ドラゴンズクラウン/PS3 / PSVITA / PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2013年7月に発売されたPS3/PSVITA「ドラゴンズクラウン」のレビューをしていきます。
本作はヴァニラウェアが贈るベルトスクロール形式のアクションRPGですが、ハクスラ重視の古典的な作品でした!
繰り返しモンスターを倒して財宝や経験値を入手しキャラクターの強化を行う。
そんなプレイスタイルのことをハック&スラッシュ。略してハクスラと呼びますが、本作はその手の要素に力を入れています。
ヴァニラウェアのタイトルらしくグラフィックも一見の価値ありで、味わい深い作品でした!
惜しいのが、ダンジョン数が少なくてストーリー要素が控えめなこと。
それ故に2013年発売のタイトルとしては古臭さを感じられ、どちらかと言うとオールドゲーマー向きです。
ここからはそんなPS3/PSVITA「ドラゴンズクラウン」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- 9種類以上のダンジョンを探索する2DアクションRPG。
- 様々なクラスが存在してそれぞれ操作性が異なる。
- 宝箱から入手できるアイテムはランダム。
初リリース日 | 2013年7月25日 |
対応ハード | PS3/PSVITA/PS4 |
ジャンル | アクションRPG |
売上 | 初週17.5万本/累計26万本(PS3/PSVITA) |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
発売元 | アトラス |
目次
良いところ
ハイクオリティな2Dグラフィック
ゲーム概要をご覧になれば分かりますが、本作は発売週だけで17.5万本も売り上げました。
発売から時間が経った今となっては何故これだけ売れたのか謎に感じる人も居ることでしょう。
本作が発売週に17.5万本も売れた要因。
それは、ヴァニラウェアという会社が開発を担当しているからです。
ヴァニラウェアは滑らかで美しい2Dグラフィックを描くことに定評のある会社で、これまでに「プリンセスクラウン」「オーディンスフィア」などのヒット作を生み出してきました。
そんなヴァニラウェアが満を持して発売したのが今回レビューするPS3/PSVITA「ドラゴンズクラウン」。
発表から発売までに時間が掛かっただけあって今作でもハイクオリティな2Dグラフィックを表現しています。
特筆したいのが、ヴァニラウェアのタイトルとしては初のHDグラフィックに対応していること。
そのため2013年当時としては異次元と言えるほどの美麗グラフィックを実現していたんです!
特に凄いと思ったのがこちらのシーン。
一見すると普通の美麗2Dグラフィックに見えますが、実は個々のパーツが細かく動くんですよ。
おそらく、複数のパーツを描き分けており、それぞれを回転できるようにしているのでしょう。
このような表現を行うことで3Dポリゴンではなかなか表現できない生々しさを感じさせることに成功しています。
あまりにも滑らかに動くので、停止画では魅力を100%伝えられないのが残念なほどw
表現面でもう1つ「おおっ!」と思ったのが、ヴァニラウェアのゲームではお馴染みの食材!
静止画を見るだけでも美味しそうに見えますが、ぷよぷよと動くんですよw
見ているとお腹がすくので、真夜中のプレイは危険ですw
リプレイ性が高い
本作はステージクリア型のアクションRPGになります。
ステージの最後にいるボスを倒したら拠点へと戻り、準備が終わったら再びダンジョンへ進入。
基本的にはこれの繰り返しなんですが、同じダンジョンでも繰り返しプレイしたくなるような工夫がなされています。
代表的なのがハクスラ要素。
ステージの先に進むと宝箱が見つかるんですが、入手できるアイテムはランダムなんですよ。
また、それぞれのアイテムにランク(レアリティ)が付けられています。
その影響で「ランクがEだったらガッカリ!」「Sだったらバンザイ!」と一喜一憂することになり、レアアイテム欲しさに何度も潜ってしまうんです。
それ以外にも本作には以下のようなリプレイ性を高める要素が存在します。
- 各ダンジョンにはAルートとBルートの2種類が存在する。
- サブクエストの存在を受注できる(クリアすると一枚絵が貰えることも!?)。
- レベルの概念が存在する。
- ゲームをクリアすると上級難易度が追加される(そちらもクリアすると…)。
- 様々なクラスが存在する。クラスによって操作性が異なる。
このように本作は様々な味付けがなされているので、同じダンジョンを繰り返しプレイしてもある程度は飽きずに楽しめました!
