【レビュー】Dead Cells(デッドセルズ) [評価・感想] ローグライクとメトロイドヴァニア要素を高次元に融合させた中毒性抜群のデジタル麻薬!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2018年8月に配信されたPS4/Switch「Dead Cells(デッドセルズ)」のレビューをしていきます。

本作は古城を攻略していく2Dアクションゲームですが、ローグライクとメトロイドヴァニア要素を高次元に融合させた中毒性抜群のデジタル麻薬でした!

ゲーム業界に大きな影響を与えた「ローグ」「メトロイド」「悪魔城ドラキュラ」。

本作はこれらのゲームに存在するエッセンスを見事なくらい融合させて物凄い中毒性を生み出すことに成功したんです。

その高い中毒性はデジタル麻薬と名乗っても良いほど。

1周クリアまでのプレイタイムは短めですが、ぼくの場合、10周以上もクリアしてしまいましたw

普段は1周クリアするだけで満足するハズのぼくをここまでハマらせるとは恐るべしデッドセルズ!

そんなPS4/Switch「デッドセルズ」の良いと思った点からまずは書いていきます。

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

このゲームを3行で説明すると?
  • 入り組んだマップを攻略していくステージクリア型の2Dアクションゲーム。
  • マップはランダム生成でプレイする毎に変化する。
  • 体力が0になるとステータスがリセットされるうえステージ1に戻される。
初リリース日 2018年8月7日
対応ハード PS4/Switch
ジャンル 2Dアクション/ローグライク
推定クリア時間 15~25時間
価格 2480円(税込)
発売元 Motion Twin

スポンサーリンク

良いところ

軽快なアクション

どんなゲームでも手触り感は重要だと思います。

そういう意味で本作の手触り感は素晴らしかった!

操作形式はよくある2Dのジャンプアクションゲームと同じなんですが、キャラクターの挙動がめっちゃ軽快なんです!

スティックや十字キーを左右に倒すと素早く動いてくれますし、攻撃やジャンプなどのアクションもボタンを入力したらサッと反応してくれます。

さらに素晴らしいのが、ファストトラベル(ワープ)ポイントが驚くほど設置されていること。

大体、1ステージにつき10ヵ所くらいはあるんじゃないでしょうか?

前述の通りキャラクターの挙動が軽快なので、端から端までの移動は1分も掛かりません。

にも関わらずここまでファストトラベルポイントを設置するとは!?

探索型2Dアクションゲームの多くは移動が面倒なので、そのアンチテーゼとしてこんなにも設置したのでしょうか?w

とにかくアクション部分の快適さは目を見張るレベルで、長時間プレイしたくなるように作られています。

短いのに何度もプレイしてしまう中毒性

実は本作、1周クリアまでのプレイタイムは1時間未満だったりします。

しかもクリアまでに攻略するステージは10未満で決して多くありません。

ですが、冒頭でも触れたようにぼくは何周もして20時間以上もプレイしました!

それだけ本作はリプレイ性が高く、用意されている素材を有効活用しています。

ローグライクゲーム的なランダム要素

何故、何周もプレイしたくなるのでしょうか?

最も大きな要因としては「風来のシレン」などで知られるローグライクゲーム的な要素があったりします。

例えば体力が0になってしまうと以下のように強烈なデスペナルティが発生するんですよ。

  • ステージ1の最初に戻される。
  • キャラクターのステータスが初期状態になる。
  • 持っているアイテムをすべて失う。

え?デスペナルティが厳しすぎてゲームオーバーになったらやる気が無くなりそうだって?

確かにそういう時もありますが、プレイする度にダンジョンの構造や出現するアイテムが変化する関係でやり直しをしている感覚はそんなにありません。

このように本作は「凶悪なデスペナルティ」と「ランダム要素」の組み合わせによって周回プレイをしたくなるように作られているのでローグライクゲームを彷彿しました。

セルを使ってアイテムをアンロックする楽しさ

実は本作、初期状態だと出現するアイテムの種類はかなり少なかったりします。

じゃあどうすればアイテムの種類を増やすことができるのかというと、セルというアイテムを使ってアンロックしていくんです!

セルは道中で入手することが可能で、沢山集めれば集めるほど沢山のアイテムをアンロックすることが出来ます。

剣はもちろん、爆弾、トラップ。さらにはスキルまで!?

