
Hey! ピクミン/3DS
amiibo ピクミン(ピクミンシリーズ)
2017年7月に発売された3DS「Hey! ピクミン」を今回はレビューします。
3DS「Hey! ピクミン」はAIアクションゲーム「ピクミン」を題材にした2Dアクションゲームです。
プレイ日記はこちら。
目次
良いところ
ピクミンの世界観をしっかりと再現!
シリーズ初の3DSソフト、2Dアクションゲームとなった「Hey! ピクミン」。
さすが「ピクミン」シリーズ関連作だけあって、これまでの作品で見られた雰囲気はしっかりと再現されていました!
グラフィックは3DSソフトの中ではトップクラスのクオリティで、お馴染みの生物たちがリアルに描写されています。
中には「うわ、気持ちわる」と口に出してしまいたくなるような生物もいて、他の2Dアクションゲームでは見られないリアリティを感じられました。
幼い頃、庭や公園で生き物の観察をするのが好きだった人はノスタルジーに浸れることでしょう。
各ステージでは短いイベントシーンも挿入されました。いずれもピクミンと敵キャラクターの生態を描いたもので、見ているとほのぼのした気分になれます。
2画面とタッチスクリーンを活かしたゲーム性
本作は3DSソフトとしては珍しく、2画面とタッチスクリーンを活かしたゲーム性を実現しています。
まずは2画面について。ゲーム映像は2画面フルに使われていて、各ステージをクリアするには上画面の様子も見る必要もあるんです。
また、ボス戦では2画面をフルに使うことでの迫力を生み出していました。この手法はDS時代によく見られたので、ちょっと懐かしい。
続いてはタッチスクリーンについて。本作はスライドパッドで主人公のオリマーを動かし、タッチしたところにピクミンを投げることができます。
この操作感覚は本編の「ピクミン」を上手く2Dアクションに落とし込んだような感じで、自分の思ったところにピクミンを投げる事が出来て触っていて気持ち良さを感じられました。
3D非対応。下画面メイン。そして、2画面とタッチスクリーンを活かしたゲーム性によって全体的に3DSソフトと言うよりは高性能なDSソフトみたいな方向性で作られている印象です。
ピクミンを2Dアクションゲームに上手く落とし込んでいる
今回の「ピクミン」は従来の箱庭探索型から2Dアクションゲームに変貌を遂げました。
ジャンル変更でどうなるかと思いましたが、様々なアレンジによって上手く2Dアクションゲームに落とし込んでいます。
過去作からどう変わったのか箇条書きで挙げさせて頂くと・・・
・お宝はロケットまで持っていかなくてもオリマーが触れたら入手したと判定されるようになった。
・野生のピクミンと合流する事でピクミンの人数を増やすシステムに変更された。
・ピクミンが弱体化して、敵に少し触れただけであの世へ行くようになった。
・制限時間の要素は廃止。じっくり探索できるようになった。
・オリマーにホバージェットの機能が追加。大きな穴を飛び越えられるようになった。
全体的にリニアな作りになり、タスクワークの要素もなくなって遊びやすくなっていると思いました。
探索が面白い!
「ピクミン」と言えば探索!今作でもその面白さは引き継がれていました。
各ステージには2~4個のお宝が隠されています。多くは脇道に隠された隠し部屋に設置されていて、時には様々なピクミンの力を借りなくては入手できないんです。
炎に強い赤ピクミン
高いところに飛ばせる黄色ピクミン
水中を移動できる青ピクミン
硬い岩も壊せる岩ピクミン
空を飛べる羽ピクミン
これらピクミンの特性を活かし、敵にやられないよう一定の数をキープしなければ入手できないお宝もあります。単にステージをクリアするだけではなく、お宝を意識して探索をするとより面白くなりますね。
ちなみに隠しゴールもステージによっては隠されていて、見つけると隠しステージにも行けます。
ユニークなお宝図鑑
シリーズではお馴染みのユニークなお宝図鑑機能は健在でした!
