

Minecraft/PS4 / PSV / Xbox One / Xbox 360 / Wii U
様々な機種で発売された「マインクラフト」を今回はレビューします。
「マインクラフト」はキャラクターを操作して3Dドットの世界を探索し、物を作るゲームです。
2012年5月にXbox 360版が。2014年6月にPS3版が。2014年10月にPSVITA版が。2014年11月にXbox One版が。2014年12月にPS4版が。2015年12月にWii U版が発売。
※レビューしたのはXbox 360版です。
目次
良いところ
物を作る楽しさ
ゲームを始めると、いきなり広大なオープンワールドマップに放り出されます。
そして自由に歩き回ることができるようになるのですが、穴を掘ったり、オブジェを組み立てるなど、1ブロック単位で何でも作ることができるんです!
穴を掘って土を手に入れ、その土で建物を建てたり、素材を合成し、それを使って建物を建てたり・・・。
プレイヤーの想像力次第で何でも作ることができるので、物を作るのが好きな人は麻薬的な面白さを感じられるでしょう!
このゲームを例えで言うと、レゴの素材を探したり、集めたりしてレゴを組み立てるゲーム!
その気になれば実在する建物を内部から色々と作れますし、人気ゲームの世界を再現したり、超巨大な美少女のドット絵を作る事だって出来てしまいます!
発見する楽しさ
オープンワールドマップはとても広大で、各地を探索することで珍しい素材が手に入ります。
中には洞窟の奥を探索するなど入手するのに骨が折れる素材も!?
難易度ノーマル以上では敵も出てくるので、探索ゲームならではの苦労と発見する楽しさを感じられるハズです。
この感覚は昔のゲームっぽく、3Dドットの世界観といい、プレイしていると懐かしい気持ちになって来ます。
ちなみに「クリエイトモード」を選択したら手持ちの素材数を気にせずいくらでも設置することが可能で、ほとんどの素材を持った状態になるのですが、ここで挙げた「発見する楽しさ」が薄れてしまいますので、あまりおススメしません。
自由度が高い
「マインクラフト」は物を作る事。素材を探す事がメインとなっていますが、それ以外にも様々な要素が存在します。
例えば野生の動物を懐かせてペットとして飼う事が出来たり、作物を育てる事が出来たり、雪合戦が楽しめたり・・・。
本当に遊び方が無限大に用意されているので、プレイヤーの想像力次第で何百、何千時間と遊ぶことができます。
どんどん進化する内容
「マインクラフト」は買い切り型のゲームですが、半運営型となっていて、どんどん進化していきます。
定期的にアップデートパッチが配信され、不具合の修正以外にも「クリエイトモード」、ミニゲーム、新要素、素材など遊びの幅が広がるものも数多く追加され、一度飽きてもまたハマってしまう事があります。
2,000~3,000円程度のゲームでこのサービス精神は凄いです。フルプライスで売り出しても良いくらいの内容。
懐かしい雰囲気
全体的に懐かしい雰囲気がしました。本作のグラフィックはすべてのものが3Dドットで表現されているため、8~16ビット時代のゲームに思い入れがある人にはたまりません!
その拘りぶりは徹底されていて、素材ブロック以外にもプレイヤーキャラや動物まで3Dドットで描かれていて、さらにはオブジェクト破壊時や波の表現も細かい3Dドットになっているんです!
