どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2018年11月に限定発売されたN64「40 Winks(フォーティ ウィンクス)」のレビューをしていきます。
本作は誘拐されたWinksを救出する3Dアクションゲームになりますが、約20年ぶりに発売された正真正銘のN64向け新作ソフトでした!
数多くの名作を生み出したゲーム機、NINTENDO 64(以下、N64)。
その中でも目立つのが探索型3Dアクションゲームになります。
スーパーマリオ64、バンジョーとカズーイの大冒険、ドンキーコング64 etc…
これらのゲームは箱庭マップに隠されたアイテムを収集することを重視したゲームデザインとなっていました。
今回レビューするN64「40 Winks」は前述のタイトルに強く影響を受けているので、当時楽しんでいた者としては涙なしではプレイ出来ません!
「まさか、20年経ってN64実機で当時の名作を踏襲したゲームをプレイできるなんて!?」
プレイしている時は楽しかった当時を振り返らずにはいられませんでした。
ここからはそんなN64「40 Winks」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- 箱庭マップを探索する3Dアクションゲーム。
- 6×3のステージに囚われた40体のWinksを救出していく。
- コグを集めることでステージの奥に進める。
初リリース日 | 2018年11月(海外) |
対応ハード | N64/PS |
ジャンル | 3Dアクション |
推定クリア時間 | 15~20時間 |
発売元 | Piko Interactive Eurocom |
補足 | 日本未発売 |
目次
良いところ
1990年代後半を彷彿とさせるゲームデザイン
1990年代後半に誕生した3Dアクションゲーム。
あれから20年が経った今、3Dアクションゲームは様々な形で枝分かれしていきました。
大量の敵を倒していく戦闘特化型。広大な世界でクエストなどを攻略していくオープンワールド型。挙げ出したらキリがありません。
そんな中、20年ぶりに発売されたN64ソフトである本作はアイテム収集をメインとしたゲームデザインになっていました!
特に重要なのが、「コグ」というアイテム。
このアイテムを一定数集めない限りステージの奥に進むことができないので、周辺を探索しないといけません。
このようなゲームデザインは「スーパーマリオ64」や「バンジョーとカズーイの大冒険」を彷彿しますが、微妙に違いました。
というのも本作のステージは段階的に開放されていくようになっているからです。
「スーパーマリオ64」の場合、一度ステージに入ったらほとんどのエリアへ行けたんですよ。
ところが本作の場合、前述の通り「コグ」を一定数集めないとステージの奥へ行くことが出来ません。
しかも余分に配置されていることはほとんどないので、実質的には一本道の3Dアクションゲームに近く、「スーパーマリオ64」のような自由度は感じられませんでした。
どちらかと言うとPS「スパイロ・ザ・ドラゴン」のゲームデザインに近く感じます。
変身アクションによって広がる攻略範囲
各ステージに設置された小さな箱に入ると様々なキャラクターに変身出来ます。
原始人、ロボット、魔道士、忍者 etc…
これらのキャラクターに変身すると今まで行けなかった場所へ行けるようになります。
例えばロボットの場合、ジェットパックを使って高いところへ飛ぶことができるんですよ。
さらに対応するキャラクターのスイッチを押すこともできるようになります。
変身できる時間に限りはありますが、対応するアイテムを入手することで制限時間を伸ばせるので様々な駆け引きを生み出していました。
キャラクターを切り替えて謎を解いていくところは「バンジョーとカズーイの大冒険」や「ドンキーコング64」を彷彿します。
20年前の記憶を思い起こしてくれるゲームプレイ
時は遡ること1990年代後半。
ぼくは毎日のようにブラウン管テレビで「スーパーマリオ64」や「バンジョーとカズーイの大冒険」をプレイしていました。
本作をプレイしていると当時の記憶が蘇ってきます。
何故かと言うと前述のタイトルで見られたマナーを「これでもか!」というくらい守っているからです。
ローポリゴンのキャラクターに貼られたカラフルなテクスチャ。
空中でクルクル回転するアイテム。
距離感や高低差によって超取りにくい水中に浮かぶアイテム。
ジャンプする度に叫ぶ操作キャラクター。
足場から足場へ飛び移っていくアスレチックエリア。
どれもこれもN64時代の3Dアクションゲームを彷彿とさせるもので、随所で1990年代後半の空気を感じられました。
実際、本作は1999年に制作された作品だったりします。
それが土壇場で発売中止になってしまい、Kickstarterのキャンペーンが成功した2018年まで20年間も日の目を見なかったんです。
土壇場で発売中止になったのは残念ですが、こうして20年経ってからN64実機でプレイ出来たことを嬉しく思います。
超テンポの良いゲーム進行
実は本作、海外ではPS1版も発売されていたりします。
そのため完全にN64独占のタイトルではないんですが、N64版ならではの利点もありました。
それは、爆速のロード時間になります。
各ステージは小部屋で区切られているんですが、N64の場合、ロード時間がほぼ存在しないんですよ。
例えばワープゾーンに入っても暗転せずパッと画面が切り替わってプレイできるようになります(体感的には0.5秒くらい)。
ところがPS1版の場合、10秒近いロード時間が発生するんです!
