1996年11月に発売された
N64「ワンダープロジェクト J2 コルロの森のジョゼット」を今回はレビューします。
N64「ワンダープロジェクト J2 コルロの森のジョゼット」は、
ロボット(ギジン)のジョゼットを育成して物語を進める育成シミュレーションゲームです。
ジョゼットが可愛い
本作の主人公となるジョゼット。一見すると人間のようですが、
実はロボットで、最初は頭がほとんど空っぽの世間知らず少女です。
本作では鳥型インターフェイスロボ・バードを操作して彼女をしつけ、
育成していくのが目的となっています。
それで注目なのが、ジョゼットの可愛さです。
なんと彼女には1,000以上ものアニメーションが用意されていて、
人間のように多彩な表情を見せてくれます。
前作のピーノとは違ってこちらに近づいてドアップになって話しかけてくるので、
まるでギャルゲーをプレイしているかのような感覚を味わえました。
1996年のゲームですが、20年経っても比較的耐えられる絵柄なのも嬉しい。

育成する楽しさ
前作の主人公となるピーノと同じくジョゼットには数多くのステータスが存在して、
アイテムを使って様々な能力を鍛えることができます。
例えば船の本を読む事で船に関する知識が付いて船を修理することができるようになったり、
国語の本を読んで挨拶を覚えたりとか。新しい言葉や特技を身に付ける事で
それまで進められなかったイベントを進められたりしますので、
前作同様育成する楽しさはあると思います。

前作以上に壮大なストーリー
育成シミュレーションゲームでありながらもストーリーが壮大だった前作。
本作は前作の真エンディングから続くストーリーとなっているのですが、
前作をさらに上回る壮大なものとなっていました。
まず、オープニングからしてN64ソフトとは思えないくらい長い!
それだけプロローグで語る必要のあるものが多いという事ですね。
そして、本作のストーリーは二部構成となっていて、
前作の流れを組んだ育成メインのコミュニケーション編だけではなく、
ほとんどイベントシーンだけで構成されるストーリー編も用意されています。
プレイタイム的にはコミュニケーション編が圧倒的に長くなるのですが、
ストーリー編も2.3時間はかかるほどのボリュームで、
まるでビジュアルノベルかと思うほど圧倒的ボリュームのストーリーを楽しめました。
ほとんどの伏線が回収されるラストシーンは必見です!

自由度の高さ
前作とは違い、本作はいきなりほとんどのエリアへ行くことができます。
イベントも順番にクリアしていく事はなく、好きな順番でプレイできるので、自由度はかなり高い印象です。
しかも、今作では潜水艦に乗って海の中を探索する事も出来ますしね。
海の中には宝の地図などが隠されていますので、前作と同じく探索する楽しさもありました。
前作以上に詰まりやすい
章仕立てで行動範囲が限定されていた前作とは違い、
本作はいきなり行動範囲が広がるので何をしたら良いのか分かりにくく、詰まりやすくなっています。
一応、実績という項目が用意されていてそれを埋めていくという道しるべのようなものはありますが、
前作よりも体力や気力が減りやすくてその度にアイテムを買ってお金を消費したり、
新しい物を買うたびにお金が無くなっていくので初心者は金欠になって積む可能性が高いです。
そもそも、どのアイテムを使えばどの能力が強化されるのか考える必要があるうえ、
ジョゼットの機嫌や体力、気力次第では思うように言う事を聞かないので
訳が分からないと感じる人もいるでしょうね。

数値の表示がなくなってわかりにくい
前作とは違って体力や気力などのステータスが数値では表示されなくなりました。
ジョゼットの台詞や行動によってある程度は分かるのですが、
それでもパッと見で判断するのは難しくなっており、
そういう意味でもハードルは高くなっていると思います。
数値的な表現を無くした事で、よりコミュニケーションゲームっぽくはなりましたが。

劣化したユーザーインターフェース
前作の場合、カーソル移動でアイテムをメニューから持ってくる事が出来ました。
本作の場合はZボタンを押しながらスティックを下に押す事でアイテムセレクトが可能になり、
Zボタンで選択したアイテムをフィールドに投下できるのですが、
前作と比べて直感性に欠けてやりにくいです。また、キーレスポンスも良いとは言えません。

違和感のある3D演出
基本的には前作を上回る描き込まれた2Dグラフィックで表現されていますが、
一部では3Dポリゴンを使った描写も存在します。例えば飛行機や巨大ロボット。海中など。
N64ソフトらしいといえばその通りですが、その割にはポリゴンのクオリティが低く、
2Dグラフィックが丁寧に描き込まれているだけに浮いているように感じてしまいました。
当時は3Dの演出が入るだけで評価が上がったとはいえこれは余計。
本作はコントローラパックがないとセーブが出来ません。
せっかくのロムカセットなのに。前作はバックアップカートリッジだったのに。
とは言えコントローラパックが同梱されていたので、中古で買わなければ問題ありません。
と言うか、本作は思ったほど売れず、在庫が大量に余りまくった関係で
N64が現役だった頃は1.2を争うほど安く販売されていて
コントローラパックと同価格で売られていた事も珍しくなかったので、
当時はコストパフォーマンスが非常に高いタイトルとして重宝されていました。
N64初期に発売された作品とは思えないほどボリュームがあり、
作り込まれているのですが、前作が好きだった者としてはコレジャナイ作品でした。
個人的には前作のように章仕立てで育成をして道具をつかいこなし、
イベントをこなしていく方向性を突き詰めてほしかったなぁ。
こんな人には特におススメ。
・試行錯誤が好きな人。
・壮大なストーリーを楽しみたい人。
・能動的に遊ぶ人。
こんな人にはおススメできない。
・能動的に遊ぶのが苦手な人。
ワンダープロジェクト J2 コルロの森のジョゼット/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約30時間
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よく覚えてないけど
間違い無く持ってました。
発売からかなりしてから
ワゴンで500円くらいで
購入した記憶が・・・・・
64はソフトの種類が
少なかったですからね。