【レビュー】Until Dawn – 惨劇の山荘 – [評価・感想] 雑過ぎる規制(暗転ドーン)によって過小評価されてしまった冬のホラーゲーム


Until Dawn -惨劇の山荘-/PS4 (Z指定)

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2015年8月に発売されたPS4「Until Dawn – 惨劇の山荘 –」のレビューをしていきます。

本作は雪山を舞台にしたホラーアドベンチャーゲームですが、普通に良く出来た作品です。

しかし、海外版からの規制が雑過ぎる!

こんなにも酷い規制方法は見たことがありません!

一部では過激なシーンがあるんですが、暗転させて隠すんですよw

あまりにも酷い規制によって国内でのユーザー評価は大暴落。

それ故にゲーム本編が過小評価されている印象で、勿体ない作品になってしまいました。

しかし、あれから時間が経過し、今では旧作となっているので、変なバイアスを抜きで楽しめます。

暗転ドーンは残念ですが、ハードルを下げてプレイしたら意外と楽しめるかも知れません。

ここからはそんなPS4「Until Dawn – 惨劇の山荘 -」の良いと思った点からまずは書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 雪山を舞台にしたホラーアドベンチャーゲーム。
  • ムービーシーンを見ながら画面に表示されたボタンを押していく。
  • 選択肢が挿入されたりフィールドを探索するシーンも用意されている。
初リリース日 2015年8月27日
対応ハード PS4
ジャンル アドベンチャー
売上 初週1.7万本/累計2.7万本
推定クリア時間 8~10時間
発売元 SIE

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良いところ

引き込まれるストーリー

山荘に集まった若い男女8人。

しかし、様々な怪奇現象や何者かの手によって離れ離れになってしまいます。

ホラーアドベンチャーゲームとしてはありがちなシチュエーションですが、先が気になって進めてしまいました!

「何故、怪奇現象が起きるのか!?」

「謎の人物は果たして誰なのか!?」

真相は中盤以降に明かされるので、それ見たさで進めたくなります。

加えて各章の最後に発生するドクター・ヒルの質問コーナーもストーリーの良いフックに感じました。

各章の最後になるとプレイヤーはドクター・ヒルが挙げる質問に応えていかなければなりません。

でも、誰を操作して質問に答えているのかは分からないんですよ。

前述の通り本作は8人の主人公が存在し、それぞれを三人称視点で操作することが出来ます。

しかし、ドクター・ヒルの質問コーナーでは一人称視点なんです。

「果たして、誰を操作しているのか?」

終盤になると明かされましたが、それは意外な人物でした。

徐々に増していく恐怖感

ホラーゲームと言えば恐怖感が大事ですよね?

本作の場合、徐々に恐怖感が増していきました!

というのも中盤以降は選択肢次第で登場人物が次々とあの世へ逝ってしまうからです。

「さっきまで一緒に居たアイツがあの世へ逝ってしまうなんて!?」

Z指定のゲームらしく容赦なく逝ってしまうので、それもあって徐々に恐怖度が増していきます。

ドッキリの演出も多いので、心臓が弱い方はご注意ください。

↑各章の始めには海外ドラマのような演出も。

一気にプレイする場合は邪魔にも感じますが、雰囲気は出ています。

作り込んであるキャラクターの表情

「なんだこのリアルな映像は!?」

初めて本作をプレイした時、あまりにもリアルなキャラクターの造形に驚かされました。

3Dポリゴンで作られたキャラクターのハズなのに細かいシワの動きまでバッチリ描かれているんですよ。

また、モーションも本物そっくりなので、実写なのかと疑ってしまうほどw

実は本作、元々はPS Move専用のPS3として開発が進んでいたんですが、紆余曲折を経てPS4ソフトとして発売されることになりました。

そんな経緯があったので、グラフィックはPS3ソフトに毛が生えたようなもんだと思っていたんですよ。

ところが予想以上に映像が作り込まれているので驚きました!

2015年当時はPS4/PS3の縦マルチタイトルが多く、PS4に特化して作られた作品は少なかったので重宝していたのをよく覚えています。

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キャラクターの表情やモーション周りのコダワリはゲームクリア後に確認できるメイキング映像からも感じられました。

PS3「HEAVY RAIN 心の軋むとき」やPS3「ビヨンド:ツーソウルズ」も凄かったけど、さすがPS4専用ソフト。

2015年に発売されたあらゆるゲームの中で最も人間キャラクターの表情やモーション周りがリアルに作られている作品の1つと言っても過言ではありません。

体感できるゲーム性

前述の通り本作は元々PS Moveというモーションコントローラを駆使して楽しむPS3ソフトとして開発が進められていました。

そのためかゲーム部分は体感にフォーカスを当てています。

大きな要因となるのがクイックタイムイベント。

ムービーを見ながら画面内に表示されたボタンを押していくのがメインとなっていて、そこに選択肢や探索の要素を盛り込んだようなゲームデザインとなっています。

半分以上が操作できないムービーシーンではありますが、画面の切り替えなしでインタラクティブ要素が絡むので没入感が凄い!

クイックタイムイベントで面白いと思ったのが、「DUALSHOCK 4」の高感度6軸検出システムを活かした「動くな!」

画面に「動くな!」と表示されている間はコントローラを一切動かしてはいけないので、これが出てきた時は焦りましたw

それ以外にも

  • ゲーム内に登場するスマートフォンのロックを解除する際にタッチパッドをフリック操作が要求される
  • コントローラを傾けて狙いを定める操作を要求されることがある

といった感じで「DUALSHOCK 4」の機能をよく活かしています。

面白いのが、クイックタイムイベントが失敗してもゲームオーバーにならないこと。

その代わり登場人物があの世へ逝ってしまうことがあります。

それでもゲームが続く辺りはPS3「HEAVY RAIN 心の軋むとき」を彷彿としました。

スッキリしないかも知れませんが、理論上、アクションゲームが苦手な人でもクリアできるようになっています。

痒いところに手が届いたオプション

え?モーション操作は苦手だって?

