
バンジョーとカズーイの大冒険/N64
レア リプレイ/Xbox One
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は1998年12月に発売されたN64「バンジョーとカズーイの大冒険」のレビューをしていきます。
本作はクマのバンジョーとトリのカズーイが主人公の3Dアクションゲームですが、強烈な個性によってN64「スーパーマリオ64」との差別化を図った良作でした!
ゲームジャンルとしては本作よりも2年前に発売されたN64「スーパーマリオ64」(以下、マリオ64)と同系統の箱庭探索型3Dアクションゲームなんですよ。
ですが、開発元のレア社風味を盛り込んだことでフォロワータイトルながらも全く異なる魅力を打ち出すことに成功したんです!
マリオ64よりもアクが強いので同作品よりも人を選ぶと思いますが、ツボにハマればめちゃくちゃ好きな作品になるほどのポテンシャルを秘めています。
かくいうぼくもその1人で、本作の影響でレア社のファンになってしまいました!
そんなN64「バンジョーとカズーイの大冒険」の良いと思った点からまずは書いていきます。
※2008年12月にはXbox 360向けにHDリマスター版がダウンロード専売で配信。
※2015年8月には本作のHDリマスター版を収録したXbox One「レア リプレイ」が発売。
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- 箱庭マップに隠されたジグソーやオンプを集めていく。
- クマのバンジョーとトリのカズーイが力を合わせることで様々なアクションを発動できる。
- アイテムを集めることでタマゴを放ったり空を飛ぶこともできる。
初リリース日 | 1998年12月6日 |
対応ハード | NINTENDO64/Xbox 360 |
ジャンル | 3Dアクション |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
売上 | 初週4.3万本/累計40.5万本 |
発売元 | 任天堂/マイクロソフト |
目次
良いところ
ヒゲおやじが霞んで見えるほどの濃いキャラクター性
1996年に発売されたマリオ64。
3Dの箱庭マップを探索するゲームデザインが衝撃的で、様々なフォロワータイトルを生み出しました。
今回レビューするN64「バンジョーとカズーイの大冒険」もその1つになりますが、単なるパクリとは片付けられない出来だったんです!
まず、衝撃を受けたのがあまりにも濃いキャラクター性。
クマのバンジョーこそは割と王道路線だと思うんですよ。
ですが、そこにトリのカズーイが加わったことで超個性的なキャラクターに変貌を遂げたんですw
トリのカズーイはバンジョーのリュックに隠れているんですが、彼の運動能力を飛躍的に高める役割を果たしてくれます。
ジャンプ時の羽ばたき、くちばし攻撃なんてのは序の口。
それ以外にもくちばしやお尻から発射するタマゴ攻撃、バンジョーをおんぶしてのダッシュ移動、羽を使っての空中移動なんてこともバンジョーと一緒に出来てしまうんです!
まさか、トリとクマのコンビネーションでここまで多彩なアクションが可能になるとは!?
初めて見た時の強烈なビジュアルのインパクトは忘れられません。
どうでしょう?この時点でヒゲおやじが霞んで見えませんか?w
強烈過ぎる濃い世界観・キャラクター
キャラクターが濃いのはバンジョーとカズーイだけではありません。
本作の世界観そのものがドが付くほど濃かったりしますw
まず、カルチャーショックを受けたのが、あらゆるアイテムや食べ物に目がついていること。
タマゴ、羽、ジグソーパネル、オンプ。
日本人の感覚だとこんなものに目を付ける発想が信じられませんw
しかも初めて出会った時は喋ることもあるので、コイツラは生きているという設定なんですよ!w
それ以外にも謎の性癖を持った魔女、ツンデレのモグラなど、無個性のキャラクターは皆無と言っても良いくらいみんな濃いですw
「スーパーマリオ」も宙に浮いたブロック、生きているキノコなどに囲まれて特徴的な世界観ですが、本作はさらに上を行っていますw
圧倒的な自由度
マリオ64では箱庭マップに隠された「パワースター」を集めることが目的でした。
本作では「パワースター」の代わりに「ジグソーパネル」を集めることになるんですが、単に集めるアイテムが変わっただけではありません。
複数のキーアイテムを集めるまでの過程が地続きになり、よりシームレスな体験ができるようになったんです。
マリオ64の場合、キーアイテムを入手する毎にエントランスへ戻される仕様だったんですよ。
この仕様は従来のマリオシリーズにあったステージクリア型の名残だとは思いますが、箱庭アクションとしてはぶつ切り感がありました。
その一方で今作はキーアイテムを入手してもエントランスへ戻されることはなく、そのまま続きを楽しむことが出来ます。
ちょっとしたことのように見えますが、没入感や自由度の向上という意味では物凄い大きな役割を果たしているんですよ。
多くの「ジグソーパネル」は単にステージのどこかに置かれているのではなく、様々な手順を踏まないと入手が出来ません。
特定のアイテムを集めたり、住人の願いことをかなえたり、新しいアクションを覚えたり・・・
どれか一つだけを集中してやる必要は無く、並行しながら進めるのも良いですし、ただひたすらステージを走り回っても良い。
このような自由度はキーアイテムを入手してもエントランスへ戻されることなく続きを楽しめる仕様になったからこそ生まれたものだと思います。
今となっては珍しくも何ともありませんが、マリオ64からの流れだと画期的に感じてしまいました。
ワクワクさせてくれるフィールドマップのデザイン
箱庭探索型の3Dアクションゲームはマップデザインが命だと思います。
その点、本作は秀逸でした!
例えばステージ2の「おたからザクザクびーち」。
大きな島が舞台の海辺ステージなんですが、真ん中には穴が空いた超巨大な岩が設置されているんですよ。
そのため岩の穴は自由に行き来が可能なんですが、なんと超巨大な岩の上には灯台が設置されているんですw
しかも島の周辺には沈没船や小島、砂のお城が存在して、内部には侵入することも出来ます。
どうでしょう?想像しただけでワクワクしませんか?
