【レビュー】マンガ・カ・ケール [評価・感想] トゥーンレンダリング技術を活用した初心者向けマンガツール!

2018年1月に配信されたPSV「マンガ・カ・ケール」を今回はレビューします。

PSV「マンガ・カ・ケール」は誰でも簡単に漫画を描けるツールソフトです。

開発は「絶体絶命都市」シリーズで知られるグランゼーラ。

ダウンロード専売で、価格は約600円。

※本記事に掲載しているスクリーンショットは通してみると一本の漫画として完成するようになっています。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 3Dモデルのキャラクターを設置して漫画を描けるゲーム。
  • チュートリアル形式で楽しめる第一話ジェネレーターを収録。
  • オブジェクトなど様々なサンプルを収録。
初リリース日 2018年1月26日
対応ハード PSVITA
ジャンル クリエイト
推定クリア時間 2~3時間
価格 800円(税込)
発売元 グランゼーラ

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良いところ

超簡単に漫画を作成できる!

今や子供はもちろん、大人にとってもお馴染みの漫画。

かつて漫画家を目指していた者から言わせてもらうと、漫画を描くのって超大変です!

キャラクターを様々な角度で描かないといけないし、1コマ毎に構図を考え、物語のプロットも考えなくてはなりません。

雑に作ればすぐに出来ますが、拘れば拘るほど制作に時間がかかり、プロレベルになると1ページに費やす時間はとんでもない事になります。

そんな中で現れた「マンガ・カ・ケール」は、誰でも簡単に漫画を描ける素晴らしいツールでした!

と言うのも本作はあらかじめ作られた3Dポリゴンのキャラクターを配置して吹き出しやテキスト、描き文字、漫符、サンプルの背景を設定すれば良いからです!

わざわざ自分でイラストを描かなくても良いので、1コマ辺りに費やす事になる時間の長さは大幅に短縮出来ます。

用意されているサンプルは600円のタイトルにしては多め。

顔や髪型、服装、ポーズ、アイテム、背景、描き文字、漫符などあらゆる素材を数十種類用意しており、PSVITAのカメラ機能で撮影した写真の使用、タッチスクリーンを使っての落書き機能もあります。

それでも長く続けていると「服装が少ない」「低い等身のキャラを作れない」「あのアイテムがない」などの足りない物も出てくると思いますが、アップデートでいくつか追加されるようですし、落書き機能を使えばある程度はカバーできるので、表現の自由度は高いです。

作画が安定する!

漫画を描き続けていると高確率で起きるのが、作画の変化です。

自分にとってはずーっと同じ顔のキャラクターを描いているつもりでも、数ヵ月前に描いていた時とは微妙に顔が違う。

特に描き慣れていないキャラクターの場合、そんなことはしょっちゅうあります。

当たり前の事ですが、3Dポリゴンのキャラクターを配置して漫画を完成させる本作ではそんな心配は要りません!

キャラクターの顔は完全に形成されているため目や鼻の位置や比率は1mmも変わらないので、どんなに作品を重ねても作画は変わりません。

それでいてキャラクターのモデリングはトゥーンレンダリングを使用したコミックタッチの物なのでパッと見はイラストっぽく、鬼に金棒です。

マンガ・ヨメール | まんが投稿サイト

完成した漫画は「マンガ・ヨメール」というウェブサイトに投稿する事が可能。

閲覧数やタグ機能を用意されており、色んな方に自分が描いた漫画を読んでもらえます。

ゲームブログストーリー

↑この記事に貼ったスクリーンショットの漫画も投稿してみました!試しにご覧なってください。

第一話ジェネレーターが面白い!

ツールソフトで最初にぶち当たる壁が、ユーザーインターフェース。

通常のゲームと比べてもメニューの項目が多く、どこに何があってどんなことができるのか分からなくなってしまいがちです。

なので、親切なチュートリアルが必要とされますが、本作の場合は第一話ジェネレーターで上手くナビゲートしていました!

第一話ジェネレーターとは漫画チックでアドベンチャーゲームチックな演出で物語が進むモードです。

基本的には1コマずつ読んでいく事になりますが、効果音やBGMが効果的に挿入され、選択肢やチュートリアルが挿入されるので、物語を楽しみつつ、1つ1つの機能を覚えていけるんですね。

第一話ジェネレーターでは漫画に登場するキャラクターの外見から名前、特定のオブジェクトやテキストの設定など、一部分を弄るようナビゲートされるので、個人的には少しずつ覚えることが出来ました。

それでいて選択肢によって物語の流れが変わってくるためアドベンチャーゲームのようにも楽しめて、この辺りは「絶体絶命都市」のグランゼーラらしい発想で作られています。

ちなみにクリアした第一話ジェネレーターのストーリーはエディットモードで弄ることが可能なので、サンプルとしても活用出来ました!

無駄に凝っている

グランゼーラと言えば変なところに拘りがあるメーカーですが、本作でもその片鱗を確認する事が出来ました!

