

ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 /PS4(通常版) / (限定版)
ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期/PSV(通常版) / (限定版)
2017年1月に発売されたアドベンチャーゲーム、PS4/PSV「ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期」。
前作をさらに上回るボリュームと衝撃が詰まった物凄い作品でした。本記事では本作のレビューをしていきます。
目次
今回も土台は逆転裁判。だけど単なるフォロワーには収まらない!
今回も土台は「逆転裁判」でした。学園内でコロシアイ生活を送り、殺人事件が発生したら探索パートのスタート!
証拠品を探し出し、すべて見つけ出したら裁判パートで事件の黒幕を暴いていきます。
裁判パートが終了したら一つの物語が集束に向かい、次の物語がスタート。
その合間には学園内を自由に探索して生徒とのコミュニケーションやミニゲームなどを楽しむことができますが、ストーリーが気になり過ぎて探索をする気にすらならない。今回もそれだけのパワーを感じられました。
土台は「逆転裁判」なのは確かですが、ストーリーのパワーは別方面で尖りまくっていて単なるフォロワータイトルで収まらないから凄いです。
エンターテイメント性抜群のゲーム要素
アドベンチャーゲームはストーリーありきのジャンルです。だけど、「ダンガンロンパ」シリーズはそのストーリーを楽しむだけではなく、遊ばせるように作られているから好きなんですよね。
今回もゲームだからこそ実現出来た遊び心あるストーリー演出が満載で、他のメディアからでは得られない物が詰まっています。
その代表例が裁判パート(学級裁判)です。裁判パートでは生徒たちの発言から矛盾をしていくのがメインになっていますが、単調にならないよう数多くのミニゲームが挿入されます。
今作ではドライビングゲーム、パズルゲーム、リズムアクションゲーム、脳トレゲーム、シューティングゲームなどが用意されていて、プレイヤーを退屈させません。
中には過去作に似たミニゲームもありましたが、微妙にゲームシステムを変えて来ているから新鮮に楽しめました。
多少強引なところはあると思うけど、ゲームである事を忘れていないのは好感が持てます。
テーマは「嘘」。嘘のすべてを盛り込んだ恐ろしい作品
今作で最大の特徴は「嘘」になると思います。嘘って聞くとネガティブなイメージを持ってしまう方も多いと思いますが、一概に悪いとは言えないところがあるんですよね。
「嘘も方便」ということわざがあるように時には嘘を付いてピンチから逃れなければならない事もあるのは確かで、本作の裁判パートでは時には嘘を利用しなければならなかったりします。
プレイヤーの行動手段に嘘が加わった事で選択肢が増えてしまい、正解を導き出すための難易度は高くなってしまいましたが、推理ゲームとしての奥を深くすることに成功しました!
実は嘘を付く事での裏ルートも存在するのだから、もう1周プレイしたくなってしまいます。
と、ここまで嘘について肯定的に語っていきましたが、本作は一般的な悪い嘘もふんだんに盛り込んでいるんですよね・・・
次回作のハードルが上がるどころか下がってしまう衝撃的なラスト
毎回、衝撃的過ぎるどんでん返しを行う「ダンガンロンパ」シリーズ。
今作でもひっくりひっくりひっくり返されて正解だと思っても実は間違い。と思いきや実は正解。いや、実は間違いだったという感じで2度、3度騙されること間違いなしで、その度に驚かされました。
お約束に囚われない作りになっているので、沢山のストーリーモノに触れられている方ほど騙されやすいかもしれません。
主人公だから。良い奴だから。人気声優を使っているから。パッケージにデカデカと映し出されているからなんて先入観を持ってプレイするとビックリする展開が待っているかも!?
記事を読まれた方の中にはこの記事に貼ってあるスクリーンショットをネタバレに感じる人もいると思いますが、公式が許可している範囲までのスクリーンショットはむしろ、ミスリードになっているのでまだ未プレイの方を騙すため貼った方が良いと思っています。
でも、今回はやり過ぎてしまったのは否めません。プレイヤーを驚かせる事に頭が行き過ぎてしまったあまりどんでん返しのスケールがどんどん大きくなってしまい、取り返しのつかない事をしてしまった感があります。
ネタバレになるので具体的には書きませんが、次回作のハードルが上がるどころか下がってしまいました。そもそも、次回作は出ないかもしれない。そう思ってしまうようなオチです。
次の展開を見せた時点で本作のネタバレに繋がってくるので、100%楽しみたい方は次の展開が見えるまでやる事をおススメします。
よくやったぞ!小高さん!ダンガンロンパスタッフ!
