どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2018年10月に配信されたSwitch「SINNER: Sacrifice for Redemption(シナー~贖罪の刻~)」のレビューをしていきます。
本作は大罪を犯した兵士アダムが主人公の高難易度3Dアクションゲームですが、ダークソウルのレベルデザインを捻って吸い取った意欲作でした!
まずは良いと思った点から書いていきます。
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- 7体+αのボスを好きな順番で倒していく3Dアクションゲーム。
- 先に進めば進めるほど主人公が弱くなる。
- 攻撃はスタミナゲージを消費して行うためゴリ押しが効かない。
初リリース日 | 2018年10月18日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | 高難度アクションRPG |
推定クリア時間 | 8~12時間 |
価格 | 2,390円(税込) |
発売元 | Another Indie Studio |
目次
良いところ
ダークソウルとの差別化を図ることに成功!
また「ダークソウル」のフォロワーか…
本作の存在を知った時の第一印象はこんな感じでした。
「ダークソウル」は好きなんですが、さすがにフォロワータイトルが増え過ぎじゃないですかね?
ロード オブ ザ フォールン、ソルト アンド サンクチュアリ、The Surge(ザ サージ)、コードヴェイン。
パッと思いつくだけでもこんなにも出てきました。
もう「ダークソウル」のフォロワータイトルはお腹いっぱい。
なんて思っていましたが、本作は以下のような2つの差別化を図ってきたんです!
- ボスバトルのみに特化。
- 先に進めば進めるほど主人公が弱くなる。
これらの差別化によって単なるフォロワータイトルの枠から外れた作品になっていました。
作り込まれたボスバトル
実は本作、道中と言えるものがほぼ存在しません!
エントランスには7つの入口が用意されていますが、いずれも入った直後からボス戦が始まるんです!
「ダークソウル」と言えばメトロイドヴァニアのような入り組んだ道中も特徴的なのにカットしてくるとは!?
しかし、ボス戦だけに特化しているからこその良さもありました。
ボスは7体+α存在します。
が、どのボスも作り込みが凄い!
何が凄いのかって、用意されている攻撃モーションが多いんです!
この手のゲームはいわゆる覚えゲーで、ボスの攻撃パターンを読み取ってスキを探すことで勝利への道のりが見えてきます。
なので、攻撃パターンが多ければ多いほど必勝法が見つかりにくくなるんですよね。
何度「必勝法見つけた!」を見つけたと思って攻撃をしたらフェイントを掛けられてやられたことかw
さらに各ステージには嫌らしいギミックが存在するので、イレギュラーな展開も考慮に入れなくてはなりません。
ぼくは1体のボスを倒すのに平均で1時間掛かり、ゲームオーバーの平均回数は10回、20回を軽く超えました。
どのボスもそのくらい手強く作り込まれています。
約2,400円でボス7体+αは少ないかなぁと思っていましたが、そんなことはありませんでした!
それぞれの作り込みが凄いですし、使い回しも一切していませんからね。
クリア後にはボスラッシュモードも追加されるので長く楽しめます。
ダークソウル譲りのアクション性
アクション性のベースは驚くほど「ダークソウル」でした!
重みのある挙動。スタミナゲージを管理しての攻撃とダッシュ。
盾を使ってのパリィ。ユーザーインターフェース。
何から何まで「ダークソウル」をインスパイアしています。
そのためヒット&アウェイの楽しさは味わえるようになっていて、そこに面白さを感じられました。
先に進めば進めるほど主人公が弱くなるレベルデザイン
なんと本作、先に進めば進めるほど主人公が弱くなるんです!
