【レビュー】シュタインズ・ゲート(初代シュタゲ) [評価・感想] タイムパラドックスとオタク要素を上手く混ぜ込んだ良質なノベルゲー!

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シュタインズ・ゲート/Xbox 360 / PS3 / PSVITA / PSP

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2009年10月に発売されたXbox 360「シュタインズ・ゲート」のレビューをしていきます。

本作はタイムパラドックスを題材にした科学アドベンチャーゲームですが、オタク要素を上手く混ぜ込んだ素晴らしい作品でした!

正直なところ、この手の作品は拒否反応があります。

でも、周りで絶賛していたから恐る恐る手を出したんですが、最終的にはめちゃくちゃ感動しました!

この手のジャンルに疎いぼくでさえもこんなに感動するのだから、他の人はもっと感動できるのではないでしょうか?

それだけの魅力を感じられる作品でした。

そんなXbox 360「シュタインズ・ゲート」の良いと思った点からまずは書いていきます。

※2011年6月にはPSP版が。2012年5月にはPS3版が。2013年3月にはPSVITA版が発売。
※2018年9月にはリメイク作のPS4/PSVITA/Switch「シュタインズ・ゲート エリート」が発売。

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▼このゲームを3行で説明すると?

・文字を読み進めていくのがメインのノベルゲーム。
・特定のシーンで携帯電話を操作することで物語が分岐していく。
・過去を改変することで未来が大きく変わっていく。

良いところ

超本格的なタイムパラドックス要素

本作を初めて見た時の第一印象。

それは・・・

よく分からない

でした。

見た目はアニメっぽいけど、絵柄が個性的で特別媚びているとは言えず、どんなゲームなのかよく分からなかったんですね。

が、実際にプレイしてみたところ驚くほど本格的なタイムパラドックスものだったので驚きました!

舞台は秋葉原。

その中で大学生たちが小さなサークルを結成し、様々な発明品を開発していくところから物語が始まります。

そんな中で生まれたのが「電話レンジ(仮)」というタイムマシン。

これを使えば過去に短いメールを送信することが可能で、過去を改変することができるんです。

始めはくだらない出来事を改変するだけのお遊びに過ぎませんでした。

が、回を重ねる毎に命に関わるほどの改変が行われ、主人公周りのキャラクターが生存するように過去を改変することになるんですね。

その間に数え切れないほど過去を改変することになるんですが、あまりにも複雑に伏線が絡み合い、それでいて見事にまとめあげてくるので驚きました。

まさか、こんなにも本格的なタイムパラドックスものだったとは!?

ストーリーの完成度は大人も唸るほどの超次元と言えるレベルで、特に後半からは引き込まれてしまいました。

超個性的なキャラクター

このようにストーリーは超本格的なタイムパラドックスですが、それを彩るのが超個性的なキャラクター!

どのキャラクターも一癖も二癖もあり、プレイヤーに強烈な印象を植え付けてきます。

まず、印象的なのが主人公の岡部 倫太郎(おかべ りんたろう)。

オカリンというあだ名で親しまれている彼は重度の厨ニ病患者で自分の事を狂気のマッドサイエンティスト:鳳凰院凶真(ほうおういんきょうま)と名乗り、狂気じみた発言を連発するなどして自分だけの世界に浸っているんです。

あまりにも個性的なので主人公でありながらも感情移入が出来ず、彼に振り回されっぱなしでしたが、実は凄い良い奴なんです。

例えで言うなら超酸っぱくて不味いカラの奥底深くに極上の旨味が存在する食べ物!

最初は苦い物を飲まされますが、最終的には男も惚れてしまうほどの魅力を感じられ、ある種のカタルシスを味わえるんですw

続いて紹介するのがオカリンの幼馴染:椎名 まゆり(しいな まゆり)。通称「まゆしぃ」。

天然タイプの娘で、空気の読めないフワフワした発言を連発します。口癖は「トゥットゥルー♪」。

しかし、単なる天然娘ではなく、時には切ない描写もあり、フワフワした発言にも次第に切なさを感じるようになるんです。

こちらはオカリンの友人、橋田 至(はしだ いたる)。通称「ダル」。

典型的なオタクで、痛々しいくらい2ちゃん用語を始めとするネットスラングを使って来ます。

でも、プログラミング技術やクラッキング技術は相当な物で実は結構頼りになる存在。

見た目は最悪ですが、何気に本作の登場人物で1.2を争うくらい好きなキャラだったりします。

何故かと言うと2ちゃん用語をやたら口に出すのがツボにハマってしまったんですよw

「~常考」「~ですね。分かります。」「~なんて、ぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」「キターッ」「~だお」「kwsk」「~ktkr」