つまり、この世界には丸いものが存在しないって事ですね。最初の頃は「え?こんなところも3Dドットで作られているの!?」と思いました。
癒される
全体的に癒し要素が強い作品でした。
ゲーム中に流れるBGMはピアノを中心とした少ない音数のシンプルな構成のゆったりしたヒーリングサウンドなので、凄く癒されるんです。
モンスターが出てくる事もあるので、そんな時にゆったりしたBGMが流れると違和感がありますがw
個人的に合わない&気になったところ
もっと作った後の楽しみが欲しい
もっと作った後の楽しみが欲しいと思いました。
ゲームをプレイしていると何らかの建物を作りたいという気持ちが沸くので何かを作ることになると思いますが、それが完成したとしても何も起きません。自分が満足するだけです。
一応オンライン・オフライン対応のマルチプレイに対応しており、フレンドに作ったものを見せることも出来ますが、ほとんどが見せて終わり。
ブログなどのSNSで自分が作ったものを紹介するなどしないと、モチベーションを保つのが難しく感じます。
今時のクリエイトゲームでは作品をアップロードして他のユーザーに評価してもらう機能が定着しているので、本作でもソーシャル要素をゲームの中に取り入れて欲しかった。
まあ、2,000円~3,000円のゲームでそれを求めるのも酷かもしれませんが。
ストーリー要素が薄く、モチベーションを保ちにくい
このゲームにはストーリー要素がほとんど存在しません。
敵と戦う事はありますが、それは建物の崩壊を防いだり、素材を集めるためにする事であって、ストーリーを進めるために存在する訳ではないんですね。
「マインクラフト」の本質はあくまでもツールであって、そこに探索や戦闘の要素を加えてゲームっぽくなっているだけ。
エンディング的なものはありますが、ストーリー性は低く、ゲームを攻略するというよりは物を作るのを目的でプレイしないと楽しめません。
作業的に感じてしまう
どこかで素材を集め、自分が作りたいものを1ブロック単位で組み立てる。
基本的にはこれの繰り返しなので、非常に作業的です。
そのため長いことプレイしていると嫌になる時が出てきます。コツコツとプレイするのが好きな人にはこれが良いのですが・・・。
もっと親切なチュートリアルが欲しかった
全体的にプレイヤーを突き放した作りになっていると思いました。
Xbox 360版ではチュートリアル的なマップが用意されており、素材の組み合わせでどんなアイテムを作ることができるのか分かる「レシピ」が追加されていますが、それでも最近の親切なゲームと比べたら分かりにくく感じられます。
積極的にプレイしない限り攻略サイトを見ないと気が付かない事も多いので、今時のゲームに慣れていたら不親切に感じられてしまうかもしれません。
もちろん、ゲーム内でのガイド機能が少ない分手探り感が出てきてまるで昔のゲームをプレイしているかのような感覚を味わえるので一概に悪い事ではありませんが、せっかく沢山の遊びが詰まっているだけに、それをもっとプレイヤーへ伝える努力をした方が良いと僕は思いました。
それにこのゲーム、ストーリーがありませんからね。
もっとコンシューマー向けに最適化してほしかった
コンシューマー向けの最適化はあまりされているとは言えません。
本作は元々パソコンで発売されたタイトルを移植したタイトルなので、マウスで遊ぶ事を前提にして作られています。
そのため、ゲームパッドでは操作がしにくく感じられました。
例えばアイテムメニューではカーソル移動でアイテムを選択する事になっているのでスティックでは操作しにくいです。
何十ものアイテムがズラーッと表示されるのもTVから離れてプレイするとごちゃごちゃして見えます。
パソコンの場合はモニターの近くでプレイする事になるからアイコンが多くても良いんですけどね。
もう少しコンシューマー向けに最適化されたユーザーインターフェースにしてほしかったです。
全体のまとめ
ハッキシ言って第一印象は良くありませんでした。
ストーリー要素はほとんど存在せず、不親切なチュートリアルと最適化されていないユーザーインターフェースがとっつきを悪くしています。
でも、コツを掴むと最高の遊び場を手に入れた喜びを味わう事になり、麻薬的な面白さを感じられました。
探索や戦闘の要素もあるので単なるクリエイトゲームに収まらず、ツールの域を出た作品に感じます。
完全にプレイヤーを投げっぱなしなゲームなのでしっかりと目標を持ってプレイしないと楽しめませんが、ハマったら一生楽しむことができます。
ツールの域を出たクリエイトゲームの歴史を変えた作品。
3Dこんな人には特におススメ。
・能動的に楽しめる人。
・コツコツとプレイするのが好きな人。
・癒されたい人。
3Dこんな人にはおススメできない。
・作業ゲーが苦手な人。
・自分で目的を作れない人。
マインクラフト/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約50時間
新しいジャンルを築き上げたゲームの1つですね!私はこのゲームを知った年代が中3の頃で、忙しくて気軽にできるゲームを求めていたこととレビューにもあるように親切ではないゲームデザインの影響であまりハマれませんでした。同時期に弟がものすごくのめり込み、今でもときどき遊んでいるので、時間に余裕があった小学生の頃に本作が出ていたらまた私の評価が違っていたのかもしれません(´ー`)
当初はPC版が動画を中心に広まっていたので、コンシューマ版はあまり売れないのではと思ってましたが、PSVで本作がまさかのミリオンヒットを達成しましたよね!(唯一のミリオンタイトルという点でもまたすごい)
PSV版こそ小学生を中心に広まった印象です。
私はこの手のは、あまり乗れない人ですが、DQビルダーズは目的やチュートリアルがあるらしいのでPS4を買ったらやってみたいです。