【レビュー】マリオ&ルイージRPG ブラザーシップが予想外の力作だった…!!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。

いやぁこれなんちゅーボリュームなんですかw

こちらはぼくのクリアタイムです。

47時間に達していて、想像の倍近く掛かりましたw

マリオのRPGってコンパクトにまとまっていることが多くあって、大体20時間でクリアできます。

だから今回もサクッと終わるのかな〜?と思っていたんですが、そんなことはありませんでした。

ここまでの話を聞いて、

ボリュームが凄いのは良いけど、水増しとかしているんじゃないか?

と思われた方もいるかもしれませんが、とんでもない!

密度もしっかりと兼ねそろえていますし、ストーリーも感動的な展開が待ち受けています。

いやぁまさか、シリーズ存続の危機を迎えていたマリルイシリーズがこんなにもグレードアップして帰ってくるとは!?

少し前のぼくが聞いたらビックリして腰を抜かすんじゃないかと思いますw

ただマリルイって結構アンバランスなところがあって、人を選ぶところがあるんですよね。

今作もその点は継承されているので、面を喰らうところがありました。

本記事ではその辺りもしっかりとお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

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このゲームを3行で説明すると?
  • マリオとルイージが活躍するアクションRPG。
  • 複数の島に分かれた「コネクタルランド」を冒険する。
  • キャラクターがフル3Dで描かれるようになった。
初リリース日 2024年11月7日
対応ハード Switch
ジャンル アクションRPG
売上 初週6.3万本
推定クリア時間 40~50時間
発売元 任天堂

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マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!とは?

まずはゲームの概要を簡単に紹介します。

本作はマリオとルイージが活躍するアクションRPG。

シリーズとしては9年ぶりの完全新作で、開発はアクワイアが担当しています。

舞台となるのは「コネクタルランド」。

この世界はかつて1つだったんですが、何者かの手によってバラバラにされていまい、いくつもの島に分かれてしまいます。

マリオたちはそんなバラバラになった島をひとつにすべく、島つなぎの冒険に出かけていきます。

ゲームシステムで特徴的なのが、兄弟の力を合わせた連携技です。

フィールドで敵にぶつかると戦闘パートに突入します。

すると、ターン制のコマンドバトルが展開されますが、タイミング良くボタンを押すことで連携技が決まります。

例えばマリオがハンマーを振りかざした時にルイージがマリオのハンマーめがけて振ることで回転技が決まるとか。

上手くいくと大ダメージを与えることができるので、ボタンアクションの重要性が高くなっています。

そんな「マリルイRPG ブラザーシップ!」ですが、長所も短所も尖っていて、

減点方式で見たら佳作。加点方式で見たら傑作

と言えるような作品でした。

一体、どういうことなのか?

まずは本作の良い点から語っていきます。

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良いところ

桁違いに強化されたグラフィックや演出

本作をプレイしてまず驚いたのが、グラフィックや演出面の強化です。

マリルイシリーズは携帯機で展開されていたこともあって、平面的な作風が続いていました。

3作目まではドット絵でしたし、それ以降もキャラクターは2Dで描かれていました。

ところが今作の場合、キャラクターもフル3Dとなっていて、これまで以上に立体的な演出が取り入れられています。

イベントシーンでは会話が進む度にカメラアングルが切り替わりますし、ボス戦でも状況に応じてサイドビューになったり、トップビューになったりします。

これによって様々な恩恵が生まれている印象で、過去作から数段階の進化を遂げました!

ぼくが特に良いと思った点は2つあって、1つめはドラマ性が強化されていることです。

イベントシーンではキャラクター同士の会話が展開されます。

これまでの作品だと見下ろし型の視点から眺めるような感じだったんですが、今作では会話シーンによって変化。

話しているキャラクターにカメラが回ったり、強調するところではドアップになるなど、映画的な演出が取り入れられています。

最近のゲームでは当たり前のことではありますが、マリルイでは初になるので、キャラクターの個性と相まって魅力が倍増しています。

2つめは戦闘の爽快感。

戦闘ではジャンプやハンマー、ブラザーアタックを駆使してダメージを与えていきます。

この時の演出がめちゃくちゃ強化されていて、派手なエフェクトが飛び散ったり、カメラアングルが変わったり。

全体的にダイナミックさが増しているので、それが戦闘の爽快感に繋がっている印象です。

このように今作のグラフィックや演出は過去作から大幅に強化されています。

本来、ここまで見た目を凝るとボリュームが犠牲になってもおかしくないんですが、今作はどちらも両立させているので驚きました。

前作から見た目も演出もボリュームもパワーアップ。

まさか売上が下がっているマリルイでそれをやってくれるとは!?