ついついプレイしてしまう
1つのダンジョンをクリアするにかかる時間は早くて5分。遅くても15分程度です。
このくらい短いと気軽にプレイできるので、PSVITAに携帯性にマッチしています。
加えてリプレイ性も高いので、不思議な中毒性を感じられました。
PS3版のHD画質も魅力的ですが、PSVITA版の携帯性も魅力的ですぞ~!
差別化が図られた各ステージ
全部で9種類以上のダンジョンが用意されている「ドラゴンズクラウン」。
各ダンジョンは差別化を図るため数々のギミックが用意されています。
乗り物に乗って進むミニゲーム、スイッチを踏むと飛び出てくる罠、囚われたNPCの救出 etc…
加えてボス戦のシチュエーションもダンジョン毎に異なっています。
巨大な石像を味方につける、大砲を使う、明かりを灯してボスの弱点を見つける etc…
ボスによって戦い方が異なるので、どれも初見は新鮮味がありました!
このようにダンジョンには様々なギミックやボス戦が存在するので、この辺りからも単調に感じさせないような工夫を感じられます。
文字フォントを設定できる
なんと本作、名前入力画面では文字フォントを自分でカスタマイズすることができるんです!
さらにネームプレート内であれば文字の位置を弄ることも出来ます。
おかげで他のプレイヤーと名前が被ってもカスタマイズ要素のおかげで差別化を図ることができるようになりました!
本作はオンラインゲームの側面もあり、様々なプレイヤーとマルチプレイを楽しむことが出来ます。
それだけに名前の面でも差別化を図れるのは嬉しいです。
ありそうでなかった素晴らしい機能。
惜しいところ
ダンジョン数が少ない
ダンジョンの数は9種類以上あります。
Aルート、Bルートを別カウントにしたら20種類前後。
しかし、それぞれ広い訳ではないので、これだけだとどうしても物足りなさを感じてしまいます。
いくらリプレイ性が高くても用意された素材の少なさは感じてしまいました。
極端な水増し
前述の通り本作に用意された素材は多くないので、一定のボリューム感を出すためにリプレイ性を高める要素が数多く存在します。
しかし、真エンディングまでの道のりが水増しに感じてしまいました。
具体的に言うとこんな感じ。
難易度ノーマルでクリアする
↓
ハードモードが解禁され、そちらもクリアする
↓
インフェルノモードが解禁され、クリアすると真エンディングが見られる。
でも、やっていることは同じ9個のダンジョンに潜って戦うだけなんですよ。
そこで戦う敵もパラメーターを弄っただけに過ぎず、代わり映えがしません。
新たに「混沌の迷宮」というダンジョンも追加されましたが、そちらは既存のマップを使いまわしたランダム生成ダンジョンですし・・・。
難易度ノーマルをクリアした時点で一区切りになるので、それ以降をプレイするのはユーザーの自由です。
しかし、ノーマルクリアだけでは10時間未満で終わってしまうので満足出来ません。
「だったら真エンディングも見たいよね?」となって高難易度モードでの周回プレイをしたんですが、ハードモードやインフェルノモードをだらだら続けて惰性プレイになってしまいました。
この感覚、ソーシャルゲームをプレイしているかのよう。
繰り返しプレイはこのゲームの肝とも言えるので、そこは否定しません。
しかし、高難易度モードでしか出現しない要素が存在するとなったら強要されているようにも感じてしまいました。
確かに飽きさせない工夫は感じるんですが、やっぱり用意されている素材が少なく感じます。
サブクエストの報酬で手に入る一枚絵はありがたいけど、それを作っている暇があったらダンジョン数を増やしてほしかった。
大雑把なアクション
全体的にアクション部分は大雑把に感じました。
基本的にアクションはボタン連打でコンボを繋げて行く形式となっています。
しかし、移動がモッサリなうえにある程度ダメージを受けると一時的に倒れてしまうので、まるで2D格闘ゲームをプレイしているかのよう。
2D格闘ゲームの操作感覚で横スクロールするアクションゲームのことをベルトスクロールアクションゲームと言います。
おそらく、本作はそんなベルトスクロールアクションゲームのお作法を取り入れているのだと思われますが、個人的には古臭さを感じてしまいました。
あと、乱戦時はごちゃごちゃするので、複数人での同時プレイは混乱します。
物を拾う時の動作は速すぎて違和感があるし、アクション周りの課題は多いです。
全体のまとめ
時間を掛けて作り込んだ美麗グラフィックでどれだけプレイヤーを長く楽しんでもらうのかどうか?
