どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2021年4月に発売されたSwitch「New ポケモンスナップ」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
今作、前作からボリュームが大幅に増えています!
正直、舐めていましたねw
前作の「ポケモンスナップ」は1999年にN64で発売されて好評を博しましたが、ボリューム不足なのが玉に瑕でした。
登場するポケモンは当時確認できた151種類のうち63種類。
用意されているコースは指で数え切れるほどだったので、何百周も回ってハイスコアの更新に明け暮れていました。
そして、ボリュームアップした続編の登場をずーっと待っていたものですが、なかなか発売にならなかったんですよね。
そうこうしているうちにゲーム機がN64からゲームキューブ、Wii、Wii Uと移り変わっていったので、続編の発売を諦めかけていました。
それが22年の時を経てSwitchで大幅にボリュームアップした続編が発売になったので、もう本当に嬉しいです。
ようやく遊べたので、今は「生きていてよかった」とさえ思っています。
ここからは「New ポケモンスナップ」になって進化した点を6つの項目に分けて語っていき、惜しい点にも触れていきますので、ぜひ、最後までご覧になってください。
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- ポケモンを撮影していくカメラアクションゲーム。
- 1999年に発売されたN64ソフトをベースにした新作。
- グラフィックやボリューム、操作性などが大幅に強化された。
初リリース日 | 2021年4月30日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | カメラアクション |
売上 | 初週14.8万本 |
推定クリア時間 | 15~25時間 |
発売元 | ポケモン |
目次
New ポケモンスナップとは?
Switch「New ポケモンスナップ」とは、ポケモンを撮影していくカメラアクションゲームです。
プレイヤーはネオワン号に乗って草原や海、ジャングルなどに潜むポケモンを撮影していきます。
移動はオート形式を採用。
ボタンを押さなくても自動で進んでいくので、プレイヤーは写真撮影に専念できます。
特徴的なのが、撮影したポケモン毎にスコアが付けられることです。
スコアは写真に写ったポケモンの大きさ、ポーズ、向きなどで変わっていき、ハイスコアを更新すると記録されます。
そして、記録されたスコアの合計が一定数を超えるとストーリーが進行。
新たに行ける場所が増えたり、使えるアイテムが増えて色んなポケモンの写真を撮影できるようになります。
ここまでの話は前作にも言えることですが、今回レビューする「New ポケモンスナップ」はあらゆる要素が強化されました。
ポケモンで例えるならゼニガメからカメールを飛び越してカメックスに進化したような感じでしょうか。
ここからは具体的にどこが進化したのかを語っていきたいと思います。
New ポケモンスナップで変わった6つの進化点
その1:グラフィック
今作をプレイして真っ先に進化したと思ったのがグラフィックです。
ポケモンの姿・動きはより滑らかに、質感は細かく描かれるようになりました。
かと言ってリアル過ぎず、アニメっぽさは残されていて、上手く調整している印象です。
例えば表情はデフォルメされていて、嬉しいことがあったらニコニコした表情を見せます。
この表情が可愛さを強調させている印象で、小さくてまん丸した姿のポケモンがニコニコした表情を見せてくれた時は思わず「か、可愛い」と口に出したくなりました。
前作も当時としては異常なくらいの作り込みで撮影するポケモンに感情移入できたんですけどね。
今作は一段とパワーアップしている印象で、作り物ではない、本物だと錯覚してしまうほどポケモンたちに命が吹き込まれています。
そんな印象をさらに高めてくれるのが背景の作り込みです。
思わず飲みたくなってしまうほど透明感のある水面の描写、湿っぽさが伝わってくる地面のコケ、1枚1枚細かく描かれた木の葉っぱ。
ポケモン撮影をそっちのけて背景だけを鑑賞しても耐えられるくらいには作り込まれています。
前作はポケモンの描写に力を入れすぎてしまい、背景にはそこまで作り込まれていない印象だったので、この進化具合には驚きました。
