イース セルセタの樹海/PSVITA / PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2012年9月に発売されたPSVITA「イース セルセタの樹海」のレビューをしていきます。
本作は樹海を舞台にしたアクションRPGですが、PSVITA初期を代表する良作でした!
本作が発売された当時。PSVITAはまだ生まれて間もない状況で、完全新作が少なかったんです。
それだけに本作が発売された時はどれだけ重宝したことか。
何かと前作のPSP「イースVII」と比較されて過小評価されがちな作品ですが、作品単体で見ると十分良作です。
そんなPSVITA「イース セルセタの樹海」の良いと思った点からまずは書いていきます。
※2019年5月にはリマスター版のPS4「イース セルセタの樹海:改」が発売。
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- 樹海を探索して記憶を取り戻していくのが目的。
- 戦闘はサクサク爽快なアクション系。
- PSVITAのタッチスクリーンを活かした機能や謎解きも搭載。
初リリース日 | 2012年9月27日 |
対応ハード | PSVITA/PS4 |
ジャンル | アクションRPG |
推定クリア時間 | 15~25時間 |
売上 | 初週4.2万本 |
発売元 | 日本ファルコム |
目次
良いところ
爽快なアクション
アクションの爽快感に定評のある「イース」シリーズ。
本作も例に漏れず、「イースVII」をベースに改良を加えてますますアクションの磨きがかかっています。
特徴的なのが、「フラッシュムーブ」というアクション。
なんと、敵の攻撃が当たる瞬間に回避を決めると辺りが少しの間スローモーションになり、攻撃を加えやすくなるんです!
言ってしまえばPS3/Xbox 360「ベヨネッタ」のウィッチタイムと同じようなものですが、ヒット&アウェイ戦法が強調されていたので気に入っています♪
アクションの挙動は前作と同じような感じ。
見た目以上に軽快で攻撃がサクサクと決まるので、パッと触っただけで楽しさを感じられるようになっています。
通常攻撃→スキル技→EXTRAスキル(必殺技)をローテーションさせていくシステムも前作を踏襲。
新鮮味は感じられませんが、アクション周りは手堅い出来に感じます。
PSVITAのマシンパワーによって進化したグラフィック
今作は日本ファルコムにとって初のPSVITAソフトになるので、前作と比べて表現面も進化していました!
印象的だったのが、敵のサイズが多彩になったこと。
例えば大型モンスターがかなりの頻度で登場することになったんですよ。
しかも大きいだけではなくかなり強い!
そのため場合によっては”逃げる”ことも重要になりました。
人間キャラクターの等身も前作よりアップ。
よりイメージイラストに近付いた印象で、昔のゲームにありがちなイラストとゲーム映像のギャップが薄れています。
とは言えモデリングは良いとは言えず、動きも弱いので、クオリティはPSVITAソフトとして見ると良いとは言えません。
大手のゲームをプレイした後だと「なんじゃこれは!?」と悪い意味で驚くかも知れません。
ですが、日本ファルコムなりに頑張って作っていると思ったので、「良いところ」として挙げさせていただきます。
適度なテンポのストーリー
最近のRPG系タイトルはイベントシーンが長い傾向にあります。
それ故に操作できない時間が長く感じられますが、本作の場合は適度な演出量なんです!
おかげでイベントシーンが長くてイライラすることはありませんでしたが、最近のRPG系タイトルに慣れている方の場合は古臭く感じられるかも知れません。
ですが、個人的にはサクサクと気軽に楽しみたかったのでこのくらいの味付けが丁度良いと思いました。
予算がないからなのかもしれませんが、控えめなオープニングアニメーション、ありそうで存在しない主題歌を見て
とプレイした当時は逆に感激したものです。
気になるストーリーは記憶喪失もの。
主人公アドルは当初記憶を失っているんですが、樹海を探索することで少しずつ思い出すようになります。
ありがちなテーマではありますが、ゲームとの相性は良いと思いますし、シリーズ初心者も入りやすく感じました。
ハイクオリティなBGM
日本ファルコムと言えばハイクオリティなBGM!
今作も例に漏れず、素晴らしいクオリティのBGMが満載でした!
