どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「ザ・スーパーマリオブラザーズ ムービー」の感想を語っていきますが、まずはひとこと言わせてください!
泣きました
こんなにもファン泣かせなゲーム原作の映画がかつてあったのだろうか?
思わずそう感じてしまうくらい原作への愛が詰まった映画で、マリオファン・任天堂ファンで良かったと心の底から思いました。
冗談抜きでぼくにとって本作は人生最高の映画です。
正直なところ、マリオの映画が制作されると知った時は
と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
ここからはそんな「ザ・スーパーマリオブラザーズムービー」を観て良いと思ったこと、惜しいと思ったことを語っていきます。
記事の内容としては、これから観る人に向けてというよりは既に観た人と感想を共有するという目的で語っていきます(つまりネタバレ有り)ので、その辺りに差し支えなければぜひ最後までご覧ください。
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- 人気アクションゲーム「スーパーマリオ」を題材にしたCG映画。
- 製作は「怪盗グルー」のイルミネーション・エンターテインメント。
- プロデューサーはクリス・メレダンドリ氏と宮本茂氏が共同で担当。
目次
良いところ
退屈な時間が全くない
「ザ・スーパーマリオブラザーズムービー」で特に良いと思ったのが、退屈な時間が全くないことです。
ぼくは落ち着きがない文鳥で、10分に1回はスマホを触りたくなる症候群に陥ってしまい、映画を観ている時はポップコーンをムシャムシャ食べる癖を付けています。
でも、本作を視聴している時は完全に見入ってしまい、スマホやポップコーンの存在を忘れてしまったんですよね。
そのくらい、この映画には退屈な時間がありません。
ストーリーの大まかな流れとしては、
ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟であるマリオとルイージの活動をまずは描き、そこから「キノコ王国」へと迷い込み、ピーチ姫と協力してクッパと戦う
といった感じなんですが、退屈させない工夫が随所に施されていますので、気がついた時にはエンドロールが流れています。
ぼくがそう感じた理由は3つあって、1つめはアクションシーンが満載であることです。
アクションゲームが原作ということで、本作にはジャンプなどを駆使した激しい動きを取るシーンが目立っていまして、カメラアングルも激しく変化します。
平和になりがちな冒頭にしても近道のために工事現場をアクロバティックに突き進んだり、怒ったワンちゃんと派手なドタバタ劇を繰り広げたりしますので、とても慌ただしく進んでいきます。
イメージ的にはアトラクションを体感しているような感じでしょうか。
迫力も抜群ですので、マリオたちが激しいアクションを繰り広げている時は口をポッカリ空けていましたw
退屈な時間が全くない2つめの理由は、無駄なシーンがほとんどないことです。
動画を作っている者からしますと、無駄なシーンを入れて尺稼ぎをしたくなることもあるんですが、本作にはほとんどありません。
どのシーンも意味が込められていますし、適度に次のシーンへ切り替わりますので、まるでテンポの良いYouTube動画を観ているかのような充実感があります。
本作の上映時間は93分。その気になれば120分にできそうですが、あえて93分に凝縮して、必要なシーンだけを厳選してまとめているように感じました。
例えば作中ではクッパがピーチ姫への想いを歌う「Peaches (ピーチズ)」という劇中歌を演奏するシーンが挿入されます。
劇中歌ということで1番くらいはフルで演奏しても良いと思うんですが、サビの半分が終わったところで展開が変わるようになっていまして、歌を聴かせるのではなく、クッパのピーチ姫への想いを伝えるだけに徹しています。
癖になる歌詞とメロディですので、じっくりと聴きたい気持ちもありましたが、そこは音楽配信サービスで楽しんでということなのかもしれませんね。
退屈な時間が全くない3つめの理由は、小ネタが満載であることです。
本作には数え切れないほどの小ネタが仕込まれています。
マリオゲームのネタはもちろん、ファミコン時代の任天堂ゲームネタも満載ですので、任天堂ファンのぼくとしては余所見をする暇がありませんでした。
例えば冒頭のブルックリンではマリオが「光神話 パルテナの鏡」を遊んでいまして、同作ではお馴染みの「ヤラレチャッタ」も字幕として出てきます。
また、背景をよく見ると「ダックハント」「パンチアウト」「バルーンファイト」の飾りが設置されていたりしますので、2回目以降の鑑賞で気付くことがありました。
8ビット時代のゲーム中心ですので、最新の任天堂ゲームネタはほとんどありませんが、古くからの任天堂ファンとしてはニヤリとします。