例えばメインメニューのアシスタント→クレジットから確認できるスタッフロール。

なんと、女性ボーカルの主題歌が流れるんです!w

大作ゲームならともかく、漫画作成ツールで女性ボーカルの主題歌は必要ないでしょう!w

それ以外にも第一話ジェネレーターでは各キャラクターの設定が凝っていますし、電子説明書はコミック形式のうえに秘密のパスワードが隠されていて、遊心に満ち溢れています。

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惜しいところ

全体的に重い

PSVITAの処理能力に問題があるのか、全体的に重く、数秒の待ち時間が発生します。

モード選択時、機能選択時、セーブ選択時。いずれも微妙に待たされるので、長くプレイしているとフラストレーションが溜まります。

普通のゲームとしてみたらそこまで長くはないですが、全編モノクロタッチで描かれており、2Dの印象が強いためサクサク動くものだと錯覚してしまいがちなので、そのギャップもテンポが悪い印象に拍車をかけているのかも。

消化不良な第一話ジェネレーター

第一話ジェネレーターは、その名の通り第一話で終わってしまいます。

いずれの話も「これからだ!」と言える所で終わってしまうので、ストーリーだけを楽しみたい場合は「ええ!?」と思ってしまうかも。

きっと、続きはプレイヤーが作ってくださいという事なんでしょうね。

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全体のまとめ


少しテンポが悪く、用意されている素材との兼ね合いで妥協も必要になってきますが、手軽に漫画を描きたい人にはおすすめの作品です。

使い方次第では様々な可能性が生まれるので、そんな夢を600円程度で買えると思ったら安いと思います。

トゥーンレンダリング技術を活用した初心者向けマンガツール!

こんな人には特におススメ。
・手軽に漫画を描きたい人。

こんな人にはおススメできない。

・めんどくさがり。

マンガ・カ・ケール/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約5時間

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12件のコメント

Steamで売ってるComiPoっていうソフトが同じ感じの漫画作成ツールなんですけど、5000円くらいする上に日本語非対応なので手を出すか悩んでたところ。
まさかPSVitaで600円なんていう値段で出ているとは……。
(Vita持ってないから、結局数万円出さないといけないけど……)

ところで、PC壊れちゃったんですね。
つらい。

実はこのゲーム、「ComiPo」に影響されて開発されたようです。また、「ComiPo」の開発会社も協力しているようです。

今はPSVITAのみでの販売ですが、PS4版も近日発売予定のようですね。

パソコンの部分はフィクションですw

でも、調子は良くないので、近々買い換えようかなと思っています♪

スクリーンショットで4コマになっているとは斬新ですね!(笑)

思っていたより作業量が多く、オリジナル作品を作るのも相当な時間がかかりそうですが、なんとか一本は完成させたいなとは思っています♪

はい!ただ、6コマしか作らなかったので、6項目に分けてしか記事を書けなくなってしまいましたw

本音としては8項目くらい書きたかったんですが・・・

事前に文章を作っておき、そのうえで漫画を作成しておけば良かったなと思いましたw

エンタメさんの漫画も期待しています!

漫画制作お疲れ様です!
日常的に漫画を描いている身からすると、こういったツールは制約が多すぎてかえって面倒だなあと感じてしまいますね〜
3Dモデル自体は、シュールで面白いと思うのですが…w

隣の飼いケルベロスさんはこんなツールに頼らなくても魅力的な漫画を描けますもんね~。

ケルベロス先生の手が欲しい。あ、でも!脳も頂かないとあんな素晴らしいイラストは描けないかw

変な返信になってすみませんw

ひええ。ついに絵を描かなくても漫画が書ける時代が来たのですねえ。しかも600円!?まだまだ機能的にも実用的にも問題あるようですが侮れません。コレが発展して何年かしたら…。最近はAIが萌えキャラを自動生成するサイトがあったりとマンガで食ってるじぶんには恐ろしい時代です。
そういえば25年前、僕がまだアシスタントしていたときの先生はコナミの「ピクノ」で扉絵描いてましたっけ。随分と進歩したもんです。

こういう作品が世に出てくると、漫画でご飯を食べている方々は危機を感じてしまいますよね。

AI化、自動化するにあたって人間の職業は限定されていきそうですから。

未来のことはなかなか予測出来ませんが、今のうちに活路を見つけたほうが良いのかもしれません。

Kentさんこんにちは!私もこれ発売日に購入しましたよ。あのビッグタイトルに発売日重ねちゃうなんてどれだけの自信作なんだろうとヘンに感心しちゃいましたww
読み込み時間意外に長くてビックリしますよね。単純なイラストだけどけっこうなデータ量なのかな。PS4版も発売するんだwコントローラーのタッチパッド利用するんでしょうかね。
私はまだエンディング迎えてないので女性ヴォーカル曲楽しみにしよう♪こんな作業ゲームなのに妙に凝ってて面白いですね(^^;
私は選択肢テキトーに選んでたら『学園超能力バトル』風なストーリーに。まだ途中までしか制作してないので頑張ってクリアします!

桜子さんも購入されましたか!何か面白い作品の構想があるのかな?

読み込み時間は見た目がシンプルなので、意外とかかるなーという印象です。

3Dキャラモデリングのデータ量が多い感じなのかなー?

それでしたらPS4版は処理が軽くなっているかも!?

女性ボーカル曲はグランゼーラらしく切ないバラード系です。まるで大作ゲームのエンディングテーマに使われているかのようw

序盤の選択肢によって物語が変化する形式のようですね。

絵が描けなくても・・・だと・・・。
なんてこったいwww そんなツール・・・いや、ゲームがあるというのかw
でも、自分で描けるようになりた~いw
自分が使ってるソフトが絵描き向きじゃないのでwww
写真加工編集ソフトで描いてるんですよwww
おかげでペンタブを使わないでマウスで描いてるって妙なことにw

y.crashさんのかわいいイラストはこのゲームでは再現できないかもw

でも、y.crashさんは素晴らしいギャグセンスを持っていると思うので、手軽にギャグコメディ漫画を描きたい場合はおすすめかも!?

写真加工編集ソフトで描いているとはまた凄い裏話をw

マウスであのクオリティのイラストを描けるとは!?