

ミラーズエッジ カタリスト/PS4 / Xbox One
2016年6月に発売されたPS4/Xbox One「ミラーズエッジ カタリスト」を今回はレビューします。
PS4/Xbox One「ミラーズエッジ カタリスト」は一人称視点のオープンワールド型パルクールアクションゲームです。2008年に発売されたPS3/Xbox 360「ミラーズエッジ」のリブート作でもあります。
目次
良いところ
一人称視点だからこそ感じられる運動している感
海外で数多く発売されている一人称視点のゲーム。
停止画だけを見ると本作も同じようなものだと思われそうですが、とんでもない!プレイ感覚は他の一人称視点のゲーム(FPS)とは大きく異なりました。
まず、走っている感覚が全然違います。
多くのFPSは銃を構えながら移動する関係上、あまり激しく動けませんが、本作の場合はスティックを少し倒すだけでキャラクターが走り出す関係上、画面が揺れて息が粗くなり、風切り音が聞こえてくるため運動している感が凄いんです。
しかも、この視点で高いところから飛び降りたり、壁キックをして進んでいく事になるので実際に自分がやっているかのような感覚を味わえます。
この感覚は、三人称視点のゲームでは絶対に味わえません。停止画だけじゃ魅力がほとんど伝わらないので、動画を見てもらいたいくらい。
↑綱渡りをしている時に下を覗く事も。高所恐怖症だとプレイできないかも!?
スムーズに進んでいく楽しさ
目的地まで進むには、数多くの障害物を超えていかなければなりません。
溝があったらジャンプをして、障害物があったら飛び越えたり、スライディングでくぐり抜けたり。
いずれもタイミングよくボタンを押したり、状況に合わせてスティックを倒す必要があるのでテクニックが要求されるんですが、慣れてくるとスムーズに進められて気持ち良いです!
アクションゲームやスポーツゲームに多い、上達する楽しさは存分に感じられました。
広大なフィールドにはいくつものタイムアタックが用意されているので、アクションを完ぺきにマスターして挑んでタイムを縮めていくと面白いです。
寄り道する楽しさ
今作はオープンワールドマップを採用しています。
そのためメインミッションの他にも数多くのサブミッション、収集アイテムが隠されていて、寄り道する楽しさがありました!
メインミッションの合間にアイテム収集やサブミッションをやっていたらいつの間にかハマってそっちのけてやっていた!とか普通にあります。
でも、それが遠回りなのかと言われると必ずしもそうではありません。
寄り道をする事で経験値が溜まって移動、戦闘、装備の各項目を強化することができるので、メインミッションをスムーズに進められる場合がありますからね。
能力強化のために寄り道をするのも悪くはありませんし、それらを無視して一気にメインを進める事も不可能ではありません。
爽やかな世界観
本作はホワイトビルの屋上を舞台にしている関係で、爽やかさが半端無いです!
空は青くて美しいですし、主人公もショートヘアーの美少女(前作よりもかわいい)で最高!
風切り音は涼しさを強調していて、特に終盤の高い建物に登って行くシーンは気持ち良かった!一人称視点のゲームといえば灰色で暗い世界観の作品が目立っていますが、本作はそれらの作品とは一線を画しています。
ボリュームは控えめなので、息抜きにも良いですね。
惜しいところ
視界が狭く、混乱することがある
一人称視点のゲームによくある欠点ですが、視界が狭く、混乱することがあります。
本作の場合は立体的なステージを縦横無尽に駆け抜けていく関係上、そういった現象が他の作品以上に起きやすく、例えば壁をキックして180度ターンして反対側の足場に登るといったシーンは混乱しやすいです。
そのため思わぬ落下ミスが多く、短時間で10~15秒のリトライロードを繰り返す事になり、ストレスを溜めてしまう場合があります(チェックポイントは多めに用意されていますが)。
画面もグラグラ揺れるので3D酔い耐性が強くないと長時間プレイするのは難しく、他のゲームでは必要のないスキルを求められる作品だと思います。
仕掛けのバリエーションが少ない
全体的に仕掛けのバリエーションが少なく、単調に感じました。
走ってジャンプして、障害物を飛び越えて、潜り抜けて、壁キックして~。
これらの順序をシャッフルして、それにシンプルな戦闘と装備を使ったギミックが少し用意されているくらい。
ボリュームは控えめですが、もっと長かったら厳しかったですね。シリーズ1作目ではなく、2作目になるだけに仕掛けのバリエーションはもっと欲しかった。
移動が面倒になってくる
オープンワールド系にありがちですが、中盤以降は移動が面倒になってきます。メインミッションを進めるために何度も同じところを行き来しないといけないんですよ。
一応、ファストトラベル(ワープ)機能は用意されていますが、使用するにはちょっと面倒なサブミッションをクリアしなければならず、それをやらなければ何度も同じような景色のエリアをパルクールアクションで行き来する必要があります。
仕掛けのバリエーションが少ないだけに、ファストトラベル機能を活用しないと単調さに拍車がかかるでしょうね。移動も含めて楽しいゲームなだけに、ワープばかり出来ても面白くはないと思いますが・・・。
全体のまとめ
単調なところはありますが、アクションと寄り道が面白くてついついプレイを続けてしまいます。
白と赤を基調とした世界観。アスレチックをあえて一人称視点でプレイするゲームデザインは前作から8年経った今でも珍しく、次世代を感じられました。
それ故についていけないユーザーも多そうですが、プレイする価値はあると思います。未来を垣間見れる爽やかなパルクールアクションゲーム。
こんな人には特におススメ。
・上達する楽しさを味わいたい人。
・心がジメジメしている人。
こんな人にはおススメできない。
・3D酔い耐性がない人。
・高所恐怖症の人。
ミラーズエッジ カタリスト/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約10時間
前作から8年!?も経ってたってのが、一番の驚きという(笑)まぁ前作もそうだったんですが、「酔いやすい」という自覚のある人は、とても手が出せるタイトルではないですね。