【レビュー】ドンキーコング リターンズ HD [評価・感想] 移植度に多少の不満はあるが、いま遊んでも楽しい名作!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「ドンキーコング リターンズ HD」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。

一体何回リターンズするんですか!w

このゲーム、元々はWiiで発売されて、その後3DSにも移植されました。

そして今回、Switchでリマスター化されたことで、なんと3度目のリターンズです。

そんなSwitch版「ドンキーコング リターンズ」ですが、基本的な部分はほとんど変わっていません。

正直なところベタ移植に近い内容なので、レビューを書く側としては困ることがありました。

果たしてこのゲーム、本当に「買い」のタイトルなのでしょうか?

本記事ではそのあたりをじっくりお話ししていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • ステージクリア型の2Dアクションゲーム。
  • 2010年に発売されたWiiソフトのリマスター版。
  • 3DS版で追加された要素も実装。
初リリース日 2025年1月16日
対応ハード Switch
ジャンル 2Dアクション
売上 初週10.7万本
推定クリア時間 15~20時間
発売元 任天堂

ドンキーコングリターンズHDとは?

まずはゲームの概要を簡単に紹介します。

本作はステージクリア型の2Dアクションゲーム。

プレイヤーは左から右へと進みながら、ジャンプで敵や障害物を乗り越え、ゴールを目指します。

用意されているコースは80種類以上!

自然豊かなジャングルや、仕掛けがたくさん詰まった遺跡、トロッコやロケットバレルで疾走する洞窟など、バリエーション豊かなコースが存在します。

特徴的なのが、難易度の高さです。

この手の2Dアクションゲームは数多くありますが、本作は特に難易度が高めに調整されていまして、油断しているとあっという間にやられてしまいます。

狭い足場の上に敵が急に現れたり、即ミスのエリアが至るところに存在したり。

初見殺しの罠が満載なので、クリアするまでに100回以上リトライすることも珍しくありません。

ですが、チェックポイントが頻繁に設置されており、1UPするチャンスも多いので、何度ミスをしてもすぐに再挑戦できます。

このバランス調整が絶妙で、ミスをしても「もう一回!」と思わせる中毒性を生み出しています。

元々はWiiで発売された作品ですが、Switch版ではさまざまな点が強化。

グラフィックがより美しくなったのはもちろん、3DS版で追加された要素も収録されており、まさに「完全体」と呼べる内容になっています。

ここからはSwitch版をプレイして感じたことを語っていきます。

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良いところ

高画質化によって生まれ変わった世界観

本作の最大のポイントは、高画質化による恩恵です。

Wii版もグラフィックの描きこみが凄まじかったのですが、SD画質だったため細かい部分がよく見えませんでした。

背景の奥に見える島や敵キャラクターのディティールなど、作り込まれているのはなんとなく分かるものの、全体的にぼやけていたんですね。

それがSwitch版では驚くほどくっきり見えるようになり、意外な発見がたくさんありました。

例えばジャングルエリアの煙。

これって模様が付いていたんですね。Wii版の時は気が付きませんでしたw

ほかにもジャングルの奥で光っている灯台や岩礁に群がる鳥など、Wii版では見逃していた描写に気づける場面があったので、そういう意味では新鮮味があります。

もちろんゲーム性の面でも高画質化の恩恵があって、アイテムの隠し場所がより分かりやすくなりました。

「ドンキーコングリターンズ」には「KONG」パネルやパズルピースといった収集要素がたくさんありますが、ノーヒントだと探すのが大変なんですよね。

コースの中にちょこんと置かれたオブジェや、背景の奥に見える足場に隠されていたりするので、目を凝らさないと気づけないことが多々あります。

このゲーム、カメラが遠目に設置されていて、キャラクターが豆粒サイズで表示されるエリアが多いですからね。

正直、SD画質に適さないところがあると思いました。

ですが、Switch版では画質が向上しているので、遠目からでも視認しやすくなっています。

ちなみに本作、ただ高画質化しただけではなく、細かい部分にも変更が加えられています。

ジッとしているとドンキーコングがSwitchを遊んだり、背景に見える初代ドンキーがJoy-Conを持っていたり。時代に合わせた小ネタが散りばめられています。

こういうところが差し替わっているとなんだかニヤリとしますね。

素直にアレンジされた操作性

個人的に今作でありがたかったのは、操作性が素直にアレンジされている点です。

Wii版ではリモコンの横持ちが標準で、ローリングなどのアクションにはモーション操作が必要でした。

この操作、慣れるまでは地味に大変で、特に移動直後に発動するのが億劫なんですよね。

ですが、Switch版ではボタン操作が採用されているので、操作性が格段に向上しています。

まあ3DS版でもボタン操作ができましたが、TV画面で遊べなかったり、Proコントローラのような快適な操作デバイスがなかったりしたので、3つのバージョンの中ではSwitch版が一番遊びやすいと思います。

「ドンキーコング リターンズ」は高難易度なゲームなので、こうした操作性の向上は純粋に嬉しいポイントです。

とはいえ、Wiiリモコンを振って遊ぶ操作性が好きだった人もいるのではないでしょうか?