↑使用するネットスラングの例。こんな言葉を口に出すのが面白く、しかもオタクらしくHENTAIで妄想が激しいので彼が登場するシーンは大抵笑わせて貰いましたw

やっぱりおっさんキャラ(彼は19歳だが)は面白い人が多い!w

最後に紹介するのが本作のメインヒロイン:牧瀬 紅莉栖(まきせ くりす)。

ツンデレで怒ると恐いですが、しっかり者でみんなをまとめあげてくれます。

全体的にトゲが多く、当初は苦手だったんですが、最終的にはヒロインの中で一番気に入ってしまいました。

世の中にはツンデレキャラって多いけど、本作ほど魅力的に描いている作品はそうないでしょう。

このキャラクターのおかげで声優の今井麻美さんが気になってしまいましたからw

感動的な描写が満載!

シュタインズ・ゲートを語るうえで真っ先に出てくるワードが・・・

泣ける

です。

まさか、難解なタイムパラドックスものにこんな感情が生まれるとは!?

当初は懐疑的に見ていましたが、確かにこれは感動的でした!

特に終盤の展開は涙なしには見てられず、メインテーマとなる「Believe me」の影響もあってプレイヤーに相当な余韻を残してきます。

そこで重要になってくるのが、個性的なメインキャラクターに感情移入ができるのかどうか。

どのキャラクターも非常に癖が強く、慣れるまで大変ですが、そこを乗り越えることで涙腺が崩壊するような展開を堪能できるので、ぜひともクリアする頃には慣れておきたいところです。

子供騙しに感じられない説得力

タイムマシン?くっだらねぇ。

そんな印象を持たれる方も出てきそうですが、本作の場合、タイムパラドックスを理屈で説明していたから驚きました!

序盤は数多くの専門用語を上手く散りばめてタイムトラベル理論を説明してくれるので、思わず「タイムマシン」を信じてしまいそうになります。

実際、本作をプレイした頃には自宅の電子レンジについつい「バナナ」を入れてしまいましたからw

このように本作は良い大人が真似したくなるくらいタイムトラベル理論を丁寧に描いているので、そういう意味でも物語に没頭してしまいます。

↑こちらは様々な用語を解説してくれるTIPS(ティップス)機能。

化学系になると8行以上に及ぶ説明文が掲載されており、凡人では到底理解ができない域に達しています。

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惜しいところ

もっとゲームに介入したかった

ここまでストーリーやキャラクターを絶賛しましたが、肝心のゲームはというと介入できる余地がほとんど残されていません。

プレイヤーがゲームに介入できるのは携帯電話を使ったメール操作のみ。

主人公に送られてきたメールの中からいくつかあるワードを選択して返信したり、特定のタイミングで「メールを送るかどうか」「電話をかけるかどうか」を選択するのかどうかだけなんです。

しかもストーリーが大きく変化するような分岐はごく一部に限られているので、介入という意味ではさほどゲームという媒体を活かしているとは思えませんでした。

まあ、この点に凝ってしまうとストーリー進行と干渉してしまい、快適性が損なってしまうので難しいところだと思いますが。

実際、トゥルーエンドの条件は非常に分かりにくく、攻略サイトを見ることが前提のバランスになっていますからね。

100%クリアをするには周回プレイ前提になるので、スキップ機能などユーザーインターフェースが洗練されていて本当に良かった・・・

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全体のまとめ

不思議な絵柄、癖の強いキャラクター性、難解なタイムトラベル理論。

これらの要素によって当初は物凄い苦味を感じてしまい、「いつになったら面白くなるのだろう?」と思っていましたが、4章辺りから面白さが加速。

最終的にはとても高い満足度になりました。

ゲームという媒体を活かしているのかどうかになるとまだまだ改善の余地はありますが、ストーリーに関しては突出したレベルに感じられ、名作と名高いのも納得の作品です。

タイムパラドックスとオタク要素を上手く混ぜ込んだ良質なノベルゲー!

こんな人には特におススメ。
・SFモノ、タイムトラベルモノ好き。
・涙腺が弱い人。

こんな人にはおススメできない。
・2ちゃん用語、厨二用語アレルギーを持っている人。
・ゲームに介入したい人。

シュタインズ・ゲート/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約32時間

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12件のコメント

9月は節約と決めたのに、このゲームも気になってしまった?
(もともと発売延期前に購入しようと考えてたしなぁ〜)

声優ゲーとしてもなかなか良いですね!
メインヒロインの今井麻美ってアイマスの千早ちゃんの声優じゃないですか!僕、彼女の歌のファンですよ!
まゆしぃは天使の声で定評がある花澤香菜さんで、ダルに至っては妖怪ウォッチのウィスパーの声優ではないですか!?

