Gone Home(ゴーン ホーム)
2016年11月に配信されたPS4向けダウンロード専売タイトルです。ジャンルは一人称視点のアドベンチャーゲーム。本記事では本作のレビューをしていきます。
1年ぶりに帰ってきた自宅。でも、誰もいない?
本作のテーマは、1年ぶりに帰ってきた自宅の探索です。主人公のケイティは1年間、海外生活をしていて久しぶりに自宅まで帰ってきたんですが、家は空っぽになっていました。
この1年間に何が起こったのか?家族はどこへ消えたのか?本作では自宅を探索して1年の空白を埋めていくことになります。
自宅の探索が面白い!
一人称視点で自宅を探索するのは面白かったです。とにかく色んなことができる!
「バイオショック」や「フォールアウト」シリーズのように様々なオブジェクトに干渉する事が可能で、電気をON/OFFしたり、小物を手に取ったりと色んなことができます。なので、本当に自宅を探索している感を味わえました。
興味深かったのが、1990年代のアメリカを描いている事。部屋の小物は時代を感じさせるもので、特にゲームファンとしてはスーパーファミコン(SNES)っぽいカセットとそれに関するショートエピソードが興味深かったです。
グラフィックはインディーズゲームらしいクオリティ。オブジェクトのリアクションは作り込まれているけど、テクスチャはPS4ソフトにしてはシンプルで一部の小物を除くと特別書き込まれてはいません。
でも、生活感を持たせているのは良いですね。斜めに置かれたテーブル。散らかった机。グチャグチャな布団。整理はされておらず、誰かが住んでいた痕跡を持たせています。
部屋の明るさは暗め。電気を付けても暗く感じます。外の天候も悪いのでホラーゲームっぽく感じられますが、実際には全く怖くありませんでした。
全体のストーリーは特別面白くはない
本作では自宅を探索して1年の空白を埋めていく事になります。
言ってしまえばTPS/FPSで見られる収集アイテムを集めて自分でストーリーを組み立てて行く形式を採用しているんですが、特別面白くは感じませんでした。
自宅には沢山の読み物が隠されているけど、メインだけではなく、サブ的なものも存在し、しかも好きな順番で獲得できるため物語がごっちゃになってしまいがちで、自分でメモを取らないといけません。
でも、そこまでやりたくなるほど魅力的な題材・ストーリー展開には感じられなかったんですよね。
主人公のケイティになりきれたら積極的に調べたくなりますが、プレイヤーは家族がどんな人なのか読み進めないと分からないわけだし、お世話にもなっていませんからね。
物語を盛り上げようとBGMを効果的に使ったりと工夫は感じられますが、感情移入をするのは難しく感じます。
この内容で2,700円???
本作の定価はPS4版の場合約2,700円となっています。自宅はそこそこ広いとは言えこの値段はありえません!
ゲーム的な要素はほんの少ししか存在せず、エンディングまでのフラグ立ては僅かなアイテム探しと隠し通路探しくらいで早ければ数分で終わってしまう内容ですし、収集要素もTPS/FPSでよく見られるものですからね。
物語が抜群に面白かったらまだ良かったけど、特筆するほど素晴らしいものではなく、単純にゲーム要素をスポイルしただけの内容でこの価格は高過ぎる!
どうやらセールで安くなる事を前提にした価格設定のようですが、これでは「発売日に買わないでください」と言っているような物だと思います。PS Plusのフリープレイで配信されたとは言え、疑問に感じるスタンスです。
全体のまとめ
ゲーム的な要素をスポイルしてTPS/FPSで見られる収集アイテム探しでストーリーを描くというコンセプト自体は面白いと思いました。
しかし、肝心のストーリーは日本人にとって特別惹かれるものではなく、それだけでは弱く感じます(現代の日本が舞台だったらまた少し変わってくるかもしれませんが)。
価格も非常に割高で、セールや無料でプレイする機会がないとオススメ出来ません。非常に割高な自宅探索ゲーム。
こんな人には特におススメ。
・1995年アメリカの自宅を探索したい人。
こんな人にはおススメできない。
・ゲーム要素を重視する人。
・コストパフォマンスを重視する人。
Gone Home(ゴーン ホーム)/お気に入り度【30/100%】
プレイした時間・・・約3時間
きっとゲームを進めたら狂人かなにかが出るぞ、出るぞって思っていたら結局最後まで出ませんでし自宅を探索するだけの本当に期待外れのゲームだった。
正直、千円ぐらいが妥当な内容です。