このように本作は退屈な時間が全くありません。
「初見だからそう感じたのかな?」と思っていましたが、2回目も3回目も集中して鑑賞することができましたので、これはガチです。
ファン感涙の原作ネタが満載
本作はゲーム原作の映画ということで、ファン感涙の原作ネタが大量に詰め込まれています。
トレーラー映像から確認できる範囲ですと、「ちくわブロック」「ファイアーバー」といったギミック。
クリボーやハンマーブロス、ボム兵といった敵キャラクター。ファイアフラワー、タヌキスーツといったパワーアップアイテム。
「マリオカート」に登場したレインボーロード、「スーパーマリオ オデッセイ」に登場した砂の国「アッチーニャ」。
などがありますが、通して見たらまだまだ沢山ありました。
テンテンとか、イバラムシとか。
あまり知られていないマリオの敵キャラクターが出てきたり、ドンキーコングがダウンした時にステージ開始時のBGMがさり気なく流れたり。
数え切れないほどの原作ネタが詰め込まれていますので、マリオのゲームをたくさん遊んできた人ほど発見があります。
極めつけが、終盤の展開です。
終盤はマリオたちがクッパ軍団に攻め込むシーンが挿入されるんですが、情報量が多すぎてパニック状態になりましたw
マリオは次から次へとお馴染みのアクションを見せてくれますし、歴代シリーズの名曲がメドレー形式で流れますので、気がついた時には目から汗が出ていました。
そして思ったんです。
マリオファン・任天堂ファンで良かったと。
ゲーム原作の映画は今までに数多く公開されましたが、こんなにもファン泣かせな映画は初めてではないでしょうか?
見どころ満載のマリオファミリー
今作にはお馴染みのマリオファミリーが登場します。
双子の兄弟であるマリオやルイージはもちろん、宿敵のクッパ、お姫様のピーチ、お守り役のキノピオ、力持ちのドンキーコングなどなど。
どのキャラクターも見どころ満載ですので、彼らのことがもっと好きになりました。
特に印象的なのが、マリオの描写です。
従来のマリオは表情の変化が控えめでプレイヤーの分身的な印象でしたが、映画である今作は命が吹き込まれたかのように多彩な表情を見せてくれまして、バリバリ喋ってくれます。
生みの親の宮本茂さんは本作のマリオについて「やっと人間になった」と仰っていましたが、まさにそんな感じでしたね。
初めてみた時はゲーム版とのギャップを感じましたが、声優さんの巧みな演技によって違和感はすぐになくなり、今ではこれも1つの形として受け入れることが出来るようになりました。
それ以外のキャラクターも見どころ満載で、一辺倒では終わらないよう工夫されています。
ルイージは弱虫だけど頼りになる時もあったり、クッパは憎たらしいけど間抜けっぽいところがあったり、ピーチ姫は頼もしいけど弱い一面もあったり。
どのキャラクターも二面性がありますので、そのギャップに惹かれてしまいました。
個人的に嬉しかったのが、マリオとルイージの兄弟愛をしっかりと描いていたことです。
作中ではルイージがクッパに捕まってしまい、マリオが助けに向かうことになります。
これだけでも兄弟愛を感じますが、作中では他にもマリオがルイージを庇うシーンが何度も挿入されまして、なんと、幼少期の頃も回想として挿入されます。
かといって兄ばかりが活躍しているのかと言うとそんなことはなく、いざという時はルイージがマリオを庇ったりもしますので、2人は助け合って生きていることを実感しました。
「マリオ&ルイージRPG」をプレイしている時も思いましたが、マリオとルイージは世界一理想的な兄弟に感じます。
惜しい点
ヨッシーの出番が少ない
このようにマリオファンや任天堂ファンには最高の作品に仕上がっている「ザ・スーパーマリオブラザーズ ムービー」ですが、惜しい点もあります。
ここからはネタバレを含みますので、まだ観ていない方はあらかじめご了承くださいね。
ぼくが特に惜しいと思ったのが、ヨッシーの出番が少ないことです。
ヨッシーが登場するのはキノコ王国からジャングル王国へ向かう時にチラッと映るくらい。
SFC「スーパーマリオワールド」のようにマリオがヨッシーの背中に乗って旅に出るシーンはありませんので、少し寂しく感じました。
ただ、制作者もその点はわかっているようで、最後の最後でヨッシーのタマゴが出てきます。
おそらくこれは、次回作ではヨッシーが活躍することの伏線だと思いますので、もし本当にそうだとしたら楽しみですね。
続編の制作は現時点では決まっていませんが、世界的な大ヒットを記録していますから、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のようにシリーズ化することを期待しています。
注意点
ご都合主義である
本作は「楽しい」を追求している映画ですので、ご都合主義でもあります。
クッパとの激しい戦いでめちゃくちゃになった世界はどうやって復興したのとか?ワンちゃんとの激しいドタバタ劇でめちゃくちゃになった洗面所の後始末はどうしたのとか?
