どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2017年2月に配信されたiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」のレビューをしていきます。
本作は人気シミュレーションRPGのスマホ版ですが、お手軽感とキャラクター性に全振りしたお祭りゲーでした!
スマホゲーム市場ではダウンロード数よりも売上金額が大きなステータスとなっています。
そういう意味で本作はスマホ向けに「ファイアーエムブレム」を展開するうえでは最適解の内容ではあると思いますが、個人的には合いませんでした。
ここからはiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」の良い点に触れたうえで合わなかった点も書いていきます。
2019年7月18日時点でのレビューになるので、その後、アップデートによってゲーム内容が変更される可能性があります。
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- 詰め将棋の要領で楽しめるシミュレーションRPG。
- 8×6マスの中で順番に駒(キャラクター)を動かして相手と戦っていく。
- ガチャを通じて歴代シリーズのキャラクターを仲間にできる。
初リリース日 | 2017年2月2日 |
対応ハード | Android/iOS |
ジャンル | シミュレーションRPG |
価格 | 基本プレイ無料 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
超テンポが良い戦闘
コアなファンが多いシミュレーションRPG。
詰め将棋の要領で楽しめるタイプのゲームですが、終盤になればなるほど1試合の時間が長くなります。
それは「ファイアーエムブレム」シリーズも例外ではなく、長い時は1試合(ステージ)終了までに1時間以上も掛かりました。
近年の作品はスキップ機能が充実しているので平均的な試合時間は大幅に短縮されましたが、それでも長く感じます。
そんな中、今回レビューするiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」は従来のシリーズ作品とは比べ物にならないくらいサクサク楽しめるようになっています!
特筆したいのが、1章(ステージ)が細切れになったことです。
従来のシリーズ作品は20×20マスほどのマップ内で30体ほどのキャラクターが戦いを繰り広げていました。
ところが今作の場合、マップは20×20マスから8×6マスに。戦場内のキャラクターは15対15から4対4に縮小されたんです。
試合終了までに費やすターン数も5以下に減少し、時間にすると1分程度まで短縮しました。
というのも1つの章が節という形で5つほどに分割されたからです。
従来のシリーズ作品に慣れているとまるでみじん切りにされたケーキを食べているかのようなので、ハッキリ言って物足りなく感じます。
でも、電車の中でプレイしていた時に気が付かされたんです。
「あ・・・1駅通り過ぎるのと1節クリアするまでのタイミングが一致している」って。
なので、移動時のスキマ時間に楽しむ分には最適なサイズに感じました。
加えて触れたいのが、操作方式がタッチのみに簡略化されていることです。
移動できる範囲内に敵が居た場合、動かしたいキャラクターをタッチ&スライドして攻撃したい敵の上に乗せるだけで良いんですよ!