それぞれに個性があるので、ゲームをクリアするには自分のプレイスタイルに合ったアイテムをアンロックしなければなりません。

この要素が非常に面白く、ゲームクリア後も新しいアイテムをアンロックさせるために各ステージでセルを集めまくってしまいましたw

ハクスラ要素によってさらに高まる中毒性

本作に登場するアイテムは100種類前後になります。

あれ?ローグライクゲームにしては少なく感じませんか?

ですが、実際には装備アイテムの個体差によって100種類以上存在するように感じました!

各装備アイテムには補正値が存在し、名前の後ろに数字が表示されます。

これが多ければ多いほど能力が高いことになるので、例えオーソドックスな武器でも補正値が高ければ物凄く価値があるんですよ。

さらに装備アイテムには追加効果がランダムで付加します。

例えば「攻撃する毎に爆弾を投下する」「敵に炎上効果を加える」等など。

このように装備アイテムには様々な補正値や追加効果が付加するので、全く同じアイテムを入手するのが難しいくらいなんです。

なので、本作はランダムな数値や追加効果が付加された装備品を集めるハック&スラッシュ要素も強く感じました。

手に持てる装備アイテムは限られているので、ある程度ゲームを進めてからは取捨選択をしなくてはなりません。

徐々に広がっていく行動範囲

ここまでローグライクゲーム的な魅力を語ってみました。

ですが、本作にはもう1つ大きな要素が存在します。

それがメトロイドヴァニア!

メトロイドヴァニアとは「メトロイド」と「悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニア)」を組み合わせた造語で、近年は一つのジャンルとして確立しています。

特徴的なのが、「入り組んだマップデザイン」と「新しい能力を身に付けることで広がっていく行動範囲」

本作の場合、これらの要素も取り入れているんです!

入り組んだマップデザインは言わずもがな。

それ以外にも新しい能力を身に付けることで行動範囲を広げていくことが出来ます。

例えばどこかのステージで「ツタのルーン」というアイテムを入手するとしましょう。

すると、各地に設置されているツタの種を育てることが可能になり、ツタを登っていけるようになるんです!

ツタを登った先にはアイテムが隠されていることもあれば新たなステージへの入り口が隠されていることもあります。

この要素がメトロイドヴァニア好きの探究心を刺激させてくれるので、能力を身に付けていない状態の時に怪しい場所を見つけたらそこへ行きたくてたまらなくなるんですよw

壁の向こうにある小部屋にはどうやって行くんだろう?

鍵が掛かった扉があるけど、どこに鍵が隠されているんだろう?

本作ではそういった「メトロイドヴァニアあるある」も体験することが出来ます。

嬉しいのが、このような行動範囲を広げられるアイテムは一度入手したら二度と失わないようになっていること。

そのため次回のプレイでも活用することができるので、例えば終盤のステージで新しい能力を身に付けたら次回プレイ時の序盤に活用することだってできるんですよ。

差別化を図った各ステージ

本作には様々なステージが存在しますが、単に見た目を変えただけではありません!

出現する敵の種類が異なるのはもちろん、攻略方法も違うんです!

序盤のステージこそは迷路を探索して出口を探すだけなんですが、中盤以降は以下のような趣向を凝らした構成になっていきます。

  • ステージのどこかに隠された鍵を見つけないと先に進めない。
  • 中ボスを倒さないと先に進めない。
  • 高い塔をふもとからひたすら登らないといけない。

このように本作のステージはそれぞれ差別化を図っているので、全ステージ攻略したくなりました!

え?全ステージ攻略するなんて当たり前だろだって?

実は本作、ゲームをクリアするだけだったら用意されているステージのうち半分をクリアだけで良いんですよ。

残りのステージは特殊能力を駆使することで侵入できる別ルートとなっていて、必ずしもクリア必須ではないんです。

ですが、前述の通りステージ毎の個性が強く、そのうえ出現アイテムも異なるのでクリア必須じゃないと分かっていてもついつい攻略したくなりました。

この辺りの要素もリプレイ性の向上に一役買っている印象です。

リスクとリターンのバランスが絶妙なのろいの宝箱

各ステージにはランダムで様々な仕掛けが設置されます。

その中でも特筆したいのがのろいの宝箱!

この宝箱を開けると強力なアイテムを3個落とすんですが、それと引き換えにとんでもない呪い効果を受けてしまうんです!

どんなものなのかというと、敵の攻撃を食らったら一発でゲームオーバーになってしまう呪いw

ただし、敵の攻撃を10回連続で喰らわずに倒せたら呪いを解除されます。

どうでしょう?リスクとリターンのバランスが絶妙ですよね?

