どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2000年2月に配布された64DD「マリオアーティスト タレントスタジオ」のレビューをしていきます。
本作はタレントを作って映画を撮影するクリエイトゲームですが、KENTWORLDの基礎を作り上げた人生歴代1位のゲームだったりします。
アナタは「生涯1位のゲームソフトは何になるのか?」と訊かれたらなんて答えますか?
ぼくは今回レビューする64DD「マリオアーティスト タレントスタジオ」を挙げます。
それだけ本作はぼくのゲーム人生に大きな影響を与えました。
冗談抜きで累計プレイタイムは3,000時間を超えましたし、当ブログが生まれるきっかけにもなりましたから。
一体、「タレントスタジオ」の何がそんなに凄いのか?
本記事ではその辺りも含めて詳しく語っていきます。
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- タレントやムービーを作成できるクリエイトゲーム。
- 様々なパーツを組み合わせてタレントを作っていく。
- ムービーは1作品につき99秒/50コマまで作成可能。
初リリース日 | 2000年2月 |
対応ハード | 64DD |
ジャンル | クリエイト |
売上 | 累計1.5万本 |
推定クリア時間 | クリアの概念が存在しない |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
タレントを作るのが面白い
本作最大の魅力。それは、タレント作成の過程と結果の面白さになります。
「タレントを作ってどうするの?」なんて突っ込まれそうですが、作っているだけでも楽しいのですよ。
例えば写真のキャラクターはぼくの友達がモデルになりますが、作っている時は「あーでもないこーでもない」と楽しんでいましたw
だって、瞬時に顔パーツを付け替えることができるんですよ?
普段は髪を立たせている青年がショートヘアーになったら笑いますよw
ここまで読んで頂ければ分かると思いますが、このような遊びは2010年代から定着したアバターシステムに通ずるものがあります。
64DD「マリオアーティスト タレントスタジオ」が世に出てから10年後。
オンライン対応のゲームが当たり前のように登場し、主人公の見た目を好きなように変えられる作品が増えていきました。
中にはキャラクタークリエイトに夢中でゲームを始められない方も居ることでしょう。
任天堂にしても2006年発売のWiiからMiiというアバターシステムを導入するようになりました。
実は、64DD「マリオアーティスト タレントスタジオ」のタレント作成機能はMiiのルーツになるんです。
タレント作成の自由度が高い
本作のタレント作成機能は自由度が非常に高くなっています。
よく「○○通りの組み合わせが可能」みたいな触れ込みがあるけど、本作の場合は理論上、無限に作成できると言っても過言ではありません。
数多く用意された「目」「口」「眉毛」「髪型」といった顔パーツ。
何十項目にも分けられた「服」や「アクセサリー」、細かく調整できる「等身」「輪郭」「体型」。
さらに
- 「キャプチャーカセット」や「ポケットカメラ」を使って顔を取り込める
- 「マリオアーティスト ペイントスタジオ」で作成したペイントデータを服のマークや模様にできる
なんて連動機能も用意されているので、全く同じタレントを作成することは出来ません。
それだけ自由度が高いタレント作成ができるんです。
作ったタレントで遊ぶのが楽しい
いくらタレント作成の結果と過程が楽しくても「タレントを作ってどうするの?」と疑問に思う方も多いことでしょう。
本作の場合、
- あらかじめ用意された映像に作成したタレントを出演させる
- ファッションショーに出演させて自己紹介の映像を楽しむ
といった感じで作成後のフォローもしっかりしています。
いずれもサンプルの映像に作成したタレントをハメ込んでいるだけですが、だからこその面白さを感じられました。
例えば写真の映像はぼくの友達に似せたキャラクターがバカ笑いしているだけではあります。
ですが、ぼくの中でイメージが固まっている分、ギャップによる面白さが生まれてくるんですよw
自己満足ではありますが、意外な楽しさがあります。
ここで強調しておきたいのが、N64/64DDソフトにしてはモデリングのクオリティが高いこと。
基本的には1画面に1体しか登場させられない分、ポリゴンを多く割けるのでしょうか?
作成したタレントは角ばっておらず、テクスチャも細かいので、センスさえあれば芸能人や友達にそっくりなタレントを作ることが出来ます。
さすがタレント作成を主体にしたゲーム!
モデリングのクオリティに関しては妥協していません。
本格的な映画製作が可能
そして本作最大の要素となるのが映画作成機能!
なんと、作ったタレントを使って自分だけのオリジナル映画を作成できるんです!
当初はおまけ要素かと思っていましたが、そんなことはなかった!
