2017年10月に配信されたPS4「クーロンズゲートVR suzaku」を今回はレビューします。
PS4「クーロンズゲートVR suzaku」はPS「クーロンズゲート」を題材にした九龍城砦を散策するアドベンチャーゲームです。
ダウンロード専売で、価格は約4,300円。
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- 九龍城砦を舞台にしたアドベンチャーゲーム。
- ヒントとして表示される写真と同じ場所を探し当てて撮影していく。
- 写真撮影(念写)をするにはアイテムの「剥きエビ」が1個必要。
初リリース日 | 2017年10月26日 |
対応ハード | PSVR |
ジャンル | アドベンチャー |
推定クリア時間 | 3~4時間 |
価格 | 4,378円(税込) |
発売元 | ジェットマン |
目次
良いところ
九龍城砦を散策できる!
みなさんは九龍城砦をご存知でしょうか?
九龍城砦とはかつて香港に存在したスラム街で、圧倒的な人口密度や違法建築のオンパレードで話題になりました。
本作ではそんなスラム街を一人称視点の360度映像で散策できるんです!
近年は廃墟を舞台にしたFPSが色々出ているので有難味は薄いかもしれませんが、それでも個人的にはこの世界に惹かれました。
まず、僕と同じアジア系民族の方々が近年まで九龍城砦で生活していたという事実が現実味を掻き立ててくれるのが良いんです!
こんな薄汚れた街中で大勢の人々が生活していたのかぁ・・・
そんな風に想いながら辺りを散策するのが面白く、少しだけ九龍城砦まで観光した気分を味わえました。
グラフィックはPS4ソフトにしてはやや粗く、PS3レベルで画面が暗すぎるのは惜しいですが、もう、どんなにお金を払っても九龍城砦を観光する事はできないだけに本作には一定の価値を感じられます。
※九龍城砦は1993年から1994年にかけて取り壊されました。
念写によって高まるゲーム性
九龍城砦を散策できるだけじゃ物足りない!
そりゃあそうです。本作は約4,300円もする立派なゲームソフトですから。
開発側もどのようにゲームとして落とし込むのか迷っていた跡が伺えますが、本作の場合、写真撮影ゲームの要素によって解決していました!
写真撮影ゲームのルールは簡単。ヒントとして表示される写真と同じ場所を探し当て、撮影する事。
しかし、ヒントとして表示される写真は古ボケていて分かりにくく、写真撮影(念写)をするにはアイテムの「剥きエビ」を1個消費しなければなりません。
※「剥きエビ」はフィールドの至る所に落ちています。
しかも新しい写真をアンロックするには複数の「剥きエビ」が必要になり、各地を探索して集める必要があります。
「え?面倒すぎない?」と思う部分はありますが、このようなシステムを取り入れているからこそゲーム性が高まっていますし、新しい写真をアンロックする毎に行動範囲が広がっていくのでゲームクリアの明確な目標を生み出している部分は良いと思いました。
ゲーム開始当初はほとんどのエリアに行けず、「4,300円も払ってこの内容!?」なんて思いましたが、最終的には行動範囲は何倍も広がっていくので安心です(それでも少々割高ですが)。
住人の観察が面白い
ある程度ゲームを進めていくと写真撮影の難易度がグンと上がってきます。
と言うのも終盤は単に探索範囲が広がるだけではなく、フラグを立てないと指定された写真の撮影ができないようになっているから。
フラグと言っても特定の地点まで移動するくらいで大したことはないんですが、ヒントは全くと言って良いほど存在しないので分かりにくく、歯ごたえを感じられました。
何よりも指定された写真を撮るために住人を観察する必然性が生まれ、九龍城砦の街並みだけではなく、住人の観察まで導線を敷いているのが上手いと思います。
惜しいところ
何度もVRヘッドセットを外さないといけない
本作をプレイステーションVRでプレイすると、途中、何度もVRヘッドセットを外すハメになります。
というのも本作はPS「クーロンズゲート」の世界観を再現しているため、現世と陰界の2つある世界を行き来するというオリジナル版の設定も採用しているから。
これら2つの世界を行き来するにはVRヘッドセットに似せた装置を利用するという設定になっているので、それに合わせてこちらも付け外しを行わないといけないんですね。