本作を手掛けているのはバンダイナムコスタジオです。
同社は対戦アクションゲーム「ポッ拳」も手掛けた実績があるんですが、同作も背景が異常なくらい作り込まれていました。
株式会社ポケモン代表取締役社長の石原 恒和さんは「ポッ拳」の背景が異常なくらい作り込まれていたことをきっかけに今作の開発もバンダイナムコスタジオに任せた ようですが、大正解でしたね。
バンダイナムコって聞くと出来の悪いキャラゲーをイメージされる方も居るかも知れません。
ですが、それは他社に開発を任せたタイトルが中心であって、ことバンダイナムコスタジオに関しては優秀で、「ポッ拳」だけではなく「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」を手掛けた実績もあったりします。
他にもナムコレーベルの名作を手掛けていたりするので、個人的にバンダイナムコスタジオは好きな開発スタジオですね。
その2:操作性
続いて進化していると思ったのが、操作性です。
簡単に言うとより直感的な操作で楽しめるようになっています。
前作の場合、写真撮影をするにはズームしないといけませんでした。
一方、今作ではズームをしなくても撮影できる仕様に変更。
シャッターボタンを押すだけで今、写っている映像が保存されるようになりました。
また、ネオワン号の移動速度が遅くなり、ジャイロ操作にも対応しているので、お目当てのポケモンに照準を合わせやすくなっている印象です。
「ポケモンスナップ」って実はシューティングゲームの側面が強くって、スティックで照準を動かして合わせるのが難しいんですよね。
今回の記事を執筆するにあたって前作を久しぶりにプレイしたんですが、ポケモンを撮影しようと思っても左右にズレてしまうわ、「ふわリンゴ」を上手く当てられないわで戸惑いましたw
今作の場合、操作性が向上したことでより直感的な写真撮影ができるようになった印象で、普段、ゲームを遊ばれない方でも安心して楽しめるようになっています。
設定から操作形式を4種類の中から選択できたり、カメラやポインタの速度・感度、動く方向を変更できますし、操作性に関しては大満足ですね。
その3:ボリューム
前作で物足りなかったボリュームは今作では大幅に改善されています。
その証拠にクリアまで20時間も掛かってしまいました。
普通のゲームとしてはやや短く感じるかも知れませんが、前作は2時間以内にクリアすることもできたので、体感的には10倍は増えています。
具体的に言うと登場するポケモンは200種類以上と前作から3倍以上も増えました。
加えて今作ではレア度の概念が追加。
各ポケモン毎に星1から4までのレア度が設けられてそれぞれの写真やスコアが図鑑に記録されるようになりました。
例えばキレイハナの場合、通常時は星1、ふわリンゴを食べている時は星2。
イルミナ状態の時は星3、ダンスをしている時は星4といった感じでカテゴリー分けされるようになっていて、それぞれの写真やスコアが記録されます。
ということは最低でも800枚は写真撮影しないと図鑑をコンプリートできなくなっているので、やり込み要素が大幅に増しているんですね。
レア度が高い写真を撮影する場合、ポケモンを観察するだけではなく、特定のタイミングでアイテムを使用しないといけません。
突き詰めていくと謎解きゲームのような側面も増していくので、任天堂のゲームで言うと「ゼルダの伝説」をプレイしているような印象を持ちました。
用意されているコースも大幅に増加。
単純に種類が増えたのはもちろん、時間や調査レベルの概念によって同じコースでも出現するポケモンや進行ルートが変化するようになりました。
例えば夜の公園では昼には寝ていたホーホーが起きていたり、調査レベルが2になるとレベル1には居なかったモジャンボが出現するようになったり。
前作の場合、プレイヤーが行動を起こさない限りは毎回、同じタイミングでポケモンが出現するようになっていました。
今作では時間帯や調査レベルの概念が追加されたことで同じコースでも出現するポケモンの種類・タイミングにバリエーションが生まれたので、隅々まで楽しもうと思ったら何十、何百周もしないといけません。
ただでさえ同じコースを何十周も楽しめたのに、そこに複数のパターンを設けられ、レア度の概念も追加されたのですから、コンプリートするのは本編のポケモンに匹敵するほど難しくなっています(それは言いすぎかな?)。
