PREY/PS4 / Xbox One(Z指定)
2017年5月に発売されたPS4/Xbox One「Prey(プレイ)」を今回はレビューします。
PS4/Xbox One「Prey(プレイ)」は宇宙ステーションを舞台にした探索型のFPSです。開発は「ディスオナード」シリーズで知られるアルケイン・スタジオが担当。
目次
良いところ
圧倒的な没入感・臨場感
本作をプレイしている時は世界に引き込まれるかのような没入感・臨場感を味わえました。
グラフィックこそはPS4/Xbox One基準で見ると突出して凄くはないものの、NPCがリアルタイムで動くイベントシーンは本当にその場で起きているかのような臨場感を味わえ、シームレスに展開されるので没入感も味わえます。
ゲーム的な表現を極力無くしているのもポイント。ゲーム中に何度も操作する事になる各地に設置されたパソコンはFPS視点のままシームレスに操作する事が可能ですし、残り弾薬も銃に表示されるので没入感を高めていると思いました。
効果的な音の演出も素晴らしい!BGMは敵に見つかった時、強敵が出現した時、敵が近くにいる時など状況が変わると自然に切り替わるようになっていて、効果音も立体感があるのでヘッドホンを付けてプレイすると圧倒的な臨場感を味わえました。
ホラー的な要素も強い作品なので、没入感や臨場感が高いのは嬉しいですね。中毒性の高さも相まって6時間以上はぶっ続けてプレイしてしまいます。
丁寧なローカライズ
本作は海外産タイトルですが、ローカライズは丁寧に感じました。
パソコンに表示される膨大なメールや資料はすべて日本語に書き直されていますし、日本語吹き替えとなっているので字幕を読む必要がありません。
ローカライズが丁寧なおかげで本作の高い没入感や臨場感がますます高まっているのでこれは有り難い。日本では決して売れ線のゲームではないだけに尚更。
探索が楽しい
舞台となる宇宙ステーションは非常に入り組んでいますが、探索が非常に楽しかったです。
ミッションのナビゲートが少なく、マップも当初は確認出来ず、できるようになったとしてもいちいちメニューを開かないといけないのが没入感や探索要素を強めてくれて、隠し要素も多いので各地をくまなく探索する楽しさが生まれていました。
ゲーム的な難易度が高いのも探索する楽しさを強めていますね。
敵が強く、体力やMP、弾薬が貴重だからこそ周辺をくまなく探索する必然性を生み出していて、だからこそ良いアイテムが見つかった時の嬉しさが増しています。
「ディスオナード」シリーズで知られるアルケイン・スタジオが担当しているだけあって読み物のメモも多く、世界観を堪能するという意味でも探索が楽しいです。
中毒性を高めている素材要素
本作には素材要素が存在して、素材アイテムを組み合わせて弾薬や回復アイテム、スキルポイント(ニューロモッド)などを生み出すことが出来ます。
イマイチ意味の成さないガラクタでも機械(リサイクラー)を使ってリサイクルをすると素材アイテムに分解する事が可能で、それを使って弾薬や回復アイテム、スキルポイントなどを作成することができるんです!
そのため周辺をくまなく探索する必然性をさらに生み出していて、中毒性を高めていると思いました。武器でさえも分解して素材アイテムにできるので、同じ武器を拾ったとしても再利用できるのが面白いですね。
自由度が高い
本作の自由度は非常に高く感じました。
宇宙ステーションは10以上のエリアに分かれていて基本的にはミッションに沿って進んでいくんですが、ある程度自由に出入りする事が可能で終盤に序盤のエリアへ訪れる事だってできるんです。
「ディスオナード」シリーズの場合はミッションクリア型でステージ毎に行動の範囲が限定されていましたが、本作はシームレスに進んでいくため基本的には各地を自由に探索出来ます(物語の都合上、通行止めになる事も度々ありますが)。
攻略の自由度も高いですね。目的地までに敵がウロツイている場合、正面から攻めるだけではなく、ステルス行動で戦闘を避けたり、物を持ち上げて倒したり、機械をハッキングして攻撃してもらったりと様々な攻略法が用意されていて試行錯誤する楽しさがあります。
さらに閉ざされた部屋への侵入も複数存在して、どこかで暗証番号を拾って侵入する他にもハッキングで無理やり扉を開けたり、ダクトや窓の隙間から侵入する事だってできるんです!