終盤になってくると強制的にボス戦が挿入されるので、主人公を強化するのは必要不可欠です。

それだけに「のろいの宝箱」を見つけたら開けておきたいところですが、呪いを解くまでに1回でもダメージを受けたら最初のステージからやり直さなければなりません。

嫌らしいことに「のろいの宝箱」は中盤以降によく出現するんですよw

ぼくの場合、毎回「のろいの宝箱」の挑戦状を買ってまんまと撃沈していますw

のろいの宝箱はリスクとリターンが好きなゲーマーにとっては最強のトラップですw

かゆいところに手が届くカスタム機能

前述の通り本作には「セルを使うことで出現するアイテムの種類を増やす」要素が存在します。

ですが、よく考えてみてください。

出現するアイテムをアンロックすればするほど種類が増えて難易度が上昇するかも知れないじゃないですか!?

その辺りのことは分かっているようで、アップデートでカスタムモードが追加されました。

このモードではアンロックされたアイテムの中から出現するアイテムのON/OFFを選択することが可能になっています。

おかげで「出現するアイテムをアンロックし過ぎて運ゲーになってしまった!」なんて状況に陥っても安心できるようになりました。

プレイタイムが何倍にも増加するやり込み要素

デッドセルズはクリア後が本番!

そう言っても過言ではないくらい本作にはやり込み要素が存在します。

特に大きいのがハードモード。

ゲームクリア後は難易度が上がったハードモードに挑戦出来ます。

でも、ハードモードって単にパラメーターを弄っただけに感じますよね?

ところが本作の場合、それ以外にも様々な差別化を図っていたんです!

例えばハードモード専用の敵が出現したり、ノーマルモードでは行けなかったところにも行けるようになるんですよ。

恐ろしいのが、ハードモードをクリアしてもさらに高難易度のモードが出現すること。

しかも超高難易度モード専用のステージやボスもアップデートで追加されました。

こういう専用の素材を作ってくれると高難易度のモードもやる気が出てきます。

スポンサーリンク

目次へ戻る

惜しいところ

敵を倒した時のリターンが少ない

みなさんはゲーム内で敵を見かけたらどうしますか?戦いますよね?

でも、本作ではむやみに敵と戦うのはおすすめしません。

というのも本作で敵を倒してもリターンが少ないからです!

敵を倒しても入手できるのは基本的には少額のお金のみ(※)で、経験値は入りません。

※一定確率でセルやアイテムが出現することはあります。

そのお金にしても貯めたところでゲームがグッと有利になるのかというとそうでもありません。

にも関わらず敵の攻撃力や攻撃頻度が高く、プレイヤーキャラクターを見かけると本気で殴りかかってきます。

初期状態だと3~4回攻撃を食らったら体力が0になるレベルで、軽快なアクションと引き換えに敵も容赦しません。

何故、このようなゲームバランスにしたのでしょうか?

考えてみたところ、メトロイドヴァニアのレベルデザインを反映しているからだと思うようになりました。

メトロイドヴァニアと言えば探索を重ねてキャラクターを成長させるゲームで、敵を倒してレベルを上げる要素は基本的には存在しません。

例えば「メトロイド」シリーズの場合、探索をすることで新しいアクションを身に付けたり体力やミサイルの最大値を増やすことが出来ます。

本作の場合、そこまでガチではありませんが、キャラクターの戦闘能力を高めるには基本的に探索をしないといけないように作られていました。

特に大きいのが、「スクロール」というアイテム。

これを大量に入手することで体力の最大値や攻撃力が飛躍的に上がります。

それはもう、初期状態の10~100倍と言っても良いくらい。

そんな「スクロール」ですが、大抵は各ステージにポツンと置かれているんですよw

なので、本作ではいかに敵の攻撃をかいくぐりながら「スクロール」や強い武器を拾って先に進めるのかがセオリーだったりします。

この辺りのレベルデザインはメトロイドヴァニア寄りなので、敵を倒してコツコツと経験値を蓄積させていく「風来のシレン」などのローグライクゲームに慣れていると面を喰らうかも知れません。

目次へ戻る

全体のまとめ

ローグライクとメトロイドヴァニアを見事に融合させたゲーム。

世の中には2つの異なるジャンルを組み合わせたゲームが数多く存在しますが、中には片方の要素にトッピングを加えただけで終わった作品も珍しくありません。

一方、本作の場合はローグライクゲームにメトロイドヴァニアの要素を加えた訳でもメトロイドヴァニアにローグライクゲームの要素を加えた訳ではなかったんです。

片方が存在しなかったら成立しないほど両者が綿密に融合しているので、強烈なリプレイ性や中毒性を実現することに成功しています。

本作はローグライクの「ローグ」とメトロイドヴァニアの「ヴァニア」を切り取ってローグヴァニアと謳っていますが、この表現は実に的確だと思いました。

ローグライクとメトロイドヴァニア要素を高次元に融合させた中毒性抜群のデジタル麻薬!

