

キングダムハーツ バースバイスリープ ファイナルミックス/PSP
キングダム ハーツ – HD 1.5+2.5 リミックス-/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2010年1月に発売されたPSP「キングダム ハーツ バースバイスリープ」のレビューをしていきます。
本作はPS2「キングダム ハーツ」の約10年前を描いたアクションRPGですが、さじ加減が絶妙な良作でした!
全体的に「I」「II」「チェイン オブ メモリーズ」の良いとこ取りをしている印象で、個人的には「I」や「II」よりも好きな作品です。
そんなPSP「キングダム ハーツ バースバイスリープ」の良いと思った点からまずは書いていきます。
※2011年1月には英語音声版のPSP「キングダム ハーツ バースバイスリープ ファイナル ミックス」が発売。
※2014年10月には本作を収録したPS3「キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス」が発売。
※2017年3月には本作を収録したPS4「キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス」が発売。
※本記事ではPSP/PS4版のレビューをしています。
累計1,000記事越え!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- ディズニーワールドを冒険してストーリーを進めていくアクションRPG。
- 主人公はテラ、ヴェントゥス、アクアの3人。
- 3人の物語は干渉し合うこともある。
初リリース日 | 2010年1月9日 |
対応ハード | PSP/PS3/PS4 |
ジャンル | アクションRPG |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
売上 | 初週44.6万本/累計73.3万本 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
シリーズの過去を3人の視点から描いたストーリー
2002年に発売され、全世界で大ヒットを記録したPS2「キングダム ハーツ」。
今回レビューするPSP「キングダム ハーツ バースバイスリープ」ではそんなPS2「キングダム ハーツ」の約10年前を描いています。
それもテラ、ヴェントゥス、アクアといった3人の新主人公から描かれているんです!
面白いのが、それぞれのキャラクターが織りなす物語を好きな順番からプレイできること。
なので、実質3本のゲームを楽しむことができるんですね。
交差するストーリー
本作の主人公となるテラ、ヴェントゥス、アクア。
3人は固い絆で結ばれていますが、冒頭で離れ離れになってしまいます。
そしてそれぞれが異なる目的を持って旅立つんですが、時にはお互いの行動が干渉し合うんです!
つまり、ある主人公が起こした行動は別の主人公へ影響を与えることがあり、通してプレイすると様々な伏線が回収されていきます。
ポイントなのが、群像劇をディズニー作品と絡めていること。
本作に登場するワールドの多くはディズニー作品をモチーフにしているので、オリジナルの群像劇を楽しみながらお馴染みのディズニーストーリーを楽しむことができるんです!
個人的に「II」ではディズニー作品の無難な物語に退屈していましたが、今作ではオリジナルの群像劇によってある程度はカバーしていました。
というか、世界的に有名なディズニー作品とオリジナルの群像劇をここまで融合させてくるとは凄い!
ちなみにオリジナルキャラクターには写真のような坂口博信さん似のオジサマも居ますw
差別化を図ったマップデザイン
テラ、ヴェントゥス、アクアの3人が冒険する舞台はほぼ同じです。
しかし、全キャラクターの物語を通してプレイしてもマンネリはほとんど感じません。
これって地味に凄いことだと思うんですよ。
複数のプレイアブルキャラクターが存在するアクションゲームは何作かプレイしましたが、その多くは3キャラ目をプレイする頃にはマンネリ化しました。
何故かと言うと操作キャラクターとストーリーを変えただけでマップは使いまわしだったからです。
その点、本作はマップデザインの面でも差別化を図っているからマンネリ化しませんでした!
マンネリ打破の面でポイントなのが、ワールド毎に用意されたギミック。
特定のキャラクターだけが楽しめるギミックが満載なので、飽きないように工夫されて作られています。
例えば大ジャンプで崖を飛び移ることになったり、マシンに乗って敵と戦ったり。
もちろん、戦うことになる敵やイベントシーンも異なるのでそれぞれに労力を注いでいるんだなと思いました。
ちなみに今作のワールドでモチーフになったディズニー作品は以下の通りになります。
- 眠れる森の美女
- 白雪姫
- シンデレラ
- ヘラクレス
- リロ・アンド・スティッチ
- ピーター・パン
※赤文字は初登場作品。
過去作と比べたら冒険できるディズニー作品は少なめですが、初登場作品も多いので新鮮に楽しめます。
より簡単な操作で楽しめるようになった戦闘
戦闘システムはこれまで通りアクションバトルとなっていますが、今作はより簡単な操作で楽しめるようになりました!
○ボタン連打でコンボが繋がるのは言わずもがな。
今作では△ボタンを連打するだけで様々な魔法攻撃を放てるようになったんです!
ファイア→ブリザド→ケアル
これまでの作品ではこのように続けて魔法を放つには特定のボタンを同時押しするか煩雑なコマンド選択をする必要がありました。
それだけに△ボタンを連打するだけで異なる魔法を次々に繰り出せるのが嬉しいですね!
そんな戦闘の爽快感をさらに強めてくれるのがコマンドゲージ!
