モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~/Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2021年7月に発売されたSwitch「モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~」のレビューをしていきます。
本作をひと言で表すと、モンハンを大作RPGに変貌させた奇跡の作品です!
大人気ゲームの「モンスターハンター」。
耐久力が高いモンスターを仲間と協力して倒していくのが目的のアクションゲームで、友達と協力プレイをするゲームとして人気を博しています。
今回レビューするSwitch「モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~」はそんなモンハンのゲームジャンルを一新。
アクションゲームからRPGに変貌を遂げています。
この点は3DSで発売された前作にも言えることですが、今作の場合、ゲームの規模を大幅に拡張。
全世界で数百万本規模の売上を記録しないと赤字になってしまうほどの大作ゲームに生まれ変わりました!
ストーリー、フィールド、クエスト、モンスター。
何もかもが特大級で、50時間プレイしても底が見えません。
それでいてモンハンらしさを踏襲しているので、「モンハンを大作RPGに変貌させた奇跡の作品」と評するのが適切だと思いました。
惜しい点も散見されますが、モンハン好きはもちろん、モンハンを知らないRPG好きの方にも手を出してほしい作品です。
ここからはそんなSwitch「モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- 「モンスターハンター」を題材にしたRPGの2作目。
- モンスターを仲間にしてストーリーを進めていく。
- 戦闘はターン制のコマンド式。
初リリース日 | 2021年7月9日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | RPG |
売上 | 初週13.8万本 |
推定クリア時間 | 35~45時間 |
発売元 | カプコン |
目次
良いところ
壮大なストーリー
「モンハンのストーリーはおまけ」
本編のモンハンをプレイしたことがある方の中にはそんな印象を持たれているのではないでしょうか?
一部で例外はありますが、基本的にはクエストの受注 → モンスターの狩り → 装備品の生成を繰り返すゲームで、ムービーシーンは控えめですからね。
一方、本作はと言いますと、ストーリーも重要な位置付けとなっています。
モンハンのスピンオフとか、そんな先入観でプレイしたら腰を抜かすことでしょう。
そのくらい、力が入っています。
用意されているムービーシーンは数時間。
キャラクターボイスは日本語となり、ムービーシーンはフルボイスとなりました。
人間ドラマも本格的で、過去を絡めた奥深いものとなっています。
基本は「モンスターライダー」となってモンスターを仲間にしながら冒険していく感じなんですが、旅先で出会うキャラクターの描写が細かいんですよ。
ナビルーはムードメーカーでありながらも過去に色々あったことが伺えますし、主人公のパートナーとなる破滅レウスはペットにしたくなるほど愛着を持ちました。
また、旅先では様々なキャラクターが助っ人として登場してはお別れを繰り返すことになるので、王道RPGという印象を強く持ちました。
タイトルに「2」と付いている関係上、前作キャラも登場しますが、本筋は独立しているので、今作から始めても問題ありません。
RPGらしいワクワク感
RPGにはワクワク感が付きものです。
新しいフィールドにたどり着いた時、秘密の抜け道を発見した時、強敵に出くわした時はいつもワクワクします。
本作でもその点はバッチリ抑えているので、モンハンのRPGを本気で作ろうとする気概を感じられました。
ぼくがそう感じた要因としては3つあって、1つめは広大なフィールドです。
フィールドはオープンワールドとまでは言いませんが、なかなかの広さを誇ります。
例えば最初に訪れるハコロ島はロード時間なしで海岸から岬、高台まで移動できますからね。
さらにゲームを進めるとリオレウスに乗って空中を移動できるようになり、孤島などそれまで行けなかった場所にも行けるようになります。
中盤以降に行動範囲がグッと広がるのはRPGのお決まり要素ではありますが、いつ味わっても良いものです。
2つめはロケーションの多様性。
ゲームを進めていくと様々な世界に足を運びます。
雪山から火山、花園、砂漠などなど。
本編では分離していたフィールドが地続きとなっているので、新しいフィールドにたどり着いた時にはワクワクしました。
拠点となる街もストーリーを進めていく毎に変わっていくので、旅をしている感をバッチリ味わえます。
3つめは探索要素。
フィールドを探索していると様々な発見があります。
素材アイテムから宝箱、強敵などなど。
中には「ドラゴンクエスト」でいう
- 経験値を多くもらえる「はぐれメタル」
- 集めることでレアなアイテムと交換できる「ちいさなメダル」
に相当するモンスター・アイテムも存在するので、ある時から探索意欲がグーンと増していきました。
また、フィールドの中には「ゼノブレイド」のユニークモンスターに相当する強敵も潜んでいたりするので、既存のRPGをよく研究されている印象です。
広大なフィールド、ロケーションの多様性、豊富な探索要素。
「モンハンストーリーズ2」にはRPGらしいワクワク感がギッシリ詰まっています。
この点は対応ハードが3DSからSwitchになったことの恩恵を感じました。
ポケモンのような中毒性
本作には「ポケットモンスター」のような育成RPGに通ずる中毒性もあったりします。
ポケモンと言えばモンスターの育成ですよね?
