アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君/PS2 / 3DS
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2004年11月に発売されたPS2「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」のレビューをしていきます。
PS2「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」は国民的人気RPGドラゴンクエストシリーズの8作目となる作品です。
2015年8月にはニンテンドー3DSでリメイク版が発売。
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目次
良いところ
上手く3Dポリゴンに落とし込んだ鳥山絵
ドラゴンクエストシリーズのキャラクターデザインを手掛けているのは、「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」でお馴染みの鳥山明さん。
本作ではそんな鳥山明さんが描く世界をトゥーンレンダリング表現によって見事なくらい3Dに落とし込んでいます。
鳥山絵をハイポリゴン化は既にバンダイナムコから発売されていたPS2/GC「ドラゴンボール」で実現していたとはいえ、当時の感動はかなりのものでした。
そして、さらに嬉しかったのがスケール抜群の3Dフィールド。
まるで3Dアクションゲームかのような低いカメラ視点で冒険する事が可能で、ワールドマップもかなり広く、臨場感はかなりものです。
ゲームの終盤辺りになるとそんな広大な世界を上空から眺めれるようになるんですが、もう、凄かった。
表現面の技術に関してはかなり頑張っている作品だと思います。
街やダンジョンに入ると画面が切り替わるので正確には違いますが、オープンワールドRPGの先駆け的存在とも言える作品です。
ドラクエらしさ
フル3Dになってドラクエらしさが失われてしまう懸念もあったと思いますが、それは杞憂でした。
というのも随所で”らしさ”が残っていたからです。
例えば人と会話するにはメインコマンドの「話す」を選択しないといけないんですよ。
2004年のゲームとしては煩雑ながらも”らしさ”を感じられました。
また、
- お馴染みのBGM
- 喋らない主人公
- 堀井さんの温かいテキストセンス
- 「ボロロロ」「コロロロ」キャラクターによって変化するメッセージ音
- レベルアップ時のファンファーレ
など、ドラクエらしさも残されています。
登場キャラクターも
憎めないおっさん、セクシーな美女、クールなお兄さん、憎たらしい悪役
と、ドラクエらしく印象に残るキャラクターばかりです。
憎めないおっさんのヤンガスは最初見た時はむさ苦しい印象で微妙でしたが、セクシーな美女のゼシカとのやり取りが面白く、いつの間にか好きになりました。
(だからと言って彼を主人公にしたスピンオフ作品が発売されるのはどうかと思いましたが)
モンスターチーム作成の面白さ
ゲームの中盤になると、フィールド上で姿の見えているモンスターを仲間にすることができます。
そんなモンスター達を試行錯誤でチームとして組み合わせて必殺技を見つけ、モンスターチーム同士が戦うモンスターバトルロードを攻略していくのが楽しかった。
もしかしたら本編よりもハマっていたかもしれません。アーケードゲーム化するのも納得。
ちなみに寄り道要素としてはそれ以外にもアイテムの合成が楽しめる連金釜、クリア後の隠しダンジョン、スロット、ビンゴ、ルーレットが楽しめるカジノなどを用意。
完全3Dマップでスケールが大きく、街やダンジョンも十分に用意されていて、60時間以上は遊べる大作RPGに偽りの無い内容になっています。
この内容でよくディスク1枚に出来たものだ。
テンションの追加で増した戦略性
戦闘では新しく「テンション」の概念が追加されました。
「ためる」を選択すると攻撃も防御もできない代わりに「テンション」を高める事が可能で、攻撃力が増します。
「テンション」は4段階まで高める事が可能なので、攻撃も防御もせずに我慢して最後には一気に大ダメージを与えるという選択が可能になり、戦闘の戦略性を高めていると思いました。
ためている間はフラストレーションが溜まりますが、決まった時は気持ち良いです。
このシステムの追加によってクラシックなコマンドバトルでも楽しく遊べました。
惜しいところ
広すぎるマップ
広大な世界を描きたかったのは分かりますが、やはりワープがあるとは言えこの世界を足で歩くのは少々疲れます。
後半はマップの広さに疲れて面倒になってきたので、連金釜のヒント集めなどする気になれませんでした。
ダンジョンでもエンカウントこそ少ないもののほとんど仕掛けが無くて移動が中心なので、後半になってくるとどうしても退屈に感じてしまいます。
最近のゲームはシンボルエンカウントが定着してほとんど雑魚敵と戦わずにボスと戦えるようになっていますし、ランダムエンカウントである本作はエンカウント率はそのままにマップを縮小した方が淡白な印象を与えずに済んで良かったかも?
お金が貯まり難い
モンスターを倒してもあまりお金が手に入らず、なかなか装備品を買う事が出来ません。
結構全滅して所持金が半分になってしまう事も多いですし、この辺のバランス調整は何とかしてほしかった。
逆に言えばお金の有難味が増したともいえますけどね。
やや悪いテンポ
最近のゲームの中ではかなりテンポは良い方ですが、それでもドラゴンクエストシリーズにしてはちょっと悪いかも?
例えば戦闘シーンでは従来の作品には無かった攻撃のモーションが入ります。
モーションとは言っても極力無駄な部分はカットしている気がしますが、マップの広さなども相まって長い事やっているとやはり若干ダレて来ます。
ここまでに挙げた3つの欠点によって、大作RPGにありがちな重苦しさが生まれてしまっているのは否めません。
プレイするにはある程度のパワーが必要です。
当時の僕はゲーム熱が冷めていたため、全体の重苦しさと相まって本作をクリアするのに3ヵ月もかかってしまいました。
マップ移動の物足りなさ
フィールドでは移動、会話だけでは無く、これまで通り壺を壊したりタンスを開けたり出来ますが、ここまでしっかりとドラクエの世界をフル3Dにされるとお遊び要素がもっと欲しくなって来ます。
何かできると思ったらただのオプジェでガッカリした事が何度かありました。
リアクションが無くとも、堀井さんの面白メッセージでもあったら良かったのですが。
グラフィックが綺麗になるとどうしてもその分仕掛けや描写の説得力を求めてしまうんですよね。
そういう意味では戦闘がシームレスではなく、キャラクターを直接操作できないコマンドバトルなのもグラフィックとの剥離感があります。
その点では前の記事でレビューした同系統のゲームとなるN64「エルテイルモンスターズ」の方が説得力がありますね。
ドラゴンクエストVIIIのレビューまとめ
基本的には丁寧に作られている印象ですが、マップの広さとやや悪いテンポが個人的には気になりました。
それ以外はとても良く出来た作品で、さすが国民的RPGと言った印象。
もう少し変化も欲しかったところですが、この作品は「ドラゴンクエスト」の常識を守りつつ、そのまんま3D化した作品として世に出したかったという意図があったのでしょう。
「ドラゴンクエスト」の世界を綺麗にフル3D化した作品。
こんな人には特におススメ。
・RPG好き。
・収集要素が好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・移動が面倒に感じる人。
・テンポを重視する人。
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約50時間
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