やり込み要素としてはそれ以外にも
- 博士たちが求める写真を撮影する「依頼」
- 条件を満たすことで埋められていく「調査称号」
が追加。
「依頼」はレア度が高いポケモンを撮影する際のヒントにもなるので、やり込み要素としてはもちろん、救済措置としても機能している印象です。
その4:ストーリー性
続いて進化していると思ったのが、ストーリー性です。
前作にも写真家のトオルがポケモンアイランドに生息しているポケモンを全て撮影するというストーリー要素は存在しましたが、イベントシーンは少なめでした。
今作の場合、イベントシーンが大幅に増加。
主人公がレンティル地方に暮らすポケモンの生態を調査して謎が明かされるまでを細かく描いているので、前作よりもメリハリをつけています。
それでも大作RPGほど壮大なストーリーではありませんが、クリアする頃にはアニメ版ポケモンのスペシャル回を見終えたようなカタルシス効果がありました。
ボイスの量も増えていますし、1人で楽しむストーリーゲームとしても強化されている印象です。
その5:写真の加工
今作は写真を加工する楽しさも強化されています。
前作の場合、撮った写真を加工することはできなかったんですが、今作では「エクストラ撮影」「写真加工」といった2つの機能が追加。
より満足行く写真に仕上げることができるようになりました。
特に便利なのが「エクストラ撮影」。
これは一度撮影した写真の瞬間にさかのぼり、カメラの角度、距離、明るさなどを調整してもう一度撮影できるというものです。
前作よりも操作性が増しているとは言え、写真撮影をしていると主役のポケモンが右や左にややズレてしまうなんてことは日常茶飯事なので、良い機能が追加されました。
というかこの機能、それぞれの写真を撮った瞬間が一時的に保存されているということになるので、何気に凄いことをやっているのではないでしょうか?
こんな凄い機能が搭載されていると1回のプレイで撮影できる写真は72枚までという制限があるのも納得してしまいますね。
「写真加工」は特殊効果やスタンプなどを追加する機能。
こちらはSwitch「スーパーマリオ オデッセイ」などで見られるスナップショット機能でお馴染みではありますが、遊びの幅を広げるうえでは良い機能だと思います。
ぼくの場合、「ふわリンゴ」を食べているピカチュウの周りにスタンプを貼りまくって集中線を付けるという想像力ゼロの加工しかできませんけどねw
ちなみに撮った写真はプリントアウトすることもできます。
プリントアウトする方法は大きく分けて2種類。
1つはスマートフォン用プリンター“チェキ”「instax mini Link (インスタックス ミニ リンク)」を使って行うもの。
もう1つはローソンのマルチコピー機「ローソンプリント」を使って行うものです。
せっかくなのでゲーム内で撮った写真を「ローソンプリント」でプリントしてきました!
プリントできる用紙は写真用紙かシール紙の2種類から選択できるほか、大きさもL伴、2L伴から選ぶことができます。
ぼくの場合、シール紙・2L伴でプリントしてみました。
シールとしては大きすぎますが、解像度は高く、少なくとも4分割であればギザギザは目立ちません。
思えば前作でもローソンでプリントアウトするサービスが行われていたものですが、あれから22年経ってから発売された続編でも同じようなサービスが始まるとは感慨深いですね。
その6:写真の共有
今作は撮影した写真を共有する楽しさも強化されています。
Switchに標準搭載されているスクリーンショット機能、Twitterへの投稿機能を使って世界中の人に自分だけの写真を共有することはもちろん、ゲーム内にもオンライン機能が追加。
世界中の人が投稿した写真を閲覧できるほか、自分が撮った写真を投稿することもできます。
オンライン機能で良いと思ったのが、「りんごメダル」のシステムです。
これはTwitterの「いいね」、YouTubeの「高評価」に相当するシステムで、投稿した1枚の写真につき1つだけ贈ることができます。
単に投稿するだけでは自己顕示欲を満たせないので、こういうシステムが搭載されているのは有り難いですね。
ちなみに投稿する写真が見つからない場合、博士の判断でアップロードしてもらうこともできます。
不特定多数の場に投稿するのって1つの壁を飛び越えないといけませんから、こういう機能があるとハードルが下がって良いですね。
惜しいところ
レア度がわかりにくい
