【レビュー】ベヨネッタ3 [評価・感想] 良作だが注意点多し!


ベヨネッタ3/Switch

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「ベヨネッタ3」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせて下さい。

いやぁこれ、いくらかけて作ったんでしょうかね?

思わず口がポッカリ空いてしまうほど、迫力あるアクションをノンストップで体験できるので、1秒間に物凄い多くのお金をかけているんだと思いました。

間違いなく数十億円規模の予算が掛かっていると思いますので、数あるSwitchソフトの中でもリッチな体験を味わえる作品です。

ただこの作品、色んな意味で注意してほしいことがあるんですよね。

ベヨネッタをよく知らない人はもちろん、ベヨネッタが好きでこれから始めようと思っている方にも知ってほしいことがあったりします。

ここからは多角的な視点でSwitch「ベヨネッタ3」のレビューをしていきますので、ぜひ、最後までご覧ください。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 魔女のベヨネッタが主人公のアクションアドベンチャーゲーム。
  • 魔獣によるアクションが大幅に強化された。
  • 新キャラクターのヴィオラを操作していくチャプターも存在する。
初リリース日 2022年10月28日
対応ハード Switch
ジャンル アクションアドベンチャー
売上 初週4.1万本
推定クリア時間 11~15時間
発売元 任天堂

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ベヨネッタ3とは?

まずは「ベヨネッタ3」の概要を簡単に解説していきます。

本作は魔女のベヨネッタが活躍するアクションゲームで、消滅の危機に瀕した世界を救うため、突如として侵攻を開始した謎の生体兵器「ホムンクルス」との戦いに身を投じていくことになります。

特徴的なのが、簡単操作でド派手なアクションを繰り出せることです。

XボタンやAボタンを連打することでパンチやキックを流れるように繰り出せるので、誰でも簡単に華麗なプレイをすることができます。

また、敵の攻撃をタイミングよく回避すると、周囲の時の流れが遅くなるウィッチタイムが発動。

敵に大きなスキが生まれるようになるので、攻撃がバンバン決まるようになります。

ここまでの話は過去作にも言えることですが、今作では魔獣を使ったアクションが大幅に強化。

強大な魔獣たちを召喚して操る「デーモン・スレイブ」、魔獣と融合して強大な魔力を操る「デーモン・マスカレイド」などなど。

魔獣とベヨネッタの切り替え・連携によって戦いを優位に進めることが出来るようになりました。

ここからはそんなSwitch「ベヨネッタ3」の良い点や惜しい点、注意点を語っていきます。

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良いところ

魔獣をフィーチャーした新アクション

今作をプレイしてまず良いと思ったのが、大魔獣を操作できることです。

ゲームを進めると「デーモン・スレイブ」というアクションを覚えて色んな大魔獣を操作できるようになるんですが、これがめちゃくちゃ気持ち良いんですよ。

イメージ的には巨大なモンスターを遠隔操作しているような感じでしょうか。

ベヨネッタが操作するという設定である関係上、ボタンを押してから技が出るまでに少しだけタイムラグが発生するので、直感的とは言えません。

ですが、このタイムラグによって生まれるもどかしさが快感に繋がっているのも確かで、ベヨネッタと上手く連携してコンボが決まった時はニヤリとします。

操作できる大魔獣は8種類以上。

操作感は大魔獣によって大きく異なり、道中では奴らを利用した仕掛けを解いていくパートが挿入されるので、新しい大魔獣が仲間になる度に新鮮な体験を味わうことができます。

個人的に好きな大魔獣はマダム・バタフライでしょうか。

この大魔獣は打撃攻撃を得意として、格闘ゲームのキャラクターみたいなアクションを繰り広げていきます。

そのためモーションが短い技が多く、扱いやすいので、戦闘では重宝しました。

このように今作では魔獣を遠隔操作できることが大きな特徴となっていますが、それ以外の魔獣アクションも大きくパワーアップしています。

例えば過去作では高速移動をする時、黒豹に変身しましたが、今作では装備している武器によって変化。

蝶になってフワフワ飛んだり、蜘蛛になって壁を登れたり。

新しい武器が手に入ることで今まで行けなかった場所にも行けるようになるので、アスレチックアクションとしての楽しさも増しているように感じます。

また、コンボの締めにも変身するようになっていまして、直後には強力な技が発動。

魔獣の身体を生かした強烈な攻撃をお見舞いすることができます。

これがですね、上手く決まると気持ち良いんですよ。

ゲームを進めるとウインクスレイブという、コンボの締めにさらなる強烈な一撃を放つ連携攻撃が使えるようになりますし、アクションの気持ち良さは格段にパワーアップしていると思いましたね。

いやぁこんなにも派手なアクションがSwitchでも成立するとは!?

