
バイオハザード4/GC / PS2 / Wii / PS4
バイオハザード リバイバルセレクション/PS3 / Xbox 360
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2005年1月に発売されたGC「バイオハザード4」のレビューをしていきます。
本作はサバイバルホラーアクションゲームになりますが、後のシリーズだけではなく世界中のゲームに大きな影響を与えた歴史に残る傑作でした!
ぼくが「ゲーム史に歴史を刻んだタイトル特集!」みたいな記事を書く場合、本作は欠かせません。
それだけ本作が与えた影響は大きく、個人的な神ゲーリストの仲間入りも果たしました。
一体、「バイオハザード4」の何がそんなに凄いのか?
まずはその辺りについて語っていきます。
※2005年12月にはPS2版が発売。2007年5月にはWii版が発売。
※2011年9月には本作のHDリマスター版を収録したPS3/Xbox 360「バイオハザード リバイバルセレクション」が発売。
※2017年8月にはPS4/Xbox One版が発売。2019年5月にはSwitch版が発売。
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- 狙いを定めて敵を倒していくアクションシューティングゲーム。
- 寄生虫によって凶暴化した人間(ガナード)が主な敵。
- それまで固定化されていたカメラアングルが肩越し視点に変わった。
初リリース日 | 2005年1月27日 |
対応ハード | GC/PS2/Wii/PS3/Xbox 360/PS4/Xbox One/Switch |
ジャンル | ホラー/TPS |
推定クリア時間 | 12~18時間 |
売上 | 累計22.0万本 |
発売元 | カプコン |
目次
良いところ
フルモデルチェンジによるチャレンジ精神
1996年に発売されて以来、超人気シリーズとなった「バイオハザード」シリーズ。
しかし、2000年代に差し掛かる頃にはマンネリ感が出てきたんです。
「2」のザッピングシステムなど、続編の多くは新要素を盛り込んではいました。
が、1998年に「2」が出たのかと思ったら1999年に「3」。2000年に「コードベロニカ」。2002年に「1」のリメイクと「0」を発売するなど人気シリーズ故に乱発が目立っていたんです。
さすがにこれだけ短期間のうちにポンポンと続編を出していたら多少の新要素があってもマンネリを感じてしまいます。
かくいうぼくもリメイク版「1」の直後に「0」をプレイしていたら終盤に差し掛かる頃には似たような展開に少し飽きていました。
そんな中で発売されたのが今回レビューするGC「バイオハザード4」。
タイトルこそ「バイオハザード」にナンバリング付けているだけですが、それまでのシリーズ作品とは全くの別物でした!
分かりやすく言うと、サバイバルホラー”アドベンチャー”がサバイバルホラー”シューティング”に変わっていたんです!
従来の「バイオハザード」と言えば、探索型アドベンチャーゲームに徘徊するゾンビを対処する要素が加わったような感じでした。
ところが今作の場合、ゾンビ(のような敵)を倒しながらストーリーを進めていくアクションシューティングゲームに生まれ変わったんです!
そう感じた大きな要因が、カメラワークの変更。
従来の「バイオハザード」シリーズは視点が固定されており、移動する毎にカメラアングルが切り替わる方式を採用していました。
一方、今作の場合はカメラが常に肩越しの視点になったんです!
加えてスティックを動かして狙いを定めるシューティング要素が追加。
照準移動によって銃で撃ちたい部位を細かく決めることが可能になり、従来のシリーズ作品には見られなかった狙い撃つ楽しさが加わりました。
ゲームジャンルの変更に合わせてマップデザインも大幅に変化。
従来の「バイオハザード」シリーズは入り組んだ建物をグルグル回るような形式でしたが、今作では一部を除いて細長い道をどんどん進んでいく形式になったんです!
このように本作は視点、システム、マップデザインなどあらゆる点が過去作品とは大きく異なるのでフルモデルチェンジとアピールされていました。
フルポリゴンで描かれたハイクオリティなグラフィック
「バイオハザード」シリーズと言えばグラフィックの美しさにも定評があります。
ですが、ちょっと待ってください。
肩越し視点に切り替わったらすべての物をポリゴンで描かないといけないじゃないですか!?
「スーパーマリオ」のようなデフォルメされたグラフィックだったらまだしも、「バイオハザード」シリーズはフォトリアル調のグラフィックを採用しています。
いくらゲーム機の性能が上がったとは言え、ゲームキューブではリアルな世界で3Dで完全に描いたら無理が出てくるでしょう。
ところが本作の場合、極めて高い水準でリアルな世界を3Dで完全に描いていたんです!