本来、先に進めば進めるほどステータスが上がって有利になるのに逆を行くとは驚きました。
以下、ゲームを進めることで発生する要素です。
- 体力やスタミナゲージの最大値が減る。
- 武器の攻撃力が下がる。
- ガードクラッシュ時に盾が破損する。
- アイテムの使用回数が減る。
- 回復アイテムの使用回数が減って回復速度も遅くなる。
- スタミナゲージが0の状態でアクションを取ると硬直時間が発生する。
- 防御力が下がり自然回復しなくなる。
うわぁぁぁ・・・嫌らしい。
文字を読むだけで目眩がしますね笑
これらの犠牲によって本作の攻略法は従来のゲームとは真逆を攻めないといけなくなりました。
苦手なボスって本来は後回しにするべきなんですが、レベルデザインが他とは真逆の本作では攻略法も真逆にしないといけないんです。
ぼくの場合、見事なくらいこの罠にハメれたので苦手なボスは後回しにしてしまいました。
一応、倒したボスを復活させたら背負っている犠牲を帳消しに出来ますが、遠回りをさせられた感じがします。
さらに嫌らしいのが、これらの犠牲はボス戦前に発生すること。
そのためボスと戦う場合、ここで挙げたいずれかの犠牲を最低1つは背負わなければならないんですね。
制限された中で戦う楽しさ
前述の通り本作はゲームを進めれば進めるほど制限が生まれてきます。
確かに窮屈な面はありますが、制限された中で戦うからこその楽しさも感じられました。
最近のゲームはRPG要素が強まった関係で攻略法が多く感じられます。
数百種類の武器・アイテム・装備。何十項目ものステータス。
確かに攻略の幅が生まれて奥深くなりましたが、ことアクションゲームに限ると楽しさがボヤけてしまう部分があると思うんです。
特に大きいのが、ヒット&アウェイの楽しさ。
ヒット&アウェイのメカニズムは攻略法が多彩になればなるほどガバガバになりがちで、ゴリ押しが通じてしまうこともあると思うんですよね。
本作の場合は制限によって攻略法が狭くなっていますが、その分ヒット&アウェイの楽しさを探しやすく感じました。
これはアクションゲーム好きのぼくにとっては大きな長所に感じます。
惜しいところ
シナびた効果音
本作はRPG要素よりもアクション要素が重視された作品だと思います。
にも関わらず効果音はシナびているんです!
ボスに攻撃を与えるとシナびた音が聞こえてきて「SINNER(シナー)」というタイトルに合わせています。
おかげでジオラマのような味のあるグラフィックに安っぽさが生まれてしまいました。
アクション要素を重視しているからこそこの辺りには拘ってほしかった。
理不尽さと窮屈さ
ええ~!聞いていないよぉ!?
思わずそう口に出したくなるような展開に何度か遭遇しました。
特に印象的なのが、フィールドのギミックとの合わせ技。
多くのステージには落ちたら即アウトの落とし穴が設置されているんですが・・・
ボスの攻撃を受けて吹っ飛ぶ→落とし穴に落ちて即アウト
こんな展開が続出するんですよw
こういった悲劇を未然に防ぐのも醍醐味ではありますが、カメラ固定(※)、硬直時間、モッサリアクションという持病(?)を患ったうえでやられるとキツイです。
※Switch版はカメラアングルが固定化しています。
全体のまとめ
「ダークソウル」の一部要素を上手く吸い取って独自の魅力を生み出した作品。
「ダークソウル」のフォロワータイトルはお腹いっぱいでしたが、アプローチが独特なので新鮮に楽しむことが出来ました!
ただ、ゲームを進めれば進めるほど制限が生まれてくるので「ダークソウル」好きでも好みが分かれると思います。
「ダークソウル」って意外と遊びの幅が広く、RPG的な楽しみ方もありますからね。
そういった楽しみ方は本作では味わいにくいので、インディーズらしい尖った作品だと思います。
個人的には「ロックマン」のような明確な正解を見つけていくアクションゲームが好きなのでハマりました!
粗も多く感じられましたが、ボスを一新させたシリーズ作品を年刊ペースで発売しても良いくらいです。
ダークソウルのレベルデザインを捻って吸い取った意欲作!
こんな人には特におススメ。
・ヒット&アウェイ好き。
こんな人にはおススメできない。
・制限を嫌う人。
SINNER: Sacrifice for Redemption(シナー~贖罪の刻~)/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約9時間
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Xbox | etc |
「ゲームは基本的に先に進めば進むほど、プレイヤーキャラは強くなるもの」という概念さえぶち壊したとんでもないマゾゲーですね(^^;)
ボスを倒せば倒すほど、罪を背負ってしまうから「Sinner」なのかな。
僕は正直、コンセプトだけ聞いても嫌なんですけど斬新さはありますね。