どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2018年3月に配信されたSwitch「OPUS-魂の架け橋」のレビューをしていきます。
本作は終末世界でロケット制作をしていくアドベンチャーゲームですが、愛情を込めて作られた小さなお弁当に感じました!
ゲームとしての規模は決して大きくありません。
むしろ小さいくらいなんですが、そんな中で箱庭ゲーム(オープンワールドゲーム)的な遊びを取り入れていたんです!
それでいて温もりのある味付けの具(ストーリーやキャラクター)が乗っかっていたので、プレイしている時はまるで愛情込めて作られた小さなお弁当を食べているかのようでした。
ゲーム的に”面白い”という表現が的確には感じませんが、何だかプレイしていると”好き”という感情が芽生えてきます。
そんなSwitch「OPUS-魂の架け橋」の良いと思った点からまずは書いていきましょう!
※2019年1月には本作を収録したSwitch「OPUSコレクション 地球計画+魂の架け橋」がパッケージタイトルとして発売。
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- 人類が滅亡した終末世界を探索してロケットを完成させていく。
- フィールドにはいくつものエリアが存在する。
- 霊魂を救うサブクエストもいくつか存在する。
初リリース日 | 2018年3月22日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | アドベンチャー |
推定クリア時間 | 5~6時間 |
価格 | 1000円(税込) |
発売元 | フライハイワークス |
目次
良いところ
制約の中でしっかりと表現している終末世界
本作は台湾の小さな開発スタジオ(SIGONO)が手掛けています。
舞台となるのは大半の人類が滅亡してしまった終末世界。
しかし、限られた予算の中で終末世界を魅力的に描くのは簡単なことではないと思います。
例えば「フォールアウト」シリーズみたいにフォトリアル×オープンワールドマップの終末世界を作ろうと思ったらあっという間に予算が底をついてしまうでしょう。
そんな中で本作はしっかりと終末世界を魅力的に描いていたので感心しました!
フィールドマップは頭上視点で描かれています。
“見下ろし視点”ではなく”頭上視点”なので、動かしているキャラクターの姿は頭と胴体の一部しか見えませんw
静止画だけを見ると「こんな視点で終末世界を堪能できるの?」なんて思うことでしょう。
ですが、実際にプレイしてみると意外なくらい没入感を味わえたんです!
ここからは何故没入感を味わえたのか具体的に書いていきます。
没入感を味わえる数々の演出
まず始めに「おっ!」と思ったのが、音へのコダワリ。
イヤホンを装着しながらプレイしてみるとハッキリ分かるんですが、BGMや効果音の立体感が凄いんです!
メロディアスではないので、パッと聞いてメロディを思い出すことはありません。
しかし、聴いている時はとても心地良く、フッと世界に溶け込めてしまいます。
続いて「おっ!」と思ったのが、足跡の演出。
各地には雪が積もっているので、キャラクターを動かすと地面には足跡が少しの間だけ残ります。
さらに移動時には画面がグラグラと揺れて微かな足音が聞こえるので、キャラクターの頭と胴体しか見えなくても歩いている感じがするんです!
何気に凄いと思ったのが、フィールド内ではロード時間が一切発生しないこと。
そう!実は本作、オープンワールドゲームなんです!
まさかオープンワールドゲームだったなんて見た目からは想像も出来ませんでしたよ。
サウンド×足跡×振動×オープンワールド。
これらの演出によって最初は気になっていた地味なグラフィックもだんだん味が出てきました。
そして、「自分は今、没入感のあるオープンワールドゲームをプレイしている!」と思うようになってきたんです。
関連作となるSwitch「OPUS-地球計画」をプレイした時も思いましたが、本作を手掛けたSIGONOは地味な見た目を秀逸な演出で補完するのが上手い!
ロケット開発の大変さを感じられるストーリー&ゲームプレイ
疫病によって滅んでしまった人類。
そんな中、数少ない生き残りのロケット技師が巫女と偶然出会い、先人たちに代わり「宇宙葬(ロケットの打ち上げ)」を行おうとします。
そのためには拠点から離れてロケットの材料を集めに行かなくてはならないんですが、簡単にはいきません。
何故なら時間制限によってあまり遠くに出かけることができないうえ、アイテムを作成しなければ侵入できないエリアが存在するからです。
制限時間がある中で様々な素材を集める。
ゲームプレイの大部分はこれの繰り返しなので、ハッキリ言って作業的に感じることがありました。
ですが、最後までプレイすることで主人公との一体感を味わえたんです!
何度も何度もロケットの打ち上げに失敗した末の展開はゲームだからこそ味わえる物に感じます。
程良い自由度
前述の通りメインの目的は材料を集めてロケットを完成させることです。
でも、たった1つの目標のために探索をするのって”やらされている感”が生まれてきますよね?
開発者もそう感じたのか、各地にはサブクエスト的な要素が用意されています。
その多くは霊魂たちのお使いクエストなんですが、こなしていくと世界が滅びる前の様子を垣間見れるようになるんですよ。
この世界、気に入った!
そう感じた方はサブクエストもこなしていくとより世界に浸ることが出来ます。
惜しいところ
どうしても作業的に感じる
広大な終末世界でひたすらロケットの材料を集める。
それこそが本作の真骨頂ですが、どうしても作業的に感じる時があります。
大きな要因となっているのが、戦闘などの駆け引きが皆無だから。
クリア後に確認できる「制作監督の裏話」によると、当初はサバイバルゲームの要素(ガソリン量、血液、水分)を取り入れていたようです。
しかし、プレイヤーがロケット制作よりも生存に意識が行き過ぎてしまうため、議論を重ねた末に排除されたんだとか。
確かにゲーム的な要素を強めると本末転倒になることもあると思いますが、現状のままだとクリアまで進めないと良さを感じにくい気がします。
没頭できるようなコダワリは感じられますが、面白さを感じず投げ出してしまう人も居るかも知れません。
余談ですが、「制作監督の裏話」の音声は多言語対応していて日本語に設定すると片言で喋ってくれるんです!
日本人の耳からだと”たどたどしさ”を感じますが、逆にそれが味になっていて気に入りましたし、この開発スタジオ(SIGONO)を応援したくなってきます。
全体のまとめ
台湾の小規模な開発スタジオが終末世界を一生懸命描こうと頑張って作っているのが感じられる小規模作品。
この手の題材は有り触れていますが、他にはない入れ物と具に魅力を感じました。
食べ物で表すと愛情込めて作った小さなお弁当のよう。
ゲーム的に分かりやすい面白さは存在せず、作業的な面も目立っていますが、何だか嫌いになれない作品です。
台湾人が愛情込めて作った小さなお弁当!
こんな人には特におススメ。
・終末世界好き。
・心を温めたい人。
こんな人にはおススメできない。
・作業的なのが苦手な人。
OPUS-魂の架け橋/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約5時間
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