さすがに固定カメラ式を採用していたリメイク版「1」ほどの美しいグラフィックではありませんが、それでもゲームキューブソフトにしては異次元とも言えるクオリティでした。
ここまでリアルな世界をついにフル3Dで描けるようになったのか!?
本作を初めてプレイした時はこんな感じで感動したものです。
狙い撃つ楽しさ
ゲーム性の面で特筆したいのが、狙い撃つ楽しさです。
前述の通り本作ではスティックを動かして狙いを定めるシューティング要素が追加されました。
これが非常に面白く、「バイオハザード」シリーズの核となる新たなゲーム要素と言っても過言ではないくらい良く出来ているんです。
ポイントなのが、銃を構えることでレーザーサイトが表示されること。
おかげでアクションシューティングゲーム初心者でも狙いが定めやすく、銃弾を発射しなくても今はどの部位に当たるのか分かるようになっているんです。
豊富なリアクション
このように本作はシューティング要素が良く出来ているんですが、とっておきの調味料が盛り込まれていました。
それは、敵キャラクターの豊富なリアクションです。
銃弾を敵に当てた時にリアクションが発生するのは当たり前ですが、本作の場合はバリエーションが凄い!
例えば顔を撃つと首が吹っ飛ぶ場合がありますし、足を撃つとズッコケます。
今となっては当たり前のことに見えますが、当時はここまで作り込まれたTPSがほとんど無かったので驚きました。
もちろん、作り込まれているのは敵だけではありません。
一見すると飾りに見えるオブジェクトにも干渉することができるんです!
木箱、タル、ニワトリ、扉、カンテラ etc…
これらのオブジェクトに攻撃を加えることで何かしらのリアクションが発生し、時にはゲームを有利に進めることが出来ます。
グラフィックをリアルにするだけではなく、リアクションまでリアルにするとは!?
か弱いアシュリーとのタッグプレイ
ある程度ゲームを進めるとアシュリーという女性キャラクターが仲間になります。
しかし、アシュリーはか弱い娘で戦闘力はありません。
そのため主人公のレオンは彼女を守りながらステージの奥へ進むことになるんですが、ゲーム的に良いアクセントとなっていました!
特筆したいのがチャプター3-4。
このチャプターではアシュリーを操作できるんですが、なんと固定カメラ式なんです!
しかもアシュリーは攻撃手段を持っておらず、敵が現れたら逃げるしかありません。
そのうえで謎解きをすることになるので、旧「バイオハザード」シリーズに通ずる楽しさを感じました。
フルモデルチェンジをしつつもこういった旧来の要素を盛り込む辺りファンの心理を分かっていますねw
バイオハザードならではの恐怖感
バイオハザードと言えばホラー!
という訳で本作にも様々な恐怖体験が詰まっています。
まず触れたいのが、成長した寄生虫が体に詰まったタイプのガナード。
彼らの首を吹っ飛ばすと顔から寄生虫が飛び出てくるんですが、初めて見た時はビックリしました!
だって、単に飛び出てくるだけではなく、そのままガナードの体を操ってこちらに近付いて来るんですよw
従来のシリーズ作品と同じく本作は銃を構えながら移動出来することはできないので、狙いを定めている時は「来るな!来るな!」と唱えていましたw
もうひとつ触れたいのが、チェーンソーを持ったタイプのガナード。
彼らはギュインギュイン音を鳴らしながらこちらに近付いて主人公の顔をチェーンソーで斬り刻もうとしてくるので超怖かったw
しかもチェーンソーを持ったガナードは体力が高い関係上、逃げ回りながら戦わないといけないので追われる恐怖を感じました。
引き込まれるストーリー
怖いゲームなんてやりたくない!