アクション、カメラ、背景、表情、光、影、エフェクト、テロップ、効果音、BGM。
これらの要素を自由にカスタマイズできるうえ、1作品につき最大99秒まで作成出来ます。
さらに
- 「マリオアーティスト ペイントスタジオ」のペイントデータを背景にできる
- 「マリオアーティスト ポリゴンスタジオ」の3Dモデルを出演させることができる
- 同梱されている「キャプチャーカセット」「NINTENDO64 マイク」を使って音声を録音できる
なんて拡張機能も搭載されているので、使いこなせばあらゆる映像作品を作成できるんです!
特に感動したのが、同梱されている「キャプチャーカセット」「NINTENDO64 マイク」を使って音声を録音できること。
録音データは1作品につき数秒間だけですが、それでも自分の声を映像作品に収録出来たので夢を感じました。
本作が発売された当時は子供だったので、ぼくの「タレントスタジオ」には声変わり前のボイスが保存されていますw
工夫して映画を作る楽しさ
このように本作の映画作成機能は本格的ですが、制約は多く感じます。
例えば
- 1作品につき最大99秒/50コマしか作成できない
- 1作品につき最大3人のタレントしか出演できない
- 1作品につき最大4種類の背景しか使用できない
- 1つのシーンにタレントを2人以上同時に表示できない
といった制約はドラマチックな映像作品を作るうえでは大きな障害と言えるでしょう。
しかし、用意されている機能を上手く使えばこれらの問題も疑似的に解決することは出来ます。
制約が多い中、どのように工夫・妥協するのか?
ぼくは本作でモノづくりの面白さを知りました。
その結果、ぼくは何百もの映画を作成してしまいます。
これだけの映画を作成すると64DDの書き換え領域でも足りなくなってくるので、やがて作成した映画をビデオテープに録画(ダビング)するようになりました。
何時間、何十時間にも渡る映像作品を作成した後、今度は作成した映画をコミカライズ化。
漫画を描く楽しさに目覚めてしまいますが、家族にしか見せていなかったので承認欲求を満たせなくなります。
「もっと自分が作った作品を多くの人に見て貰えないのだろうか?」
そんな時に出会ったのがインターネット上のブログという媒体でした。
ブログは自分が作った作品を全世界に発信することが出来ます。
主に文章ではありますが、それまで家族にしか見せていなかった自分のコンテンツを世界中の人に見てもらい、時には反応も頂けることに楽しさを感じるようになったんです。
その後、当ブログは10年以上に渡って続けるようになり、今では個人が運営しているゲームブログとしては大きな部類になりました。
何だか自分語りになってきましたが、当ブログが生まれたきっかけが本作であることを理解していただけたら嬉しいです。
↑2014年に当ブログで公開したオリジナル映画。
パソコンで映像編集をしているので実際のゲームではできないこともやっていますが、こんな感じでオリジナル映画を作ることが出来ます。
スタイリッシュなBGM
実は本作、何気にBGMの完成度が高かったりします。
特にタイトル画面のメインテーマはディスコのようなメロディ&アレンジで、良い意味でマリオの冠が付いたゲームっぽくありませんw
本作が発売されたのは2000年。
年代や世紀の変わり目と言える時期なので、スタイリッシュなBGMによって新しい時代の幕開けを感じていました。
マニアックな任天堂ネタが満載
本作は一応、マリオの冠が付いたゲームなのでいくつかの任天堂ネタが存在します。
例えば
- タレント作成機能には「マリオのオーバーオール」や「リンクの盾」といったパーツが用意されている
- 顔パーツにはマリオやリンクにちなんだものがある
- 映画作成機能には「スーパーマリオ」の効果音が数多く収録されている
といった感じでさり気なく任天堂ネタが盛り込まれているので、組み合わせたら任天堂キャラクターが登場する映画だって作れるんですよ。
極めつけが社長からのご挨拶!
なんと本作、任天堂の元社長となる故・山内博さんの音声が収録されたムービーがおまけで収録されているんです!
強面な印象が強い山内さんですが、この映画ではお茶目なところを見せてくれます。
性欲を満たせる
実はぼく、本作で性欲を満たしていましたw
前述の通り本作はN64/64DDソフトにしてはモデリングのクオリティが高く感じます。
それでいてタレント作成機能では下着姿にもできるので、思春期の少年だったら脱がすでしょうw
ビキニ姿にもできるので、気分転換にムービー作成機能を通じてセクシーなポーズにして抜いたこともありましたw
さらに肌色に設定した全身タイツ姿にするとどうでしょうか?
