デュアルハーツ/PS2
2002年2月に発売されたPS2「デュアルハーツ」を今回はレビューします。
PS2「デュアルハーツ」は現実世界と夢世界を行き来していくアクションRPGです。開発はマトリックスが担当。
目次
良いところ
多彩な夢世界での冒険
本作の目的は、トレジャーハンターになって夢世界の神殿にある「夢見る宝石」を入手すること。
入手するには人々の夢世界という名のアクションステージをクリアする必要があるんですが、ミニゲームをプレイするステージ、謎解き中心のステージ、アスレチック要素が強いステージ、戦闘中心のステージなど、夢の中だけあってバリエーションが非常に多彩で世界観も多彩なので最後まで飽きずにプレイ出来ました。
似たようなステージはほぼ無かった記憶です。
カラフルで明るい世界観
このゲームの世界観は、非常にカラフルで明るいです。
多くのステージは青空と緑の組み合わせなうえ、夢世界ではソフトフォーカスのエフェクトが入るため、まるで天国のよう。
現実世界でも砂浜、森、街、橋、崖と自然がいっぱいで、空も美しいのでとても癒されます。
↑夢世界の中には絵本をモチーフにしたような世界のステージも!?
個性的なデザインのキャラクターも登場しますので、夢の中に入っている感じがしました。
相棒との協力アクション
本作のアクションで特徴的なのが、相棒バクとの協力アクションです。
バクは大型犬なので背中に乗って高速移動したり、ブレスやヒップドロップなどで攻撃ができる他、なんと空を飛べたり、水中にもぐったりもします。
ただし、バクのアクションを行うには餌が必要なので、餌が無い時は各地を探索しなければなりません。
その辺りは少し面倒なところはありますが、餌は主人公の体力を回復させる時にも必要で、良い塩梅になっていると思いました。
友情を描いたストーリー
夢の世界で偶然会った主人公とバク。
実は、彼らはお互い利用し合うために仲間のふりをしているだけだったりします。しかし、冒険をして行くうちに絆が深まっていき・・・
捻くれ者の主人公と、おとぼけキャラのバクとの友情を描いたストーリーも、本作の大きなウリだと思います。最後はお宝よりも大切な物を教えてくれました。
また、大筋のストーリーとは別に街に住んでいるキャラクターの物語が夢世界を中心に描かれている事も注目です。
いずれも王道路線ですが、泣ける話も多く、各キャラクターに感情移入してしまいます。
アイテムを集める楽しさ
夢世界の進行ルートは基本的に一本道ですが、数多くの収集アイテムが設置されているためアイテムを集める楽しさもあったりします。
アイテムは広間のようなステージの取りにくい場所にあったり、壁の中などに隠れていますので、アスレチックや探索好きにはたまりません。
寄り道要素が満載
一度クリアした夢世界も、2度目に訪れると大きく様変わりしていたりします。
フィールドの地形が変わっていたり、新しいところに行けたり、新たなイベントが発生するようになったり・・・。
収集アイテムに関しては2度目以降も訪れないと半分も集められないようになっていますので、普通にゲームをクリアするだけではほとんど遊び切れていない事になります。
ゲームをクリアするだけだったら15時間程度で終わりますが、コンプリートを目指そうとなったらかなりの時間がかかります。
夢世界の種類も多いので、3Dアクションゲームとしてみたらなかなかのボリュームです。
惜しいところ
戦闘のアクションがイマイチ
戦闘はリアルタイムのアクションバトルになりますが、イマイチな出来に感じました。
剣のアクションはモーションの繋がりがイマイチなのでコンボを繋げる楽しさは薄いですし、敵・味方共にダメージを与えた時のリアクションが薄いので、爽快感もありません。
餌さえあればいくらでも体力を回復出来てしまうところも何だかなぁ。
戦闘で唯一良いなと思ったのが、アクションゲームにしては高い戦略性くらい。
武器でシンプルに攻めるか?バクとの協力で戦うか?属性攻撃で戦うか?道具を使って戦うか?など、色々な戦い方が出来ます。
ロックオン機能がイマイチ
本作は敵やオブジェクトなど、様々な物をロックオンする事が可能です。
ロックオンする事でカメラがそちらに周り、目的を見失い難くなるのは良いのですが、敵のみロックオン、オブジェクトのみロックオンする事はできないのでオブジェクトの近くで戦闘をすると自由にロックオンが出来ずストレスが溜まります。
戦闘アクションのチープさといい、戦闘周りの完成度は低いです。
残像が激しいステージがある
夢世界の中には残像が激しく、キャラクターが2重に見えてしまうところがありました。
演出のためとはいえ、あまりにも残像が激しいので、目によろしくないと思います。そういうステージに限って激しいアクションをする必要があるし・・・。
また、処理落ちが激しいのも気になります。処理が軽いエリアでは60fpsでヌルヌルなのに、複数の敵と戦っている時は一気にカクカクしますからね。
ブツ切り感が酷いゲーム序盤
ゲーム序盤はストーリーやシステムの解説をする必要があるので、2002年のゲームだったら操作できないシーンが長くなるのは仕方が無いところがあると思います。
しかし、「さあ!ステージ攻略だ!」と思ったら短いイベントシーンが何度も挟まれるなど、ゲーム序盤はブツ切り感が酷く感じられて、テンポが悪いです。戦闘のイマイチさと相まって、触りはイマイチな作品ですね。
全体のまとめ
戦闘周りの完成度はイマイチですが、それ以外は良く出来ている作品です。
その戦闘にしても発生頻度はそれほど高くは無く、どちらかと言えば探索やアスレチック要素が強い作品なので、そこがイマイチでもそれほど致命傷ではありません。
僕は探索やアスレチック要素の方を重視しており、世界観やストーリー、BGMが良いので、このゲームは好きな作品になれました。
戦闘システム、ユーザーインターフェースがN64「ゼルダの伝説 時のオカリナ」と酷似していますが、戦闘アクションの酷さ以外は同作には劣るものの、良く出来ています。
こんな人には特におススメ。
・探索好き。
・アスレチック好き。
・爽やかな雰囲気が好きな人。
・メッセージ性が高い作品が好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・戦闘を重視する人。
デュアルハーツ/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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どの画像も明るい世界で、見ているだけでワクワクできますね!
この世界を走り回ってみたい!と思っちゃいます♪
ゼルダを10にして考えると、少々劣るようですが、
やっぱり、このゲーム気になります^^*
レゴシティで、戦闘の楽しさに欠けたのが、
私の中では大きく気になったので、その辺も不安ではありますが;
>わにやまさん
明るさに関しては本家ゼルダ以上でした!
フィールドの構造もワクワクするような感じで、
歩き回っているだけでも楽しいですよー。
しかも空がとべますしね!
レゴシティの戦闘は”薄く”感じました。
デュアルハーツの場合はゼルダのような駆け引き
(不意打ちや弱点探し)があってそこは良いんですが、
爽快感や動かす楽しさが粗削りなんですよね・・・。
そこは不満ですが、世界観は本当に良かったです。