「従来の作品ではAボタンと十字キーを使って3ステップくらいの手順が必要だったことをタッチ&スライドだけで済ませてしまうとは!?」
これは「ファイアーエムブレム」初心者であればあるほど恩恵を受ける操作方式だと思います。
歴代シリーズのキャラクターが参戦
「ファイアーエムブレム」シリーズが人気である大きな理由の1つに仲間キャラクターの魅力があると思っています。
1作品でもプレイしたことがある人は分かると思うんですが、「ファイアーエムブレム」シリーズは仲間キャラクターの個性をとても上手く描いているんですよ。
加入イベントや支援会話によって明らかになる生い立ちや境遇。
固有スキルによって強調される個性。
様々な形で個性を描いているので、特にシミュレーションパートでは感情移入をしてしまいます。
「○○ではあのキャラクターが好きだなぁ」
ファン同士の会話でこんなやり取りは日常茶飯事でしょう。
でも、古い作品に登場するキャラクターの場合、どうしても記憶の彼方に行ってしまいます。
そんな中で配信されたのが今回レビューするiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」
なんと、本作では歴代シリーズのキャラクターをガチャで仲間にすることができるんです。
作品間の垣根を越えたメンバー編成も可能なので、その気になれば自分だけのドリームチームを作ることだって出来てしまいます。
これはシリーズ作品をプレイしている本数が多いほど恩恵を受けるように感じました。
かくいうぼくも「蒼炎の軌跡」組と出会えた時は感激しましたよ。
この感覚、まるで同窓会で旧友と再開した時のよう。
良心的な課金
スマホゲームといえば課金前提の作りで、気が付いたら大量のお金を失ってしまうことが多くあります。
本作の場合は少なくともゲームを進める分には無課金でも楽しめる作りになっていると思いました。
何故かと言うと基本プレイ無料のスマホゲームで定番のスタミナやガチャの仕様が緩いから。
今作もスタミナ制取り入れているので、時には回復するまで次のステージをプレイできないことはあります。
でも、1ステージクリアする毎に貰えるオーブ1個でフルチャージできるので、スタミナが0になることはほとんどないんですよ。
搾取として有名なガチャにしても比較的簡単に星5や星4クラスのキャラクターが手に入るので強キャラ入手も難しくありません。
さすがにお目当てのキャラクターを仲間にする場合は課金が必要になってきますが、そうではない場合は無課金でも楽しめます。
てっきり無課金だと強キャラ育成に時間を取られるかと思っていたのでこれは嬉しい誤算です。
でも、こんなバランスでは大した売上額にはならないと思ったんですよ。
ところが本作は2年間で555億円もの売上を達したんです!
1本5,000円のゲームに当てはめると実に1,100万本もの売上本数に相当します。
「これだけ熱心に課金される方が世界中に居るとは・・・」
ぼくは売り方次第でゲームもまだまだ売れるんだと思いました。
惜しいところ
ガチャによって崩壊したゲームバランス
オフライン&シングルプレイ専用の買い切り型RPGはゲームバランスがある程度はしっかりと調整されている印象です。
例えばストーリーの途中で加入する仲間キャラクターのレベルが高すぎるなんてケースは滅多にありません。
パーティメンバーの平均レベルが25だったらせいぜいレベル28とかその程度の水準に留めておくでしょう。
だって、そこで加入する仲間キャラクターのレベルが50とかだったらそいつばかりを主力にして無双出来てしまいますからw
そういう意味でiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」のゲームバランスはあってないように感じます。
大きな要因となっているのが、基本プレイ無料のゲームではお馴染みとなる”ガチャ”の存在です。
今作ではガチャを通じてランダムで仲間キャラクターを入手できるんですが、初期キャラクターと星5のキャラクターでは強さが桁違いなんですよ。
そのため初期キャラクターをわざわざ育てる必要は薄いので、早い段階で星5のキャラクターに鞍替えするのが良いとさえ思えてきます。
加えて序盤から経験値ブーストをすることが可能なので、メインストーリーの難易度を劇的に下げることができるんですよ。
シミュレーションRPGは自由度が高いほどゲームバランスが大雑把になるものですが、本作の場合は究極レベルに達しています。
戦略性が低い
シミュレーションゲームといえば戦略性の高さが特徴ですが、本作の場合は低く感じます。
まず大きいのが、1試合の規模が大幅に縮小されてしまったことです。
高い戦略性を生み出すにはある程度の規模が必要になってくるので、コンパクトにしたら戦略性が薄れてしまいますよ。