画面上に表示されているコマンドゲージを溜めることで操作キャラが自動で大技を繰り広げてくれるます。
しかも特定の魔法攻撃を挟んだうえでゲージを溜めると攻撃形態が自動で変化し、一定時間属性攻撃を連発することができるんです!
これを意識して行うことでド派手な技を繰り出せるから気持ち良いのなんの!
「II」でも「ドライヴ」などを活用すれば派手な技を繰り出せましたが、直感性は今作の方が上に感じました。
回避アクションも最初からできるようになっていますし、個人的に今作の戦闘システムはシリーズの中でもかなり上位に入ります。
戦略性を高めるデッキシステム
今作の魔法はデッキを組んで使うことになります。
おかげでカードゲームのような戦略性が生まれました!
デッキに入れられる魔法は限られているので、何を入れるのか考える必要があります。
炎攻撃重視にするか?回復重視にするか?
状況に応じてデッキを組み替える必要が生まれるので、「~チェイン オブ メモリーズ」のエッセンスが盛り込まれていました。
様々な技を育成できる!
なんと、デッキにセットした魔法は育成することができるんです!
デッキにセットした魔法は勝利時の経験値を溜めることでレベルが上がっていき、より強力な技を繰り出せます。
さらにレベルが上がった魔法同士を合成させて新たな魔法を生み出すこともできるんです!
おかげで魔法を育成する楽しさも生まれました!
頻繁にデッキの魔法を組み替えて強力な魔法をどんどん生み出していきましょう!
作り込まれたミニゲーム
今作にも例によって様々なミニゲームが収録されていました!
トータルの収録数は「II」よりも少なくなっていますが、その分1つ1つの作り込みが凄い!
特筆したいのが「コマンドボード」という名のミニゲーム。
言ってしまえば「いただきストリート」風のボードゲームなんですが、バラ売りできるくらい作り込まれています!
例えばマップの種類が多く、「いただきストリート」譲りなので戦略性も高いんですよ。
個人的には大ハマリして各ステージを攻略する合間に楽しんでいました!
それ以外にも「ランブルレーシング」「リズミックアイス」「フルーツスキャッター」といったミニゲームが収録されています。
いずれも「ディズニータウン」でプレイできるので中盤以降の息抜きとして最適ですよ~!
まあ、一度は必ずクリアしないとストーリーが進まないのでそこは好みが分かれるんですけどね。
個人的に合わない&気になったところ
テンポが悪い
PSP版はテンポが悪く感じました。
あくまでもPSP-1000でプレイした感想ですが、最大容量のメディアインストールを使用してもマップの切り替え時などには5~10秒程度のロード時間が発生します。
また、本体起動時に初めてメニュー画面を開くと読み込みによって画面が少しのあいだ止まってしまいました。
問題なのが、リトライを繰り返す時。
例によって今作の難易度もスタンダード(ノーマル)以上だとやや高めに調整されているので、特に終盤のボスラッシュでは何度もリトライをすることになります。
その度にロード時間やスキップできない無駄な演出を耐えなければならず、イライラしました。
※PS4版はロード時間周りが大幅に改善されて快適性が増しています。
全体的にスッキリしないストーリー
今作は前日譚なので仕方がない部分もありますが、全体的にストーリーはスッキリしません。
例え3人全員のストーリーをクリアしたとしても印象は変わりませんでした。
ディズニーワールドを舞台にしたストーリーの全貌こそは掴めるようになりますが、3人の主人公を巡る根本的な部分は次回作に持ち越しなんですよ。
その終わり方がラストエピソードをクリアしてもしっくり来ないものだったので消化不良な感じがします。
この消化不良を回収するにはPS4「キングダムハーツ HD2.8 ファイナルチャプタープロローグ」に収録されている「~0.2」をプレイしなくてはなりません。
全体のまとめ
「キングダム ハーツ0」という表現が相応しいシリーズの前日譚。
シリーズの中では最初の物語に当たるので今作からプレイしても問題ありませんが、過去作のキャラクターが若い姿で登場するのでシリーズファンの方が物語の深みを味わえます。
思えば7年前に本作を友達から借りてプレイしたのが「キングダム ハーツ」との出会いでした。
当時はシリーズ初心者だったので各作品の繋がりが分かりませんでしたが、あれから7年経って改めてPS4版をプレイしてみたところ様々な発見があって面白かったです。
印象的だったのが、マップデザインに対する考え方。
7年前にプレイした時は探索型3Dアクションゲームのつもりで触れていたので各ワールドが一本道に感じられてギミックも少なめに感じていました。
でも、「I」「II」と通してプレイしてからだと程良いバランスに感じられたんです。
「I」のように入り組みすぎて迷うことはほとんどなく、かと言って「II」のように一本道過ぎてギミックが極小でもないのでストーリー重視の「キングダム ハーツ」としては最適な調整なんじゃないかと。
なので、個人的に正統派の「キングダム ハーツ」としては今作がベストに感じます。
システムやマップデザインが洗練された良質な前日譚!
こんな人には特におススメ。
・ディズニーファン。
・爽快感重視のアクションゲームファン。
こんな人にはおススメできない。
・1周で満足してしまう人。
キングダム ハーツ バースバイスリープ/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約60時間
累計1,000記事越え!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
コメントする