個人的に好きなBGMは、「The Foliage Ocean in CELCETA -Opening size-」。
オープニングに流れるBGMですが、本作に収録されているBGMの良さが詰まっています。
何が好きなのかと言うと、メロディアスで疾走感があるからです。
良い意味で1990年代の匂いが感じられるので、聴いているとどこか懐かしくなってきます。
こんな素晴らしいBGMを聴きながら青空が綺麗なステージの中でダッシュして敵を倒せるなんて最高です!
探索要素の強化
今作はこれまでの作品よりも探索要素が強化されています。
ポイントなのが、舞台となる樹海が入り組んでいること。
全体マップを見たら思わず「メトロイドヴァニアですかい!?」と口に出したくなるくらいw
加えて以下の要素によって探索要素が強調されている気がしました。
- マップを歩いて地図を作成する。
- 樹海には数多くの「記憶の欠片」が眠っている。
- ダンジョンにはアイテムが隠された秘密の小部屋が存在する。
中盤以降はやや探索要素が薄れてしまいますが、それでも前作と比べたら探索色が強くなっています。
個人的には探究心を掻き立てるゲームは好きなので、探索ゲームが強化されたのは嬉しかったです。
便利なファストトラベルシステム
探索ゲームと言えば移動が面倒になりがちですよね?
その点、今作はファストトラベル(ワープ)が充実しているので快適に移動出来ました!
ゲームを進めるとどんな時でも石碑がある場所に飛べるので取り残したアイテムがある時に重宝します。
特に地図の作成や記憶の欠片集めなどのやり込みをする時には助かりました。
PSVITAの機能を適度に活用
今作はPSVITA専用ソフトとして当初は世に送り出されました。
そのため以下のようにPSVITAのデバイスを活かした要素も存在します。
- 敵にタッチをするとその敵の情報が表示される。
- 画面をタッチすると瞬時にメニュー画面へ飛べるショートカット機能が付いている。
- 背面タッチパッドを使って味方に命令できる。
これらの機能を有効に活用すればより快適に楽しむことが出来ました(背面タッチパッド、懐かしい・・・)。
また、PSVITAのタッチスクリーンを使った謎解きもいくつか用意されています。
え?蛇足なんじゃないかって?
確かにそう感じる人も出てきそうですが、頻繁には挿入されないので個人的には良いアクセントに感じました。
全体的には邪魔にならない程度にPSVITAの機能を活かしている印象で、良い塩梅に感じます。
惜しいところ
ところどころでテンポが悪くなる
テンポ良いアクションが楽しめる「イース セルセタの樹海」。
しかし、一部ではテンポを崩しているところが散見されました。
特に気になったのが、特殊能力を使ってダンジョンの障害物を壊す時のカットシーン。
例えばヒビが入った壁を壊した時にいちいちカットシーンが入って少しだけ操作出来なくなるんですよ。
1度だけならまだしも、何度も挿入されると気になってきます。
戦闘のテンポが良いだけにこの辺りにも気を配ればさらにサクサク楽しめたと思うので惜しい。
ストーリーがテンプレ化する
ある程度ストーリーを進めていくと展開がテンプレ化しました。
具体的に言うと、新しい街に訪れたときの展開が似たような感じなんです。
しかも新しい街に初めて訪れた際は必ず住んでいるNPCに一通り話をかけないとストーリーが進まないので窮屈に感じます。
たまに周辺のNPCとの会話を強制させるゲームってありますが、個人的には苦手。
開発者側からしたらせっかく作った街を見てもらいたいのかもしれませんが・・・。
クリア後の余韻もPSP「イースVII」ほどは大きくないので、ストーリー的な満足度はあまり高くありません。
全体のまとめ
PSVITA初期に発売された良質なアクションRPG。
ストーリーは特筆するほどではありませんが、サクサク動くアクションと樹海の探索が気に入っています。
惜しいのが、世間で評価が高い「イースVII」と「イースVIII」の間に挟まれてしまったこと。
それ故に過小評価されている印象で、勿体なく感じました。
余談ですが、本作は日本ファルコムが手掛けた初の「イースIV」になるようです。
かつて、「イース」シリーズは日本ファルコム以外の会社も開発を手掛けていました。
その中で「IV」だけは日本ファルコム開発のバージョンが存在せず、以下のような他社作品しか存在しなかったんです。
- SFC「イースIV MASK OF THE SUN」 トンキンハウス製
- PCE「イースIV The Dawn of Ys」 ハドソン製
それから約20年後、日本ファルコムから満を持して発売された「イースIV」が今回レビューした「イース セルセタの樹海」になるんです。
そのため日本ファルコムは本作をリメイクではなく完全新作と位置付けています。
こういった不思議な経緯で生まれた作品なので、日本ファルコムへの愛が根深い方は今作に対してまた違った印象を持たれるかも知れません。
「VII」と「VIII」の間に隠れてしまった良質なアクションRPG!