ゲームを進めていくと大魔獣を駆使した大規模なバトルが展開されますが、Switchの性能でよく実現できたなと思いました。

実際、大魔獣でビルを突き進んでいくようなシーンはフレームレートが抑えられていまして、普段のように滑らかな動きはしませんので、相当無理をしているんじゃないでしょうか?

本編とは対象的なヴィオラパート

今作ではヴィオラという新キャラクターを操作するパートが存在します。

過去作でもベヨネッタ以外のキャラクターを操作することはできましたが、あくまでもサブ的な存在でした。

今作の場合、もう少し本格的に作られていまして、ストーリーにも深く絡んできます。

このパートがですね、本編とは色んな意味で対象的な作りとなっているんですよ。

特筆したいのが、ヴィオラのアクションです。

彼女は刀を使って戦う女戦士で、刀や手裏剣を使ったアクションを主としていますが、なんと、通常ガードができたりします。

ベヨネッタシリーズで敵の攻撃を防ぐ場合、回避をするのが常識だったので、ガードをしての戦いは新鮮に感じました。

しかもですね、ヴィオラでウィッチタイムを発動するには敵が攻撃をする瞬間にガードをしないといけないんですよ。

ウィッチタイムはベヨネッタでは重要な要素で、この技を繰り出して周囲の時の流れを遅くして、敵に大きなスキを作り、連続攻撃をバンバン決めるのが基本戦法となっています。

ベヨネッタの場合、敵の攻撃を受ける瞬間に回避をすると発動するので、根本的なところを変えてきたなと思いました。

他にも召喚できる魔獣は自動で攻撃する仕様になっていたり、呼び出している間は刀が使えなくなったり。

ベヨネッタとは操作感覚が大きく異なっています。

ですので最初は戸惑いましたが、これはこれで味わい深いので、慣れてきたら戦士になって戦っている気分を味わえましたね。

そんなヴィオラですが、性格もベヨネッタとは対照的で、ドジっ子だったりします。

見た目こそは男勝りな印象なんですけどね。

まだ半人前のようで、イベントシーンでは定期的にミスをします。

個人的には少し抜けている方が好みなので、正直なところ、彼女がミスをする度に好感度が上がりました。

ほら!アイドルとかでも完璧すぎない方が感情移入しやすいじゃないですか!w

飽きさせない工夫が満載

「ベヨネッタ」シリーズは戦闘以外の要素も充実しています。

例えば過去作ですと、ストーリーの途中でシューティングゲームやレースゲーム風のミニゲームが挿入されました。

今作ではその点がさらにパワーアップしていまして、ごった煮感溢れる内容となっています。

怪獣バトルが始まったり、巨大な蜘蛛に乗ってビルからビルへ飛び移ったり。

思わず、「俺は今、ベヨネッタ3を遊んでいるんだよな?」と自分に問いただしたくなってしまうくらい、色んなジャンルのパートが用意されています。

特筆したいのが、ベヨネッタの幼なじみ・ジャンヌが活躍する2Dスクロール型のステルスアクションです。

これはサイドチャプターという扱いになっていまして、敵に見つからないよう基地に侵入して、任務を遂行していくことになります。

ステルスアクションと聞くと「メタルギアソリッド」のように隠密行動をイメージしてしまいがちですが、そこはベヨネッタ。

ある程度は大雑把なプレイも許されるようになっていまして、敵に見つかっても簡単に反撃することができます。

その一方で「メタルギアソリッド」で見られたコメディ要素は健在で、謎の変身イベントが挿入されたり、シャワー室で体を洗っている最中に敵が入ってきたりするので、思わず吹き出してしまいましたw