そんな開発者の想いが嫌と言うほど伝わってくるゲーム。
とにかく繰り返しプレイを強要されるゲームで、高評価になるのかどうかはハクスラ要素を楽しめるのかどうかに懸かっています。
簡素なストーリー、硬さを感じる操作感といい、随所で1990年代に発売されたゲームの匂いを感じる作品。
どうやら本作、1990年代に発売されたSS「ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム」の発展型として企画されたようですが、何だか納得してしまいましたw
基本的には面白いと思ったので、もう少しダンジョン数を増やした続編に期待したい作品です。
ダンジョン数やストーリー要素が控えめなハクスラ重視の古典的なアクションRPG!
こんな人には特におススメ。
・ハック&スラッシュゲーム好き。
・空いた時間にプレイできるゲームを求めている人。
こんな人にはおススメできない。
・作業ゲーが苦手な人。
・大雑把なアクションが苦手な人。
ドラゴンズクラウン/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約28時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
かなり絵の作り込みが凄いので、ステージを増やすのは大変なんでしょうね。でも、同じダンジョンでもサブクエストのために入るとまた違った見え方になりそうな気もします。
PS4版、興味あるんですよ。あの世界観は気になっていましたし、久々にあの手のアクションで遊びたいなー、と思いました。本編もそうですが、初回特典のデジタルゲームブックって、惹かれるものがあって‥。でも、我慢かなー。
ダンジョン数は少ないですが、最終的には何度も同じダンジョンに潜ることになるので、何度も楽しめるような工夫は随所で感じられました。
ただ、真のエンディングまでに潜る回数は本当に多いですw
PS4版の特典は豪華ですね。PS3/PSVITA版を持っていても買う人は多そう。
購入を考えてましたがノーマルモードだけじゃ真エンディングいけないんですね……ノーマルモードのエンディングでも納得いくものならいいんですがねー
長くなりそうなので他にやりたいのもあるので発売日は見送ろうかなー
はい、ノーマルモードだけではいけません。
ですが、ノーマルモードをクリアしたら自然とハードモードをプレイしたくなるようには出来ていました。
僕は3周プレイしましたが、トータルでのプレイタイムは30時間程度でしたね。
3周しても普通のゲームと大差ないプレイタイムでした。
この作品はこのメーカーのいいところと悪いところが非常によく出てる作品なんですよね
世界観やストーリー、とっつきの面白さなどはあり、はじめの一週目はかなり楽しいです。
ただ、やりこみ要素を入れていて、そこの誘導する割にはその要素が異様にだるかったり、極端な作業になっていることがよくあります。
特に水増しに関しては、その通りだと思います。
これは朧村正やほかの作品でも見られる傾向で、作ってる途中で工数を使い果たしているのではないかという気すらします。
ものすごく凝ってるのですが、途中で力尽くている感じを受けます。
PS4版が出るにあたって、旧ユーザーは追加ダンジョンを期待していたと思いますが、それがないのであればもういいやとなるかもしれませんね。
本当にそうですね。描きこまれたグラフィックはないんですが、最後までプレイすると単調さが気になってしまって・・・
10時間位でサクッとクリア出来るような方向性のゲームも出して欲しいところですが、そういうのはウケが悪いので出しにくいのかなぁ。
工数を使い果たしているというのはプレイしてひしひしと伝わってきましたw
今度出る「十三機兵防衛圏」はかなり時間を書けて作っている印象なので、期待できそうですが。
ドラゴンズクラウンプロは、追加ダンジョンはないようですね。アップデートの内容を最初から収録しているようですが。
僕の好きなタイトルだとブラステRNっぽいゲームですね。
もしかして朧村正と開発したところ一緒ですか?
妙に美味しそうなフード描写があるし。
はい!朧村正と同じ開発スタジオです。なので、食べ物も魅力的でした!
横スクロール×ハクスラという面ではブラステRNと共通しますね。本作の場合、左から右へ進んでいくだけになりますが。