スターフォックスコマンド/DS
どうも!KENT(@kentworld2)です!
今回は2006年8月に発売されたDS「スターフォックス コマンド」のレビューをしていきます。
本作はシミュレーションとシューティングを融合させたゲームですが、ガッチガチなバランス調整と飛躍し過ぎなストーリーで繰り広げられる異端児でした!
ただでさえ「アドベンチャー」「アサルト」と変化球が続いたというのにそこからさらに変化球を投げてきますか!?
対応機種や開発会社が変わったのもあるとは思いますが、「アサルト」から僅か1年半でこんな作品を出すとは驚きました。
そんなDS「スターフォックス コマンド」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- シミュレーションパートとシューティングパートを交互に進めていく。
- シミュレーションパートではターン毎に味方の機体をタッチペンで導いていく。
- シューティングゲームパートではタッチペンで機体を操作して敵を倒していく。
初リリース日 | 2006年8月3日 |
対応ハード | DS |
ジャンル | シューティング |
推定クリア時間 | 3~4時間(1周) |
売上 | 累計11万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
DSの機能を活かして作られたシミュレーションパート
従来の「スターフォックス」シリーズはステージクリア形式のシューティングゲームでした。
空中戦、地上戦など形式こそは違えどシューティングというジャンルは貫いていたんですね。
ところが本作の場合、シミュレーションパートを通じて進めていく形式になったんです!
しかも単なるシミュレーションパートではありません。
ニンテンドーDS(以下、DS)のタッチスクリーンを使ったユニークなものでした。
まず面白いと思ったのが、タッチペンで機体(アーウィン)を好きな位置まで導けること。
進める範囲はターン毎に決められていますが、進行ルートを細かくなぞっていけるのが面白い!
意外なくらい高い戦略性
シミュレーションパートは従来の作品にはなかったので取ってつけたような物と思われるかも知れません。
が、実際にプレイしてみると意外なくらい戦略性が高くて驚きました!
ポイントなのが、クリアまでの条件がガッチガチに決められていること。
以下、各ステージをクリアするうえで必須の条件をまとめていきます。
- 一定のターン以内に敵を全滅させないといけない。
- 母艦(グレートフォックス)に敵を近付かせてはいけない。
簡単に書いてしまいましたが、これを実現するのはかなり大変なんですよ。
何故かと言うと敵を全滅させるまでに残されたターン数がギリギリに設定されているから。
少しでも守りの姿勢に入るとあっと言う間に猶予がなくなってしまい、ゲームオーバーになって最初からやり直しになってしまいます。
賛否分かれるバランス調整だと思いますが、個人的には戦略性や緊張感があって気に入りました。
ユニークな操作のシューティングゲームパート
シミュレーションパートで味方の機体と敵機がぶつかるとシューティングパートが挿入されます。
一見すると「いつものスターフォックス」に見えますが、操作形式はDSの機能を活かしたユニークなものでした!
なんと、使用するボタンはLのみなんです!
残りの操作はタッチペンを使って行います。
照準合わせはもちろん、宙返りやUターン、ボム、ローリングといったアクションもタッチペンで行うんです!
最初は戸惑いましたが、慣れてくるとこれはこれで楽しめます。
え?タッチペン中心の操作になったメリットは何かって?
DSにはアナログスティックが存在しないので、ボタン操作よりもアナログ感のある照準合わせができるところにメリットを感じました。
3D×十字キーの組み合わせって相性が悪いんですよ。
シューティングゲームの場合、狙い撃ちが中心なので尚更。
味方を使い分ける楽しさ
ゲームを進めていくと様々な仲間と共にステージをクリアしていくことになります。
面白いと思ったのが、仲間によって能力が異なること。
例えば攻撃力が高い仲間も居れば移動能力が優れた仲間も居るんですよ。
しかも戦闘後の体力は引き継がれるので、状況に応じて仲間を使い分ける楽しさがありました。
味方の機体によって性能が異なるうえに戦闘後の体力も引き継がれるので、こんな感じの駆け引きが楽しめるんですね。
DSカード1枚で対戦を楽しめる
なんと本作、DSカード1枚でマルチプレイを楽しめます!
