
ゼルダの伝説 夢幻の砂時計/DS
2007年6月に発売されたDS「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」を今回はレビューします。
DS「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」は人気アクションアドベンチャー「ゼルダの伝説」シリーズのDS向け1作目となる作品です。
目次
良いところ
タッチペンを使った斬新な操作
本作はボタンを一切使わずタッチペン一本のみでゲームを進めます。
移動の方法は移動したい所にタッチするだけ。近くをタッチすると歩き、遠くをタッチすると走ります。
剣を振るには斬りたい方向にタッチでスライドするだけ。
その他にも回転斬り、レバーを引く、物を投げるなどのアクションをすべてタッチペン操作だけで可能になっていて、片手で楽しめるんです!
2007年当時にタッチペン操作だけでこれだけ複雑な操作を不便無く実現してくるとは驚き!
タッチ機能以外にも2画面、マイク、折りたたみ機能、ワイヤレス機能まで使っていてニンテンドーDSの機能を最も使っているゲームと言っても過言ではありません。
特にタッチペンを使った操作は「ノーベル賞」をやっても良いくらい革命的な物だったと思います。
もちろんボタン操作とは全く操作感覚が違うので、慣れは必要かもしれません。でも、ちょっとしたコツを掴めばそれほど難しいものでは無いと思います。
DSにしては頑張っているグラフィック
グラフィックもDSにしてはかなり頑張っています。DSは2Dゲームがメインで3Dポリゴンを得意とするハードではないんですが、本作は迫力のアングルで広大なフィールドを移動したり、ボスを戦う事が可能で技術面でも頑張っているんです。
もちろん近くで見たらちょっと粗いポリゴンになっていますが、DSソフトにしてはかなりのクオリティだと思います。
挑戦的なハートのかけら廃止
「ゼルダの伝説」といえば、ハートのかけらと言う4つ集めると体力の最大値が増えるアイテムが存在しました。が、今作はそれが廃止され、1つ獲得するだけで体力の最大値が増えるハートのうつわのみになっているんです!
これだけ見るとアイテムの収集要素が減って困りますが、その分「船のパーツ」、「みなもと」、「宝の地図」などのアイテムが追加されているためアイテムの収集要素は結果的には減っていません。
むしろ今までサブイベントをクリアした時のご褒美がハートのかけらばっかりだったので今回の廃止は個人的には大歓迎でした!
基本的な操作システムといい、ゼルダのアタリマエをかなり見直している作品です。
ステルス性が高い海王の神殿
ゲームをある程度進めると探索する事になる海王の神殿。
このダンジョンには制限時間が設けられており、リンクは制限時間内に目的の階層まで進みます。
しかし、ダンジョン内には無敵のファントムと言う敵が潜んでいるので、リンクはファントムが入ることのできない、ダンジョンの所々に設置されている聖域に入りながら奥に進んでいきます(ちょっとした「メタル ギア ソリッド」をやっているような感じ)。
このダンジョンはゲーム中何回も訪れることになり、その度に特定の階層からやり直しになりますが、ゲーム中に手に入れたアイテムを使えばショートカットが可能になったり、無敵のハズのファントムを倒すことができるのでレースゲーム等で見られる近道を探す楽しみが生まれてきます。
今までのゼルダにはこういったダンジョンは無かったので新鮮でした。
通信機能
本作はアイテム交換や対戦ゲームで遊ぶことが出来ます。Wi-Fiにも対応しているので遠くの友達とも遊ぶことが可能です。どちらもおまけレベルの物ですが、あるとうれしい機能です。
2画面、マイク、折りたたみ機能、ワイヤレス機能、迫力の3Dポリゴン。DSに秘められたギミックから処理能力まで全部使いこなしていて超力作に感じました。
惜しいところ
タッチ操作の難点
革命的なタッチ操作ですが、もちろん難点もあります。最大の難点はタッチしている時に自分の手が時々邪魔に感じてしまう事。
これは「パックンロール」や「RIZ-ZOAWD」のように下画面をタッチスペースのみにして上画面をメイン画面にすれば良かったのかもしれませんが、本作の他の操作システムを考えると難しかったんでしょうね。
風のタクトのネタバレがある
本作はGC「ゼルダの伝説 風のタクト」のその後が描かれています。それは良いんですが、冒頭からいきなり前作の重大なネタバレをしてしまうというのは・・・
2007年の時点でGC「ゼルダの伝説 風のタクト」が発売されて5年が経つので規制が解除されたのかもしれませんが、前作をまだプレイしていない方の楽しみを奪っているのは確かです。
近くで見ると粗いグラフィック
基本的には頑張っていますが、良いところにも書いた通り近くで見ると少々粗いです。もう少しカメラを離した方が良かったのかもしれませんね。
やや作業的な海王の神殿
良いところにも書いた通り「海王の神殿」は斬新なルールのダンジョンですが、何回も同じことを繰り返すので人によっては苦痛に感じてしまうかもしれません。
全体のまとめ
とにかく「ゼルダの伝説」の常識を破りまくった作品。そこを受け入れるか受け入れられないかによって本作の評価は大きく変わってくると思います。
個人的には「ゼルダの伝説」はマンネリ化していたと思うので、今回の「夢幻の砂時計」に対して僕は「よくやった!」と言いたい。
グラフィック、サウンドもDSにしては高レベルだし、僕はこのゲームを高く評価しています。ニンテンドーDSの機能をフルに使ったゲームをやりたい人は迷わず買うと良いでしょう!ゼルダの常識をぶち破りまくったDSを代表する大作!
こんな人には特におススメ。
・DSならではのゲームを求めている人。
こんな人にはおススメできない。
・ボタン操作にこだわる人。
ゼルダの伝説 夢幻の砂時計/お気に入り度【85/100%】
プレイした時間・・・約20時間。
夢幻の砂時計はゼルダシリーズの中でもかなり好きな作品です。
特に、謎解きがこれまでのある意味様式美だったものから刷新してて、斬新なものが多かったのが良かったですね。
ネタバレになるので細かくは書かないですが、とある謎解きが全然わからず、次の日にやろうとDSをスリープ状態にして、次の日再開したら解けてたのにはめちゃびっくりしましたw
あとは、ストーリーが意外と良かった気がする。
海賊のサブキャラがいいキャラしてましたよね。
いかんせん発売された頃にやったのであまり覚えてはいないですが、携帯機だけど据え置きに遜色ない満足度だったのは確かですね〜