

すばらしきこのせかい/DS / Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2007年7月に発売されたDS「すばらしきこのせかい」のレビューをしていきます。
本作はタイムリミットが迫るなか渋谷でミッションをこなしていくアクションRPGですが、数々の挑戦に挑んだ素晴らしい作品でした!
まずは良いと思った点から書いていきます。
※2012年8月にはiOS版が。2014年6月にはAndroid版が配信。
※2018年9月には追加要素を収録したSwitch「すばらしきこのせかい -Final Remix-」が発売されました。
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目次
良いところ
カッチョイイ世界観と主人公
なんじゃこのカッチョ良さは!?
本作は渋谷を舞台にしていますが、キャラクターデザインからBGM、アートワークまですべてがカッチョイイです!w
それもそのハズ。キャラクターデザインは「ファイナルファンタジー」シリーズで知られる野村哲也さんが担当し、BGMは「ペルソナ」ライクなボーカル付きのサウンドですからね。
当時の僕は今以上にカッコつけたがり屋で渋谷ファッションにも憧れまくっていたので、本作には理想が詰まっていました。
特に気に入ったのが、主人公のネク!
彼は15歳で、渋谷生まれの渋谷育ちという根っからの渋谷人なんですが、1人でいることを好み、他人と関わることを極度に嫌っているんです。
ヘッドフォンを装着しているのも自分と周りの世界を遮断していることの現れで、ストリートアートを好んでいます。
まさに思春期の男の子を絵に描いたようなキャラクターだと思いますが、めっちゃ感情移入出来ました!w
そうそう、このくらいの年頃になると自分だけの世界を持とうとするんだよなぁ・・・
元々野村哲也さんが描くキャラクターデザインに憧れていたのもありますが、個人的にはドストライクです。
あと、ストリートアート風に描かれた渋谷もカッチョイイですね。
平坦に描くのではなく、あえてグニャグニャさせてスタイリッシュな印象をもたせていました。
それまでの僕はバカ正直に遠近法を使用して風景は描くものだと思っていたので、この表現方法は目からウロコです。
DSなのに喋りまくり!
DSソフトは低容量だから声があまり入らない。
そんな印象を持っていましたが、本作には驚くほどの声が入っています!
「ハアッ!ヤッ!トウッ!甘いわ!ヨッ!ハッ!」といったキャラクターボイスはもちろん、ボーカル付きサウンドもいっぱい!
数えてみたところ、なんと34曲中15曲に歌詞が付いていました!
何故、これだけ声を収録出来ているのでしょうか?
それは救声主という音声再生システムを搭載しているからです。
救声主によってBGMを高音質かつ高圧縮できるそうで、それもあってこれだけの音をDSソフトに収められたんだとか。
声はカッチョ良さを演出するためには欠かせない手段なので、沢山収録されていて良かった(容量がカツカツのためかセーブデータは1つしか作れませんが)。
斬新過ぎる戦闘システム
な・・・なんだこの戦闘システムは!?
本作の戦闘は2画面を使って行われ、それぞれの画面で別々のキャラクターを操作して戦います。
あまりにも斬新なので、最初はカッチョ良いけどよく分かりませんでしたw
でも、コツを掴めば2つの画面を交互に見て戦えるようになるので、ごった煮だけどよく考えられて作られています。
慣れてくるとタッチペンとボタンをフルに使った忙しいバトルの虜になるでしょう!
ボーカル付きのサウンドもバリバリ流れるので、気分上々↑↑です!
奥深いバッジシステム
本作の奥を深くしてくれるのがバッジシステム!
ネクが担当する下画面の戦闘ではサイキック(超能力)を使って戦います。
使えるサイキックは装備しているバッジよって異なり、それぞれ攻撃手段が異なるんです!
火の玉、雷、地震、ブーメラン。
これらの技をタッチペンやマイクなどDSの多彩な操作形式を活用して発動することが出来ます。
ただでさえ2画面、タッチ、ボタンを使って戦えるだけでも斬新なのに、攻撃手段によってはマイクを使うことになるとは!?
RPGのようなカスタマイズ・収集要素としても楽しめますし、バッジシステムはゲームの奥を深くしています。
ちなみにバッジの種類は300以上。あまりにも多いので、コンプリートは大変です。
斬新なシステムの数々
戦闘システムも斬新ですが、それ以外にも本作には意欲的なシステムが満載です!
