
スーパーマリオギャラクシー/Wii
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2007年11月に発売されたWii「スーパーマリオギャラクシー」のレビューをしていきます。
本作はWiiリモコンとヌンチャクを使って操作する3Dアクションゲームですが、まずはひとこと言わせてください。
「マリオ、お前、なんか変なものを食ったのか?」
過去に発売された3Dマリオは尖った作りで万人向けではありませんでした。
一方、今作の場合はあらゆる部分がマイルドになり、より多くの人が楽しめるゲームに変貌を遂げています。
それでいてやり込み要素が充実していたり、Wiiリモコンを使った新感覚を楽しめたりと全方位に向けた作りになっていて、3Dマリオの決定版と言える作品に感じました。
ここからはそんなWii「スーパーマリオ ギャラクシー」について詳しく語っていきます。
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- マリオを操作してゴールを目指していく3Dアクションゲーム。
- Wiiリモコンとポインターを活かした仕掛けが多数用意されている。
- ステージはややリニアな構成になった。
初リリース日 | 2007年11月1日 |
対応ハード | Wii |
ジャンル | 3Dアクション |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
売上 | 初週25万本/累計103万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
様々な問題点を改善した球体マップ
「さあ!冒険の始まりだ!どこへ行こうか?」
「あれれ?マリオだけではなく、カメラも動かさないといけないの???」
「あれれ?どこへ行けば良いんだ?」
このように従来の3Dマリオは操作や探索の難易度が高く、プレイヤースキルが求められる作品でした。
もちろん、上達する楽しさを感じられたり、箱庭マップを探索する楽しさがあったんですが、多くの挫折者を生み出したのも確かなんですね。
そんな中で発売された今作は球体マップを採用したことで様々な問題点を改善。
マリオの位置を把握しやすくなり、常にカメラが見やすい位置に自動で回ってくれるようになったので、操作が簡単になっています。
また、これまでの3Dマリオとは違って各ステージのスター獲得までの道のりがほぼ一本道になっているので、何をすればクリアできるのかわからなくなる可能性が減りました!
その影響で箱庭探索型というよりはステージクリア型という印象が強くなり、過去2作と比べて面白さのベクトルが変わっていますが、今作の方が面白さを理解しやすくなっています。
ユニークなギミックが満載
このように本作は舞台を宇宙に移したことで従来の3Dマリオで見られた問題点を解消することに成功しましたが、同時にゲームとしての面白さを強めている点も高く評価しています。
例えばマリオが移動すると球体マップが回転するようになっています。
このような仕組みにすることでプレイヤーがカメラを操作しなくてもマリオを見失わなくなり、マップも把握しやすくなっているんですが、同時に死角を生み出しているんですね。
おかげで複数のスイッチを制限時間内に踏むような仕掛けが生きるようになり、どこにスイッチがあるのか探す楽しさを生み出すことに成功しています。
こんな体験、従来の3Dマリオでは見られなかったので新鮮に感じました。
新鮮味と言えば、スターキャプチャーを使った仕掛けも印象に残りました。
スターキャプチャーはWiiリモコンのポインタ機能を使って作動させることが可能で、作動するとマリオが吸い寄せれていきます。
一部のエリアでは大量に設置されたスターキャプチャーを作動させ、その引力を使ってマリオを誘導させることになったので、初めてプレイした時は
と思いましたもん。
わかりやすく言うと、パソコンのマウス操作をしながら3Dアクションゲームをプレイしているような感じでしょうか。
このような遊びは3Dスティックで再現するのは難しく、スムーズにカーソルを動かせるポインタ操作ならではだと思うので、対応ハードがWiiであることを活かしているように感じました。
過去作の不便さを改善
今作では過去作の仕掛けも再登場していますが、その多くがマイルドになっています。
例えば大砲を使って遠くまで飛んでいく仕掛けがあるとしましょう。
この仕掛けはN64「スーパーマリオ64」のオマージュなんですが、同作では軌道がリアル寄りだったので、お目当ての場所まで飛ぶには照準をやや上に調整する必要があったんですね。
一方、今作では一直線に飛ぶよう調整されており、ポインター操作による照準移動もやりやすいので、ミスをする可能性が大幅に減りました。
他にもチェックポイントが多めに設置されていたり、1UPできる機会が増加していたりと、過去作よりもミスをした時のペナルティが抑えられています。
かつての3Dマリオをプレイして「あ!ゲームオーバーになった!もういいや」と感じた人も今作なら最後まで楽しめるかも!?