いわゆるメタ要素をゲーム内に盛り込んでいるんですが、別のステージを選択する度に付け外しをしないといけないのでキツイんですw
さらに現世から陰界へ移動する際は「ブォォォォォォーーーーーン!!!!!」という煩すぎる起動演出を強制的に見させられ、耳にダメージを与えられますw
さすがに起動演出を何度も見させられるのは耐えられないので、写真で赤く囲んだ部分に手を当ててVRヘッドセットを装着したとPS4に誤認させましたw
こうすることでVRヘッドセットを装着せずに起動演出を見ることができるので、苦痛さを抑えられます。
全体的に単調
ゲーム性は目標物の写真撮影だけなので、やはり、長時間プレイしていると単調に感じてしまいます。
おまけに終盤の写真をアンロックするには何十個もの「剥きエビ」が必要になるためさらに探索を強要させられ、単調さに拍車をかけていました。
一人称視点のVR散策ゲームという特性上、酔いやすいので、プレイしていると不衛生で奇妙な世界観と相まってトラウマになってしまうかもw
ちなみに本作はプレイステーションVRなしでもプレイ出来ますが、そうなると4,300円という価格設定があまりにも割高に感じてしまうのでおすすめ出来ません。
全体のまとめ
色んな意味で奇妙な作品。個人的にはこの奇妙な世界の虜になりましたが、合わない人はとことん合わない作品で、楽しめる人は非常に限られると思います。
「トラウマを味わえるようなゲームに出会いたい!」と思っている方は手を出しても良い・・・かもしれません。
九龍城砦への愛が試される3D酔い必死の怪作!
こんな人には特におススメ。
・九龍城砦好き。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・単調なのが苦手な人。
・酔いやすい人。
・コストパフォーマンスを重視する人。
クーロンズゲートVR suzaku/お気に入り度【40/100%】
プレイした時間・・・約5時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
九龍城砦の世界観は高校の頃から興味持ってて好きです。「ブレードランナー」の世界観っぽいところもあるからかな。なんかノワールな未来都市っぽいですよね(笑)でも住みたくはないな~僕だったら1週間で病を患いますよ。
当時はGAをPSVで購入しようと思ってたのですが、突然配信がストップしてしまったのが残念でした(T-T)
このソフトもアトラクションとしては充分興味があるのですが、ちょっと割高に感じますよ~。1時間体験版¥500-¥1,000なら手を出してみたいですけどね。出てくれるなら、アーケード化を希望(笑)世間的のニーズに合うか微妙ですけどねww
あの世界観には惹かれますよね~。個人的にはあの危なげない感じが気に入っております♪トモフミさんと同じで住みたくはないですけどねw
ゲームアーカイブスで配信停止されているのは残念。本作をプレイして手を出したくなったんだけどなぁ。
アーケードゲームとの相性は良いと思います。本作は一応、ステージクリア型のゲームになっておりますので、1ステージ200円とかで展開しても良さそうです。需要はあまりなさそうですがw
でも今はまたPSPもしくはPS3で配信再開されているようですよ。僕は実機のPSVやPS3が今ないので確証できませんけど。
なんでよりによって持ってるときに配信停止したんだよ~o(`ω´ )o
あぁ、そうか!配信が再開されましたか!?
そういうこともあるので、ゲームアーカイブスは欲しい時が買い時かもしれませんね。
オリジナルはまあもっさりと世界の謎を巡っていくゲームだったが、フィールドの移動がムービーで揺っと動く等、アンチャーテッドの先祖の様なシステムなのは面白かったがね。
大人になるとこの世界観の独特な時間の流れに着いていけない気がして本作は体験版だけに留めていたが、kent氏のレビューを見るとまたVRで行かなければ行けない気もして来るのが怖いな。
本作をプレイしてオリジナル版も気になったので、動画で少しチェックしてみました!
確かに1997年に発売された作品とは思えないくらい映像技術が凄いですね!ますます、実際にプレイしたくなりました。
このレビュー記事によって引き込まれたとは嬉しいです!
世界観が気に入られましたら手を出してみて良いかもしれませんね。
体験版では本当にごく一部のエリアしか散策出来ませんでしたが、製品版では中華の看板がひしめく繁華街のようなところも行けますので。