例えばブランドランキング。
渋谷はエリア分けされていて、それぞれに流行のブランド装備が存在します。
もし、ランキング上位のブランドを装備しているとボーナスが付加され、ゲームを有利に進めることができるんですね(逆に下位だとペナルティが与えられる)。
「流行」というワードは渋谷との親和性が非常に高いので、このような要素を入れるとはさすがです!
幅広い難易度設定
なんだか難しそう・・・
そう感じられる方も出てきそうですが、本作では難易度を「イージー」「ノーマル」「ハード」の3種類から選べるんです!
しかもリトライ時は難易度を落とすことも出来ます。
また、上画面の操作をオートにすることも可能なので、どうしても2画面バトルに慣れない方でも安心です。
他にも難易度の面で様々な選択肢が用意されていて、ゲームシステムが複雑である反面、ユーザーのことを非常に考えて作られています。
マーブルスラッシュが面白い!
ゲームを進めるとマーブルスラッシュというミニゲームを楽しめますが、これがめちゃくちゃ面白い!
マーブルスラッシュのルールを平たく言ってしまうとおはじき。
タッチペンでバッジを飛ばし、相手のぶつけてフィールドから落としていきます。
が、それだけには留まっておらず、4種類の必殺技を使って戦うこともできるので、ゲームらしい派手なバトルが楽しめるんですね。
使用できる必殺技はバッジの種類によって変わるので、カスタマイズする楽しさもあります。
僕の場合、一時期は本編そっちのけてハマってしまいましたw
個人的に合わない&気になったところ
ゲーム進行が単調
目的に応じて移動を開始→見えない壁→スキャンして戦闘を繰り返す。
本作の基本的な進行形式はこんな感じとなります。
やっていることは戦闘やお使いイベントを狭い渋谷内でこなしているだけなので、長いことやっているとルーチンワーク化してしまいました。
しかし、肝心の戦闘が面白いからある程度は許せるんだよなこれが!w
改めてゲームの戦闘システムは重要だなぁと思いました。
意欲的だけど詰めの甘さも目立つ
ここまで読んでいただけたら分かるように、本作は非常に意欲的な作品です。
しかし、要素が多すぎて消化しきれていない部分もあると思いました。
例えば集めたキーワードを他人の思考に直接刷り込むことができる「サイキックインプリンティング」。
ゲームを進めると刷り込めるキーワードが増えていきますが、本作は間違ったキーワードを選択してもまたすぐキーワードを刷り込みたい同じ人に話しかければやり直しができるのでシステムが活きていない気がしました。
このシステムはもう少し練り込んだ方が良かったかも?
それ以外にも装備購入時に現在装備しているアイテムと能力の比較が出来なかったり、戦闘時の当たり判定や挙動が曖昧なこともあり、もう少しブラッシュアップしてほしかった。
全体のまとめ
オリジナル作品故に荒削りな部分はありますが、それでも1本のゲームにここまで斬新なシステムを詰め込むとは凄いと思います。
数々の挑戦に挑んだすばらしきこのゲーム!←言ってみたかったw
斬新でやり込み要素が満載なので、ある程度ゲームに慣れている方がDSで新しい体験をしたい場合におすすめしたい作品です。
個人的にはこのようなスタイリッシュでコアな作品が任天堂ハードで展開されたのが嬉しく思いました。
というのも当時の僕は野村哲也さんのキャラクターデザインに憧れる任天堂信者という謎属性を持っていたからですw
ゲーム作りの文法に関しては任天堂ゲームとはあまりにも違うのでそこは戸惑いましたが、こんな背伸びしまくりのゲームをDSでプレイ出来たのはとてもうれしく思いました。
最後にもう一回・・・
数々の挑戦に挑んだすばらしきこのゲーム!
こんな人には特におススメ。
・厨二心を持った人。
・斬新なDSソフトをプレイしたい人。
こんな人にはおススメできない。
・ごちゃごちゃしているのが苦手な人。
・お使いが苦手な人。
すばらしきこのせかい/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約30時間
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すばらしきこのせかい -Final Remix- – Switch
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