地味に「凄い!」と思ったのが、各ステージに存在する様々な物の内部に入れること。
建造物はもちろん、洞窟、ツリー、ヤドカリの内部。どれもこれもきちんと正直に作られています。
しかもアイテムが大量に隠されているので、穴があったらついつい入ってしまうw
グラフィックが綺麗
1994年に発売され、美麗グラフィックが高く評価されたSFC「スーパードンキーコング」。
本作を手掛けているのはSFC「スーパードンキーコング」と同じレア社なので、当然、グラフィックの質は異次元レベルでした!
何が凄いのかと言うと、テクスチャの貼り方です。
N64ソフトのグラフィックは多角形のポリゴンで構成されていることが多く、そのうえにテクスチャというシールを貼っているんですが、本作は貼り方が上手い!
地面や壁に貼られたテクスチャは実写のような描き込みで、特に「カッチコッチな森」で見られる木の質感は本物にしか見えません。
ローポリゴンでもテクスチャを工夫すればここまで自然な表現が可能になるのか!?
本作を初めてプレイした時はそんな衝撃を受けたものです。
臨場感を高める効果的なサウンド
SFC「スーパードンキーコング」と言えばグラフィックだけではなく臨場感も高く評価されました。
その点は本作も建材で、サウンド周りで画期的な仕掛けを盛り込んでいます。
なんと、現在居る地形によってBGMのアレンジがシームレスに変化するんです!
代表的なのが「グランチルダのとりで」。
荒れ地、水中、森、沼、氷 etc…
なんと、上記の地形に行くことでBGMのメロディはそのままにアレンジがそれらしく変化します。
例えば荒れ地に行くとゴツゴツとしたアレンジに変わり、氷エリアに行くと金具を使った寒冷なアレンジに変わるんです。
アレンジの数だけ曲を作らないといけないので大変そうですが、おかげで臨場感が格段に増しました。
肝心のメロディーにしてもテーマパークに居るかのようなワクワク感が伝わってくる構成で、単品で聴いても耐えられる水準に感じます。
個人的に合わない&気になったところ
オンプ収集が面倒
各ステージには100個のオンプが必ず隠されています。
先のステージに進むにはこのオンプを集めないといけないんですが、困った仕様になっているんですよ。
なんと、一度でもステージから抜けたり倒れてしまうとオンプの数が0になってしまい、また一から集め直しになるんです!!!
マリオ64のコインに習ってこのような仕様にしたんだと思いますが、例えば残り10個の時にミスをした時のショックは相当なものでした。
本作はこのような仕様なので、終盤のステージでオンプをコンプリートするのは骨が折れます。
※Xbox 360版は集めたオンプの数がセーブがされるようになりました。
やや下品な表現
本作の世界観やキャラクターが濃いのは下品な表現のおかげでもあったりします。
例えば便器の中が隠し通路になっているステージもあるんですよw
それ以外にもゲップやおならをするキャラクターも居て、上品なゲームに慣れているとビックリするかも知れません。
本作のパブリッシャーは任天堂ですが、よく考えたら同社の健全なイメージとは真逆の作品だったりしますw
小粒感のあるキーアイテム入手までの工程
良いところで挙げたように、各ステージでキーアイテムを入手してもエントランスへ戻されることはありません。
だからこそマリオ64以上の没入感を味わえるようになっていますが、一方でキーアイテム入手までの工程が小粒になった感もあります。
マリオ64の場合、キーアイテム入手後にエントランスへ戻される仕様だった関係上、1つ1つの工程が1ステージとして成立するように作られていたんですよ。
ステージ開始時のヒントを頼りに取れそうで取れないキーアイテムを試行錯誤して入手していく。
そういう楽しさがありました。
一方、本作の場合はどうでしょうか?
キーアイテムの多くはミニゲームやイベントをクリアすることで入手できるものばかりで、マリオ64のように試行錯誤して入手していく楽しさは薄く感じます。
イメージ的にはマリオ64はアクションゲームで、本作はアドベンチャーゲームみたいな感じ。
それぞれに良さはあると思いますが、もう少し「あのアイテムはどのアクションで入手するんだろう?」といった感覚を味わいたかった。
マリオ64とは違ってアクションを段階的に覚えていくレベルデザインなので、レア社は同作品とN64「ゼルダの伝説 時のオカリナ」をミックスしたようなゲームを作りたかったのかも知れません。
全体のまとめ
実は本作、当初は苦手意識を持っていました。
本作を初めて知ったのはTVCMからなんですが、洋ゲー風味で日本人には濃すぎたんですよ。
全然知らないキャラクターなのに自己主張が強すぎるw
なんて感じていたんですが、興味本位で購入した攻略本に掲載されていたマップデザインを見てから一変。
めちゃくちゃ面白そうな3Dアクションゲームと思うようになったので発売3ヵ月後に購入したんですが、そこからドハマりました。
まさか、こんなにも面白いとは!?
今では濃すぎるキャラクターにも愛着を持つようになり、Xbox 360本体ごと買ってしまうほどのシリーズファンになってしまったんです。
そして、レア社自体のファンになってしまいました。
それだけにぼくの中では思い入れのある作品だったりします。
もう20年以上前の話になりますが、初めてプレイした時のワクワク感は忘れられません!
強烈な個性によってマリオ64との差別化を図った箱庭探索型3Dアクション!
こんな人には特におススメ。
・3Dアクションゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・3Dアクションゲームが苦手な人。
・モノを集めるのが苦手な人
バンジョーとカズーイの大冒険/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約70時間
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