今作ではポケモン毎にレア度が設定され、それぞれにスコアが記録されるようになりました。
が、どんな写真を撮ればレア度が変わるのかわかりにくいので、総合スコアを高めるのが難しくなっています。
例えば「ふわリンゴ」を当てた瞬間を撮影したらレア度が変わるのかどうかイマイチわからないんですよ。
一応、調査依頼を確認することでヒントのようなものは確認できますが、数が多すぎるので、色んなポケモンを撮影しているとどのポケモンのどのレア度の写真を撮影したのか把握できなくなってきます。
そういう時に便利なのが図鑑機能なんですが、困ったことに撮影中、ポーズボタンを押しても確認することができないんですよね。
確認するにはコースから抜けて「ベースキャンプ」→「研究室」→「フォト図鑑」と選択していかないといけません。
その際にはリトライメニューから「ベースキャンプ」まで行く時に15秒。
「研究室」の「フォト図鑑」を開く時に7秒ほどのロード時間・演出が発生します。
さらには「フォト図鑑」を閲覧した後に写真撮影へ向かうと同じくらいの待ち時間が発生するので、気軽に閲覧できないんですよね。
改善点としては、ポーズメニューから「フォト図鑑」を閲覧できるようにする。
博士に見せられる写真は1回のプレイで1種類のポケモンにつき1枚までという前作譲りの仕様を廃止するというものがあると思います。
本作は収集要素が強く、コレクター魂に火を付けてくれますが、
- レア度の概念がわかりにくい点
- フォト図鑑を気軽に閲覧できない点
によって収集の意欲を削がれてしまうのが惜しいですね。
ブースト機能が追加されるまでの期間が長い
ゲームを進めるとネオワン号にブースト機能が追加されます。
この機能を活用することでコースを高速で移動できるようになり、終盤に出現するポケモンを撮影するまでの時間を短縮することもできます。
が、追加されるのはストーリーの終盤なのが惜しいと思いました。
それまでは同じコースを低速で進んでいくことになり、コース終盤に出現するポケモンを撮影するまでにカップラーメンを沸かせるくらいの時間が掛かってしまいます。
2周や3周程度であればまだしも、10周、20周もしていると気になってくるので、もっと早い段階でブースト機能が追加されたら良いのにと思いました。
注意点
本作は写真撮影がメインのゲームなので、刺激は薄めとなっています。
総合スコアやレア度が高い写真を撮影する場合、シューティングや謎解きゲームのような側面が増していきますが、激しさを求めている場合はおすすめできません。
あくまでもポケモンのキャラクター性が面白さの中心としてあるので、その辺りは注意が必要です。
理屈抜きで可愛いポケモンが多いので、ファンじゃなくても動物好きだったら楽しめると思いますけどね。
本編やアニメなどでポケモンに馴染まれている人の方が楽しめる作品に感じます。
New ポケモンスナップのレビューまとめ
ここまで「New ポケモンスナップ」の進化した点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- 前作をベースにあらゆる部分が進化
- 22年待っただけのことはある良作
といった感じです。
今作から追加されたレア度の概念には改善の余地はありますが、収集要素が強く、長く遊べます。
今作をプレイしたおかげで長年の夢が叶いました。
前作から今作が発売されるまでの22年間。
ずーっと大幅に強化された「ポケモンスナップ」の続編を遊びたいと思っていましたからね。
開発者の皆さん、続編を出してくれて本当にありがとうございました!
もう大満足です。
こんな人には特におススメ。
・ポケモン好き。
・写真撮影好き。
こんな人にはおススメできない。
・刺激を求める人。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
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本記事の動画版
ポケモンスナップは前作もプレイし、
今作も発売日に予約してプレイしましたが進化したところに驚きました。
売り上げがいまいちみたいですね
理由を考えたんですが、64時代と違って今の子供は写真を撮る事が日常になり過ぎてるからかもしれません
昔はカメラのシャッターを押す行為自体が子供の憧れだったんですよ
貴重なフィルムを使うから親が子供に写真をなかなか撮らせませんでした
だからゲームの中で写真を撮れるのが楽しかったんだと思います