【レビュー】リトルビッグプラネットポータブル [評価・感想] 携帯機ではまだ早過ぎた…

０９年１２月に発売されたPSP「リトルビッグプラネットポータブル」を
今回はレビューします！PSP「リトルビッグプラネットポータブル」は
ステージをクリエイトできる横スクロールのアクションゲームです！

良いところ

PS3「リトルビッグプラネット」をPSPで再現！

みなさんもご存知の通り、PS3とPSPのスペック差は１世代分以上の差があります。
と言う訳でPS3ソフト「リトルビッグプラネット」をPSP向けに移植した
今作は普通だったらPS3版と比較して大きく劣っているハズです。

しかし、実際にやってみるとPS3版とほとんど変わらない感覚でプレイ出来、
PSPで再現するのは難しかったはずの物理演算処理も
しっかりされていたので初めてプレイした時は感心してしまいました。
PSPってこんなに性能が高かったんですね・・・。
とにかく、技術的には凄い事をやっている作品だと思います。 M☆G☆M＋etc...

より見やすくなったグラフィック

本作のグラフィックはPS3版と比較したら劣っていますが、
テクスチャがシンプルになっている分PS3版とは違って
キャラクターと背景の色が同化しにくくなっており、
個人的にはこっちの方が良かったです。

グラフィック自体も慣れてしまえばPSP版でも十分綺麗に感じました。
あと、PS3版では３つあった軸（手前・中央・奥）が
PSP版では２つ（手前・奥）になっており、位置感覚を
掴みやすくなっています。これは地味に嬉しかった。

ストーリーモードの面白さがアップ！

PS3版と比較してPSP版「リトルビッグプラネット」で遊べる
ストーリーモードのステージはパズル色が強く、
挙動がリアルな「リトルビッグプラネット」によりマッチした内容になっていました。

正直言ってPS3版のストーリーモードのステージはあまり楽しめなかったんですが、
PSP版ではパズル要素の強さに加えてストーリーもしっかりしており、少しはオフラインで
ストーリーモードのみのプレイでも満足できる作品に仕上がっていると思いました
（それでもストーリーモードのみのプレイで定価での購入はおススメできませんけどね）。
PS3版で満足した人も、完成度の高いストーリーモードのステージをプレイして
創作意欲を刺激するのもアリかも知れません。

親切なチュートリアル

リトルビッグプラネットと言えば親切なチュートリアル！
PSP版でも佐藤賢治さんのユニークなナレーションで
親切にゲームのルールを教えてくれます。

東京タワーは元々、見た目がクールだからって理由で、
デニムで出来てたって知っていました？毎日のようにアイロンかけが必要で、
馬鹿げた案でしたから、鉄で立て直したんですけどね。

↑あるチュートリアルで聴けるナレーションの台詞。２作も続けて遊んだので、
この佐藤賢治さんのユーモア溢れる台詞回しの虜になってしまいましたｗ
ちなみにチュートリアル中はPSPのスペック上、
PS3版とは違って操作する事ができないのでPS3版と比べると
ゲームのルール（特にステージクリエイト）を覚えるのに時間がかかるかも？

自由度の高いクリエイトモード

リトルビッグプラネットと言えばステージのクリエイトモード。
PS3版ほど自由にコースを作る事は出来ませんが、
PSP版でもパーツをイチから作る事が出来、
クリエイトゲームとしての自由度の高さはトップクラスです！
PSPは携帯機なのでどこにいてもコースが作れるのもプラスポイント！

個人的に合わない＆気になったところ

ロード時間の長さ

UMD版の場合、ゲーム起動時に２分近いロードが、
リトライする度に２０秒近いロードが発生します。
それだけロードが必要になるくらいの処理をしているんでしょうが、
ここまでロード時間が長いと携帯機としての手軽さを殺してしまうので
何のためにPSPで発売したのか分からなくなってしまいます。

これは携帯機のゲームとしては致命傷と言っても良い欠点かも。
話によるとダウンロード版は倍近い早さのようなので、
携帯性を重要視している方はダウンロード版を買う事をお勧めします！

マルチプレイモードが無い！

PS3版ではオンライン・オフライン共に最大４人までのマルチプレイが可能でしたが、
PSP版ではハードの制約上出来なくなっています。まあPSPのスペックでは
物理演算処理だけで精一杯なので仕方が無いと思いますが、
マルチプレイはリトルビッグプラネットの大きなウリだっただけにこれは痛い。
マルチプレイが出来なくなってしまったので、
キャラクターをクリエイトする必然性が薄まってしまったのも残念。

アクションゲームとしての面白さ

相変わらず効果音は寂しくリビッツの挙動もフワッとしていて
他のアクションゲームと比較して爽快感が欠けており、
その辺りに期待すると肩すかしを喰らいます。

ストーリーモードのステージはその辺りを分かって
パズル色が強くなっており上手くカバーできていますが、
素人はなかなか遊んでいて面白いステージを作るのは難しいと思います。

ステージ作成のハードルの高さ

クリエイトモードの自由度は相変わらず高いものの
ハードルの高さも相変わらずで普通の人だったらコースを作る気になれないと思います。
まともなステージを作ろう思ったら彫刻を削るような感覚で作らないといけないので、
１ステージ作るのに2時間以上はかかるんじゃないかな？

PS3ソフトをPSPで再現しようとする本気度は伝わってきましたが、やはり
劣化（特に機能面）は避けられなかったようでPS3版と比較すると厳しい作品でした。
リトルビッグプラネットを携帯機で出すのは１世代早かったんじゃないかな？
ストーリーモードのステージがPS3版よりも面白くなっているのは良かったけど
ステージ数自体はそこまで無いので、ストーリーモードのステージだけを
遊ぶ場合は定価での購入はおススメできません。PS3版以上に好みが分かれる作品かも。

こんな人には特におススメ。
・クリエイト好き。

こんな人にはおススメできない。
・ネット環境が無い人。

リトルビッグプラネットポータブル/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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