野生のポケモンを捕まえ、手塩かけて育て、自分だけのパーティメンバーを作る。
そこに中毒性があるからこそ何百時間もプレイする人が多いと思うんですが、本作にも似たような魅力があります。
というのもポケモンで見られる
- 新しいモンスターを仲間にする
- モンスターを育成する
- 自分だけのパーティメンバーを作る
といった面白さを踏襲しているからです。
仕組みは異なりますが、モンスターの巣でタマゴを見つけて孵化をする点は「モンスターボール」を使ってポケモンを捕まえていく点に。
モンスターが持つ遺伝子(スキル)を別のモンスターに継承する点はタマゴを孵化して個体値や特性を継承していく点に近く感じます。
友達との対戦プレイにも対応しているので、周りで遊べる人が居たらポケモンみたいに盛り上がるかも!?
モンハンらしい面白さ
ここまで記事を読まれたモンハン好きの中には
「こんなのモンハンじゃない!」
と感じられるかもしれません。
ですが、本作は紛れもないモンハンシリーズ関連作です。
プレイしている時はモンハンの関連作であることが常に頭から離れませんでした。
そのくらい、面白さの本質はモンハンを踏襲しています。
ぼくがそう感じた要因としては3つあって、1つめは戦闘システムです。
戦闘はターン制のコマンド式となっていて、従来のモンハンとは違い、敵と味方が順番に行動を取るようになりました。
しかし、
- 3すくみで展開される「通常攻撃」
- ペアで3すくみに勝つことで発動する仲間との「連携」
- 仲間モンスターに乗って攻撃する「ライド」
- 破壊することで敵を弱体化できる「部位」
といった要素によってモンハンらしさを見事に踏襲しています。
代表的なのが「通常攻撃」です。
通常攻撃は3すくみとなっていて、パワーはテクニックに。テクニックはスピードに。スピードはパワーに強く、押し勝つことができます。
こうして聞くとジャンケンのような運ゲーのように見えますが、敵が繰り出す属性は決まっているので、注意深く観察したらほとんどダメージを受けずに倒せるんですよ。
仲間モンスターに乗って攻撃する「ライド」、ペアで3すくみに勝つことで発動する仲間との「連携」を駆使すればさらに戦況を有利に持っていけるので、ぼくはある時から気が付きました。
面白さの本質は本編のモンハンと変わらないって。
本編も立ち回り次第で戦況を180度変えることができますからね。
例えばイャンクックの場合、反時計回りに尻尾を振り回すので、奴が後ろを向いてから左脚を攻撃するとか。
本編では攻撃と回避を繰り返すヒット&アウェイが基本なので、RPG化する場合、正解をハッキリさせたターン制のコマンド式にするのは上手い落とし所です。
2つめはハクスラ要素。
モンハンと言えばハックアンドスラッシュ。略してハクスラが面白いゲームです。
モンスターを倒して素材アイテムを入手し、装備品の生成・強化をする。
本作もその点はバッチリ抑えていて、ある段階から素材アイテムを集めて装備品の生成・強化をしないと苦戦するようなバランス調整となっています。
普通のRPGでしたら新しい街で売られている装備品を購入したらなんとかなるところでもならないところは如何にもモンハンらしいですね。
3つめはキャラクリエイト。
本作でも主人公の見た目を変更することができます。
目や鼻、口といった顔パーツはもちろん、髪型、髪の色も変更できるので、この辺りもモンハンらしいですね。
本作ならではなのが、見た目の変化がわかりやすいことです。
グラフィックがアニメ調である関係上、顔パーツが大きくなっているので、特にムービーシーンではキャラクリエイトの恩恵を感じました。
好きな見た目のキャラがムービーシーンでカッコよく動いているのを見ると嬉しいものです。
ぼくの場合、ジト目がマイブームなので、ジト目男子でプレイしていましたw
立ち回り次第で戦況を180度変えることができる戦闘バランス。
モンスターを倒して素材アイテムを入手し、装備品の生成・強化をするハクスラ要素。
主人公の見た目を変えられるキャラクリエイト。
どうでしょう?紛れもなくモンハンしていますよね?