しかも最大6人まで対戦可能なのでお得感がありました。
まあ、用意されているルールは1種類。ステージは3種類とおまけ程度なんですけどね。
タッチペン中心で操作するユニークなドッグファイトを複数人で楽しめるのは大きな魅力に感じました。
惜しいところ
やる気を削ぐ要素が多い
全体的にバランス調整がキツイので、やる気を削ぐ要素が多く感じます。
特にキツイと思ったのが、ゲームオーバーになるとステージの最初からやり直しになること。
初期の作品ではステージ1からやり直しになることもあったので、それと比べたらマシに感じますよね?
しかし、本作は反復的な戦闘を繰り返すシミュレーションパートが中心のゲームです。
例えば同じステージでシューティングゲームパートを8戦こなした後にゲームオーバーになったらどうでしょうか?
1回くらいならまだしも、これが4回も5回も続くとやる気がなくなってしまいます。
それだけ本作のゲームバランスは厳しいものなんですよ。
相性が悪い周回要素
今作はマルチエンディングとなっていて、9種類ものエンディングが用意されています。
そのため周回プレイ前提なんですが、本作のゲームデザイン的にマッチしていないと思いました。
従来のシューティングゲームだったらスコアアタックが楽しめるから同じステージを何度プレイしても飽きなかったんですよ。
しかし、本作の場合はシミュレーションパートメインです。
多少の自由度はあるとは言え、あのキツイバランス調整のシミュレーションステージを何度もプレイするのは面倒に感じます。
せめて最初のステージはスキップできるように調整してほしかった。
え?ちょっと待ってよ!と言いたくなるストーリー
本作のストーリーはファンであればあるほど突っ込みどころが満載です。
何故なら各キャラクターのその後を冒頭で一気に語るから。
以下、主要キャラクターのあらすじです。
- フォックス
⇒メンバー達が次々と離れて現在はナウスと2人で行動している。 - スリッピー
⇒アマンダという恋人が出来て彼女との生活を優先させている。 - ファルコ
⇒チームを離れて暴走族時代の仲間と宇宙を飛び回っている。 - ペッピー
⇒パイロットを引退してペパー将軍の後任を務めることに。 - クリスタル
⇒フォックスと恋人になったが、フォックスの意思に反発してスターフォックスを脱退。
え?ちょっと待ってよ!w
話が急展開過ぎてついていけない!w
これらの展開を1作で語るのであればまだしも、3分程度の紙芝居で語られるので驚きました。
本作が発売された前年にはGC「スターフォックス アサルト」という大作が発売されただけに尚更。
ボイスはDSの容量問題からか初代のようなハナモゲラ語になってしまいましたし、ファンであればあるほど付いていくのが大変です。
全体のまとめ
「アドベンチャー」「コマンド」に続いて明後日の方向に進んでしまった作品。
前年の「スターフォックス アサルト」と比べてコンパクトになったのかと思ったらガチゲーなうえにストーリーは飛躍し過ぎているので驚きましたw
ただでさえ前作がコレジャナイと言われていたのにどこへ行ってしまうのか。
「スターフォックス」シリーズは「64」以降、急速に販売本数を落としてしまいましたが、シリーズを通してプレイしていると納得してしまいます。
ただ、誤解のないように触れておきますが、ゲームとしての出来は今回も悪くはありません。
バランス調整こそは厳しいもののシミュレーションゲームやシューティングゲームとしてのツボは抑えているので、コアなプレイヤーほどハマりやすく感じます。
「スターフォックス」のユーザー層にマッチしたバランス調整なのかと言われたら疑問ですが・・・(特にシミュレーションパート)。
ガッチガチなバランス調整と飛躍し過ぎなストーリーで繰り広げられる異端児!
こんな人には特におススメ。
・ガチなシミュレーション好き。
・ガチな3Dシューティング好き。
こんな人にはおススメできない。
・スターフォックスのキャラクターや世界観が好きな人。
・シミュレーションゲーム初心者。
スターフォックス コマンド/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約15時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
スタフォはどんどん明後日の方向にいってしまっていますね(^_^;)
でも今作のシミュレーション要素は当時はまだお蔵入りになっていたスタフォ2のアイディアを再利用した経緯があるそうですね。
それがいい結果になったかどうかは微妙で正直なところファンからはタッチ操作も相まってバッシングを受けちゃったそうですけどね?
