレイヤーが支持するヘリや警察の追跡をかわしながら制限時間内にすべてのチェックポイントを通過してゴールをする事が目的なんですが、邪魔をする側はゲーム本編を持っていなくてもスマートフォンやタブレットにコンパニオンアプリをインストールするだけで遊べるのが面白いと思いました。
惜しいところ
もう少し練り込んで欲しかった
ハッキングというシステムは、実に面白い要素だと思います。
しかし、まだまだ練り込みが足りないと思いました。
序盤は主人公の能力が低いのでハッキングに頼らざるを得ないんですが、ゲームを進めて行くと体力を増やせたり、武器を強化出来たり、スローモーション能力が身につくなど戦闘能力が上昇して、ハッキングに頼らなくてもクリアできるようになってしまいます。
そうなってくると、ただのドンパチゲームになってしまうんですよね。
力づくで銃をバンバン撃って戦っても良いし、敵に見つからずハッキングでこっそり倒すのも良いですよー!
というUBIソフトからのメッセージが聞こえてきそうですが、もう少しステルス&ハッキングを重視した調整にしても良かった気が。
ハッキングを使って敵を倒せても、大してスキル解除に必要な経験値が入りませんし。
○×ボタンの役割が逆
PS4版のみになってしまいますが、○ボタンでキャンセル。×ボタンで決定は混乱します。
大抵のゲームでは○ボタンで決定、×ボタンでキャンセルという設定になっていますからね。
海外では○ボタンでキャンセル。×ボタンで決定が普通なので、ローカライズする際に間違えたのでしょう。PS4のHOMEメニューでは日本仕様なので、混乱してしまいます。
エンディングが長過ぎる
開発規模が大きいタイトルだけあって、本作のエンディングは20~30分ほどのボリュームです。
だったらスキップしたら良いじゃん?と思う方も多そうですが、スキップする事は出来ませんし、エンディング中にリセットしてしまったらオートセーブによってエンディング直前にシーンに戻されてしまいます。
もしクリア後の世界でサブ要素を楽しみたい場合、20~30分もの間ゲームを放置しなければならないので、ちょっと困りました。
使い勝手が悪い車の呼び出し
本作ではスマートフォンを使って好きな車を呼び出すことができるんですが、これが使い勝手悪い。
呼び出したと思ったらかなり遠くに配置されている事がありますし、ミッション中は使用不可能ですからね。
車が欲しい場合は、結局近くにある車を奪う事が多かったです。
また、使用不可能と言えばランダムイベントが発生した際はミニゲームをプレイできないのも困りました。
ミニゲームをプレイしようかなー?でも、近くでランダムイベントが発生してプレイできない!という事は割と多かったですからね。
この手のゲームでありがちな移動の不便さですが、本作でもそれはありました。
他のゲームとは違ってタクシーを使ってワープするのではなく、列車やブ要素を攻略する事でアンロックされるワープポイントを使う事になるんですが、マップが広い割にそこまでワープポイントが多い訳では無いですからね。
ただ、PS4版の場合そこまでワープするのに待ち時間が無い点は良いと思いました。
チェックポイントのタイミングが悪い
メインミッションで何度かチェックポイントのタイミングが悪いと感じる事がありました。具体的に言うと、長話をする直前とかね。
ムービーシーンでは無いので長話の最中も操作する事はできるんですが、先に進むイベントが発生するにはそれまで待たなければならず、先のイベントでミスをする度にそれを聞かされるのはテンポが悪く感じます。
クリア後のミッションを再プレイできない
この手のゲームではお馴染みのミッションリプレイ機能。残念ながら「ウォッチドッグス」には搭載されていません。
せっかく攻略の自由度が高い作品なだけに、勿体無く感じられました。作成できるセーブデータの数も1つだけですし・・・。
全体のまとめ
「グランド・セフト・オート」系タイトルですが、規模自体は「グランド・セフト・オートV」には及びません。
しかし、同作品よりも暴力表現がやや弱く、密度を重視した作りである事からこちらも楽しめました。
傑作には一歩及びませんが、ハッキングシステムには可能性を感じるので、続編もプレイしたいところ。
こんな人には特におススメ。
・自由度が高いゲームが好きな人。
・敵を罠にはめるのが好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・自由度が高いゲームが苦手な人。
ウォッチドッグス/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約30時間
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マルバツが逆なのは確かに分かりにくかったですね
ただゲームによっては、海外とマルバツを逆にしたせいでできない操作があったりするんですよね
洋ゲーはバツが決定、マルがキャンセルのままでもいいと思います
>nonoさん
出来ない操作ですか?