どのような行動を取れるのかは主人公が使える能力にも関わってくるので、スキルポイントをどのように割り振るのか考える楽しさも生まれていると思いました。
惜しいところ
非常にとっつきが悪い
本作のとっつきは非常に悪く感じました。「ディスオナード」シリーズが可愛く見えるくらい。そのくらい本作は人を選ぶ作りとなっていて、合わない人はとことん合いません。具体的に箇条書きで書かせて頂くと・・・
・カバーポジションが出来ず、ステルス行動を取りにくい。
・机の上に置かれた小物や隅っこに隠された小さな穴が攻略の鍵を握っていて分かりにくい。
・良くも悪くも行動面の自由度が高いせいで何をしたら良いのか分からなくなる。
・ジャンプアクションを要求するアスレチック要素が存在する。
・理不尽な要素が多い(後述参考)。
・リサイクルシステムが分かりにくい。
・主人公が弱過ぎる一方、敵が強過ぎる。
・チュートリアルが不親切。
・無重力で縦横無尽に移動するエリアが存在する。
こんなにもあります。一番大きいのが敵の強さと主人公の弱さですね。
例えで言うならレベル1の状態でレベル100の敵を対処するような感じ。ゲーム内容を理解していない序盤でこれなので、いきなり、プレイヤーを振るい落としてきます。
しかも、パッケージ版には説明書が封入されていないのでネット上で情報を調べるしか方法がなく、プレイしている時は大苦戦して脱落者が続出するんじゃないかと余計な心配をしてしまいました。
世の中には色んなゲームが発売されていますが、本作ほどプレイヤーを選ぶゲームはそうありません。少なくとも2017年に限ると。
理不尽な要素が多い
全体的に理不尽な要素が多く感じました。
特に感じたのが、敵の攻撃です。一発の威力が高い爆発する弾をいきなり放ってくるから即死する事が多く、視界が狭いので「え?今何が起きたの?」とよく感じました。
他のFPSでは攻撃力が低い弾を連射してくる感じなのでどこの方角から当てているのか分かるので判断する余地があるんですが、本作の場合は体力が自動回復しない関係で瀕死状態のまま各地を探索する事が多いので画面外から一発の威力が高い爆発する弾なんて飛んできたらひとたまりもありません。
触れると即死する配電盤、オブジェクトの当たり判定、ミミックの多さも理不尽さを加速させていますね。
未知のエリアにある配電盤は初見殺しですし、オブジェクトも持ち上げて下ろした時の位置が悪いと大ダメージを受ける事があって「え?何それ?」と思いました。
せめて「ディスオナード」のように敵の位置を透視できる特殊能力を簡単に入手出来たりしたらまだ良かったんですが・・・。
オブジェクトに擬態しているミミックが多過ぎるのも勘弁してほしい。敵を一掃して終わったと油断していたら擬態しているミミックに不意打ちされてゲームオーバーになるとかよくありましたから。しかもあいつ、すばしっこいから攻撃を当てにくいし。
ゲームオーバー時のBGMがうるさいので、理不尽な攻撃で即死すると心臓にも悪いですw 何度、あの音に驚かされた事か。本作最大の恐怖ポイントでしたね。
陰湿な要素が多い
本作をプレイしている時、開発者の陰湿さを感じてしまいました。とにかく、クリアしたいプレイヤーをあの手この手で邪魔してきます。
例えばスキルポイントをリサイクルの機械で一定数、作成していたらサブミッションをクリアしないと作れなくなってしまうんです。
そのサブミッションもなかなか大変なもので、メインから逸れていかないといけないし。
例えスキルポイントを作成して特殊能力をアンロックしたとしても一定数を越えると緊急ミッションが発生してエリア内に超強力な敵が出現して戦うか逃げる必要が生まれ、なかなか思うように行きません。
他にも下記のようなプレイヤーの進行を妨げる要素や制限が色々あります。
・パスワードかハッキング能力がないと先へ進めない扉が多過ぎる。
・敵をスキャンしないとスキルポイントがあってもアンロックできない能力が半数以上存在する。
・特殊能力をアンロックしないと武器を少しだけしか強化できない。
・特殊能力をアンロックしないとアイテムを沢山持ち運べない。
・スタミナゲージが存在。ダッシュや近接攻撃を連続して使用できない。
・敵が機械を感電させてゲートを封鎖してくる。
・一度訪れたエリアに再度訪れると敵が大量に復活している。
・味方のロボットが一定時間経過すると汚染されて襲い掛かってくる。
困難を乗り越える楽しさが生まれているのも確かですが、過剰なくらい制限が多く、レベル1からというよりはレベルマイナスからスタートしているような感じでそういう意味でも人を選びます。
ロード時間が長すぎる
本作のロード時間は長過ぎました。宇宙ステーションは10以上のエリアに分かれているんですが、別のエリアへ行く場合は1分近くのロード時間が発生するんです。
後半になると様々なエリアを行き来する事になるため目的を果たすまでに10分近くも待ち時間が発生する事もあってせっかくの没入感を台無しにしていると思いました。