当時の思い出だと「スタフォ=難しい」の図式が出来上がっていたので公式サイトを閲覧する程度の興味だったのですが、ストーリーはかなりぶっ飛んでましたね!
DS版ということでライトな一作と思っていたのですが、シナリオがなかなかシリアスでした。今作はシリーズ初のマルチエンディング形式なのですが、9種類ある中でなかにはシリーズそのものが完結を迎えるエンディングがあって、それが皮肉なことに本当にシリーズが終わってしまったのはびっくりでした。
「64」まで続いたストーリーは「コマンド」で一端一区切りついてしまってますね。
その後はリメイク作の「643D」やリブート版の「零」が5年に一度出る程度になってしまったので、良くも悪くも今作の影響はかなりあったと思います。
Wiiと相性良さそうだったのに不人気のせいで(あとは任天堂側が珍しくIPの育成が下手くそだった)一度も展開されなかったのが惜しいなぁ(´・_・`)
個人的には今作でシリーズを見切ってしまいました(^_^;)
実はN64版以降で唯一発売日に買わなかったスタフォなんですよ~。まあ、当時はゲーム熱が冷めていたのもありますが。
このシリーズは節操がないと言うか、せっかくN64版で沢山のファンを取り込んだのに振りまわるような展開をするのがいけませんでした。
もう少し地盤を固めていたら今も人気IPとして続いていたと思うのですが・・・
ゲーム自体はDSでも全然ライトではありませんでした。むしろガッチガチで同時期に出たNewマリオとは対照的ですw
今作以降はN64版のリメイクやリブートでストーリーに関しては守りに入ってきました。
こうして見るとスタフォの節操のなさは異常ですね…SFCや64で正統派3DSTGをやり(尽くして)しまったせいか、別路線を求めて迷走していった感が強いです。
或いはSTG全体に言える悩みだったのかな…?
レビューで改めて振り返ってみるとビックリです。チャレンジングと言えば聞こえは良いんですけどねぇ。確かにN64版をそのまま進化させるのは難しかったのかも。
アドベンチャーもコマンドもアサルトもスタフォじゃなくオリジナルキャラならまだ受け入れらるんだけどね・・・
そうですね。でも、任天堂の新作でシューティングゲームの要素があったりキツネが主人公だとスターフォックスにしたくなるんでしょうねw
この作品は、あまりにも黒歴史すぎたのか64から本作までの設定をリセットした新たな時系列の完全新作スターフォックス ゼロが発売されたほどです。
操作がタッチペン主体になった事が主な問題点ですね。
夢幻の砂時計 大地の汽笛にも言えることなんですけど、十字キーとかで移動出来るようにしてほしかった。
SFCとボタン数変わらないんだからさー。
エンディング集めが面倒くさかったです。
最終的にはエンディング集めが作業ですよ。
良いところは、kentworld様言う通り、シュミレーションパートと味方を使い分ける楽しさですかね。
一番好きなボスは、ピグマです。
まさか生きていたとは・・・おどきました。
ボス戦が絵合わせが楽しいです。
そしてピグマに関わると一番好きなバッドエンドに。
エンディングタイトル通りまさにピグマの逆襲、ピグマの怨念です。
時系列はスターフォックス ゼロでリセットされてしまいましたが、もしこの時系列の新作が発売されるなら、マーカスの新生スターフォックスVSアッシュの新生惑星ベノム帝国を見てみたいです。
ホント、今となっては何だったのかと言いたくなるようなストーリー展開ですよねw
やっぱり黒歴史化したのかな・・・
タッチ操作は賛否分かれるところですが、本作や夢幻の砂時計の操作形式は気に入りました。大地の汽笛辺りになるとさすがにクドいなぁと思いましたが。
エンディング集めは作業になりますね。もう少し周回プレイ前提の作りだったら良いんですが。
エンディングはなんというかぶっ飛んだものが多すぎて付いていけませんでしたよw
この時系列の続編が出たら別の意味で気になってきますw