本作には120以上のお宝が存在し、それらを集める要素が存在するんですが、図鑑の解説機能が独特で面白いんです!
お宝の多くは地球の人類が生み出した文化をモチーフにしているんですが、オリマーにとっては全く理解できないものなので、独特な解説文になっているんですね。
ゲームを進めるとお宝以外にも敵キャラクター、そして対応するamiiboを使用すれば任天堂の人気キャラクターの独特な解説を読むことができます。
すべてのカテゴリーを合わせて200以上も項目が用意されているので、最終的には読み物としての分量もかなりの物です。
惜しいところ
全体的に淡々としている
ゲームプレイは全体的に淡々としていると思いました。
まず、ステージクリア型になってしまったのが裏目に出ていますね。
ステージ毎に新しいギミックを盛り込んで飽きさせないようにはしているけど、それぞれの長さが大体は決まっているので悪い意味で規則的に感じますし、合間にどんでん返しのストーリー要素もないので長い事やっているともっと刺激が欲しくなります。
主張が少ないBGMも裏目に出ていると思いました。どの曲も派手さがなく、環境音のようで印象に残りにくいです。
難易度が低すぎる
難易度は低すぎると思いました。大抵のステージは初見でクリア出来た上に隠されたお宝もすべて発見してしまいましたからね。
これまでの「ピクミン」シリーズは難易度が高かっただけに拍子抜けでした。まさかラスボスまで初見でクリア出来てしまうとは・・・
ただ、逆に言えばこれまでの「ピクミン」シリーズが難しくて挫折してしまった人には最適な一作になっていると思います。クリアできるようになって面白く感じるのかは別ですが。
テンポが悪い
全体的にテンポが悪く感じました。操作感覚やテンポはこれまでのシリーズ作品と大差ないですが、2Dアクションゲームとして見ると色々気になるところがあります。
オリマー&ピクミンはもう少しサクサク動いて欲しいと思ったし、合間に挟まれる短いイベントシーンもテンポを崩していると思いました。
本作はここまで挙げた淡々としたゲーム進行や低難易度、テンポの悪さによってゲームプレイの熱中度をかなり落としている印象です。
収集システムが活きていない
収集システムはイマイチ活きていないと思いました。
本作の目標としてキラキラエネルギーとなる木の実の収集というものがあります。
木の実は「スーパーマリオ」のコインみたいにステージの各地に設置されていて分かりにくい場所ほど沢山あるんですが、再挑戦しても復活して入手できるんですよね。
これでは簡単なステージを何回もプレイして入手しまくるというズルが出来てしまい、先のステージで木の実を集める必然性が薄れてしまいます。キラキラエネルギーの出現は有限にしても良かったような?
全体のまとめ
「ピクミン」を上手く2Dアクションゲームに落とし込んでいると思う一方、熱中度を下げてしまう要素が色々あって惜しい作品に感じました。
とは言え悪い作品ではなく、気軽に短時間楽しむ初心者への「ピクミン」としては良いと思います。
何気に「ピクミン」が2,000万台以上も普及したメジャーハードで発売されるのは今回が初なので、だからこそ今作はカジュアルな内容にしてきたのかもしれません。カジュアルに寄せた淡々としたピクミン。
こんな人には特におススメ。
・ピクミン初心者。
こんな人にはおススメできない。
・歯ごたえを求めている人。
・ピクミンにタスクワークのゲーム要素を求めている人。
Hey! ピクミン/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約10時間
ざっくり言うとピクミン入門向けって感じの作品ですね。
確かにピクミンは基本的に制限時間があり難易度が高めなので初経験者には厳しいところもありますからこれでピクミンレビューするのもありですね。特別に悪い部分はなさそうですから。これに慣れてナンバリングにも手を出してもらえればいいですけど。
購入するかと言うと見送ることにします、ピクミン2のクーポンを引き換え済みであとは落とすだけですので、これ以上積みゲーは増やしたくないので。