KNACK (ナック)/PS4
2014年2月に発売されたPS4「KNACK/ナック」を今回はレビューします。
PS4「KNACK/ナック」は「クラッシュバンディクー」シリーズなどで知られるマーク・サーニー氏が総監督を務めたアクションゲームです。開発はSCE JAPANスタジオが担当。
目次
良いところ
シンプルで歯ごたえのあるアクション
このゲームは非常にシンプルなアクションゲームです。目的地までのルートはほぼ一本道で、アクションは大きく分けてパンチ、アタック、必殺技の3種類しかありませんからね。
しかし、難易度はノーマルでも高く、大抵は2.3回ダメージを受けたらチェックポイントからやり直しになってしまいます。
このようなバランスの作品なので敵の攻撃を避けつつパンチやアタックを地道にしていく必要があり、シンプルながらも歯ごたえのあるゲームに感じました。
基本的にはヒット&アウェイ戦法が求められるので、そういうゲームが好きな者としてはたまりません!
時間をかければクリアできるバランス
難易度が高いと聞いて躊躇してしまう人もいるかもしれません。確かに本作の基本難易度は高めなんですが、必殺技を使えば簡単に敵を倒せます。
必殺技は黄色いクリスタルを破壊するゲージを一定数溜める事で使用可能。溜まったゲージはミスしてチェックポイントからやり直しても引き継がれるので、どうしても先に進めない場合はひたすら黄色いクリスタルを壊してやり直してを繰り返せば大丈夫です。
チェックポイントの数も多いですしね。時間をかければある程度の腕でも大丈夫なのは親切に感じます。
チャプターごとに変形するナック
クリスタルのような欠片で構成されていて、ゲームを進めて行くとどんどん大きくなって最終的には5,000個もの欠片を付けることができます。
また、チャプターによっては氷の欠片や木の欠片などを吸い寄せて先に進む事もあります。
姿が変わってもアクションに大きな変化は見られませんが、巨大化したナックで戦うシーンはPS4のマシンパワーをフルに活かした迫力あるものになっていてチャプターによってナックの様々な一面を見られるのは面白いと思いました。
終盤のチャプターでは超巨大なナックによる迫力あるアクションが見られるので、必見ですよ!映像のインパクトとしてはPS3「ゴッド・オブ・ウォーIII」にも負けていないと思います。
ピクサー映画のような明るい世界観
このゲームの世界観は非常に明るいです。洞窟や夜の街など暗いマップもありますが、カラフルで明るいマップも多く、キャラクターやフォールドの作りはピクサー映画のように紙粘土のようなCGデザインになっているので見ていて非常にワクワクします。
車や氷のテカリなど、PS3以前のゲーム機では見られなかった表現もお気に入り。
スマートフォンやフレンドとの連動機能
本作にはアイテムを集める要素が用意されていますが、そのシステムが面白いと思いました。アイテムは隠し部屋で入手する事が可能で、同じ種類のアイテムをすべて集めるとガジェットとして装備することができます。
しかし、普通に集めているだけではなかなかガジェットは完成しません。
本作はスマートフォンアプリ「KNACK’s Quest」と連動していて、やり込む事で本編にアイテムを送る事が可能だったりします。
これを上手く利用すれば、なかなか完成しなかったガジェットもすぐに完成する事でしょう。
また、本作にはちょっとしたソーシャル要素が存在していて、フレンドが入手したアイテムを入手できるシステムもあったりします。
このようにスマートフォンやフレンドとの連動機能によって少しだけ面白さが向上していると思いました。
ちなみにスマートフォンアプリ「KNACK’s Quest」はズーキーパーのようなパズルゲーム。隣合った絵柄を入れ替えて3つ揃えて行くという、よくあるアレです。
画面下のゲージが無くならないうちに一定の絵柄を揃えて行く目標で、全部で6のチャプターを用意。
それぞれのチャプターに特殊な効果の絵柄が登場します。ゲームをクリアすると、エンドレスモードが解禁。そちらでは無制限プレイが出来ます。
それなりに面白いのですが、効果音周りが弱いため、爽快感は薄い感じかな。
課金要素は一切なく、ゲームを持っていなくても楽しめますが、この手のパズルゲームは有り触れているのでゲームを持っていない人は無理に本作をプレイしなくても良いと思います。