まるでスッポンポンのような姿にもできるので、ぼくの如意棒が伸びる伸びる!w
惜しいところ
映画作成までのハードルが高い
映画作成ができるのは良いんですが、楽しむまでのハードルが高く感じます。
一応、
- 「らくちんスイッチ」を使って各項目をランダム設定できる
- 収録されている3本のサンプルムービーをベースに作成できる
といったフォローもありますが、根本的に複雑なので興味がない方は作成するモチベーションが上がらないでしょう。
かくいうぼくも最初は複雑過ぎて投げ出しそうになりました。
にも関わらず本格的な映画を作成するようになったのは、高いモチベーションがあったからです。
2000年当時、ゲーム業界はゲームソフトの中に美麗ムービーをどれだけ収録できるのかが大きなステータスとなっていました。
しかし、N64/64DDは容量の都合上、美麗ムービーを収録することはほとんど出来なかったんです。
当時のぼくは根っからの任天堂派でPSハードには手を出していなかったんですが、美麗ムービーに対する憧れはありました。
「プレイステーションのゲームに収録されているような美麗ムービーを自分で作りたいなぁ」
やがてそんな想いを抱くようになり、それを大きなモチベーションとして本作の映画作成機能で様々な映像作品を作るようになったんです。
N64ソフトにしてはロード時間が長い
本作はディスクドライブを搭載した64DDソフトなので、N64基準で見るとロード時間が長く感じます。
特に映画作成の編集画面に行くまでには10秒ほどのロード時間が発生するので当時は「長っ!」と思いました。
近年のゲームと比べたらこれでも短い方ですが、当時のぼくは爆速ロードのN64ソフトが基準だったんですw
出しゃばりなギャグ要素
タレントを笑いながら作って遊ぶのがコンセプトのためか、全体的にギャグ要素が出しゃばっています。
パーツを変更する時になる効果音は「ボヨーン」と可笑しさを強調していますし、サンプルで用意されている素材もギャグっぽいものが目立っていますから・・・。
シリアスな映画を作りたい場合、ギャグ要素は邪魔に感じてしまうかも知れません。
マリオアーティスト タレントスタジオのレビューまとめ
タレントと映画の作成が最高に楽しいゲーム。
どちらも意外なくらい機能が充実しているので、その気になればあらゆるものを作れます。
繰り返しますが、本作に出会っていなかったら今のぼくは存在しません。
それだけぼくのゲーム人生に大きな影響を与えてくれました。
まさか、本作に出会ったことで
何百ものオリジナル映画を作成
↓
作成した映画をコミカライズ化
↓
創作意欲が高まってブロガーデビュー
↓
累計1,000タイトル以上のゲームをレビューするブログに成長
なんて流れが生まれるとは思いませんでしたよw
今、このブログを運営しているのも本作でモノづくりの楽しさを知ったところが大きいだけに、「KENTWORLD」の基礎を作り上げたといっても良いほど偉大な作品です。
なので、ぼくの人生で歴代1位のゲームを挙げるとするならば本作以外はあり得ません。
今後も最高のゲームに出会えると思いますが、本作はぼくの根っこを作り上げただけに歴代1位の座は永遠に揺らぐことはないでしょう。
お気に入り度100%では足りないので、ここは掟破りのお気に入り度120%にします。
2000年から2006年までの6年間。
それまでずっと他のゲームと並行して映画作成をしていましたし、それ以降もブログネタに合わせて定期的に起動していました。
その結果、累計プレイタイムは3,000時間を突破。
ぼくが数あるゲーム機の中で64DDが最も好きなのは本作の存在が大きかったりします。
64DDと「タレントスタジオ」に出会えて本当に良かった!
KENTWORLDの基礎を作り上げた人生歴代1位のゲーム!
こんな人には特におススメ。
・モンタージュ好き。
・映画作成好き。
こんな人にはおススメできない。
・めんどくさがりな人。
マリオアーティスト タレントスタジオ/お気に入り度【120/100%】
プレイした時間・・・約3,000時間
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おっ、これかシレンのどちらかだと思ってたので予想的中でした(^ω^)
確かに時間はかかりそうですが3000時間とはすごいですね〜。今まで1本のソフトをそこまでプレイしたことはないです。
Kentさんに以前見せてもらいましたが、作成出来る幅が広くて、まさにクリエイトゲームの先駆けといった感じでした。
これをプレイしてなかったらクリエイトに目覚めずブログ始めてなくてkentさんに出会うこともなかったかも、と考えるとなかなか感慨深いものがありますね(‘∀`)