開発者の方には感謝の気持ちでいっぱいです。

感動的なキズナ物語

ストーリーは大人でも惹き込まれるものがありました。

正直マリルイのストーリーって最近はイマイチに感じることも多かったんですが、今作は大当たり!

エンディングでは目から汗が出てしまうくらい感動的な展開が待ち受けています。

全体を通して言えることは、「キズナって素晴らしいな!」ってことですね。

マリオとルイージの兄弟愛など、作中ではキズナを感じる描写が随所で見受けられます。

今作ではその点にスポットを当てていて、仲間と一緒にダンスをしている人もいれば恋人同士が結び合うとか。

いろんな形のキズナを描いています。

最初は小さな出来事に感じますが、話を進めることに色々と繋がっていきまして、最後には「あぁ良い話だった!」と感じました。

ぼく結構人見知りで人間関係を遮断するところがありますけど、本作をクリアしてからは「もっと多くの人と繋がっていきたいな!」と思うようになりましたね。

マリオファン目線からお話しますと、クッパ軍団とゾケット集団。

2つの敵軍と戦っていく展開がストーリーに深みを持たせていると思いました。

ある時はクッパ軍団と戦うこともありますし、またある時はゾケット集団と戦うこともあるので、ストーリーが一辺倒にならないよう工夫されています。

一時期のマリオゲームって世界観や敵が統一されるところがありましたけど、今作はまた趣向を凝らしているので、昔のような一味違ったマリオのストーリーを楽しむことができました。