そう感じる方も出てきそうですが、個人的にはのめり込むようにプレイしてしまいました。
前述の通りシューティング要素が優れていますし、それに加えてストーリーが引き込まれるような作りだから止め時を失ってしまったんですよ。
ストーリー面でポイントなのが、目的が明確であること。
当時の大作ゲームはストーリーが複雑化しすぎて訳が分からなくなりがちだったんですが、本作の場合は登場人物が少なめで目的も分かりやすかったんです。
加えてイベントシーンが控えめなのでテンポよく楽しむことが出来たので、当時の大作ゲームをプレイしている時にありがちな胃もたれ感がありませんでした。
息抜きに最適な射的ゲーム
とは言え本作はホラーゲーム。
あまりの怖さにプレイしていると精神が参ってしまうこともあります。
そういう意味で嬉しかったのが射的ゲーム。
射的ゲームはある程度進めるとプレイすることが可能で、1列揃う度に景品が貰えるんです。
景品は登場キャラクターのボトルキャップ。
当時はボトルキャップがブームだったのでついつい集めたくなりましたw
ポイントなのが、本編のシューティング要素をそのまま持ってきていること。
そのためシューティングゲームとしての出来が素晴らしく、最高の息抜きとして楽しめます。
最高のサブゲーム「ザ・マーセナリーズ」を収録!
さらにゲームをクリアすると「ザ・マーセナリーズ」という最高のサブゲームが解禁されます。
「ザ・マーセナリーズ」のルールは簡単。
制限時間内に箱庭マップを徘徊する敵を倒してスコアを稼ぐことです。
面白いのがコンボシステム。
テンポよく敵を倒すことでボーナスポイントが蓄積されていくので、
いかにして効率良く敵を倒すのか?
が問われ、自分だけの攻略ルートを探していく楽しさがあります。
高ランクでクリアすることで新しいプレイアブルキャラクターがアンロックされるうえ、それぞれ初期の所有アイテムが異なるので何周もプレイするほどハマりました。
あまりにも面白いので、後の作品で定番化するのも納得するほどです。
個人的に合わない&気になったところ
フルモデルチェンジによって失った面白さ
前述の通り今作はフルモデルチェンジを果たしたので、残念ながら過去作品から失った面白さもいくつかあります。
まず挙げたいのが、敵の横を素通りする時の恐怖感。
従来の作品では「ラジコン操作の難しさ」「限定された攻撃手段」「同じ場所を行き来するゲーム進行」によって何度も何度もゾンビの横を素通りする必要がありました。
ところが今作の場合、「操作性の改良」「無制限に使えるナイフ攻撃」「ほぼ一直線に進むゲーム進行」によってそういう恐怖感が薄れてしまったんです。
敵の横を素通りするのは慣れてしまえば簡単なので、時にはゲームプレイが淡白化してしまいました。
もう1つ挙げたいのが、探索&謎解き要素の低下。
従来の作品では入り組んだ屋敷やダンジョンを探索して謎解きをする要素に力を入れていました。
ところが今作の場合、そういった要素は一部を除いて控えめなんです。
その分だけシューティング要素を強化するなどしていますが、どこか寂しい気もします。
全体のまとめ
ややマンネリ化していたシリーズの新境地を開拓した歴史的な作品。
新境地を開拓した故に過去作品から失った面白さもありますが、そういった不満をかき消すくらいのパワーを感じる作品で当時は衝撃の連続でした。
こんなゲームを2005年初頭に発売するとは!?
本作をプレイする以前のぼくはグラフィックがリアルになることを否定的に見ていたんですが、本作をプレイして考え方を改めました。
見た目だけではなくリアクションもリアルにすることで面白くなるゲームもあるんだなと。
余談ですが、本作はSwitch/Wii U「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」が出るまでの12年間、ずーっと和ゲー最後のGOTY受賞作でした。
それだけ世界でも高く評価されたので、欧米で発売されたあらゆるゲームが本作の影響を受けて作られたんです。
シューティング部分は「ギアーズ オブ ウォー」を始めとする三人称視点のアクションシューティングゲームが参考にしていますし、「デッドスペース」シリーズに至っては何から何まで本作にインスパイアされています。
その影響力は2000年代に発売された和ゲーの中ではトップクラスの大きさと言っても良いくらい。
発売当時はゲームキューブからPS2への完全版商法などで需要が分散してしまい、前作比で見ると国内では大きく売上を落としてしまいましたが、「バイオハザード」シリーズを語る上では絶対に欠かせないタイトルです。
後のシリーズだけではなく世界中のゲームに大きな影響を与えた歴史に残る傑作!
こんな人には特におススメ。
・ハイクオリティなゲームをやりたい人。
・アクションホラーを体験したい人。
こんな人にはおススメできない。
・固定画面のバイオハザードを求める人。
・怖いのが苦手な人。
バイオハザード4/お気に入り度【100/100%】
プレイした時間・・・約25時間
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