
CONTROL(コントロール)/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年12月に発売されたPS4「CONTROL(コントロール)」のレビューをしていきます。
本作は架空のアメリカ政府組織ビルを舞台にしたアクションアドベンチャーゲームですが、カオスなローカライズとストーリーの化学反応によって生まれたAAA級の謎ゲーでした!
とにかくストーリーが謎すぎる!
それでいてローカライズやナビゲートが雑なので、人によっては積んでしまうことでしょう。
当初はThe Game Award for Game Of The Yearのゲームオブザイヤー(GOTY)にノミネートされた関係で大安牌なタイトルかと思っていたけど、そんなことはなかった!
このゲーム、生半可な気持ちでプレイしたら大火傷するほどあらゆる点が尖っています。
プレイしていて頭の中でクエスチョンマークが何度も出てきましたからw
しかし、戦闘や探索は面白いので、決して駄作ではありません。
クリア後もプラチナトロフィー目当てでやり込みましたが、メトロイドヴァニア的な楽しさを感じられました!
ここからはそんなPS4「コントロール」について詳しく語っていきます。
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- 入り組んだビルを探索して怪奇現象を調査していくアクションアドベンチャーゲーム。
- 超能力を駆使したアクションを行える。
- キャラクターの強化やチャレンジ要素も搭載。
初リリース日 | 2019年12月12日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 12~18時間 |
売上 | 初週1.0万本 |
発売元 | マーベラス |
目次
良いところ
芸術的なビル内のアートワーク
本作の舞台となるのは架空のアメリカ政府組織ビル。
ストーリーはビル内で完結するので、屋外マップはほとんど存在しません。
こうして書くと似たような風景ばかりになりそうですが、センス抜群のアートワークによって多様性を感じられました!
特筆したいのが、重力がねじ曲がった屋内を芸術的に描いていること。
左右対称に配置されたオブジェクト、数え切れないほど描かれた直角的な出っ張り、眩しいくらい光り続ける原色のライト etc…
ビル内では他のゲームではなかなか見られない奇妙なアートを見ることが出来ます。
特に終盤の「灰皿の迷路」はゲシュタルト崩壊するほどの衝撃を受けました!w
近年のAAA級タイトル界隈ではデファクトスタンダード化したフォトモードも搭載されているので、面白い絵面の部屋に訪れたらバンバン撮影しましょう!
クールダウンの駆け引きが熱い超能力バトル
戦闘システムは欧米の大作ゲームではよくある銃撃戦になります。
カーソルを敵に合わせていき、トリガーボタンを放つ。
基本的にはこんな感じなんですが、そこにメスを入れたのが超能力アクション!
なんと、周囲のオブジェクトを宙に浮かせて敵に当てることができるんです!
与えられるダメージはオブジェクトの重量などに左右されるので、がむしゃらに投げていては大したダメージを与えられません。
面白いのが、超能力アクションと銃のそれぞれにゲージが存在すること。
超能力アクションを使い続けると画面上に表示されるゲージが減っていき、銃弾を放ち続けると画面下に表示されるゲージが減っていきます。
0になってしまうとクールダウンが必要になり、しばらく使えなくなるので、
如何に超能力アクションと銃を使い分けるのか?
を頭に入れて戦わなければなりません。
これが戦闘に良い駆け引きを生み出していて、最後まで飽きずに楽しめました。
多彩な超能力アクション
超能力アクションは周囲のオブジェクトを宙に浮かせて敵に当てられる「投擲」だけではありません。
それ以外にも
- 瓦礫などで壁を作って攻撃を防ぐ「シールド」
- 自由に空中を移動できる「空中浮遊」
- 高速移動で敵の攻撃を避ける「回避」
など、様々な超能力が存在するんです。
いずれもゲームを進める毎にアンロックされていくので、先に進むほど戦術が増しました。
特に好きなのが空中浮遊。
空中浮遊を活用することで宙に浮きながら投擲や発砲ができるので、他のアクションシューティングゲームにはない体験を味わえますから。
本作を手掛けたRemedy(レメディ)は前作のXbox One「クォンタム ブレイク」でも超能力アクションをウリにしていましたが、使える能力の多くは被っていません。
被っているのはせいぜい回避くらいで、それ以外の超能力アクションは全く異なります。
当初は「コントロール」と「クォンタム ブレイク」は姉妹作と思っていましたが、実際にプレイしてみると全くの別物であることが分かりました。
入り組んだフィールド内の探索が楽しい
Xbox One「クォンタム ブレイク」との相違点はこんなものではありません。
同作品のマップはリニアな形式でしたが、PS4「コントロール」はどうでしょうか?
なんと、メトロイドヴァニアと名乗っても良いくらいマップが入り組んでいるんです。
マップの構造はビルだからと言って規則的ではないので、もはやダンジョンのようw
多数の分かれ道が存在するのは言わずもがな。
分かりにくい場所に抜け道があったりするので、クリアまでに同じところを何度も彷徨ってしまいます。
これは一概に良いことではありませんが、マップが入り組んでいることでサブ要素となるサブクエストやアイテム回収の楽しさが強調されました。
サブ要素を能動的に行っている時はまるで探検家になったかのような気分を味わえます。
キャラクターの強化&チャレンジ要素が面白い!
Xbox One「クォンタム ブレイク」同様、本作にはキャラクターの成長システムが存在します。
しかもスキルポイントを溜めてスキルツリーをアンロックできるだけではありません。
銃や主人公に強化アイテムを取り付けられるようになったんです!