PS4/Xbox Oneレベルになると全編シームレスにできると思うんですが、「ディスオナード」シリーズの悪いところを継承しています。
ちなみにリトライ時のロード時間はやや短めでした。マゾゲーで何度もリトライするので、ここで1分近く待たされたら発狂してましたがw
全体のまとめ
「ディスオナード」よりも行動面の自由度が高まっている反面、アクがさらに強まってますます人を選ぶ作りになっています。
プレイしている時は非常に楽しめましたが、理不尽さにイライラする事も多く、決して綺麗にまとまった作品には感じませんでした。
「ディスオナード」を手掛けたスタジオ開発の作品なので神ゲーであるようにと祈る(Pray)ようにプレイ(Play)しましたが、大苦戦して餌食(Prey)にされてしまいました。Pray→Play→Preyな問題作。
こんな人には特におススメ。
・難しいゲームが好きな人。
・探索好き。
こんな人にはおススメできない。
・FPSが苦手な人。
・短気な人。
Prey(プレイ)/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約20時間
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いわゆる「スルメゲー」ってやつですね。僕はムリですね、こういうの。異常な難しさは、クソゲー要素に含まれますからね。
これはC-rexさんには絶対オススメできません!w
クソゲー認定の恐れすらもありますから(^_^;)
タイトル付けた瞬間うまいこと言ったとドヤ顔してそうw
ある意味Preyの名に相応しいゲームだったんですね。
俺には100%合わないと断言できる(^_^;)
ベセスダっぽい粗さが出た作品なんですかね。
個人的にはゼロからさらに便利にする拡張は好きなんですけど、
マイナスを制限解除してゼロにするのは好みじゃないんですよねー
それでこの水準はkentさんよりかなり厳しいと思います。
制限をかけたことによる面白さだったらそもそも解除しなくていいと思うし、
ゲームで余計なストレスかけられたくないんですよね。
なんだかんだクリアまで行く耐性はそれなりにある気がしますが笑
某ゲームでそれが最大の懸念だからもうすぐジャッジする予定だけどどう出るかなーw
はい!ドヤ顔してしまいました!w
まあ、インパクトとSEOを狙ってのアイキャッチですけどね。
これは絶対オススメできません!
僕は大ハマリしたけど、無視できないほどの粗というか人を選ぶ要素があるので。
世の中のゲームが簡単に感じてしまい、物足りなくなってきたら手を出してみましょうw
開発者の挑戦状として受け止めたら良いと思います。
某ゲームは確かに最初はマイナスからスタートだけど、最終的にはプラスになっていきますよー。
FPSは基本酔うから苦手なので様子見しているゲームですが
難易度高いのは良いですが、読み込み長いのは辛いですなぁ
ネオジオCDの猿レベルじゃないですか(笑)
読み込みは長いですねぇ。1分間、何をしようか考えてしまいます。
近年のタイトルだとデイズ2が当てはまるんですが、「難しさ」と称して無闇な細やかさや制限を加えちゃうと失敗する、の例だとは思います。
ソウルもBotwも色々な制限はあったりするけど、日本でウケるタイトルって根本的な所で大らかなんだよね。
制限の掛け方にもセンスが問われますよね。
ブレスオブザワイルドの場合、最初から好きなところへ行ける上、
素材アイテムをいくらでも持ち込めていつでもセーブ可能なのがおおらかに感じました。
おあとがよろしいようで笑
本作は購入予定だったんですが、予約したつもりがしてなかったようで機会を逃してしまいますた。
ただ、アクが強すぎるみたいで、ディスオナードHDを★9くらい楽しめた私でもちょっと厳しいかもしれませんね。
レビュー記事はタイトルのアイキャッチを最後に持っていくように書いているんですよw
話題に出ないと思ったら買っていなかったのか・・・
確かにアクが強すぎるけど、マゾヒストにはたまらないところがありましたw
どんな感想になるのか気になっていたんだけどな~w
最後上手い事言ったつもりですか!
prey って餌食って意味なんですね、勉強になりました笑
はい!そう思ってくださいw
プレイの英単語は色んな意味があって奥深いですね。
購入1週間前に何か嫌な予感がし、見送りましたが正解だったかなw
デッドスペース的な感じで買うと痛い目見そうですねー
デッドスペースにコンセプトは似ているけど、ゲーム内容は全然違いましたね。
自由度が上がっている反面、より複雑で、意地悪になっています。
確かに読み込みの長さは感じましたね
僕は旧型PS4でHDDなので仕方がない気もしますが
PROでブーストモードにしてSSDに換装したら
少しは改善するんですかね?
SSDに換装していないので分かりませんが、Proでもかなり待たされましたね。
Proでこれなら旧型だったらどうなることか(^_^;)
レビュー見ずに買ってしまい後悔しています。FPS大嫌いな私には無理です…プレイしないままゴミ箱行きです。
え?ジャケ買いしたんですか?w