アトリエ以上に本作が気になってきましたー!

トモフミさんを誘惑しまくってすみませんw

最後までプレイすれば楽しめると思いますが、ハードルが高いんですよねぇ。

個人的にはアニメでも良いかなと思います。

声優は何気に豪華なんですね。先日も話しましたが、他の作品でお馴染みの声優さんが起用されているとギャップを感じられたり、思わぬパロディネタにニヤリと出来るから得ですよね♪

僕はこの作品で宮野真守さんを知りました。

宮野さんというと彼もイケボ声優で有名な方ですね。
ペルソナ5では「竜司」の役をやってますね(^^)
確かにまずはアニメから見ようかな。

そうそう、ペルソナ5の竜司役でもあるから印象的でした。全然タイプが違うけど、どちらも影のあるキャラクターで、彼はその辺りを演じるのが上手いと思います。

何気に、タイムパラドックスと言うのはリピート操作して攻略を探索する、ビデオゲームその物である。
一言で言うなればこれがシュタインズゲートの本質。

時間をテキストアドベンチャーゲームに結び付けた菅野ひろゆき氏の作品の時代を経て、より一般的に広がるようにメディアミックスが成功した空想科学シリーズ。
まあタイムパラドックスはエンディングが出来てしまうと、良かったな、で終わってしまうのでさじ加減が難しい。
途中の展開で最後までユーザーを引きつけるジレンマが魅力的に思えるかどうかが重要になる。
シュタインズゲートでは何度も失敗するオカリンがジレンマだろうかね。

舞台の秋葉原でコラボレーションイベント等、現実でも話題を作りやすいのはあの街の特異点なのかも知れんな。

そうそう、ビデオゲームはタイムパラドックスが基本ですもんね。

ですので、そこにストーリー性を持たせば簡単にタイムパラドックスものが出来上がると思いますし、没入感が増します。

そうそう、シュタインズ・ゲートのシナリオって過去を何度も行き来して失敗を繰り返す描写が多く、そのうえであのエンディングだからこそ感情移入出来るんですよね。

そういう意味ではゲーム向きのシナリオかな。

今となっては秋葉原が舞台のゲームも珍しくないですが、当時は新鮮で聖地巡礼したくなりました。

お、Steins;Gate本編クリアをしましたか。確かに全編を読むと感動しますし好きなキャラクターができるとさらに楽しめますしね。科学アドベンチャーシリーズは選択肢が選択肢ではないので難しい感じもしますしね。
キャラクターから声優さんを知ったんですね。自分はアイマスを知ってからSteins;Gateを知ったので「あっこれ千早の声優さんだ」としってさらにSteins;Gateが好きになりましたね。
エリートが発売がされるのでどんな風に演出されているか気になりますね。

ゲームをクリアしたのはもう7年前になりますが、ELITEの発売に合わせて改めてレビューしてみました!

僕は声優に疎いので、本作で知った声優は沢山います。

でも、何気に豪華声優陣なので、分かる人によってはお馴染みのようですねw

ELITEをプレイすると新たな発見が色々ありそうなのでとても気になります!

まさかノベルゲーの金字塔的な作品がXboxから出るとは想像していませんでした。タイムリープ的なシナリオのなかでここまで理論的に引き込まれる作品もないですね。ギリギリまでプレイヤーを悩ませ続けてその結果のカタルシスも素晴らしかったです。

この作品に限ったことではないですが、作中にパラレルワールド理論を持ち込むと派生作が作りやすいのが上手いですね笑

当時のXbox360はこの手のゲームが色々集まっていましたね。今では考えられない環境でした。

タイムパラドックス系の作品は色々見てきましたが、ここまで理論で説明する作品は見たことがありません。

後に派生作品が色々出てきたのを見るとタイムパラドックス系ってこういうときにも便利ですねw

複雑化するので矛盾との戦いにもなりそうですが。

これは前から気になってたので買う予定だったのですが、レビュー見て益々欲しくなってしまった・・・。アドベンチャーは全然やらない派ですが、買いたくなったのはスイッチのファミコン風のやつですね。あれが気になってしょうがないので絶対に買います!

今回のSwitch版は特典が惹かれますよね。ゲーム自体の豪華なアニメーション仕様ですし、冒険すると思って手を出してみるのも良いかも!?ちなみに僕もこの手のゲームはあまり触れないほうです。