次回作のハードルが下がってしまったと書いたらネガティブに感じられそうですが、そんな事はありません!
1回しか使えない切り札を使ってしまったからこそ感じられる感情で、よくやれたなぁと思いました。
これをやってしまうことで様々な物が犠牲になるというのに、あえてそれをやる心意義を買いたいです。良い意味でシリーズを続ける気がないんだなぁと。
「ダンガンロンパ」も人気が高まり今ではスパイク・チュンソフトの看板タイトルなんだから尚更そう感じます。
おまけゲームが充実しているところからもシリーズを続ける気がない事が伺えました。
本編だけでも前作以上の大ボリュームだと言うのに、それに加えてクリア後にはいつものコミュニケーションゲームの他にすごろくゲーム、ダンジョンRPGを収録するって何を考えているんだよ!?
本来ならスピンオフタイトルとしてフルプライス販売しても良いというのに、それをやろうとせず1作品に全部ぶち込んでしまう。
このサービス精神、ラストのオチは商業主義ではなく、クリエイト主義だからこそ出来たことだと思うので中小企業のスパイク・チュンソフトだからこそ生み出せた作品に感じました。
絶対に賛否両論だと思いますが、変化球や刺激が大好きな僕はよくやったぞ!小高さん!ダンガンロンパスタッフ!と言いたいです。
肥大化して重苦しいのが最大の欠点
個人的に今作最大の欠点は肥大化し過ぎて重苦しい作品になった事です。
「ダンガンロンパ」ってハイスピード推理アクションゲームでテンポの良さが1つのウリだと思っていたんですが、今作は肥大化し過ぎてその良さを打ち消していました。
全体的に1つ1つの章が長い!特に裁判パートは前作よりもさらに長くなってしまい、スムーズに進められても2時間はかかってしまうほどのボリュームだったりします。
その中には意味のない議論で時間を稼いでいたりするのだから、蛇足に感じてしまうところがあります。
さらにテンポを悪くしているのが裁判パートで挿入されるドライブゲームの「ブレインドライブ」。
裁判パートにドライブゲームを盛り込むその遊び心は買いたいんですが、クリアまでに最短でも5分はかかってしまい、冗長に感じてしまいました。いくらでも短縮することは出来たと思うのでここでテンポを悪くして勿体ない。
ゲームって足し算で何でも付け足せば良いってもんじゃないんですよね。今作はとにかく何でもぶっこんでいるところがあって、その結果、過去作よりもスマートさに欠けていたと思います。
いつもよりも退屈に感じる時間が長かったので、そこが個人的に一番気になったところですね。
全体のまとめ
ちょっと贅肉が目立っているところはありますが、ストーリーに関しては前作をさらに上回る衝撃が詰まっていました。
これはそこらのクリエイターが作れる代物ではなく、狂いに狂った小高さん、ダンガンロンパスタッフしか作れないものです。
良い悪いは置いといて、この衝撃を少しでも多くの人に味わってもらいたい!特に「ダンガンロンパ」シリーズを過去にプレイしている方はやって損はありません。いや、あるかも。
看板タイトルまで育ったのに自らぶち壊す衝撃作!次回作のハードルは確実に下がりました!
こんな人には特におススメ。
・どんでん返し好き。
・推理モノ好き。
・王道に飽きた人。
こんな人にはおススメできない。
・怖いものが苦手な人。
・王道好き。
ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約35時間
なるほどこういう評価に落ち着いたか。
まぁ良くも悪くも尖りきった作品ですよねw
ネタバレ触れずに感想書けない笑
ゲーム部分を語ると偽証とスクラム、パニック議論はどれも良かった!
テンポ阻害してる感もなかったし。
ブラインドライブは短縮スキルつけてたけどそれでも長かったなぁ。
とは言え前作のブレインダイブ?も似たようなもんだったしなぁ。
個人的には理論武装のタイミングが分かりにくすぎた。
ストーリーはよくこんな劇物持って来たと思った笑
個人的には2の6章評価してないからそれよりは良かったと思いました。
ミステリ好きとしてはトータルの完成度は過去作トップだと思います。
続きはネタバレ全開のラジオで笑