本作はそんな人に向けてJoy-Conを振る操作モードも用意されています。

しかもボタン操作との兼用が可能で、右のJoy-Conを振るだけでローリングなどのアクションが発動するため、Wii版よりも使いやすくなっています。

ただ少し強めに振らないと反応しないため、オプションで感度を調整できる機能があればもっと良かったと思いますね。

さらに強化された救済措置

今作は救済措置も強化されているので、遊びやすさが向上しています。

3DS版ではお助けアイテムやライフの増加が追加されていましたが、Switch版の「モダンモード」では1コースに最大9個のアイテムを持ち込めるようになりました。

穴に落ちても助けてもらえる「グリーンバルーン」と、5~10回までダメージを無効化する「バナナジュース」を同時に使えるので、苦手なコースもクリアしやすくなっています。

さらにWii版で見られた同じコースで繰り返しミスをすると発動する「お手本プレイ」も健在。

5~8回ミスすればCPUが自動でコースをクリアしてくれるシステムが解禁されるので、行き詰まったときのお供として役立ちます。

ここまでの話を聞いて

簡単になりすぎてつまらないんじゃないか?

と思われるかもしれませんが、とんでもない!

「ドンキーコング リターンズ」はもともと非常に難易度の高いゲームなので、これだけの救済措置を設けても十分に手応えがあります。

トロッコやロケットバレルのコースでは、壁に一度でもぶつかれば即ミス。

終盤のコースでは落下すると即ミスの穴が続くので、油断するとすぐにやられてしまいます。

普通にプレイしていると100回以上ミスするのが当たり前なので、救済措置が少なかったWii版は鬼畜ゲーだったと再認識しましたw

やり込み要素が満載

原作で人気だったやり込み要素は、Switch版でも健在です。

各コースに隠された「パズルピース」を集めたり、「KONG」パネルをコンプリートしてラビリンスコースを解禁したり。

挑戦しがいのある遊びが豊富に用意されています。

さらに、すべてのラビリンスコースをクリアすると登場するのがワールド9「スカイハイエリア」。

こちらは歴代ワールドのコースを再構成したような高難易度ステージで、3DS版で追加されました。

Switch版ではそんな3DS版の新コースを高画質で遊べるのが嬉しいですね!

ほかにもコースが反転するうえにディディーコングが使えない「ミラーモード」、クリアタイムを競う「タイムアタックモード」などなど。

繰り返し遊べる要素が満載なので、完全クリアを目指すとなると相当な時間が必要です。

トータルでのボリューム感は、SFCの「スーパードンキーコング」シリーズと比べても約5倍に達するのではないでしょうか?

Wii版の時も思いましたが、2Dアクションゲームでここまでの内容を詰め込んだのは本当にすごいと思います。

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惜しいところ

完璧な移植ではない

本作はWii版と3DS版の良いところを組み合わせた作品ではありますが、完璧な移植とは言い切れない部分がありました。

特に気になったのが、コース開始時のロード時間です。

時間にすると約16秒で、Wii版の8秒程度と比べると倍近くも長くなっています。

一度コースを始めるとその後はロードが発生しないとはいえ、タイムアタックでリトライを繰り返す場合はこの長さが目立ちます。

リマスター版ではロード時間が最適化されるケースも多いなかで長くなってしまったのは残念です。

さらに、ごく稀ではありますが、プレイ中に処理落ちが見られることもありました。

Switchの性能が影響しているのかもしれませんが、原作は2世代前のWiiソフト。

それを考えると、この移植度は少し物足りなく、開発元のForever Entertainmentの実力に疑問を持ってしまいました。

Wii/3DS版からの追加要素はほぼ存在しない

今回のリマスター版は2度目の移植ですが、追加要素はほとんどありません。

唯一挙げるとすれば、モダンモードで同時に持ち込めるアイテムが増えたことくらいです。

これ以外に目新しい要素はなく、Wii版や3DS版をプレイしていた人にとっては新鮮味がほぼない内容です。

もちろん下手に要素を追加してしまうと「完全版商法」のように受け取られる可能性がありますが、ドンキーコングの新作はここ10年以上も登場していません。

その状況で追加要素がほぼないリマスター版だけを展開するのは、ファンにとっては少し寂しいところがあります。

せっかくUSJでドンキーコングのエリアが追加されたタイミングですし、水面下で新作が開発されていることを期待したいですね。

リマスター版でフルプライスなのもキツいよな

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ドンキーコング リターンズ HDのレビューまとめ

Wiiと3DSで発売された名作をSwitch向けに高画質化した、順当なリマスター作品。

移植度の面で多少の粗が見受けられるなどの不満点もありますが、ゲームそのものはいま遊んでも面白いので、トータルで見れば満足度の高い作品です。

原作を未プレイの方は間違いなく楽しめると思いますし、既にプレイ済みの方でも懐かしさを味わいながら遊ぶうえでは良いと思いました。

ぼく自身もWii版と3DS版をプレイ済みですが、ステージ構成の完成度が高いので、改めて遊んでも十分に楽しめましたね。

こんな人には特におススメ。
・USJのドンキーコング・カントリーへ行く人。
・2Dアクションゲーム好き。

こんな人にはおススメできない。
・Wii/3DS版で満足したい人。

お気に入り度【80/100%】

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