難易度が高い後半のステージ
本作は初心者への配慮が目立っていますが、一方ではゲーマー向けのやり込み要素も充実しています。
例えばある程度ゲームを進めると体力が1の状態でクリアしていく高難易度ステージが出現するんですよ。
さすがに体力が1の状態だと敵の攻撃を完全に把握しなければならないので、過去作に慣れているぼくでも苦戦しました。
極めつけとなるのが、パワースターを120枚集めた後に出現するやり込み要素です。
あまりにも凄いので初めて知った時は目を疑いましたし、その後にもさらなるやり込み要素が解禁されるので驚きましたw
本作を例えで表すなら、「羊の皮を被った狼」でしょうか。
全体のボリュームも非常に多く、ステージ数も多彩なので、さすがWii発売から1年遅らせて出しただけのことがあります。
魅力的な世界観やキャラクター
絵的にユニークな球体マップ、Wiiリモコンのポインタ機能を使った斬新なギミック、充実のやり込み要素。
これだけでもインパクトがある本作ですが、極めつけとなるのが魅力的な世界観やキャラクターです。
今作のBGMはマリオシリーズ本編では初となるオーケストラの生演奏を採用しています。
オーケストラの生演奏は宇宙のスケール感との相性が抜群で、聞いていると鳥肌が立ってきましたw
そんな世界観をさらに魅力的な物にしているのが、新キャラクターのロゼッタとチコです。
ロゼッタはお姫様のような外見をした女性キャラクターで、チコは星のような外見をしたキャラクターなんですが、母と子を見ているかのようでホッコリするんですよね。
彼女たちの素性はゲーム内ではあまり語られませんが、そのミステリアスな存在が逆に魅力を醸し出している印象で、「スーパーマリオ」シリーズの新境地を開拓しています。
アシストプレイの搭載
Wiiリモコンが2本あると2人で協力して冒険を進めることができるようになります。
何ができるのかというと、2P側はポインター操作を担当することが可能になり、敵の動きを止めたり、アイテムを取ってくることができるんですね。
あくまでもサポートになりますが、このシステムを搭載したおかげで3Dアクションゲームとしてのハードルが下がっており、協力プレイとしても目新しいので気に入っています。
どうしてもクリアできない場合は誰かにアシストプレイでサポートしてもらいましょう!
惜しいところ
パープルコイン集めが大変
完成度が非常に高い「スーパーマリオギャラクシー」ですが、パープルコイン集めは調整不足だったかなと思いました。
ステージによっては紫色のパープルコインを100枚集めることが目的となっています。
しかし、どのステージでも100枚全て集めるのにかなりの時間がかかってしまううえ、ミスをしたらまた1枚目から集め直さないといけないんですね。
このやりこみ要素は過去2作のような箱庭マップを探索する楽しさを補っているんだと思いますが、全体的に一本道の今作ではそれを味わいにくく、蛇足に感じてしまいました。
操作しにくい水中ステージ
惜しい点としてはもう1つ。
水中ステージの難しさです。
水中ステージでは従来の3Dアクションゲームに近い形式で探索することになるんですが、球体マップに慣れてしまうと煩わしく感じるんですよ。
一応、今作からスピンダッシュができるようになり、カメラも賢くなっているので、過去2作よりもマイルドになっている部分はあるんですが、Wiiリモコンとヌンチャクで操作するのは少し難しく感じました。
ややアッサリになった各ステージ
過去作で尖った部分を削ぎ落としたことで各ステージがややアッサリに感じます。
例えばGC「スーパーマリオ サンシャイン」ではポイハナというマリオを真上に吹っ飛ばす敵が登場しました。
今作でもとあるステージでは再登場し、同じように近づいたら真上に吹っ飛ばすんですが、威力が弱くなり、吹っ飛ばされてもすぐに操作が可能になったんですね。
GC「スーパーマリオ サンシャイン」では地面に着地するまでは制御不能になり、ウザく感じたんですが、今作ではそこまでウザく感じません。
一見すると改善点のように見えますが、こういう尖った部分を1つ1つ削ぎ落とすことで独特の味が薄れてしまったように感じます。
コアユーザー向けのやり込み要素が充実しているとは言え、根本的な部分がマイルドになったことで、古くからのファンとしてはどこか寂しく感じました。
スーパーマリオ ギャラクシーのレビューまとめ
過去2作で尖っていた部分を丸めて幅広い層が楽しめるように作られた作品。
だからといってライトユーザー向けではなく、過去最大規模のエンドコンテンツなど、コアユーザー向けの要素も満載で、「星のカービィ」のように初心者から上級者まで楽しめる作品です。
よく「スーパーマリオ」の人気投票を行うと本作が上位に入るんですが、そうなるのも納得できるくらいバランスが取れた作りとなっています。
Wiiリモコンの機能をフルに活かした作りになっていますし、マリオのゲームらしく対応ハードを代表する作品に感じました。
幅広い層が楽しめるように作られた新生3Dマリオ!
こんな人には特におススメ。
・アクションゲーム好き。
・アトラクション好き。
・Wiiならではのゲームを求めている人。
こんな人にはおススメできない。
・自由度を求める人。
・球体ステージに慣れない人。
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個人的にはタイム制限ありのパープルコイン好きでした。マリオ64のコイン集めを思い出してしまいました(笑)。
タイム制限なしの奴は時間もかかりますし、あんまりいらなかった気がします。
タイム制限ありの奴は凄く難しいのが多いですけど、時間が短いのもあって頑張れました!テンションの上がるBGMの影響もあるかも知れませんが(笑)。
水中ステージはマリオ64よりは操作しやすかった気がするので、ほとんど気にしなかったです。確かに操作はしづらかったかも・・・。
個人的には上の二つよりも探索要素が薄れていたのが、ちょっと残念でした。
マリオ64では「こんなとこにステージあんの!?」みたいな感じが凄く楽しかったので。