【レビュー】ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城 [評価・感想] 美しくてド派手なドラクエを楽しみたい方へ贈るハイエンドなドラクエごっこゲーム

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ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城/PS4 /PS3

2015年2月に発売されたPS4/PS3「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」を今回はレビューします。

PS4/PS3「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」は、「ドラゴンクエスト」を題材にしたアクションRPGです。開発は無双シリーズを手がけるオメガフォースが担当。

良いところ

ドラクエの世界がハイクオリティに!?

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これまでハイスペックなゲーム機に特化した作品が発売されて来なかった「ドラゴンクエスト」シリーズ。

それだけに本作のグラフィックは印象的でした。中世ヨーロッパをカラフルにしたような「ドラゴンクエスト」の世界が綺麗になったらこうなるのだと。

本作はPS4/PS3とのマルチタイトルなので、PS3基準で作られていると思いますが、そういった視点で見ていくと国産ゲームではかなりのハイレベルだと思います。

デフォルメなのもあると思いますが、モデリング粗いなーと思うことが全くない。トゥーンレンダリング調ではなく、CG調なのは好みが分かれると思いますけどね。

ド派手なアクション

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開発を無双シリーズを手がけるオメガフォースが担当しているだけあって、アクションはド派手です。

100体近くの敵をリーチが長い剣攻撃でバサバサ斬って吹っ飛ばせますし、必殺技は漫画のようなド迫力でした。本家シリーズで発動している技をアクションゲームに翻訳すると、ここまで派手になるのか!?

登場キャラクターの中には歴代シリーズ作品からのプレイアブルゲストが何名かいてそれぞれ独自の必殺技を持っているのですが、オリジナル版に登場した技を面白おかしく再現していてニヤリとします。

ヒット&アウェイが重要なボス戦

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各ワールドの最後は、ボスと戦うことになります。ボスは雑魚とは違って攻撃を当ててもほとんど怯む事はなく、攻撃し続けていると反撃をくらって吹き飛ばされてしまいます。

そのためゲームオーバーにならないためには敵の攻撃パターンを覚える必要があり、アクションゲームらしい戦いができるなと思いました。

オメガフォースが開発している「討鬼伝」ほどではないものの、ボス戦では敵の動きを読んで戦う楽しさを味わえると思います。

戦略性が高いタワーディフェンス要素

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多くのステージでは特定の拠点、もしくは人物の体力が0にならないよう、多方面から攻めてくる敵を倒して行くことになります。

防衛する物の近くを守っていたら一度に沢山の敵が攻めてきて守りきれないため敵が出現する地点まで移動して戦うことになるのですが、そうなると別方面から攻めてくる敵が心配ですよね?

そんな時に便利なのが敵を倒すとたまに仲間にできるモンスターです。

仲間モンスターでバリケードを張りつつ自分たちは別方面から攻めてくる敵を倒しに行く戦略性はタワーディフェンスそのもので、無双アクションゲームの良い塩梅になっていると思いました。

ゲームを進めるとルーラを使って特定のエリアまでワープする事もできるので、この辺りもタワーディフェンス要素と上手く絡めていますね。

主人公の移動速度が遅いことも、仲間モンスターやルーラの存在を考えると丁度良いバランスです。欲を言えば同行する仲間を命令させてバラけさせられたらより戦略性が高まりそうですが。

随所で感じられるドラクエらしさ

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本作は一部を除いて1ステージ5~10分で終わる無双スタイルのアクションRPGです。

そうなると本家「ドラゴンクエスト」らしさはあるのか心配になってしまいますが、随所でらしさを感じられる要素・演出がありました。

(ドラクエらしい演出)
・中世ヨーロッパをカラフルにしたような世界観。聴き心地の良いメッセージ・カーソル移動時のピコピコ音。レベルアップ時のファンファーレ。ダメージ表示。呪文を唱える時の効果音。教会でのお祈り。ボスを倒した時に鳴る「パシャーン!」という気持ちの良い効果音。シリーズではお馴染みのアイテム名。オープニングテーマの「序曲」。