本作をプレイしてカプコンはモンハンらしさを大切にしていることを実感しました。
かゆいところに手が届く仕様
モンハンらしさと言えば、かゆいところに手が届く仕様もそうですね。
本作もやり込み要素が多いので、突き詰めていけば同じことを繰り返す必要があります。
開発者もその点はわかっているようで、繰り返しプレイが苦にならない配慮を感じました。
戦闘で使える2段階の早送り機能、いつでも行えるファストトラベル(ワープ)。
弱いモンスターを一瞬で倒せる一斉清掃、ライド中のモンスターを瞬時に切り替える便利機能。
思わず「開発者、わかっているな」と口に出したくなるような配慮が満載で、この辺りはカプコンが一流の開発会社であることを実感させられました。
圧倒的なやりこみ要素
「モンハンはクリア後が本番」
そんな話をよく耳にしますが、本作も例外ではありません。
クリア後にはエンドコンテンツが続々と解禁されます。
イメージ的には本編の上位クエストが解禁されるような感じでしょうか。
エンドコンテンツを終えたとしてもモンスターを育成して友達との対戦・協力プレイで楽しむことができるので、本編に負けず劣らずのコストパフォーマンスとなっています。
惜しいところ
課題が残る仕様
先程、かゆいところに手が届く仕様と言いましたが、一方では課題も残されています。
代表的なのが
- 各施設の配置が悪い意味で不規則
- 極端な気温のフィールドではアイテムを使わないとまともに戦えない
の2点です。
この2点はモンハンらしいと言えばらしいんですが、RPGに置き換える場合は改善の余地があったんじゃないでしょうか?
各拠点ではお店がどこにあるのか何度も探し回りましたし、雪山では「ホットミスト」を使用せずに戦闘を行って1ターン無駄にしたことが何度もありました。
これがですね、長時間プレイしていると曲者なんですよ。
特に後者の仕様はSwitch「モンスターハンターライズ」では廃止された(※)ので、なおさら気になります。
「モンスターハンターライズ」では「クーラードリンク」や「ホットドリンク」が廃止されて火山や雪山での温度管理をする必要がなくなりました。
やや欠けるワクワク感
中盤まで進めていくとワクワク感がやや欠ける部分が散見されました。
まず気になったのが、似たような構造のダンジョンが目立つことです。
モンスターの巣は無数に存在するので、ある程度はランダム生成にしないと厳しかったんでしょうけどね。
迷路の洞窟みたいなダンジョンを連続で攻略している時は冒険のワクワク感がやや薄れてしまいました。
あと、拠点とダンジョンを行ったり来たりする進行形式もRPGとしてみたらお使いっぽく感じます。
そう感じさせないよう、ストーリーが進むごとに拠点を変えるなどの努力は見受けられましたけどね。
欲を言えばあと2.3箇所は拠点がほしかった。
モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~のレビューまとめ
「あのモンハンをここまでの大作RPGに変貌させるとは!?」
本作の全貌を知った時、そんな衝撃が走りました。
一部で不便な仕様が見られたり、冒険のワクワク感が削がれるような部分も散見されますが、これは正真正銘の大作RPGです。
それも「ドラクエ」「ポケモン」「テイルズ」などで見られる要素を融合し、モンハンらしさも残しているのですから、とんでもない作品だと思いました。
前作から5年が経っての発売であることからもわかるように、開発期間はかなり長かったようですが、そうなるのも納得してしまうほどの気合を感じます。
モンハンを大作RPGに変貌させた奇跡の作品!
こんな人には特におススメ。
・JRPG好き。
・モンハン好き。
こんな人にはおススメできない。
・どうしてもアクションのモンハンをプレイしたい人。
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