個人的に好きなキャラクターはグズグズ団です。

彼らは序盤の島で出会うことになり、ある時からマリオたちと一緒に世界を取り戻そうと協力します。

そんなグズグズ団ですが、気の強い女の子とか、おっとりした男の子とか。

みんな役割がしっかりしているので、とにかく可愛いんですよね。

特にピンク色のグミちゃんはピーチ姫と積極的に絡んだりするので、どんな会話を繰り広げるのか見入ってしまいます。

あとはフレンくん。

彼はクッパJr.の友達で、作中では二人のキズナが描かれています。

しかし、あることがきっかけでフレンくんがクッパJr.から嫌われてしまい、絶縁状態になってしまいます。

その時の一途な気持ちが子供らしくって、自分の幼少期を思い出しました。

他にも母の温もりを感じるウルーサさんとか、他にも天才発明家のギミルダさんとか。

味のあるキャラクターがたくさんいるので、その点もストーリーの魅力を高めている印象です。

ゲームを進めると各キャラクターにスポットを当てたスペシャルエピソードが解禁されるので、好きなキャラのものは積極的に進めたくなりました。

濃密すぎるゲームプレイ

そして本作を語るうえで欠かせないのが、濃密すぎるゲームプレイです。

マリオのゲームって仕掛け満載で濃厚ですけど、今作も濃すぎるくらいの体験が待ち受けています。

ゲームの流れとしては、

  • 船島に乗って大海原を探索
  • 漂流島を見つけたら船島にある大砲でジャンプ
  • ストーリーを進めて船島と漂流島をつなぐ

といったことを繰り返していくんですが、最後まで飽きずに楽しむことができました。

理由としては3つあって、1つめはフィールドがバラエティに富んでいることです。

ゴツゴツした固いモノであふれたグラングラン島、不思議な形をした大木が生えているツイス島。

高層ビルが立ち並ぶゼニアレバー島、雪と溶岩が均等に分けられたカンダーン島 etc…

どの島も異国情緒あふれていますし、専用の仕掛けが満載なので、常に新鮮さを感じました。

冒険することになる島は15種類以上。

それぞれ異なる文化となっているので、通してプレイすると世界旅行している気分を味わうことができます。

2つめの理由は、ストーリーに趣向を凝らしていることです。

漂流島と船島をつなぐには灯台にあるプラグを引っこ抜く必要があります。

しかし、灯台まで行くには島で起こっている問題を解決しないといけません。

この問題解決までの過程が当初の目的を忘れてしまうほど面白かったりするので、単調には全然感じませんでした。

ラスボス前には「マリオでそれやって良いのか!?」と言いたくなるような展開が待ち受けていますし、子供だましなんかでは決してないと思いましたね。

そして3つめの理由は、兄弟の力を合わせて進むこと前提のマップ構成です。

冒険の舞台となる島々には行く手を阻む仕掛けが存在します。

そこで役立つのが協力アクション。

本作ではマリオを基本的には操作していきますが、後ろに付いてくるルイージもBボタンを押すとジャンプを。Yボタンを押すとハンマーを振ってくれます。

さらにゲームを進めるとブラザーアクションが解禁。

UFOになって遠くの足場まで移動できたり、ボールになってパイプの中を移動したり。

今まで行けなかった場所にも行けるようになるので、パズルアクション的な楽しさがあります。

このように各島にはいろんな仕掛けが設置されているので、楽しみながら進めることができました。

過去作と違うのが、ルイージがオートで行動してくれることです。

今作のルイージが頭が冴えていて、光っているところでボタンを押すと手伝ってくれます。

野菜を引っこ抜いたり、ブロックを壊してくれたり。

マリオの言うことを素直に聞いてくれるので、なんだかピクミンみたいに思えてきましたw

さらに一部のマップではルイージセンスを発動。

問題が起こってもアイデアで解決してくれるので、「ルイージくんなんか変なものでも食べたの?」と突っ込みたくなりましたw

もちろん抜けているところもあって、大砲で漂流島に吹っ飛ぶ時には地面に直撃するとか。

いつも通りの間抜けっぷりも見られるので、完全にはキャラ変していませんw

挑戦的な新要素

毎回ユニークな新要素を取り入れているマリルイシリーズ。

今作でもいろんな挑戦をしているので、過去作と差別化を図ることに成功しています。

1つめは大海原での移動。

新しい島へ行くには大海原を探索する必要があります。

その際には船島を操作することになるんですが、このシステムがユニークなんですよね。

やり方としては、海図を開いて行きたい場所を選択します。

すると、船島が自動で移動。

最初の頃は目的地まで数分かかることもあるので、もどかしいところがあります。

ですが、その間にマリオたちを自由に操作したり、つなげた漂流島に行くこともできるので、

「船島が移動している間にどう暇をつぶすのか?」

を考えるのが面白いんですよね。

正直人を選ぶシステムだとは思いますが、個人的には大海原の広さを実感できる要素に感じました。

大海原を移動できるってことは、自由度は高いのか?

言うほど高くはないです。

最初の頃は移動できる海域が限られているので、最近のオープンワールドゲームみたいに最初から全ての島へ行けるってことはないです。

並行して攻略できるのはせいぜい2個や3個なので、程よい自由度があるといった感じですね。

ただサブストーリーみたいな寄り道要素がたくさんありますし、あるシーンではストーリーが分岐したりもするので、今風のゲームっぽく仕上げています。

続いて良いと思ったシステムは、バトルプラグの装着です。

ゲームを進めると「バトルプラグ」という様々な追加効果を付与できます。

攻撃した後に衝撃波や鉄球を飛ばしたり、攻撃回数を増やしたり。

組み合わせによっては相乗効果が発揮することもあるので、バトルの戦略性を高めてくれます。

まあこの手のシステムってRPGにはありがちですけど、「バトルプラグ」で特徴的なのが、充電の概念が存在することです。

各プラグには使える回数が設定されていて、0になるとターンが経過するまで使えなくなります。

そのためプラグをとっかえひっかえすることになるので、いろんな効果を楽しむことができるんですよね。

大海原での移動、バトルプラグの装着。

本作はこれらの要素によって過去作と差別化を図ることに成功しています。

どちらも煩わしいところはありますが、意欲性を感じられてぼくは良いと思いましたね。

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惜しいところ

改善の余地がある快適性

全体的にモッサリしているので、プレイしていると億劫になってくるところがありました。

まずロード時間。最近のSwitchソフトに多いんですが、今作もちょっと長めとなっていて、テンポを崩しているところがあります。

よく言われているのが移動パートから戦闘パートに切り替わる時ですね。

演出が工夫されているので個人的にはそこまで気にならなかったんですけど、開始前と後で5秒前後の待ち時間が発生するのは人によっては気になるかもしれません。

ぼくはそれよりも島から島へ移動する時に20秒近い待ち時間が発生するのがキツかったです。

ゲームを進めると一度訪れた島に何度も足を踏み入れることになりますからね。

そんな時に20秒近い待ち時間が発生すると、色んな島へ行くのが億劫になってきますから、寄り道をする意欲が薄れてしまいます。

あとはルイージのボタン割り当て。

マリルイのルイージはBボタンで操作することがお決まりとなっています。

本作でも移動パートでBボタンを押すとジャンプしてくれますが、戦闘でのコマンド決定は何故かAボタンになっているんですよね。

これによっていまはBボタンで操作するのか?