やり込み要素が満載
ゲームをクリアすると、様々なやり込みモードが解禁されます。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、いずれも本作のアクションを極めることができる内容で、やり込み好きには溜まらない要素です。
すべてのモードをやり込もうとしたら、なかなかのボリューム感を味わう事でしょう。
あと、一度ゲームをクリアした頃にはそれなりにガジェットが集まっているハズなので、キャラクターをカスタマイズする楽しさも生まれて来たりします。
惜しいところ
パターン化するゲームプレイ
シンプルなアクションが楽しめるナック。しかし、長時間プレイしていると単調な展開によってダレてきます。
とにかく延々と繰り返される敵との戦闘。しかも同じような敵ばかり。アクションが単純なだけに、戦闘ばかりが続くと単調に感じてきてしまいます。
個人的にはアクションは単純なままで良いけど、道中の仕掛けをもっと用意してほしかった。
一応、崖を登って障害物を避けたり、道中のトラップを回避しながら先に進んだり、ビームを避けたり、スイッチを押したり、トゲトゲを交わしたり、ツルツルな床を歩きながら穴を飛び越えたりとギミック的な物はあるんですが、いずれもアッサリとしていて全体の8割は単純な戦闘で構成されています。
1つのチェックポイントを迎えるくらい道中の仕掛けだけで構成されたエリアがもっとあっても良かったと思う。
2.3時間程度で終わる作品だったらまだ良いんですが、10時間以上も遊べる作品でこのワンパターンなゲームプレイは閉口です。もう少し視覚面以外でもプレイヤーを飽きさせないように工夫してほしかった。
アイテムの隠し場所がワンパターン
大抵のアイテムは、壊せそうな壁の奥に隠されています。
このゲームのカメラは固定なので壊せそうな壁がどこにあるのかは大体分かりますから、アイテムを探す楽しさはほとんど感じられませんでした。ただでさえゲームプレイが単調なだけに、探索要素にも工夫が欲しかった。
アイテム収集システムのバランスに問題アリ!
本編を1周する事で手に入るアイテムの数は68個。すべてのアイテムをコンプリートするには130個以上必要になって来ます。
しかも宝箱から入手できるアイテムはランダム。ナックを強化できるガジェットは3~7種類ある同系統のアイテムを完成させないと使えないので、運が悪ければすべての宝箱を開けたとしても全くガジェットを完成させられず無強化に終わってしまう可能性があります。
本作を始める前にスマートフォンアプリをやり込め!ってことなんだと思いますが、それをやらなかったら運が良くても終盤に。運が悪かったらゲームをクリアしてもナックを強化できないバランスになっていてそれはどうかと思いました。
みんながスマートフォンを持っているとは限りませんからね。せめてPSVITAでも遊べるよう、PSモバイルで配信してほしかった。
全体のまとめ
アクションゲームとしては丁寧な作りだと思います。しかし、味付けは全く足りておらず、これを5,000円で売り出すのは少々高く感じました。プレイすればするほど凡作に感じてしまう、そんな作品です。
こんな人には特におススメ。
・アクションゲーム好き。
・明るい世界観が好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・単調なゲームが苦手な人。
KNACK(ナック)/お気に入り度【65/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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自分はシンプル操作で遊べるので、なんだかんだローンチでは一番楽しめています。ただ、一日1ステージ程度しか進めないのでそれが幸いしているのかもしれません、これがガッツリプレイする人には単調に感じるのかな。
但し、仰るとおりこれがフルプライスなら評価が低くなると思います。自分なら精々2,000円~3,000円が限度でしょうか。
それでも続編がでれば、PS4で数少ない万人向けソフトなのでお布施として購入しちゃいますけどね。