自分がこのゲーム買ったのは確か小学生くらいの時で、主さんの仰る通りシビアなバランスだったように思います。理由は戦闘で敗北した時にその分を取り返すのに貴重な行動力を削る必要があるため、一回一回の戦闘の重要性がかなり高いからだと思いました。戦闘のシステム面でキャラの個性が強く出ていたのは今までのスターフォックスには無かったもので、かなり意欲的なものを感じました。スターウルフメンバー、レオンのレインボーデルタは通常のビームが使えず、画面内の敵達にロックする変わったチャージショットとボムのみ、パンサーはチャージショットが使えず、代わりに超高火力かつ弾速の速いビームと、多くの個性的な機体のなかでも特に際立った機体だったと思います。
小学生の頃に買われましたか!?そうなると、尚更シビアに感じそうですね。
そうそう、戦闘の重要性もかなり高いんです。1回でも失敗したら命取りになりますか。
キャラの性能差は良い試みだと思いました。スターフォックスシリーズってキャラクター性が強いので生きてくる要素だと思います。
そういうところを強化していけばまだまだ可能性を秘めているシリーズだと思うんだけどなぁ。
スターフォックスコマンド…!この作品はかなりの異色作だと聞いていたので、スターフォックス特集の話を聞いてからずっと出てくるのを待っていた作品でした。と言うか、個人的にはシリーズの中でも一番影が薄いタイトルだと感じていたなぁ…。
今作はシミュレーションパートの導入が話題になっていましたが、そんなに難しいんですか!?この時点で私には無理だ…!それにしても、シミュレーションパートを導入したのは初めてなのに戦略性が高く、濃さがある所は凄いなぁ。ただ確かに、スターフォックスシリーズはアーケードライクな3Dシューティングという所が魅力的だったので、テンポの悪さは他よりも際立ってしまうでしょうね。
シューティングパートの操作は本体の機能を活かした分、結構癖の強い作りなんですね。でも、3Dシューティングの形を崩さずにDSで出すのならこれが最適解なんだろうなぁ。進めて行く事によって徐々に手に馴染ませていく楽しさと言うのもありますし。それに、確かに3Dと十字キーって相性悪いですからね…。別ゲーの話にはなりますが、自分はタッチ操作が苦手という事もあってマリオ64DSで十字キーをヘコヘコにしたからなぁ…。
キャラを使い分ける事で生まれる戦略性も、シミュレーションならではといった感じがあって良い感じですね!今作は戦闘はシューティングという事もあって、また一味違った面白さが味わえそうだ。
携帯機という事もあって、おまけといった作りでも1枚で最大6人まで対戦できるのはかなり魅力的ですね!思い返すと、DSはそこを売りにしたゲームも多い印象があったなぁ…。
そして今作最大の問題と言えるストーリー…!改めて見てもインパクトが強い!今作はマルチエンド式を採用していますが、各エンディングの内容にも衝撃を受けましたね。これは思い入れが強い人ほど衝撃が強かっただろうなぁ…。
それにしても、言われてみるとアサルトからのコマンドと言うのは確かにインパクトが強いですね。所謂外注からの異色作とは凄まじい流れだ…。この後はリメイクである643Dを除いたら、実に10年間は新作が出なかったのも衝撃的です。
でも、尖った作りである分このゲームならではの要素も多く、刺さる人には刺さりそうなゲームですね!
スターフォックスコマンドは確かにシリーズの中では影が薄い部類ですね。ぼくも発売日に買うのはスルーしたくらいなので。
シミュレーションパートは全体的にキツキツのバランス調整でした。これを何回もやらせるのはアーケードスタイルのスターフォックスとの相性が悪いですね。
シューティングパートは賛否分かれると思いますが、後の「新パルテナの鏡」のルーツにも感じられてこれはこれで良いんじゃないかと思います。マリオ64DSはストラップを付けてタッチスクリーンをアナログスティック代わりにしていましたねw あれがなかったらキツかったなぁ。
キャラを使い分ける戦略性は今作ならではで、後のシリーズに活かせなかったのかなと思いました。
ストーリーは色々と衝撃的です。しかも短い紙芝居で済ませるから開いた口が塞がらないですw
アサルトからコマンドって僅か1年半の間に出たので、これは付いていくのが大変です。この辺りでファン離れした人も多いんじゃないでしょうか。DSバブルの影ではこんな出来事があったんですね・・・