(ドラクエらしい要素)
教会でお祈りしてのセーブ。ちいさなメダルを使ってアイテム交換。クエストの受注。ルイーダの酒場でのパーティ編成。武器屋・道具屋での買い物。錬金釜を使ったアイテムの作成。宝の地図。モンスター仲間システム。ボス戦。

これらの要素はすべて抑えているので、「ドラゴンクエスト」を久しぶりに触られる方にとってはグラフィックの美しさと相まって感動してしまうことでしょう。

ライトユーザーに気を配ったガイド機能

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「ドラゴンクエスト」シリーズといえば、ライトユーザーにも人気です。

そうしたユーザーでも楽しめるようゲーム序盤は音声でのガイドに従いながらアクションを覚えることが可能だったりします。

また、電子説明書も内蔵されており、色々な要素が詰まった作品ではありますが、ゲームに慣れていない方でも理解できるように作られていると思いました。

王道だけど、しっかり作られたストーリー

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ストーリーは「ドラゴンクエスト」らしく王道した。

最近のゲームは変にストーリーが凝って訳が分からなくなるだけに、このくらい王道の方が良かったりします。

イベントシーンは意外と長くて少しダレるけど、手を抜いていないのは伝わってきました。

本作は外伝・派生作品という位置付けですが、イベントシーンの作り込みを見ていると本気に感じてしまいます。無双アクションにこれだけ壮大なストーリーを用意してくるとは。

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惜しいところ

冒険している感じが削がれるゲームシステム

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基本的に本作は1ステージをクリアする度に拠点へ戻る事になります。

それで嫌なのが、イベントシーンで「奥へ進むぞ!」みたいな展開になるのに実際には拠点へ戻されること。ブツ切り感があって冒険している感じがしません。

また、ワールドマップ移動式なのも冒険している感が薄れていますね。各フィールドをシームレスとは言わなくても、画面切り替えで繋がっているようにしてほしかった。拠点だけは360度自由に動き回れたのがせめてもの救い。

全体マップの表示によって白々しくなる

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一部のステージでは護衛するキャラクターの後を追うことになります。

奥へ進むことでキャラクターが「ここは行き止まり、別の道へ進みましょう」などと喋って移動するのですが、全体マップが常に表示されているので白々しいです。

全体マップが常に表示されることでいくらキャラクターがストーリーに沿って喋っても「あぁ、ここはどうせ行き止まりなんでしょ」、「マップのほとんどを移動していないから、終わりとか言ってもまだ続くんでしょ」とどこか冷めた目で見てしまいました。

この手の問題は他のコラボレーション無双系ゲームのストーリーモードでもありましたが、本作は「ドラゴンクエスト」シリーズの関連作品。どうしても冒険と絡めてしまうので気になってしまいます。

前述の拠点システムといい、冒険する楽しさを期待してはいけない作品ですね。

ホイミストーンのチャージが面倒

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キャラクターの体力を回復させるホイミストーン

使用したら拠点にある教会でチャージしないといけないんですが、いちいち演出が入って面倒です。しかも1個1個チャージすることになるし。最終的には9スロットできるので、9回もいちいちチャージするのはね・・・。

やや単調

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無双系では付き物の単調さは今作でも健在でした。ボタン連打で雑魚キャラを斬りまくるのは途中で飽きてきますし、防衛系のステージが多過ぎます。もっと色んなタイプのステージを楽しみたかった。

とは言え普通にストーリーを進める分には使い回しのステージにはほとんど遭遇することはなく、無双系の中では比較的単調さを感じにくいと思います。ストーリーも豪華ですしね。

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全体のまとめ


アクションRPGとしてみるとスポイルされている部分はあるものの、「ドラゴンクエスト」の世界観で美しくて派手なアクションバトルを求めている人は楽しめる作品。

元は無双なので大雑把なところはありますが、ゲームバランスはドラクエらしく丁寧で、比較的万人向けだと思います。美しくてド派手なドラクエを楽しみたい方へ贈るハイエンドなドラクエごっこゲーム。

こんな人には特におススメ。
・ドラクエファン。
・綺麗なドラクエを求めている人。

こんな人にはおススメできない。
・単調なのが苦手な人。
・タワーディフェンスが苦手な人。

ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約20時間

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