Dust An Elysian Tail(ダスト アン エリジアン テイル)
2012年8月に配信されたXbox 360向けダウンロード専売タイトルです。ゲームジャンルはアクションRPGで、価格は約1,650円。
2014年11月にはPS4版も配信されました。本記事では本作のレビューをしていきます。
目次
幻想的な世界観と爽快なアクション
このゲームの第一印象は非常に良かったです!
PS2「オーディンスフィア」やWii「朧村正」などに強く影響を受けた幻想的な2Dグラフィックで描かれる世界観。美しいピアノサウンド。そして、派手なエフェクトとコンボが気持ち良いアクションの組み合わせが最高だったからです。
短時間に派手で幻想的なアクションを楽しむ事が可能なので、ゲームイベントの試遊台との相性は非常に良い作品だと思いました。
アクションは武器をクルクル振り回してコンボを繋げるのが爽快でしたね。面白いくらい沢山の敵が巻き込まれてコンボが決まるし、相棒となる妖精フィジットのサポート攻撃を上手く使えばさらにハメることが可能です。
主人公のダストと相棒のフィジットによるコンボ攻撃は傍から見たらとてもシュールでした。なんか、謎の青年が武器をクルクル振り回しながら妖精さんが小便を撒き散らしているかのように見えるんですよねw
この攻撃センスは日本のゲームでは全く見られなかったので新鮮です。
2Dアクション型の王道RPG!
本作は2Dアクションゲーム形式で楽しめる王道RPGに感じました。
戦闘を繰り返す事で経験値が溜まって行き、レベルが上ってステータスがアップする他、装備やアイテムの購入・アップグレードが可能で、ストーリー性が強く、街での情報収集が可能ですからね。
ストーリーは日本のアニメに影響を受けたようなキャラクターが繰り広げるファンタジーの冒険活劇で、徐々に明らかとなる主人公の素性・記憶が印象的でした。特に後半の展開は感動的で必見です!
たまに発生するアニメ形式のイベントシーンは低解像度が残念。キャラクターデザインが微妙に古臭い事も相まって1990年代前半以前のアニメを見ているかのようでした。
難易度はノーマルの場合、程良い感じ。ある程度はステータスに依存するためレベル上げや装備の強化が必要になっていきますが、RPGとしてみたら比較的にサクサク進みます。
メトロイドヴァニアっぽい探索要素
各ステージはエリア毎に分かれていて、それぞれ、迷路のように入り組んでいます。
大小様々な分かれ道が存在し、隠し部屋のようなものも沢山あります。その中にはインディーズゲームのゲストキャラクターも見られて、登場作品をプレイしたらニヤリとするでしょうね。
各ステージには達成度が表示され、クリアしても再度訪れて探索する事が可能なので、メトロイドヴァニアのような楽しみ方も出来ます。
チャレンジ要素が熱い!
各エリアにはチャレンジステージが隠されています。ここではターゲットを破壊しつつ一定タイム以内にゴールを目指して行く事になるんですが、最高ランクを目指すとなったらステージ構造を把握しつつ主人公のアクションをマスターしないといけないので難しいんです!
最高ランクでクリアすると実績・トロフィーを入手できる事もあって頑張りましたが、クリアした時は燃え尽きましたね。
チャレンジステージのおかげで本作のアスレチックアクションを堪能する事が出来ました。
気持ち良いけど、しっくり来ないアクション
主人公のアクションは爽快だけど、癖が強くて最後まで慣れませんでした。
普通に武器を振り回すだけだったら良いんですが、回避をしたり、狙った敵に攻撃を当てようと思ったらなかなか思うように行かないんですよね。
回避はL2(LT)、R2(RT)ボタンを押す事で可能となっていて、対応したボタンの方向に自動で転がっていきます。
他のゲームでは回避ボタン(×ボタンなど)を押しながら向かいたい場所へスティックを倒す形式を採用しているため、この操作感覚には最後まで慣れませんでした。
スティックを倒さず左右へ大きく逸れるのがしっくり来ないし、もし、間違えて向かいたい場所とは真逆の回避ボタンを押した時のストレスは地味に大きいです。
それ以外にもエアダッシュの機能を果たすアクションの効果が長すぎて目的地を通り過ぎてしまう事があったり、エフェクトが派手でゴチャゴチャして何が起きているのかよく分からず気が付いたらやられたりして戦闘面の課題は多く感じられました。
2Dアクションゲームは大きく分けて2種類存在します。1つは「スーパーマリオ」に代表されるアスレチックアクション。もう1つは「ストリートファイター」や「ファイナルファイト」に代表される格闘&ベルトスクロールアクション。
これらの作品は移動と格闘。どちらかのアクションに特化して作られているんですが、「Dust An Elysian Tail」の場合はどちらの要素も取り入れておきながら融合しきれていないところがあります。
引き伸ばされた感のあるステージ
ステージ構造は引き伸ばし感がありました。迷路のようで入り組んではいるけど、全体的に広すぎて密度が薄いんですよね。
アスレチックアクションやちょっとした謎解き要素があるので戦闘ばかりで単調って事はないんですが、引き伸ばしを感じられるようなステージ構造で似たような景色が目立っています。
戦闘も重視された作品なので戦場用のスペースを空けたいんだと思いますが、探索重視になると移動時間が少し長く感じられました(ファストトラベルポイントも少しはありますが)。
全体のまとめ
1,650円程度で購入できるゲームとしては濃厚な体験を味わえる作品で、コンパクトにまとまっていると思います。
ただ、色んなゲームの要素を融合しようとするあまり、半熟状態の部分があるのも否めず、そこが惜しく感じました。若干半熟ながらもコンパクトにまとまったファンタジーRPG。
こんな人には特におススメ。
・爽快感のあるアクションをやりたい人。
・ファンタジーRPG好き。
こんな人にはおススメできない。
・癖のある操作のゲームが苦手な人。
Dust An Elysian Tail(ダスト アン エリジアン テイル)/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約8時間
んもー、これだからしっこ大好きけんちゃんは(ˆωˆ)
このタイプのゲームだと最近はオーディンスフィアプレイ中で、一人目は「やべえ!アクション爽快だしおもしれえ!」とか思ってたんですが、主人公5人いてほぼ同じステージを繰り返すのでダレ気味なんですよねえ(^_^;)