いやぁ何なんでしょうかねこのバカゲーはw

このように今作は戦闘以外の遊びがギューギューに詰め込まれています。

どの遊びも本編とは操作形式が異なるので敬遠される方もいると思いますが、個人的にはプラスに感じました。

というのも、戦闘ばかりだと飽きてしまうんですよね。

例え敵が変わってもやっていることは攻撃と回避を繰り返すような感じですから、ずっと続くと単調さができてしまいます。

今作はその点をよくわかっていまして、プレイヤーが飽きないよう、新しい遊びを次から次へと盛り込んでくれるので最後まで楽しく遊べましたね。

まあゲームに慣れていないと戸惑ってしまうので、そこはゲーマー向けだと思いました。

一応、カジュアルモードが搭載されていたり、攻撃や回避を自動で行ってくれるアイテムが用意されているんですけどね。

回避やガードをすること前提のバランス調整になっていますし、基本的にはゲーマーをメインターゲットにしているんじゃないかと思いました。

充実のやり込み要素

今作のやり込み要素は非常に充実しています。

ゲームをクリアするだけなら10時間ちょっとで終わるんですけどね。

すべての要素を極めようと思ったら3倍は遊べるんじゃないかと思います。

そのくらい、やり込み要素が凄いです。

代表的なのが戦闘クリア時の評価メダルでしょうか。

各チャプターの戦闘はVerseという形で区切られていまして、すべての敵を倒した後に成績が評価されます。

最高ランク・ピュアプラチナを獲得するにはコンボを上手く繋げ、素早く、ノーダメージで敵を倒さないといけないので、全てのVerseで達成するのはかなり難しいんですよね。

そのためか今作では遊びやすく改良されていまして、Verseごとにランクが保存される仕様に変更されていたり、クリアしたチャプターは途中から再開できるようになりました。

過去作の場合、1つのチャプターを通してプレイしないと保存されない仕様だったので、これは嬉しい改良だと思いましたね。

そんなVerseですが、本筋から逸れた場所にも隠れていまして、そこでは一風変わった戦闘を楽しむことができます。

ウィッチタイム中にしかダメージを与えることが出来なかったり、過去作に登場した天使たちと戦ったり。

ストーリーの進行と直接関係ないからこそ実現したシチュエーションの戦闘を楽しむことができるので、気分転換になるんですよね。

道なりに進んでいくだけでは見逃してしまうので、リザルト画面のVerseに空きが見つかったら少し戻って探索してみると良いかも!?

ゲームクリアとは直接関係のないやり込み要素はそれ以外にも数多くあります。

以下、今作の主なやり込み要素です。

  • 集めるとギャラリーモードのコンテンツが増加する「コレクションアイテム」
  • 集めると裏チャプターが解禁される「魔女の血涙」
  • 高難易度なミッションに挑める「裏チャプター」
  • 特定の条件を満たすと埋められていく「修練」

多くは過去作にも存在しましたが、今作は物量が凄いことになっています。

フィールドは広大になりましたし、設置されている仕掛けやアイテムの種類も比例して増えていますからね。

一部のフィールドに至ってはどこがメインルートなのか分からなくなってしまうくらい広いので、迷子になってしまうことがありましたw

さすがにオープンワールドゲームと比べたらこじんまりとしていますが、リニア式のゲームとしてみたら規格外だと思いましたね。

渋谷や新宿を探索できたり、フォトモードで色んなシーンを撮影できるのも良いよな

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注意点

過去作のプレイを前提としたストーリー

ここまで「ベヨネッタ3」の良い点を語っていきました。

間違いなく過去作よりもパワーアップしていると思いますし、良作だと思いますが、注意してほしい点もあるんですよね。

まずこの作品、ベヨネッタ初心者の方にはあんまりおすすめできません。

ナイーブエンジェルモードという、暴力や肌色表現を抑えたモードが搭載されていたり、ボタン連打するだけでコンボや回避を自動で行ってくれるアイテムが用意されていたり。

幅広い層に向けた要素があるのは確かなんですが、肝心のストーリーが過去作を遊んでいること前提の内容なんですよね。

例えば冒頭では

  • ゲイツオブヘルの店主「ロダン」
  • 裏の情報屋「エンツォ」

といったシリーズではお馴染みのキャラクターがベヨネッタと普通に会話を交わします。

ベヨネッタが彼らとどんな関係なのか?

