
ディシディア ファイナルファンタジー NT/PS4
2018年1月に発売されたPS4「ディシディア ファイナルファンタジー NT。
アーケードで展開されている対戦アクションゲームをPS4向けに移植した作品ですが、玄人向けで人を選ぶものの戦闘システムの完成度はピカイチでした!
本記事では本作のレビューをしていきます。
開発は「デッド オア アライブ」シリーズや「NINJA GAIDEN」シリーズで知られるTeam NINJAが担当。
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- ファイナルファンタジーの歴代キャラクターが3対3のバトルを繰り広げるゲーム。
- ブレイブ攻撃を当てたあとにHP攻撃を当てることで初めて相手にダメージを与えられる。
- フィールド内にランダムで出現するクリスタルをある程度破壊すると召喚獣を召喚できる。
初リリース日 | 2018年1月11日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | 対戦アクション |
推定クリア時間 | 10~15時間 |
売上 | 初週11.1万本/累計14.3万本 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
チームバトルによって生まれた新たな駆け引き
今作の大きな特徴は、3 VS 3のチームバトル!
「ファイナルファンタジー」のキャラクター達が2つのチームを組んで縦横無尽に飛び回り、激しい戦いを繰り広げられます。
前作は1 VS 1だったので目の前にいるキャラクターの動きだけを見ていれば良かったんですが、今作は残り4キャラの動きもよーく見なければならなくなりました。
例えばロックオンした敵に攻撃を食らわせようにも横から別の敵が殴り込んで来る事もありますし、逆に味方が戦闘に加担して助けてくれる事だってあります。
チームバトルをさらに強調するのが召喚獣の要素!
フィールド内にランダムで出現するクリスタルをある程度破壊すると召喚獣を召喚できるようになり、戦闘を有利な状況に持っていけるので、時には戦闘ばかりしておらず、クリスタル破壊担当係や召喚係が必要になってきます。
↑3 VS 3でのバトルになった事でこのような連携プレイができるようになりました。
なので、前作のPSP「ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー」とは一味違うバトルが楽しめます。
縦横無尽に駆け抜けて戦う楽しさ
前作同様、縦横無尽に駆け抜けて戦う楽しさは健在でした!
基本的にはエアダッシュを駆使して敵との間合いを詰めて様々な攻撃を当てていく事になるんですが、突き詰めていくと人間離れした空中バトルを楽しむ事が可能で独特な気持ち良さを味わうことができます。
ブレイブ攻撃とHP攻撃を使い分けて戦う独特なダメージシステムも健在。
まずはブレイブ攻撃を当てまくって攻撃力を高め、ある程度高まったらHP攻撃で大ダメージを与えた時の爽快感は格別で、3 VS 3の戦略性と相まって奥深さを感じます。
オンラインプレイに対応!
そして今作はオンラインプレイにも対応しています!
前作もオンライン対戦をする事も可能でしたが、PS3のアドホック・パーティを活用するなどの手順が必要でした。
今作の場合はPS4本体のみで完結するため気軽に対戦する事が可能ですし、何よりも3 VS 3のチームバトル制になった事でフレンドと協力プレイできるようになったのが嬉しい!
ボイスチャット機能にも対応しているため慣れたらフレンドの戦闘に加担して助けたり、状況に応じてクリスタルの破壊に向かうなどの連携プレイができるようになると思います。
ただ、マッチングはもう少し早くしてほしかった。
歴代のシリーズキャラクターが参戦!
「ファイナルファンタジー」シリーズのキャラクターが集う対戦アクションゲームという事で、今回も様々なキャラクターが参戦しています。以下、今作の参戦キャラクターです。
- ウォーリア・オブ・ライト(I)
- ガーランド(I)
- フリオニール(II)
- 皇帝(II)
- オニオンナイト(III)
- 暗闇の雲(III)
- セシル・ハーヴィ(IV)
- カイン・ハイウィンド(IV)
- ゴルベーザ(IV)
- バッツ・クラウザー(V)
- エクスデス(V)
- ティナ・ブランフォード(VI)
- ケフカ・パラッツォ(VI)
- クラウド・ストライフ(VII)
- セフィロス(VII)
- スコール・レオンハート(VIII)
- アルティミシア(VIII)
- ジタン・トライバル(XI)
- クジャ(IX)
- ティーダ(X)
- ジェクト(X)
- シャントット(XI)
- ヴァン(XII)
- ライトニング(VIII)
- ヤ・シュトラ(XIV)
- ノクティス・ルシス・チェラム(XV)
- ラムザ・ベオルブ(タクティクス)
前作から外されているキャラクターもいますが、「XV」のノクティスや「零式」のエースなど新規参戦のキャラクターもいて非常に豪華だと思います。
さらにアップデートで追加キャラクターも予定されており、最終的には前作よりも増える見込みです。
個人的に今作でよく使用しているのが「X」のティーダ。
少し飛び上がった後に落下しながら剣を振り下ろすHP攻撃のスパイラルカットが個人的に使いやすく、多彩なダッシュ攻撃もお気に入りです。
あとは「XII」のヴァンもお気に入り。
こちらはHP攻撃を2種類セットできるほか、HP攻撃を複数回ヒットさせると追加ダメージを与えられるので他のキャラよりもダメージを与えやすいんです。
PS4ソフトになった事でモデリングはPSP版から順当にパワーアップ。
動きの面ではやや軽く感じられ、「ファイナルファンタジーXV」ほどのレベルには達していませんが、60fpsで滑らかに動くので対戦アクションゲームとしては妥当な落とし所なのかも。
見どころ満載のストーリーモード
PS4版にはアーケード版にはなかった新要素として、PSP版の続きを描いたストーリーモードが収録されています。
ストーリーは「メモリア」というアイテムを使ってパネルを開放する事で先に進んでいく仕様のため簡素なのは否めませんが、美麗ムービーによる歴代キャラクターのやりとりはファン必見ですし、何よりも注目なのが召喚獣バトル!
