【レビュー】アサシン クリードIII レディリバティ [評価・感想] 見かけ倒しの凡作

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アサシン クリードIII レディ リバティ/PSV (Z指定)

2012年11月に発売されたPSV「アサシン クリードIII レディリバティ」を今回はレビューします。

PSV「アサシン クリードIII レディリバティ」は女アサシンが主人公のオープンワールドステルスアクションゲームです。

良いところ

携帯機とは思えないグラフィック

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このゲームのグラフィックは非常に綺麗です。

「アサシン クリード レディリバティ」はスピンオフ作品かつ、携帯機での発売ですが、同シリーズの特徴となっている広大で美しいグラフィックは健在で、PSVITAソフトの中ではかなりのクオリティとなっていました。

建造物は様々なところに登れますし、住人も街に何十人も歩いているので、臨場感は凄いですよ!

携帯機でよくここまでリアルな街を作れたものです。ただ、グラフィックが綺麗な分フレームレートは15前後と低いのは残念。

3つの姿を使い分けるシステム

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今回は女アサシンが主人公で、変装をする事ができるようになりました。3種類の中から選べるんですが、それぞれに特徴があって・・・

アサシン
⇒従来通りの動きができる姿。戦闘をする場合はこの姿がおススメ。

奴隷(どれい)
⇒怪しまれずに行動することが可能。

レディ
⇒ドレス姿のためアサシンのように屋根に登るなど派手な行動はできないものの、男性を油断させることができる。

姿の変更は各地に存在するドレスルームで可能。

それぞれの姿に「評判」というものが存在し、犯罪行為をすると評判が悪くなり、敵に見つかりやすくなります。

逆に評判を良くするには目撃者を倒したり、張り紙を破る事で可能。

そのため特定の姿での評判が悪くなったら別の姿に変え、目撃者を倒したり、張り紙を破るなんて事もできるんです!

このシステムはこっそりと敵を倒すことをメインとしている「アサシン クリード」シリーズとの相性が良く、1作目で感じられたステルスアクションの楽しさを味わうことが出来ました。

ちなみにどんな姿でも敵が襲ってきたら戦うことも出来ます。レディ姿で男の兵士をバサバサと倒していく光景を見ていると、「女って怖い。これからは女の時代だな」と思いますね。

冒険している感がアップ!

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今回は街だけではなく、時にはジャングルや遺跡を探索することになります。

ミッションによっては洞窟の奥へと潜り、水中を泳いだり、パズルを解いたりしてこれまでの「アサシン クリード」では無かったものを味わえて新鮮に楽しむことが出来ました。

寄り道をする楽しさ

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アサシン クリードと言えばサブ要素が多いことも特徴的です。

今回もマップの情報を把握するため高いところに登ったり、アイテム収集、サブイベント攻略、お金を払ってお店の建設とサブ要素が盛り沢山で、寄り道をする楽しさを感じられました。

1つ1つの量はそれほどでもありませんでしたけどね。

ネットワークを活かした仕掛け

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本作にはマルチプレイモードが収録されており、リアルタイムで進行するソーシャルゲーム風の遊びが楽しめました。

また、PSVITAのnear機能を使ってアイテム交換も出来ます。どちらもおまけレベルの要素ですが、PSVITAのネットワーク機能を使っている点は好印象。

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惜しいところ

ストーリーが分かりにくい

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元々このシリーズのストーリーは分かりにくいことが多いんですが、今作はそれ以上に酷かった。

特に序盤は描くべきところを描いておらず、猛スピードで話が進んでいって分かりにくいったらありゃしない。

唐突な展開も多く、もう少し丁寧に描いてほしかったです。お話の展開自体は見所あるだけに。

全体的に作りが粗い

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モーション
⇒複数の敵と戦っているのに大半が棒立ちだったり、カクついたりしてぎこちない動きをすることがしばしばありました。

進行不能
⇒ゲームを進めていると本来イベントが発生するべきシーンで発生しなくてチェックポイントからやり直すことがちょくちょくありました。

ミッション
⇒多くのミッションがこじんまりとまとまっていてアッサリ感がします。後半のシークエンスになるほどミッション数が少ないのも尻すぼみ感が。

チュートリアル
⇒これまでのシリーズ作品は丁寧に1つ1つの操作・システムをマスターできるように作られていましたが、本作の場合は1枚のガイド画面が表示されるだけで飲み込みにくいです。

起動画面
⇒起動時にロード画面が入ったと思ったら突然UBIソフトのロゴ演出が挿入されてバグっぽい。

このように本作は全体的に作りが粗く、一昔前の海外ゲームをやっているかのようでした。

余計なVITAの機能

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背面タッチパッド
⇒ボードを漕ぐ時に使用しますが、スティックを使っての向き調節と合わせて操作するのでやりにくいったらありゃしない。

背面カメラ
⇒明るいところを写して地図などを見えるようにする仕掛けがいくつかありましたが、何故か写しても反応が無く、逆に暗いところを写したら反応があったりして意味不明。

モーションセンサー
⇒1度だけ迷路の中にあるボールを傾けて中央の穴に入れるパズルをやることになりましたが、モーションセンサーの感度が微妙でやりにくい。


 
タッチパネルを使ってボタンの少なさを補っている点は良かったのですが、PSVITAのデバイスを生かした遊びはどれも微妙で、余計な要素に感じました。

大人向けのゲームで安易にカメラ機能やモーションセンサーなどは使わない方が良いですね。

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全体のまとめ

PSVITAの機能を活かした仕掛けの多くは失敗に終わっており、結果的に据え置き機版の劣化版的な内容になっていました。

粗い部分も多く、作品単体としても微妙。見た目は綺麗なので、PSVITAのマシンパワーを知りたい場合はおススメですが・・・。

こんな人には特におススメ。
・PSVITAのマシンパワーを知りたい人。
・ステルスアクション好き。

こんな人にはおススメできない。
・シリーズ初心者。

アサシン クリードIII レディリバティ/お気に入り度【50/100%】
プレイした時間・・・約12時間

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