それともAボタンで操作するのかを判断しないといけないので、最初は戸惑いました。

まあ慣れてしまえば問題ないですけど、過去作をプレイすることにしたら頭がごっちゃになりそうなので、そこはオプションで設定できるようにしてほしかったです。

快適性を下げている要素としてはほかにも

  • 他の島へ飛んでいくには遠く離れた大砲まで歩いて向かわないといけない
  • 移動パートで敵の攻撃が激しくてしょっちゅうエンカウントする
  • バトルプラグの効果が切れる度にセットし直さないといけない

などがあります。

1つ1つはそこまで致命傷ではありませんが、ボディーブローのようにチクチクと効いてくるので、人によってはストレスを溜めてしまうかもしれません。

冗長なボス戦

近年のマリルイシリーズはボス戦が冗長になるところがありました。

ボスのターンが長すぎてずっと攻撃を避けることになるとか。

そんなケースが目立っていましたが、その点は今作でも継承されています。

特に後半のボス戦は15分くらい掛かるので、ちょっと長すぎると思いました。

しかもですね、本作アンバランスなところがあって、ボスの攻撃をちょっとでも避けられずにいると致命傷を負ってしまうんですよ。

その結果、10分以上も戦ったにも関わらずゲームオーバーになったりするので、集中力がないとキツイです。

まあ同じ戦闘で2回負けると「サクサクでやりなおす」という難易度を下げるモードが。

さらに負けると「もっとサクサクでやり直す」という超イージーモードがその戦闘限定で解禁されるので、キツイようならそちらを使えば良いんですけどね。

中にはプライドで選べない方もいるでしょうから、もうちょっとこうマイルドな味付けにはできなかったのかと思います。

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注意点

取り返しのつかない要素が存在する

今作には取り返しのつかない要素がいくつか存在します。

1つめはサブストーリー。

サブストーリーの中にはメインストーリーを進めると見れなくなるものがあります。

RPGにはよくある要素ですが、今作はこれがかなり多いんですよね。

特に終盤はビックリするくらい見れなくなってしまうので、クリアしたいサブストーリーがありましたら早めにやることをおすすめします。

もうすぐクリアできなくなるサブストーリーは赤く表示されるので、それがでたらすぐにやった方が良いですね。

2つめは島の変化。

本作は細かい部分も作り込まれていて、ストーリーを進めるごとに各島々の様子が変化します。

住民の会話はもちろん、島の景観とか、出現する敵とか。

状況に応じて変化するので、時期によっては好ましくない雰囲気になってしまうかもしれません。

幸いにもセーブファイルは5個も作ることができます。

これを利用して序盤・中盤・終盤といった感じでこまめにデータを残していくと、後から便利です。

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マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!のレビューまとめ

ここまで「マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!」について語っていきました。

簡単にまとめると

  • ボリューム満点の超大作!
  • アンバランスなところはあるが、それを補ってあまりあるほど素晴らしい作品!

といった感じです。

長所も短所も目立っているので、どこを見るかで評価が変わってくる作品に感じました。

個人的には戦闘とかで負け続けた時は「なんだこのムカつくゲームは!」って感じでイライラしたこともあったんですが、クリアしてからは一変。

最高のゲームだった!

と声を大にして言いたくなりました!

このゲーム、マジで良いです!

ただ正直なところ、本作を初めてみた時はここまですごい作品になるとは思いませんでした。

マリルイって一度は消えかかったブランドですからね。

売上も低迷していたので、仮に新作が出たとしてもそこまでの予算を出してもらえないものだと思っていました。

ところが実際に出てきたのは超が付くほどの大作で、過去作を凌駕するほど力が入っています。

マリオのRPGが好きな人の欲求をコレ以上ないほど満たしてくれるので、迷っていたらぜひ買って遊んでください!

本作の売上次第で次回作が出るのかどうかも決まりそうですからね。

「これからもマリルイの新作が続くよう、大ヒットして欲しい!」

いまはそう思っています。

こんな人には特におススメ。
・マリオブラザースファン。
・アクションゲーム好き。
・キズナ物語好き。

こんな人にはおススメできない。
・せっかちな人。
・短気な人。

お気に入り度【91/100%】

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