こんな人には特におススメ。
・ローグライクゲーム好き。
・メトロイドヴァニア好き。
・ハック&スラッシュ好き。

こんな人にはおススメできない。
・複雑なシステムのゲームが苦手な人。

Dead Cells(デッドセルズ)/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約20時間

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

ハードメーカー別レビュー記事リスト
Nintendo PlayStation
Xbox etc




10件のコメント

レビューありがとうございます。
このゲームは前から気になってたんです!
自分は我がままなタチで世界観が好みでさらにゲーム性もまともにあるゲームしかプレイしないので気になるビジュアルがあって気に留めていたものの内容がいまいち掴めず二の足を踏んでいました。
メトロイドヴァニアは好きなのですがそこの核となる探索の舞台にランダム性を持ち込むのに抵抗があったので…
しかししっかりとメトロイドヴァニアらしさはあるようなのでプレイしてみます。

このゲームは様々な要素が綿密に絡み合っているのでレビューで分かりやすく説明するのが大変でしたw

今回の記事で伝わったのでしたら幸いです。

ランダム性が強いとマップデザインが適当な感じになりがちですが、本作の場合はちゃんとメトロイドヴァニアしていました。

これは狙っていてもなかなか出来ないことです。

遅かったじゃないか……!
メトロイドヴァニア×ローグライクの中毒性は勿論、アクションの手触りがまた絶妙なんですよね。たまに動かすとすごく心地よくて一気にクリアまで遊んでいることもしばしばです。

何度かアプデ入りましたが、体力が以前より上がりやすくなったかな?(ダメージ減算バフがなくなったせいもありましょうが)

予定よりも半年以上も遅れてしまいましたw

ですが、その分だけ濃い内容のレビュー記事になったんじゃないかと思います。

繰り返しプレイするからこそ、手触り感は重要ですね。

アップデートによって色々変わっているので変化も楽しむことが出来ました。

久しぶりにプレイすると「あれ?なんか変わっている?」ってことが多いですよねw

前回の記事のことがあってなのか、今回はメトロイドヴァニアやローグライクの説明が普段よりも丁寧になってますねwww

今回のレビューを読んで、このゲームがなぜSwitchのダウンロードランキング上位にずっと君臨してるのかがわかった気がします。かなり密に作られたゲームですね〜。

このゲームの魅力をか語る場合、メトロイドヴァニアとローグライクの説明は必要不可欠なので、出来る限り記事で説明してみましたw

本作はホロウナイトと肩を並べても良いくらいSwitchのインディーズゲームではやりごたえを感じます。

確かに、手触りが良いんですよね。
ニンジャみたいに動いてくれる所が良いです。

道中死んでも、つい何回かプレイしてしまう。
そんな魅力があります。
良いゲームです。

そう!ニンジャみたいなんです!あの軽快さに慣れてしまうと他のゲームが重く感じてしまいますw

繰り返しプレイ前提のゲームだからこそ、こういうところがしっかりしていると嬉しいですね!

デッドセルズ 面白いですよね〜
何気にyyの2018年のゲームランキングでは5位にしていたりしますw

この記事見て初めて知ったんですけど、出現武器カスタムできるようになったんですね
ハンマーとか使いづらい武器をあえて解放させないようにしてたので、これは有り難いアップデートですね〜

ジャンル的には、ローグライクとメトロイドヴァニアですけど、ちょっとソウルライク風味も入ってますよね

新しいジャンルでローグヴァニアって名称かっこいいですね
でも、ローグライクとメトロイドヴァニアを足してローグヴァニアにすると名前から、メトロイド要素消えてるんですよねw
メトローグヴァニアとかどうでしょうか?

そうでしたね!以前から面白いとは思っていたんですが、積んでいてなかなかクリアできなくて今になってレビュー出来ました!

アップデートは定期的に行われていて他にもいろいろと変わっています。

改めてプレイすると新鮮かも!?

ソウルライクなのはデスペナルティの部分やボス戦で彷彿しましたw

メトローグヴァニア!かっこいい!w

日本ではキャッスルヴァニアの印象が薄いので、ローグヴァニアだとメトロイドの名前が消えて違和感がありますねw