2010年代後半のゲームと比べたら短く感じますが、本作は探索型3Dアクションゲームである関係上、頻繁に各地を行き来します。
それだけにロードの頻度が多いので、この差は大きく感じました。
さすがロムカセットを採用したN64ソフト!ロード時間の速さは他の追随を許しません!
規格外の協力プレイ
さらにN64版には規格外の独自要素が存在します。
それが2人での同時プレイ!
なんと、1人用モードは画面を2分割して2人同時プレイができるんです!
体力は共有になりますが、箱庭マップを探索する3Dアクションゲームで協力プレイって規格外じゃないですか!?
少なくともぼくがプレイしてきた探索型3Dアクションゲームではほとんど見たことがありません。
(「スーパーマリオ ギャラクシー」や「スーパーマリオ オデッセイ」でも協力プレイは出来ましたが、あれはアシストになりますから・・・)
全体的に探索難易度は高めなので、2人で手分けして探索したら少しは楽にクリアできるかも!?
レースゲーム風のミニゲームも収録
なんと本作、レースゲーム風のミニゲームも収録されています!
しかもコースは6種類も存在するので地味に気合を感じられました。
操作するのは車ではなく飛行機なので、N64「マリオカート64」というよりはN64「ディディーコングレーシング」に近く感じます。
リングをくぐるとブーストできるので、いかにしてリングをくぐれるのかを重視したバランスになっていました。
特別面白い訳ではありませんが、レースに勝つとコース上で拾ったアイテムを入手できるので何度もプレイしたくなります。
実は本作、残機制で残り人数が0になると前回セーブしたポイントからやり直しになるんですよ。
所見殺しの罠も多いので、残り人数を増やせるアイテムは重宝します。
惜しいところ
キツキツの探索要素
箱庭マップでアイテムを集めるのは楽しいんですが、本作の場合、全体的にバランス調整が厳しく感じます。
例えば「コグ」が10個ないと開かない扉があるとしますね?
その場合、普通のゲームだったら少し余裕を持たせて周辺に15個程度の「コグ」を配置すると思うんですよ。
ところが本作の場合、ピッタリ10個しか配置しないんです!
1個でも取り逃した場合、前に訪れたところまで戻って隅々まで探索しないといけません。
とは言えステージ序盤の場合、探索できる範囲が限られているのですぐに見つかります。
問題なのが、各ステージに隠された4つの鍵もすべて見つけないといけないこと。
鍵はエントランスに設置された時計の文字盤にすべて設置することでそのステージのボス戦と戦えるようになります。
次のステージに進めるにはボスに勝たないといけないので、何が何でもすべての鍵を見つけないといけないんですよ。
しかし、鍵は「コグ」よりも分かりにくい場所に隠されています。
一瞬しか通らない小部屋の死角、終盤の分かれ道、特定のキャラクターに変身しないと届かない足場 etc…
そのうえステージ全体が探索範囲になるので、最後の1個を探すのに10分以上掛かることが何度かありました。
場合によっては詰みかねないのでかなり厳しいバランスに感じます。
古臭さは否めないゲームデザイン
元々、本作は1999年に発売予定でした。
そのため2010年代後半にプレイすると古臭さを感じられずにはいられません。
リーチが短い攻撃、存在しないロックオン機能、今となっては化石システムの残機制、コントローラパックを介してのセーブ機能 etc…
難易度もかなり高く、現代のゲームに慣れた体で挑むと洗礼を受けます。
でも、当時の探索型3Dアクションゲームを楽しんだ者としては様式美のようにも感じました。
「そうだよ!このバランスこそがN64ソフトなんだ!」
今の感覚でプレイすると厳しいところはありますが、これはこれで緊張感が生まれているのでぼくは好きです。
全体のまとめ
THE・N64ソフトと言いたくなるほど数多くの名作を参考に作られたゲーム。
「スーパーマリオ64」や「バンジョーとカズーイの大冒険」と比べたら劣っている部分も多いので、客観的に見たら良作には一歩及ばないと思います。
しかし、ぼくは大ハマリして僅か3日でクリアしましたw
プレイしていたら時計の針が深夜3時を回っていたこともあるので、一定の中毒性はあると思います。
海外で一般販売されているPS1版と比べてもロード時間が速く、3Dスティックによる操作感も良好なので、N64との相性が抜群の作品。
本作をプレイして美化しまくっている1990年代後半を思い浮かべてしまいました。
「あの頃はこんなことをしていたなぁ・・・」
そんな気持ちにさせてくれるだけでもプレイ出来て良かったと思っています。
当時、「スーパーマリオ64」や「バンジョーとカズーイの大冒険」にハマった方はプレイして損はありません。
約20年ぶりに発売された正真正銘のN64向け新作ソフト!