知っていること前提で話が進んでいくので、初心者ですと話を理解するのが難しく感じます。

そのうえ今作のストーリーも唐突な展開が多く、冒頭では日常生活の中で津波が突然発生したり、空から女性が降ってきたり。

中盤以降は操作するキャラクターや世界がコロコロ変わるので、人によっては置いてきぼりを食らってしまうかも知れません。

8年ぶりの新作、海外レビューで大絶賛、スマブラに参戦したキャラクターのゲーム。

といった話題性で今作から手を出したくなる気持ちもわかりますが、過去作を知っていることで嬉しい演出もありますので、できれば1と2を先にプレイした方が良いでしょうね。

ベヨネッタ好きには好みが分かれる展開

このように「ベヨネッタ3」は過去作をプレイしていること前提のストーリーとなっています。

じゃあ過去作をプレイしていたらストーリーを100%楽しめる。

と言いたいところですが、「ベヨネッタ」が好きすぎると、終盤の展開にマイナスの感情を持ってしまうかも知れません。

ストーリーの核心に触れてしまうので、具体的には言いませんけどね。

いつもとは違った感じなので、人によっては「何だこれは!?」と思うかも知れません。

特に「ベヨネッタ1」「ベヨネッタ2」をリアルタイムでプレイして、8年ぶりの新作である今作に手を出すようなファンの方ですと、あの展開はどうなのかなぁと思います。

ぼくとしては次回作がどうなるのか待ちきれなくなったんですけどね。

一方では「そうなのか」という感情を持ってしまったので複雑です。

あんな展開にするのであればもう少しキャラクター同士の○○を掘り下げても良かったんじゃないでしょうか?

何にしても、「ベヨネッタ」に思い入れがある人が最後までプレイすると何かしらの感情を持つと思いますので、その点は頭に入れておくことをおすすめします。

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惜しいところ

アイテムを装備して使用する機能が廃止

今作ではアイテムを装備して使用することができなくなりました。

過去作では十字キーに装備してすぐに使用することができたんですけどね。

今作の十字キーは大魔獣の切り替えに割り当てられているので、アイテムを装備して使用する機能は廃止されました。

そのため体力や魔力が少なくなってきた時はポーズメニューを開いてアイテムを使用することになります。

この点はスタイリッシュアクションゲームとしては改悪だと思いましたね。

というのも、この手のコンボを繰り出して戦うゲームってテンポ感が重要だと思うんですよ。

如何にしてゲームを止めずにアクションを自然に繋げていくのか?

その点を突き詰めることで熱中度の高い作品に仕上がると思いますので、アイテムを装備して使用する機能が廃止されたのは惜しいと思いました。

まあボタンを1回押すだけで使用できるようになっているので、そこまでテンポが崩れている訳ではないんですけどね。

ポーズボタンを押すとBGMが切り替わってしまいますし、キャッチコピーでノンストップクライマックスアクションと謳っているので気になってしまいました。

ちなみに、今作では回復アイテムをお店で大量に買えるようになったので、ピンチになってもがぶ飲み戦法が通用するようになっています。

この点は遊びやすさの向上にも繋がっているので一概に悪いとは言えませんが、素材を合成させてアイテムを生成させる要素の必要性がなくなってしまいました。

ですので、過去作のバランスが好きでしたらイマイチに感じてしまうかも知れません。

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ベヨネッタ3のレビューまとめ

ここまで「ベヨネッタ3」の良い点や惜しい点を語っていきました。

簡単にまとめると

  • ボリューム満点の大迫力アクションゲーム!
  • 人を選ぶ要素は多いが、8年待っただけの良作!

といった感じです。

任天堂ブランドのゲームではありますが、開発元であるプラチナゲームズの色が強く出た尖った作品となっています。

「マリオカート」のように万人が楽しめるゲームではありませんので、合わない人はトコトン合わないでしょうし、逆に刺さる人には刺さる。そんな作品だと思いましたね。

個人的にはアトラクションを体感する感覚で遊ぶゲームとしては最高峰だと思いました。

1秒間の密度がとんでもないことになっていますので、短時間に濃密な体験を味わいたい方に遊んでもらいたいですね。

「ベヨネッタ1」から13年。

まさか、ここまでの進化をするとは思いませんでしたよ。

Switchソフトとしてもかなりのレベルとなっていますので、少しでも多くの方にこの凄さを感じてもらいたいですね。

こんな人には特におススメ。
・濃密アクション好き。

こんな人にはおススメできない。
・シリーズ未経験者。
・ベヨネッタが好きすぎる人。

お気に入り度【81/100%】

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