どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2018年3月に配信されたPS4「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」のレビューをしていきます。
本作はフィンチ家を探索するアドベンチャーゲームですが、プレイしている時はまるで不思議な映像を動かしながら小説を読んでいるかのようでした!
とにかく不思議な映像表現が満載なので、ストーリーを理解出来なくてもなんだか楽しくなってきます。
ゲームらしい駆け引きがほとんど存在せず、3時間程度で終わるのは好みが分かれるところですが、逆に言えば誰でも最後までプレイできる作品だと思いました。
そんなPS4「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- フィンチ家を探索していくアドベンチャーゲーム。
- 視点は一人称で展開される。
- 家の中に隠された日記などを読むことでその人物の軌跡を追体験できる。
初リリース日 | 2018年3月26日 |
対応ハード | PS4/Xbox One/Switch |
ジャンル | アドベンチャー |
推定クリア時間 | 3~4時間 |
価格 | 2241円(税込)(PS4) |
発売元 | Annapurna Interactive |
目次
良いところ
一人称視点ならではのストーリー表現
本作は滅亡してしまったフィンチ家の軌跡を追体験していくアドベンチャーゲームになります。
でも、いずれの家族も結局は死んでしまったのだからオチが分かっているじゃないですか?
開発者もその辺りのことは分かっているようで、本作は死に至るまでの過程に全力を注いでいました!
特に力を感じられたのが、一人称視点ならではのストーリー表現。
ゲームの大部分はFPSのような一人称視点で展開していくんですが、プレイヤーが退屈しないよう様々な演出を取り入れているんです。
例えば人間を操作しているかと思ったら急にネコや鳥、サメ、カエルに変身して飛んだり泳いだりできるようになるんですよ。
リアリティを重視していると「何じゃそりゃ!?」って感じですが、次から次へと非現実的なストーリー展開・表現が続出して最後まで中だるみすることはありませんでした。
ストーリー的に面白いのかどうかはともかく、アトラクション的に見ると最高の3時間を体験出来ます。
こんなにも出し惜しみなく次から次へと新しい映像表現を挿入するとは!?
パンの耳みたいな部分は全くと言って良いほど存在せず、美味しいところだけを切り抜いています。
丁寧にローカライズされた3Dの文字
一人称視点のゲームと言えば没入感が凄いですよね?
本作の場合、丁寧にローカライズされた3Dの文字によってさらに没入感が増していました!
音声は英語なので日本語が画面内に挿入されるんですが、ただの文字ではありません。
なんと、ゲーム内に3Dのオブジェクトとして効果的に挿入されるんです!
しかも文字によってはクルクル回転したり飛び回ったりします。
この演出によって背景と文章が見事に連動しており、字幕表示とは比べ物にならないくらいの没入感を味わえました。
さらに凄いと思ったのが、3Dの文字が表示されると自動的にカメラがそちらへ向かうこと。
例えば上記のスクリーンショットでは屋敷の上に3Dの文字が表示されていますよね?
このようなアングルは手動で行っているのではなく、自動的に行なっているんです!
このように本作は3Dの文字が挿入されると自動的にそちらを向くように設定されているので、道しるべの役割も果たせていると思いました。
ゲーム進行は基本的には一本道なんですが、屋敷の中はやや入り組んでいるので時には迷うこともあるんですよ。
でも、そういう時にも3Dの字幕が効果的に挿入されてそちらを振り向くようになっているので、入り組んでいる割には迷いませんでした。
本作はストーリー重視のゲームなので、テンポよく進められるのは嬉しいです。
多様性が凄いインタラクティブ要素
ストーリーを語る媒体としてみた場合、ゲームは映画やアニメなどと比べてどこが優れているのか?
ぼくはインタラクティブ性だと思っています。
つまりプレイヤーが自由に映像を動かせるかどうかということなんですが、本作の場合はその辺りを徹底的に追求していました!
例えば工場内で魚を加工する作業をしながら頭の中でゲームのシーンを妄想するなんてシチュエーションがあるとします。
その場合、右スティックで魚を加工する作業をしつつ左スティックで妄想内のゲームキャラを操作することになるんです!
全く異なる2つのシチュエーションを1つのコントローラで同時にこなすのは混乱しますが、今までにこんなインタラクティブ体験は味わったことがなかったので驚きました。
このゲームの開発者はどんな頭をしているのでしょうか?w
常人では考えられないような発想力を持っているようなので、頭の中を覗きたくなります。
考察が捗るストーリー
公式サイトのゲーム概要を見て分かるように、フィンチ家がどうなったのかはプレイする前から分かっています。
だからこそ「今、操作しているキャラクターはどのような最期を迎えるのだろう?」と想像する楽しさがあるように感じました。
でも、キャラクターによっては意図的に最期を端折っているんですよ。
なのでスッキリしない部分もあるんですが、一方では考察する楽しさを感じられました。
各地を探索しているとストーリーを補完するようなオブジェクトやテキストが見つかるので、「このキャラクターはどのような最期を迎えたのだろう?」と想像するのも楽しいです。
惜しいところ
ゲーム的には薄味
本作は屋敷を探索する一人称視点のアドベンチャーゲームですが、ゲーム的な要素は薄く感じました。
探索要素も控えめですし、この手のゲームにありがちなパズル要素もほとんどありません。
また、ゲームオーバーの概念も存在せず、緊張感は全く感じられません。
なので、ゲームと言うよりは不思議な映像を動かせる小説のようでした。
そう考えるとクリアまでのプレイタイムが3時間程度で約2,200円なのは妥当なのかも知れません。
好みが分かれるストーリー
題材は分かりやすいんですが、日本人の感覚だとストーリーの好みは分かれやすく感じます。
まず、大半の登場人物が死んでしまうというのが人を選びますし、端折っている部分も多いですからね。
全体的なセンスは良くも悪くも欧米のゲームだなぁと感じました。
全体のまとめ
一人称視点で描かれるストーリー表現に全力を尽くした作品。
散々発売された一人称視点のゲームですが、本作をプレイしてまだまだ可能性を秘めていることが分かりました。
なので、「ゲーム(特に一人称視点)に飽きた」なんて感じている人は是非プレイしてみてください!
面白いのかどうかはともかく、ゲームのアイデアはまだまだ眠っていることが分かるでしょうから。
前身となる「The Unfinished Swan (アンフィニッシュド スワン)」(2012)をプレイした時も思いましたが、本作を手掛けているgiant sparrowは一人称視点の特性をよく理解していますね。
ゲーム的な駆け引きはほとんど味わえないので、不思議な映像を動かせる小説に手を出す感覚でプレイすることをおすすめします。
不思議な映像を動かせる3時間小説!
こんな人には特におススメ。
・斬新なゲーム好き。
・考察好き。
こんな人にはおススメできない。
・駆け引きを重視する人。
フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約5時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
PS4だと今年4月のフリープレイで貰えましたね。
自分もDLして貰いましたが、あの奇妙な家の外観を見て
「あれ?XboxOneのゲームパスでも見たような…」と調べ
たら、やはりありましたのでOne版でプレイしましたが、
なかなか面白かったですね。いや、登場人物が全員死亡
してしまうので面白い、と言うとあれですが。
やはり子供や赤ちゃんまで死んでしまうのは辛いです。
直前に遊んだゲームがウォーキングデッドEP1でしたので
「また、子供が~」って感じでした。
自分が積極的に買おうとは思わないタイプのゲームなので
フリプやゲームパスで入手できるのは良かったですね。
あとクリア後に見たニコ動での実況のタグに
“死ぬ間際ファミリー”って入ってて吹きました。