こんな人には特におススメ。
・N64好き。
こんな人にはおススメできない。
・現代のゲームに慣れ親しんでいる人。
40 Winks(フォーティ ウィンクス)/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約15時間
※Special Thanks:bit-games さん
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
今の時代にあえて本当に64で発売するってのもすごいですねw
64風に作ったとかじゃなくてw
たしかに見た目はマリオ64やバンカズみたいですけど、中身はスパイロに近いんですね。
やっぱり今のゲームになれちゃうとやばいかなぁ・・・このタイプはwww
ロックオンが無いとかリーチが短いとかは自分はどうでもいいけど、セーブ機能がコントローラパック限定なのがなんとも言えない懐かしさですねwww
PSで言うとメモリーカード無しで挑むのといっしょですねwww
にしても残機制は化石か・・・・ クラッシュをいまだにやってる自分にとっては全然化石じゃないですけどねwww
これはニッチではありますが、N64ファンには突き刺さる一作ですw
今のゲームとは異なる文法で作られているので、今の価値観でプレイしたら何かしらの違和感はあると思います。
N64はメモリーカードなしでセーブできることがウリなのにコントローラパックでのセーブは利点を潰しています(汗)
残機制はマリオなどごくごく一部のゲームでしか搭載されなくなりました。
もとは20年前のゲームだからだと思いますが、イマドキのゲームと比べるとパッケージ絵だけでも独特のテイストを受けますねwww
まさにケントさんホイホイな内容www
確かにバンカズやスーマリ64を彷彿とさせます。
探索範囲がキーアイテムで徐々に広がる仕様は今だとスーマリオデッセイに近いものを感じます(^^)
でもキーアイテムにあたる“コグ”をキッチリとノルマの数まで集めなきゃならない仕様だと、やはりスーマリ64やユカレリなどの全種類集めなくてもokな仕様が有難い仕様なんだなと思ってしまいます。
はい!kentホイホイなゲームでしたw
あらゆるN64ソフトの影響を受けて作られているので、初プレイなのにどこか懐かしかったです。
ここまで収集アイテムをキッチリ集めないといけないバランスのゲームは初めてでしたよw
そこが今作のオリジナリティと言えばオリジナリティに感じます。
昔から「彷彿する」ではなく「彷彿とさせる」が正しいのではと気になってたんですが、
調べてみると、本来は「彷彿とさせる」が正しそうなものの夏目漱石も「彷彿する」という使い方をしているそうで、
つまりどちらでもいいようです…
なんにせよこのタイミングでN64のソフトが出るのはすごいですねー
自己完結されているので反応に困りました(汗)
このタイミングでN64ソフトが出たことを大変嬉しく思います。
なんだか片目をつむるのが大変そうなキャラクターが出ているゲームにWinksとつける制作者のセンスからして、いいゲームだと思います(笑)。
N64の末期に完成していながら、タッチの差でソフト発売の終了に間に合わなかったんだと思いますけど、確かにそういうお蔵入りソフトがたくさんありますよね。エコーデルタとか。出ないかな?
それにしてもこのROMカセットは新たに作られたものなのかな?それとも、中古のソフトの中身を書き換えたものなのかな?今から作るコストを考えると後者かなぁと思います。かつてSNKがネオポケの在庫になっていた初期のソフトの中身を人気のソフトに書き換えて売ったりしていましたし…。
N64にはお蔵入りのタイトルが沢山あります。一部のタイトルは他機種に流れていきましたが、N64版も見てみたいです。
そうか・・・ROMカセットは中身を書き換えたという線もあるのか。
予算が限られたプロジェクトなので十分にありえます。