また、アイテムはKNACK’s QuestをiPhoneとAndroidにインストールしてやりこんでいますが、アイテムがダブりまくっています(笑)。しかも、このアプリもアイテムというモチベーションがなければ直に飽きてくると思います。ダブりが少なければ、、、。
kentさん、お疲れ様です。
ナックは銀座ソニービルの体験会でプレイしました。
15分という僅かな時間のプレイですが、
アクションの種類が少ない上に「またこの仕掛けかー」と
単調に感じられましたし、敵を殴ったりするときの掛け声
や表情の起伏など、キャラに愛着を感じさせるような
演出がある訳でもなかったですね。
せっかく綺麗なモデリングの製作や大量のオブジェクトを
まとめて処理するなど技術的にすごいことを実現してる割
には惜しい作品だと思います。きつい言い方をすれば
ユーザーはPS4の技術デモを求めている訳ではないですからね。
kentさんのパペッティアのレビューでも思いましたけど、
SCEがマリオのような万人向けアクションを作ろうとすると
アクションより演出重視になってしまうのかと勘ぐってしまいそうです。
ソニーのプレカンファ等を見ていてもSCEはPSVita向けに
ソルサク、PS4向けにナックを強く推しているという印象を
受けたので、ナックはここで終わらずにしっかり作りこんだ
続編を安価でダウンロード配信する等のフォローが欲しいところですね。
ナック、私はストレスが溜まるばっかりで全く面白くありませんでした。
チャプターごとにムービー→プレイ→カットシーン→プレイ→カットシーン→ムービーの繰り返しで悪い意味でPS2時代のゲームって感じでしたね
シームレスを通り越してオープンワールドもあるこの時代に細切れステージはいただけないです
アクションにも重みがなくリーチも短いので爽快感がなかったです
子供でも遊べるようにとの配慮でしたが攻撃の種類を増やしたりコンボくらいはやらせて欲しい
せっかくガラクタ(じゃないけど)の集合体が主人公なら敵ロボットを倒した際にパーツがくっついて回復するとか地形効果を派手にするとかもっと面白くできそうなんですけどね
褒められる点は
映像が綺麗!ここまで綺麗で明るいゲームって初めてです(町ステージは101と同じ感じですが)
巨大化するとリーチと破壊力が上がるので小さいときの苦労からの爽快感がある
くらいでしょうか、しっかり練った続編を出すなら買いたいですがこれは60点でも高い点数かも
>Kiyoppyさん
確かに短時間でのプレイだと、
あまり単調さは気にならないと思います。
僕は2.3日でクリアしてしまったからなぁ。
レビューはあくまで定価を考慮に入れてしようと思っているので、
無料で貰えたけど、5,000円のゲームとしてレビューしました。
僕もこのゲームは嫌いじゃないので、
しっかりと練り込んだ続編が出たら購入を検討したいです。
ロンチタイトルだから、色々と味付け出来なかったんでしょうねぇ。
>みっこ☆さん
僅かなプレイ時間でも気がつくとは、流石みっこ☆さん!
敵の種類を増やすなり、仕掛けを増やすなり、
アクションを増やすなり、フルプライスで売るからには、
もうちょっと手を加えて欲しかったですね。
典型的なシリーズ1作目に感じました。
ゲームシステム的には嫌いでは無いので、
続編が出たら欲しいんですけどね。
演出は本当に頑張っているんですが、
アクションゲームとしては追いついていなかったです。
ナックはジャパンスタジオ制作というのも大きいと思いますが、
一番万人にアピールしやすいのもあって
SCEはPS4ソフトで一番推しているんでしょうね。
キルゾーンはどうしても大人の男性にしかアピールできませんから^^;
>名無し@AKBコロンビア速報さん
アクションゲームとしては古臭いので、
最近のゲームに慣れていると
ストレスが溜まるのかもしれません。
> さん
グラフィックは綺麗だけど、
良くも悪くも古臭いゲームでしたね。
PS4で発売する必要は、
演出面以外ではあまり感じられない作品です。
ナックのパーツ数を減らしたらPS3どころか、PS2でも発売出来たんじゃ!?
そこは不満ですが、個人的には
ヒット&アウェイが求められるアクションが好きなので、
60点はあげられる出来に感じました。
クリア後のタイムアタックやコロシアムアタックが
やり込んで行くと結構楽しいんですよ。
徹底的に敵の動きを覚えないといけない辺りが溜まらない。