そんなものがあるのか・・・よくわかりませんが、
日本では海外産にしても
○で決定。×でキャンセルが常識になってしまっています。
PSハードに触れている人ほどここはお決まりになっています。
積んでいたウォッチドッグスをやっとクリアしました!これで安心して2の発売を待てます(^-^)
ハッキングは良い味付けになっていましたね。
カメラを介して爆発物をハックして敵を倒したり、停電を起こして敵の大群の中を気付かれずに駆け抜けたりした時は最高に気持ち良かったです。
あの「してやったり感」は他のゲームでは味わえませんね。
都会の中にパズル要素が隠されているのは面白かったです。
どうすればあそこまで登れるのか、どのカメラをハックすれば鍵を開けられるのか探すのが楽しかったですね。
ファストトラベルポイントを全てアンロックすると実績が貰えるから夢中になってやりましたよ。
ストーリーはいわゆる自警団もの、復讐劇として良く出来ていました。
身内を人質にとられて敵の言うことを聞くしかない展開はありがちですがハラハラします。
実写映画ではどんなストーリーになるか気になりますねー。色んな登場人物の思惑が絡む話だから2時間の映画にまとめるのは大変そう。どちらかと言うと連続ドラマ向けの話かも。
>悪いところ
ハッキングでチマチマ敵を倒すよりドンパチする方が手っ取り早い場面も多いですね。
とはいえTPSとしての出来はイマイチでした。
銃を構えないで撃つブラインドシュートをすることができないし、スティック押し込みにリロードとスローモーションが割り当てられてるから操作が混乱します。
あと見つかったら即ゲームオーバーのステルスプレイ強要ミッションとか、しつこ過ぎる警察の追跡にはイライラしました。
追跡がしつこい割にハッキングで撃退できるポイントが少なかったです。もっとハッキングで華麗に追跡をかわしたかった…(´Д` )
続編では現場に行くことなくハッキングだけでミッションをクリアできる場面もあるようなので楽しみです。
ところで今、ポケモンGOが流行ってるから続編ではポケモンGOのようなゲームを夢中でプレイする通行人を登場させればリアリティが出ると思いましたw
でもスパイダータンクみたいなARゲームが存在するあの世界じゃポケモンGOは流行らないかな?
>チキさん
クリアおめでとうございます!
久しぶりにこの記事を読み返してみたところ、
意外と気合を入れて書いているなーと思いましたw
ハッキングは面白かったですよね。
GTAをアレンジする事でこんなに変わるのか!?と思いました。
してやったり感は「風来のシレン」の罠ダンジョンっぽくてお気に入り。
パズル要素は良かったですよね。
一見すると近未来の街なのに、
実は壮大なパズルになっているっていうところがゲームっぽくて好き!
そうそう、実写映画も公開予定なんですよね。
映画という事でかなり予算を組んでいそうなので、
ハッキングを使った派手なカーチェイスに期待したいです。
>チキさん
ゲームバランスはもう少し工夫してほしかったですねー。
新規タイトルなので、実験も兼ねているのかも。
ハッキングのバリエーションは1作目とは言えもっと欲しかった。
そこは続編に期待していますよー。
前作から2年半も経つだけに、色々と練り込まれているハズ!?
ウォッチドッグスの世界はさらに進んだARゲームが存在しますもんねw
ポケモンGOはGPSを使った位置ゲーで、
既存の素材を組み合わせて化学反応を起こした印象です。