しかも
- 強化アイテムにはレアリティの概念が存在する
- 強化アイテムは分解してポイントにできる
といった2大要素によってハック&スラッシュ的な楽しさを感じられました。
このようなシステムは入り組んだマップを探索する本作のゲームデザインによくマッチしています。
強化アイテムを入手できるチャレンジを受注することもできるので、戦闘で苦戦するようなら寄り道をしてみるのも良いかも!?
この辺りの面白さは上手くコントロール出来ています。
個人的に合わない&気になったところ
イマイチなローカライズによって強調された謎が謎を呼ぶストーリー
架空のアメリカ政府組織ビルで起きた怪奇現象を女性エージェントが調査する。
本作のストーリーを簡単に説明するとこんな感じになりますが、ゲーム内のイベントシーンだけでは分かりにくく感じます。
大きな要因になっているのがイマイチなローカライズ。
日本語吹き替えには対応しておらず、英語音声で展開されますから・・・。
それだけならまだしも、字幕のテキストが直訳過ぎて文脈が読み取れません!
↑試しにこちらのテキストをご覧ください。
どうでしょう?日本語で書かれているのに書いてあることがイマイチ理解出来ませんよね?
さらに問題なのが、イベントシーンの字幕。
テキストが直訳なのはもちろん、字幕の表示が短いので油断していると読み終える前に次の文字が表示されるんですよ。
白を基調にしたエリア内では字幕の文字が背景と同化して見えなくなりますし、もう少しコントロール出来なかったのでしょうか?
このように本作のローカライズは残念な感じなのでストーリーを理解しにくくなっているんですが、そもそも、元のストーリーもカオスだったりしますw
誰かと話している時も主人公が内に秘めている台詞が定期的に挿入されて混乱しますし、突発的な怪奇現象が巻き起こって置いてきぼりをくらいますから・・・。
もはやプレイヤーにストーリーを理解してもらう気概を感じられず、意図的に分かりにくくしているかのよう。
好きな人は考察して謎のストーリーを解読するのでしょうが、ぼくはそこまでの興味を持てませんでした。
全体的に不親切
近年の洋ゲーは親切であることが多く感じますが、本作は不親切さが目立っています。
クエストの目的地がマップ画面に表示されるのは親切ではありますよ?
が、マップ画面は階層分けされておらず、目的地までの通路が下層にあるのか上層にあるのか分からないようになっているんですよ・・・。
本作はメトロイドヴァニアという探索ゲームに分類されるので、ある程度はプレイヤーに探索してもらいたい意図があるのは分かります。
しかし、中途半端なマップ機能を付けたことでミスリードを生み出しているところがあるので余計なストレスを感じてしまいました。
もう1つ気になったのが、アイテムを入手した時の演出が簡素過ぎること。
なんと、アイテムを入手しても右下に小さな文字が1秒だけしか表示されないんです!
これでは見逃してしまうではありませんかw
特に困ったのが、「取扱許可レベル」が上昇するアイテムを入手した時。
各エリアの扉は「取扱許可レベル」が高くないと開けられない場合があるので、ゲームをクリアするためにはレベルを上げるアイテムが必要になります。
しかし、レベルを上げるアイテムを入手した時も右下に小さな文字が1秒表示されるだけなんですよ。
これでは「取扱許可レベル」が上がったのかどうかを見逃す可能性があり、新しく侵入できるようになったエリアがどこなのか分からなくなる恐れがあります。
一応、メニュー画面から「取扱許可レベル」は確認出来ますが、不親切過ぎないでしょうか?
ぼくの場合、当初は「取扱許可レベル」のことをよく分かっておらず、必要以上に各地を彷徨ってしまいました。
もう少しナビゲートや演出周りを分かりやすくしてプレイヤーを上手くコントロールしてほしかった。
ロード時間が長い
全体的にロード時間が長く感じます。
リトライ時や別エリアへファストトラベル(ワープ)する時は30秒前後のロード時間が発生しますから・・・。
PS4 Proでプレイしてもこの長さは頂けません。
本作は難易度が高く、頻繁にエリアを行き来することになるので、クリアまでに合計1時間はロード画面を見た気がします。
CONTROL(PS4)のレビューまとめ
「雑なローカライズ」「不親切なナビゲート」「長いロード時間」と分かりやすい欠点を持った作品。
それでいて元のストーリーも分かりにくいので、かなり尖った作品に感じました。
Remedy製タイトルとしてはXbox 360「アラン ウェイク」とXbox One「クォンタム ブレイク」をプレイしましたが、本作はこれらの作品と比べても癖が強すぎます。
かと言って駄作なのかと言われるとそんなことはありません。
アートワークは素晴らしく、探索や戦闘も良く出来ているので、慣れてからは楽しめるようになりました!
若干トラウマなところもありますが、さすがGOTYにノミネートされただけあって光るものは感じます。
「尖った魅力を持った洋ゲーをプレイしたい!」
そんな好奇心旺盛な人は手に取ってみてはいかがでしょうか?
カオスなローカライズとストーリーの化学反応によって生まれたAAA級の謎ゲー!
こんな人には特におススメ。
・カオスなストーリーを楽しみたい人。
・入り組んだ3D世界を探索したい人。
こんな人にはおススメできない。
・迷いやすい人。
・分かりやすさを求めている人。
CONTROL(コントロール)/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約25時間
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