【レビュー】IA/VT-COLORFUL- [評価・感想] 譜面はやや洗練されていないが、フォロワータイトルとしては十分な出来！

IA/VT -COLORFUL-/PSV

2015年7月に発売されたPSV「IA/VT-COLORFUL-」を今回はレビューします。
PSV「IA/VT-COLORFUL-」はボーカロイドIA（イア）が登場するリズムアクションゲームです。
読み方は「イア ビジュアルトラックス カラフル」。

本作に収録されているのは、なんと６０曲！
通常のリズムアクションゲームに収録されている楽曲は３０曲程度だったりするので、
なんと倍も収録されているという事になります。
しかもそれぞれフルで収録されていてボーカロイドの声やPV付きなので、
妥協は一切感じられません。１作目でいきなり６０曲も収録するとは大したものだ。

曲に関しては「初音ミク -Project DIVA-」シリーズと同じく
ポップスやロック、バラードとバラエティに富んでいて
普通の人間が歌ったらJ-POPになるような感じで耳馴染みが良いです。
個人的に好きな曲は「Party Party」、「恋椿姫」、「夕景イエスタデイ」辺り。

リズムアクションに特化した多数のゲームモード

本作はボーカロイドIAのキャラクターゲームですが、
ゲーム自体はリズムアクションに特化した作りでした。
衣装のチェンジは出来ますが、反映される楽曲は少なく、
「初音ミク -Project DIVA-」シリーズのようなコミュニケーションモードもありません。

その代わりリズムアクションに特化した作りになっていて、好きな楽曲を遊ぶだけではなく、
条件に沿ってミッションをクリアしていくモードや好きな曲を複数選んで連続で挑戦するモード、
１日１回だけおススメの曲をプレイできるモードなど
複数の遊び方が用意されていて楽曲の多さもあって長く遊べます。

リズムアクションに特化しているという事で
キャラクターゲームとしてはやや物足りなさを感じるかもしれませんが、
逆に言えばキャラクターをあまり知らない人でも楽しみやすく、意外にも幅広い人が遊べる作りです。

スタイリッシュなユーザーインターフェース

本作のルールは、レール移動するマーカーがタイミングサークルと重なった瞬間にボタンを押す事！
これを繰り返す事で楽曲に合わせてリズムに乗っている感を味わえるようになっています。
このシステムで良いなと思ったのが、スタイリッシュでアート的なユーザーインターフェースです。

マーカーが移動するレールは曲に沿って形が変わっていき、
ハート型や渦状になったりするので視覚面での面白さもあると思いました。
楽曲セレクトやメニュー画面もスタイリッシュで近未来的な感じがしてお気に入り。

音ゲー初心者でも簡単にコンボを繋げられる！

このゲーム、音ゲーにしては比較的コンボを繋げやすいのがヘタレには嬉しかったです。
前述の通りコンボを繋げるにはレール移動するマーカーがタイミングサークルと重なった瞬間に
ボタンを押す事になるんですが、タイミングサークルは大きめなので判定は甘く、
「初音ミク -Project DIVA-」シリーズとは違って判定がSELFでもコンボが繋がりますし、
タイミングサークル内で指定された物とは異なるボタンを押しても
ミス判定にはならないので、コンボはかなり繋げやすくなっています。

難易度はイージー、ノーマル、ハードの３段階が用意されていますが、
ハードでさえもパーフェクトクリアは曲によっては激ムズと言えるほどの難易度ではありません。
個人的に音ゲーのパーフェクトクリアはあまり積極的にやらないんですが、
このゲームの場合は程良く挑戦する意欲が出てきました。

親切設計

全体的に親切設計で、ユーザーの事を考えて作られているように感じます。
例えば演奏中にポーズボタンを押してから再開すると、３・２・１とカウントダウンするんですよ。
いきなり演奏が始まったら戸惑ってしまう事があるので、これは嬉しい配慮。

それ以外にも同時押しをする必要がある時は分かりやすくマーカーを囲ってくれますし、
各楽曲の収録分数も表示されるので遊びやすく設計されていると思いました。
ロード時間も早く、リズムに乗る爽快感もあるので、
発売延期しただけあって基本的な部分は良く出来ていますね。

基本的には良く出来ているゲームなんですが、譜面に関してはもう一工夫欲しかった。
良質なリズムアクションゲームってリズムのタイミングが合った時の効果音以外にも
曲に合わせた譜面が重要になってくるんですが、本作の場合はその点がもう一歩でした。

例えば「初音ミク -Project DIVA-」シリーズは歌声に合わせて譜面が作られているので
上手くコンボが決まると本当に歌っているかのような感覚を味わえるんですが、
本作の場合は少し適当なところがあってそう感じる事が少なかったです。
効果音自体は爽快感があって良かったんですけどね。

キャラクターのモデリングがイマイチ

曲によってはゲームオリジナルのPVが用意されていて、3DモデルのIAが登場します。
しかし、その3Dモデルはクオリティが高いとは言えず、
特に長い髪の毛がカクカクしていてまるでPSPソフトのようでした。
このクオリティだったらオリジナルのPVを流してくれた方が良かったなぁ。

ややこしいタイミングサークルの回転

タイミングサークルはレール移動するマーカーに合わせてあちこちに回転したり、ワープします。
それによって視覚的な楽しさを生み出していますが、
回転に関しては変則的でリズムが崩れてしまいがちです。
前述の通り本作は譜面がいい加減なところもあるだけに尚更。
コンボが途切れてしまうのは、大抵は変則的なタイミングサークルの回転によるものです。

ユーザーインターフェース、ボリューム共にシリーズ１作目とは思えないほどのクオリティ。
惜しいのが少し適当な譜面。ここが良かったら「初音ミク -Project DIVA-」シリーズに匹敵するほど
ハイクオリティなリズムアクションになっていたと思います。
譜面はやや洗練されていないが、フォロワータイトルとしては十分な出来！

こんな人には特におススメ。
・ボーカロイド好き。
・リズムアクションゲーム好き。
・リズムアクションゲーム初心者。

こんな人にはおススメできない。
・ボーカロイドが苦手な人。
・キャラゲー要素を求める人。

IA/VT-COLORFUL-/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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