それ以外にもアイテムの使用やペアを組んでの戦闘など本編の要素をスポイルしているので、相当簡略化されています。
しかも本作、かつてのシリーズで特徴だったキャラクターロストの要素が存在しないんですよ。
例え仲間キャラクターが倒されても次のマップでは復活するので、緊張感に欠けます。
個人的にシミュレーションゲームは考えてキャラクターを配置して戦うバランスじゃないと退屈に感じてしまう人なので、この戦略性の低さ、緊張感のなさは致命的です。
もちろん、ある程度進めると星5のキャラクターありきのゲームバランスになって歯ごたえも増しますが、それでも本編の規模に慣れてしまうとみじん切りのケーキを食べている感が強く、食べても食べても物足りなく感じます。
本編ではこのように複数の特殊スキルを組み合わせた戦略性の高い詰め将棋を楽しめますが、本作では一部のマップを除くと難しく感じます。
薄いストーリー
作品間の垣根を越えたクロスオーバーが楽しめるiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」。
これだけ多くのキャラクターが登場するためストーリーはあってないようなものでしたw
各章をクリアすると短いイベントシーンが挿入されますが、ちょっとしたキャラクターのやり取りばかり。
物語が大きく動くことはないので、いくらでも章を量産できそうな気がします。
そのうえでコンパクトな量産マップを延々とクリアしていくだけなので途中から作業になってしまいました。
電車の中で毎日ちょっとずつプレイする分には良いと思いますが、シミュレーションをガッツリと楽しみたい方には向きません。
全体のまとめ
キャラクターにフォーカスを当てた初心者向けの「ファイアーエムブレム」。
一応、本編の作品で見られた3すくみなどの要素もあるので、ある程度はシリーズの基礎基本も学ぶことが出来ます。
シリーズファンはキャラゲー的な楽しみ方もできるので、そういう意味では幅広い層におすすめできる作品です。
ただ、ガチャの存在によってゲームバランスの調整は放棄されているので、緊張感のあるシミュレーションを楽しみたい方には不向きな作品。
キャラクター縛りなど工夫をすれば楽しめなくはないんですが、それをするなら本編をプレイした方が良いと思いました。
本作が配信される直前となる2017年1月。
「ファイアーエムブレム」シリーズ関連作が4本も動いていることが明らかになりました。
爽快アクションが楽しめるSwitch/New3DS「ファイアーエムブレム無双」
リメイク作となる3DS「ファイアーエムブレム エコーズ」
完全新作となるSwitch「ファイアーエムブレム 風花雪月」
そしてiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」
これだけ多くの作品を短期間に展開するのであればそれぞれ割り切って作っても良いと思いますし、シリーズファンであってもすべての作品を楽しめることは必ずしもないでしょう。
緻密な戦略性を味わいたかったぼくにとって今回レビューしたiOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」はターゲット層の対象外だったんだと思います。
お手軽感とキャラクター性に全振りしたお祭りゲー!
こんな人には特におススメ。
・キャラゲー好き。
・ファイアーエムブレム初心者。
こんな人にはおススメできない。
・職人的なゲームバランスを求める人。
・戦略性を重視する人。
ファイアーエムブレム ヒーローズ/お気に入り度【50/100%】
プレイした時間・・・約10時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
8×6マスのシミュレーションスマホゲーは真っ先に『サモンズボード』だと思いだしたw
本当のマスは覚えてないですが
あれはアップデートで戦略性がだんだん増えました
原作絵は大事ですね…
拘る人は拘ります
『Re:ゼロから始める異世界生活DEATH OR KISS』や『ご注文はうさぎですか?? Wonderful party!』など、できるだけアニメ版絵にするけど、ちょっと差でもすぐ分っちゃうこともあります
『グランブルーファンタジー』が好きなのも絵柄が統一してるからですね
スマホはもうやらないだろうな…
スタミナとガチャは生理的に無理ですw
『FEヒーローズ』のガチャは星5つでもステータスが微妙な差があると話題になってますね(;^ω^)
これは『クロスゲート』の記憶が思い出しました
レベル1のペットはステータスが1ポイントだけで価格がぜんぜん違う格差社会は懐かしいンゴ…
別の話だけど、『アサシンクリード シンジケート』のKentレビューがなくてちょっとびっくりしましたw
4とユニティがセールの勢いで、買うかと思います(^q^)
日本語版のパッケージはなぜか安く投げられてます