そんな方に向けてオプション画面ではスティックによる操作に切り替えることも出来ます。

それ以外にも

  • 英語音声&字幕表示に変えられる
  • PSカメラを使って自身の映像を撮影できる
  • インターネット機能を使った統計情報をONにできる

といった感じでプレイヤーの好みに合った選択が色々できるのでユーザーフレンドリーに感じます。

面白いのが、PSカメラを使った仕掛け。

なんと、ドッキリ演出が発生した際に自分がどんなリアクションを取ったのか後で確認できるんです!

これ、ホラーゲームが苦手な人ほど面白さを発揮する機能に感じました。

ほら!ゲーム会をやる時って怖がりな人にホラーゲームをやらせるのが風習となっているじゃないですか?

PSカメラの機能をONにして本作をプレイすれば形として残すことができるので面白いですよ~!

え?KENTはどうだったのかって?

これがね、驚くほどリアクションが薄かったんですよw

ホラーゲーム耐性があり過ぎるのも考えものですな

もう1つ面白いと思ったのが、インターネット機能を使った統計情報。

ONにすることで選択肢が挿入された際に全国のプレイヤーがどちらを選んだのかがパーセンテージで表示されます。

多数派に流れるか、それとも少数派に流れるか?

それはあなた次第です。

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惜しいところ

何が起こったのか分からないシーンがある

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このように魅力的な題材&ストーリーの「Until Dawn -惨劇の山荘-」。

しかし、過度な規制シーンでせっかくの良さが台無しになっているところがあります。

というのも誰かが○されるシーンでは画面が真っ暗になるんですよ。

それも突然真っ暗になるので、何が起こったのか分かりませんでした。

規制するのは良いとして、さすがに雑過ぎないでしょうか?

試しに規制なしの海外版を動画で確認しましたが・・・

これはヤバい!!!

かなり衝撃的なシーンで、規制するのとしないのでは本作に対する印象が180度変わってきます。

この辺りは見解が分かれるところですが、Z指定として売り出しているからにはもう少しなんとかならなかったのでしょうか?

ただ、規制によって過激なシーンが全くなくなったのかと言われたらそうではありません。

前述のドッキリ演出や○○シーンなどショッキングな描写はまだ残っています。

映像を見ていて「これはCEROがDだと表現が難しいだろうなぁ」と思うことはあったので、Z指定で出す意義が全くなかったということはありません。

似たようなクイックタイムイベントが多い

本作は1周クリアに10時間程度を要しますが、大半がムービーシーン+クイックタイムイベントになります。

そのため似たようなシーンが目立っている印象です。

崖を登っていくシーン、パルクールアクションを駆使した逃走シーン、鍵がかかっている扉を誰かに開けてもらうシーン。

これらのシーンは何度も挿入されるうえ、その多くは似たようなクイックタイムイベントが発生するので「またか!」と思ってしまうことがありました。

クイックタイムイベントに関してはもう少し工夫がほしかった。

2周目が面倒

2周目はチャプターセレクトができるようになります。

しかし、飛ばし飛ばしで選択していたら選択肢が反映されないので、別のエンディングを見たかったら最初からプレイするしかありません。

本作ではムービーシーンをスキップできないので、作業的なところがあるのは否めません。

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全体のまとめ

丁寧に作られた次世代のB級ホラーアドベンチャー。

規制によって恐怖度が薄れてしまったのは否めませんが、真相を知りたくなるほど引き込まれるストーリーではあります。

世間では雑過ぎる規制によって酷評が相次ぎ、ガッカリゲーと名高い作品となっていますが、ハードルを下げてプレイしたら悪い作品では決してありません。

雑過ぎる規制(暗転ドーン)によって過小評価されてしまった冬のホラーゲーム。

こんな人には特におススメ。
・ホラー映画好き。

こんな人にはおススメできない。
・心臓が弱い人。
・規制に敏感な人。

Until Dawn(アンティル・ドーン) -惨劇の山荘-/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約12時間

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2件のコメント

最近のゲームは規制が激し過ぎて、なんでZ指定なのに規制されてるの?って思いますよ。
だってZ指定まで行くとどんな映像でももう買った人の自己責任じゃないですか。

最近、買った「AI ソムニウムファイル」から私トモフミは24でZ指定ゲームを購入デビューしましたが、数時間以上遊んでも「ん〜何が18禁なのかな?」って印象ですよ。
なんか日本って18歳や20歳以上になっても、子ども扱いされ過ぎだと思いますよ。
そうなると人って各々自覚がしっかりないといつまでも成長しないと思います。

レビューされたゲームの話題が全然できなかったのですが、すみません(>_<)
一応、ゲームはスクショからも実写と間違うようなレベルのグラフィックが相変わらずすごいと感じました。

今作が炎上してしまったのはZ指定で売り出しているのも大きいと思います。

AIは未プレイなので分かりませんが、物語が大きく動いてからがヤバいのかな?CEROがZ指定と判断したからには何かしらの理由はあると思います。

スマホからだと実写なのかと見間違えてしまいますよねw

実際にはもっと画面が暗くてスマホからだと真っ暗にしか見えないのでパソコンから加工して明るくしましたw