2015年4月に発売された3DS/Wii U「ロデア・ザ・スカイソルジャー」を今回はレビューします。
3DS/Wii U「ロデア・ザ・スカイソルジャー」は、
飛行能力を持った人型ロボットを操作するフライングアクションゲームです。
プロぺが開発したWii「天空の機士ロデア」をベースに角川ゲームスがアレンジを加えています。
※レビューしたのはWii U版です。
空を飛ぶ気持ち良さ
本作の主人公は、ロックオンした場所へ素早く空中移動することができます。
ある程度の制限はありますが、数十メートル先だったら余裕で空中移動ができるんです。
また、空中に浮かぶリングをくぐると特定の方向へダッシュが出来たり、
列に並ぶ「グラビトン」というアイテムを並んだ方向性に沿って進入する事で
自動で連続入手が出来たりと、スピード感のあるスカイアクションが可能で、
空を飛ぶ気持ち良さは味わえると思いました。
やり込み要素
本作はステージクリア制ですが、1ステージに9個もの収集アイテムが隠されています。
普通に奥へ進んでいくだけでは気が付かないところに隠されていますので、
探索する楽しさがあると思いました。収集アイテムはご褒美要素をアンロックさせるために必要で、
そのバリエーションが幅広いのでつい集めたくなってしまいますね。
また、敵を倒すと素材を入手する事が可能で、これを集めて主人公の能力値を強化したり、
各ステージのクリアタイム、グラビトン入手数に応じた評価システムが搭載されていたりと
それ以外にもやり込み要素が多く、元となった「天空の機士ロデア」よりも長く遊べます。
取っつきが最悪に悪い
指定した場所をロックオンして空中移動するのが本作の主な移動手段ですが、これが非常にやりにくい。
右スティックでターゲットを指定するだけでも慣れが必要なのに、空中移動できる時間に制限があり、
足場がないところでゲージが0になったら即死になるので、最初の方はミスを多発すると思います。
何もないところにロックオンできないのもミスを多発する大きな要因だと思いました。
凡ミスで島から落下。慌てて復帰しようと空中移動をするものの、
島の根っこ部分にしかロックオン出来ず、そうこうしているうちに
ゲージが0になって即死というパターンが多いんですよね。
ちなみにWii UではWiiリモコンも使用できますが、本作は対応していません。
おそらくゲーム性が変わっているので対応させたくなかったんでしょうが、
このゲームはWiiリモコンのポインター操作じゃないと厳しいです。
余計なRPG要素
初期状態の主人公は、「天空の機士ロデア」よりもステータスが低くなっています。
攻撃力はもちろん、防御力、スピード、飛んでいられる時間、一度に発射できる弾の数など。
その影響で戦闘が厳しく、素材を集めて強化しないとあっという間にやられてしまいます。
このゲームはステージの奥へハイスピードで進んでいくのが気持ち良い作品なだけに、
ちまちまと敵を倒して素材を集めてステータスを高めるRPG要素は邪魔に感じられ、
ゲームのテンポを大きく崩してしまっていると思いました。
長過ぎる1ステージ
ステージ構造は「天空の機士ロデア」とほぼ同じですが、こちらは1ステージが非常に長く感じられました。
空中移動に制限が加えられているために思うよう奥の島へ進めなくなり、
敵が固くてサクサク倒せず、操作をスムーズに行えない事で体感的には2倍くらい長くなっています。
酷い時には1ステージクリアに1時間かかるくらい。
ステージの中にはどんどん奥へ進んでいくだけではなく、
敵の全滅やアイテム集め、謎解き、ボス戦も用意されていますので、胃もたれしてしまいます。
理不尽な難易度
このようにステージ構造を変えず、様々な仕様を変えてしまったために
全体的にゲームバランスがおかしいです。とにかく理不尽なくらい難しい。
操作性が悪く、空中移動に制限を加え、主人公のステータスが低く設定され、
100個集めると残機数が1増えるアイテムの入手頻度低下、
回復アイテムの有限化により、しょっちゅうゲームオーバーになります。
ゲームオーバーになるとステージの最初からやり直しなので、
それが1時間くらいのステージだったら大ショックです。
いや、難易度を高めている要因の多くは理不尽なものなだけに、
ショックというよりも怒りの方が大きいですね。苦労してステージの終盤まで進めたのに、
操作性の悪さによって発生した落下死でゲームオーバーになった時にはディスクを割ってしまいそうです。
全体的に安っぽい
元のゲームがWiiソフトという事で、Wii U基準で見ると安っぽいです。
キャラクターやフィールドはカクカクが目立っていますし、モーションも旧世代。
解像度こそはアップしていますが、何故か空が淡い色に変わり、
緑も鮮やかではなくなっているのでむしろWii版よりも見栄えは悪くなっています。
しかもフレームレートが60fpsから30fpsになり、
ロード時間も長くなっているので、上位機種なのに劣化版ですねこれは。
イオンがうるさすぎる
様々なナビゲートをしてくれるヒロインのイオン。「天空の機士ロデア」からボイスの量が増えており、
さらに色々喋ってくれるんですが、ウザさが増しました。
空中ダッシュをすると「ビューン!」、「いけー!ロデア!」と叫び、
地上を歩いていると「ロデア、飛ばないの?」と問いかけてきて、
理不尽なゲームバランスと相まってイライラします。
何かしらの行動を取る事で美少女キャラが喋るのはキャラゲーにはありがちなので、
いかにも角川ゲームスが調整した作品だなぁと感じました。
ウザさが増してイオンに感情移入できなくなった分、ストーリーの魅力が薄れています。
元の素材が良いので理不尽な部分を必死で受け入れたらそれでもある程度は楽しめますが、
どうしてここまで酷くなってしまったのか。いくらデバイスが変わった事のハンデがあるとは言ってもね。
驚くほど酷い調整によって理不尽極まりない駄作へと変貌した作品。
こんな人には特におススメ。
・理不尽なゲームが好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・ストレスが溜まっている人。
・アクションゲームが苦手な人。
ロデア・ザ・スカイソルジャー/お気に入り度【30/100%】
プレイした時間・・・約10時間
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