細かいことを考えだしたらツッコミどころ満載ですので、リアリティとか、ストーリーの整合性がしっかりしていないと嫌な人は合わない可能性があります。
ぼくとしてはマリオらしくて良いと思いました。
マリオは細かいことを気にせず楽しめる作風を徹底していまして、ディズニーのようなユーモアがあります。
楽しければ多少は非・現実的でも良いというか。そんな感じで作られていますので、そこは笑って楽しむのが正解に感じます。
暴力的な描写がやや強い
本編のマリオと比べて暴力的な描写がやや強く感じます。
ドンキーコングはマリオをボコボコに殴りますし、クッパはカメックがピアノを弾いている時に鍵盤蓋をバタンと締めるので、人によっては目を背けてしまうかもしれません。
個人的にはZ指定のゲームに慣れているのでさほど気にならなかったんですけどね。
マリオにしてはやや暴力的だとは思いました。
今後どうするのか?
気の早い話ですが、本作が公開されたことで今後の任天堂がどうなるのか楽しみになってきました。
マリオのゲームはもちろん、映像コンテンツも続々と展開されそうで、任天堂にとって大きなターニングポイントになりそうな予感がしています。
まずはマリオゲームについて。本作の設定が逆輸入されることはあるでしょうし、カットシーンのクオリティも変わってくるんじゃないかと思います。
人間というのはワガママな生き物で、一度すごいものを見たらそれが当たり前になってしまい、ハードルを上げてきますからね。
従来のマリオで見られたカットシーンもよくできていますが、今回のマリオ映画ほどではありませんでしたから、何かしらの影響は受けそうな予感がします。
続いては任天堂ゲーム全般について。今回のマリオ映画で手応えを掴んだでしょうから、今後は映像コンテンツがバンバン展開されそうです。
新しく設立した任天堂ピクチャーズからはもちろん、今回タッグを組んだイルミネーションからも次回作が出てきそうで、10年後は右も左も任天堂の映像コンテンツになりそうな気がしています。
ぼくとしては、「ゼルダの伝説」のCG映画が展開されますと嬉しいです。
ゼルダにも名曲がたくさんありますので、今回のマリオ映画みたいにお馴染みの楽曲をメドレーで流しながらガノンドロフと戦うシーンが挿入されますと、号泣する自信があります。
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのレビューまとめ
ここまで「ザ・スーパーマリオブラザーズ ムービー」の良い点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- ファン感涙の傑作!
- 楽しいを追求した最高のエンタメ映画!
といった感じです。
マリオを最高の形で映画に落とし込んでいますので、幼い頃からマリオを遊んでいるぼくは感動で目から汗が出てしまいました。
こんなに楽しめた映画、今まで生きてきてなかったです。
マリオを知っているという前提条件はありますが、知らなくてもエンタメ映画として楽しく仕上がっていますので、少しでも興味がある方はぜひ映画館でご覧ください。
生みの親である宮本茂さんはインタビューで、
ゲームが好きな人を裏切らない”そして“ゲームを知らない人も楽しめる”作品をどう作ろうか、ということを意識して制作した
と仰っていましたが、まさにそんな感じの映画でしたね。
パッケージ版もいずれは発売されるとは思いますが、大画面のスクリーンで観るからこその感動がありますので、映画館での鑑賞をおすすめします。
おまけ:スーパーマリオシアターのプチレポート
2023年4月28日~5月7日までの10日間。
マリオ映画をさらに楽しめる特別な劇場「スーパーマリオシアター」がオープンしていたので行ってきました。
価格は一般ですと2,100円。通常よりも200円ほど高くなりますが、
- マリオとルイージの着ぐるみがお出迎え
- 座席がキノピオ仕様
- 声優さんの特別な映像が公開
- キノピオのうちわをプレゼント
といった特典が追加されます。
200円の上乗せにしては特典が豪華なので、マリオファンでしたらこちらがおすすめです。
キノピオになってマリオ映画を鑑賞したような気分を味わえますよ。
ちなみにマリオとルイージの着ぐるみは入場時にしか見かけることができず、退場時には見かけなかったので、撮りそこねてしまいました(泣)
映画が始まる15分くらいは他作品の予告映像が流れるだけですし、退場時は混雑するので、写真撮影をする場合、入場時に済ませた方が良いですね。
本記事の動画版