こんな人には特におススメ。
・アクションゲーム好き。
・時間が無い人。
こんな人にはおススメできない。
・ストーリーを重視する人。
・探索が苦手な人。
イース セルセタの樹海/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約17時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
PSVは特に初期の頃は自分に合うゲームがなかなかなかったので、イース セルセタは重宝しました。
手触りの良さやタッチスクリーンを活かした仕掛けや機能はすごい丁寧で任天堂のソフトのような遊びやすさでした(^^)
PSV版のスタイリッシュなゼルダって印象を受けましたもんwww
一方で膨大な素材数や敵キャラのデザインが良い意味でオタク臭くて、そこが独特でした。
僕はⅧよりはセルセタ派です。
ゲーム機の初期って完全新作がどうしても不足してしまいますもんね。そんな中で発売された今作は本当に貴重でした。発表された当時から期待していたんだよなぁ。
そうそう、任天堂ゲームのような手触り感があったんです。
見た目は確かにアニメ調でオタクっぽい感じですが、ゲーム自体は古典的でしたね。
PCE版イース1~4はファルコムを抜けたオリジナルのスタッフが制作に絡んでいるので恐ろしく出来が良い(というか古参ファンの間ではこっちが完全版とされている)んですよね
ちなみにファルコム自身が作った4はないのではなくMD版の企画が途中でポシャっただけです
そういう背景もあってイース4は長い間PCEが正伝とされていたのに版権絡みで出来の微妙なSFC版を本編に切り替えました
PCで発売されたイースコンプリートでも4と5はSFCの移植で何ともショボかったしファルコムとしては心残りだったんでしょうね
PCE版の出来は良くてSFC版は微妙なんですね。イース絡みの歴史は非常に興味深いです。出来が良い方を正伝としたくなるのは分かりますw
あくまでも個人的には最近ファルコムにしては正直微妙だったかなと。効果音と操作性とBGMは7の方が好きで、ストーリーとシステムは8の方が好きですね。セルセタはファルコムの中でもシナリオが古臭くて、あまり先に進めたいと引かれなかったかなと。
前後の作品の方が評価されやすいとはぼくも感じました。今作から入った新規ユーザーも少ないでしょうし、だから過小評価されているんじゃないかと。
個人的にはちょっとイマイチだったかな
PCE版4が好きだったので余計に
BGMのアレンジやEDなどが近年のファルコムらしくない手抜き感を感じた
あとキャラや設定や音楽はあんまり変えないで欲しかったなぁ
PCE版も出来が良かったのは意外です。てっきり本家の日本ファルコム製が一番なのかと。
それにしても、イースシリーズは歴史が長い故に様々な作品と比較されて大変ですねw
イースは1~3までしかプレイしてませんが、本当に気まぐれで改を購入しました。
戦闘の爽快感は未だ健在と感じましたね。
無印時代よりグラが向上した分、相変わらず空を映さないスタイルなのか、ちょっと残念な部分もありますが、まぁ適度に楽しめました。
でもアドルの戦闘ボイスも、ちょっとイメージが違うと感じましたね。
細かい不満は幾つかありますが、何気にハマるゲームでした。
このゲーム、地味ではありますが、何気にハマりますよねー。
見下ろし型の欠点は空が見えないことだと思います。
まあ、今作の場合はシーンによっては空も見えますが、もっと見たかった。