ストーリーを進めると召喚獣とのバトルに挑む事が可能で、通常戦では味わえない駆け引きを楽しめました!
召喚獣はアクションゲームで見られるボスみたいにある程度の攻撃パターンが決まっているためそれを見抜き、チクチクとダメージを与えていくのがとにかく面白い!
召喚獣の耐久力:攻撃力は高く、シビアな戦いを強いられますが、だからこそクリアした時の達成感が格別で美麗ムービーの有り難みが増します。
ストーリー自体はぶつ切りでそこまで力を入れている印象はありませんが、複数のチームを組んで神との戦いに挑む模様は必見です!
充実のBGM&アイコン
歴代シリーズのお祭りゲーという事で、収録されているBGMはとにかく多い!
なんと150曲以上を収録しており、それらを戦闘中に流すことができるんです!しかも再生リストも作成可能で、何気に力が入っています。
コレクション要素としてはそれ以外にもキャラクターの外見やアイコン、称号を用意。
いずれもバリエーションが非常に多く、すべてを集めるにはかなりの時間が必要になります。
コレクションアイテムは無料ガチャで入手するのがメインになりますが、ゲーム内のお金で購入する事も可能(ただし高価なのでほとんど買えずガチャ頼みになります)。
惜しいところ
割り切ったオフラインモード
今作はあくまでもアーケードゲームの移植作という事で前作と比べてオフラインモードは割り切って作られています。
ストーリーモードはひたすらパネルを解放して簡単なムービーを見るか戦闘をするだけ。
パネルを開放するにもラッシュモードというオフラインの連戦をひたすらこなして「メモリア」というアイテムを集める作業が必要になり、クリアまでの道のりは淡々としています。
前作にあった成長要素も廃止。レベルの概念はありますが、HP攻撃のアンロックなどに留まっており、キャラクターを育てたり、カスタマイズする楽しさは薄いです。
ますますややこしくなった戦闘システム
3 VS 3のバトルがメインになった事で戦闘システムはますますややこしくなりました。
チーム制になった事でロックオンしている敵キャラクター以外にも残りの敵味方4キャラの位置やステータスを把握しなければならなかったり、オンラインではシンボルチャットでの意思疎通が必要になったりして大変です。
ブレイブ攻撃、HP攻撃という2種類の攻撃技を使いこなさないと勝てないダメージシステムは健在ですし、それ以外にもEXスキル、召喚、キャラクタータイプや相性など覚える事が多くあります。
○ボタンで攻撃しているのにいつまで経っても倒せない!ブレイブ攻撃?HP攻撃?召喚獣?なにそれ?
↑「ディシディア ファイナルファンタジー」シリーズ初心者にありがちな現象。
今作のメインとなるオンラインモードにはアーケード版経験者が多くいるので、前作以上にハードルが高い印象です。
一応、初心者への救済措置として各要素を細かく実践できるチュートリアルが用意されていますし、オフラインのラッシュモードにしても幅広い難易度選択が用意されていますけどね。
オフラインのラッシュモード(BASIC)に関しては2戦目が難易度プラチナにカーソル位置がデフォルトで合わさっているのでそれに気が付かず何度も負けてゲームオーバーになってしまい、不親切に感じました(カーソルを動かす事で低難易度のバトルに挑めます)。
全体のまとめ
前作よりもシステムが複雑化し、オフラインモードのコンテンツも割り切っているため前作以上に人を選ぶ印象です。
本作が発売されたのは「ファイナルファンタジー」生誕30周年記念日直後のうえコンセプト的にも30周年記念作に相応しいと思うので、正直なところもう少しオフラインのコンテンツを充実させて豪華な内容にしてほしかった。
例えばギャラリーモードを充実させて各作品の資料を鑑賞できるようにするとか(ヒストリー要素は同時期にPS4/PSVITAで発売された「いただきストリート」に回したのかもしれませんが)。
とは言え戦闘システムの完成度は非常に高く、オフラインモードにしてもリプレイ性を高めるように作られているので慣れてくると結構楽しめます。
特にアーケード版を熱心にプレイされている方は好きなだけオンラインモードで遠くのプレイヤーと戦ったり、ストーリーモードなどの追加要素を楽しめるのではないでしょうか?
個人的にはせっかくの30周年記念日付近に発売されたお祭りゲームなだけにもっと力を入れて豪華な内容にしてほしかったと思っていますが、対戦アクションゲームとしてはこれまで通り楽しむ事が出来ました!
玄人向けで前作以上に人を選ぶが、戦闘システムの完成度はピカイチ!
こんな人には特におススメ。
・硬派な対戦アクションゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・オフライン・ソロプレイをガッツリ楽しみたい人。
・対戦アクションゲームが苦手な人。
ディシディア ファイナルファンタジー NT/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約20時間
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チャット機能を使って仲間と連携するのが楽しかったです
私もよくヴァンでプレイしていました。扱いやすいキャラで、HP攻撃を使い分ける面白さがあったからです
マッチングが長かったのは気になりました