【レビュー】ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム [評価・感想] もっとアルカディア・ベイに浸っていたい人向けのファンディスク!


ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム/PS4

2018年6月に発売されたPS4/Xbox One「ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム」を今回はレビューします。

PS4/Xbox One「ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム」はインタラクティブアドベンチャーゲーム「ライフ イズ ストレンジ」の前日譚となる作品です。

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このゲームを3行で説明すると?
  • アドベンチャーゲーム「ライフ イズ ストレンジ」の前日譚。
  • マックスの親友であるクロエが主人公。
  • 新システムとして相手と口喧嘩を行うバックトークが搭載されている。
初リリース日 2018年6月7日
対応ハード PS4/Xbox One
ジャンル アドベンチャー
推定クリア時間 8~12時間
売上 初週0.7万本/累計1.0万本
発売元 スクウェア・エニックス

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良いところ

劣等生と優等生の友情物語を楽しめる!

本作の主人公はクロエ!

彼女はとある出来事がきっかけで拗れてしまい、反社会的な行動を起こすようになります。いわゆるヤンキー少女。

そんな彼女の親友となるのが優等生のレイチェル。

ある意味クロエとは真逆のタイプとも言える少女ですが、2人はひょんな事から距離が近付きます。

本作はそんな2人の友情物語を中心に描いていました!

前作のマックス×クロエほどではないものの女性同士の友情を上手く描いており、見ていると心が温まります。

前作では謎に包まれていたレイチェルですが、今作をプレイしてどんな少女なのかよーく分かりました。

今作をプレイしたうえで前作をもう一度プレイするとレイチェルのシーンで新たな感情が芽生えそうでより楽しめると思います。

非行に走る少女の等身大を描いている

クロエはかなりの問題児で、傍から見るとドン引きするレベルです。

しかし、少女が非行に走るのも訳があります。

本作では何故クロエが非行に走ったのかをとても丁寧に描いていて、等身大の少女を垣間見ることが出来ます。

前作をプレイした時も思いましたが、「ライフ イズ ストレンジ」シリーズは人間模様の描写がとても丁寧ですね。

クロエの事をよく知らない時は「なんだよこの少女は」なんて思いましたが、知れば知るほど「可愛そう…」と感じてしまい、切ない目で眺めてしまう。

そして、「クロエは悪い子じゃないんだよ!」「非行に走るのも無理はないよ!」と思うようになり、やがて感情移入をするようになりました。

それだけ彼女の境遇は理不尽な物で、自分が同じ立場になった時の事を考えてしまいます。

キレのある台詞が面白い!

一方、クロエの拗れた台詞に思わず笑ってしまう事もありました!

前作同様今作は多数のオブジェクトを調べる事が可能で、調べる度にクロエが何かを話してくれます。

その時のコメントが面白いのなんの!w

凡人の僕にはとても思い付かないような発想のコメントばかりで「クロエって面白い!w」なんて思ってしまいました。

そして、そんな捻くれ者のクロエを演じている声優さんの演技力にも感心してしまう。

おそらく「ダルそうでやる気を感じない一方でどこか切ない感じがする役柄で!あと不良少女らしく毒舌で!」みたいな難しい注文を受けていたと思いますが、見事に演じています。

そんなクロエの毒舌トークをフルに堪能できるのが、新システムのバックトーク!

特定のシーンでは相手と口喧嘩を行うことになり、正しい選択をして言い負かす事になります。

上手く行けばクロエの毒舌トークによって相手が及び腰になっていくので妙な爽快感がありました!

相手を論破するのってこんなにも気持ち良いのか!?

そんな爽快感をバックトークバトルでは味わうことができます。

マックスとの別れを描いたボーナスエピソード

本作の日本語版はボーナスエピソード「FAREWELL(さよなら)」が収録されています。

こちらは本編のさらに前の出来事をマックスの視点から描いていました!

前作の冒頭で感動の再会を果たしたマックスとクロエ。

そんな2人が別れる直前を本エピソードでは描いていて、ファンであればあるほど味わい深さを感じられるようになっています。

あくまでもボーナスエピソードなので本編と比べたらめちゃくちゃ短いですが、2人の平和な幼年期を描いているのでファンは必見です!

果たしてマックスはどのタイミングでクロエに別れを切り出すのか!?

前作をプレイしているとそこが気になってしまい、一気に進めてしまいます。

幼年期のマックスはもう少し可愛くしてほしかったけど

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惜しいところ

見ているだけの印象が強い

元々、ムービーゲーの側面が強かった「ライフ イズ ストレンジ」。

本作の場合は時間を操るシステムが廃止されているのでますます見ているだけの印象が強まっていました。

選択肢は頻繁に挿入されるもののムービーシーンはスキップ出来ず、ボイスも最後まで聴かなくてはなりません。

テキストアドベンチャーの場合はボタンで文字送りができるだけにこれはキツイ。

新システムとなるバックトークを行う箇所もそこまで多くはなく、探索できる箇所も非常に限られているためゲームらしさは薄く感じました。

好みは分かれますが、クイックタイムイベント的な要素があればもう少しゲームっぽさが強まるのですが・・・。

展開がゆっくりで刺激が足りない

全体のストーリーは前日譚として見たら上手くまとまっていたと思います。

ただ、9時間も掛けて語るほどの密度があったのかと言われるとそうではなく、ストーリー単体で見ると中だるみしやすく感じました。

もう少し緩急があると一気にプレイしたくなるんですが・・・。

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全体のまとめ


正直なところ前作ほどの衝撃は味わえませんでした。

ゲーム要素も薄く、プレイ時間の半分以上はムービーシーンだったんじゃないかと思うほど。

しかし、前作を最後までプレイしたうえで今作をプレイすると平凡なシーンでも特別な気持ちで眺めている自分が居ました。

特にクロエとレイチェルが仲良くしている様子を見ていると複雑な感情を持ってしまいます。

間違いなく前作を最後までプレイしたからこそ上乗せされる面白さが本作には存在するので、ファンディスクの側面が強く感じました。

特にクロエというキャラクターが好きであればあるほど本作をプレイする事で感じる物が出てくると思います。

ですので、ストーリー自体は前日譚なので前作の知識が無くても楽しめますが、まずは前作をプレイしてから手を出すのがおすすめです。

そのうえで本作をプレイするとより「ライフ イズ ストレンジ」の世界(アルカディア・ベイ)に浸ることが出来ます。

丁寧に描き過ぎている故に展開が遅く、ストーリーものとして見たら爆発的な面白さは感じられませんが、随所で流れているカントリーミュージックのようにジワジワと良さを感じられる作品です。

もっとアルカディア・ベイに浸っていたい人向けのファンディスク!

こんな人には特におススメ。
・クロエ好き。

こんな人にはおススメできない。
・ムービーゲーが苦手な人

ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム/お気に入り度【65/100%】
プレイした時間・・・約10時間

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18件のコメント

そういえばマックスと違ってクロエは時をかけないのですね(笑)

時間移動できないと知って、「え(裏声)!?」ってなりました。

グラフィックはクセのあるままですか(´・ω・`)
今作は続編というよりは前作の+αシナリオって側面があると思ったので予想はしてました。

トークバトルはPSPの「化物語ポータブル」のバトル形式を彷彿とさせますね。

完全版レビューも期待してます
(=゚ω゚)ノ

時間移動のシステムこそがライフイズストレンジの印象がありましたからね!

今作のシステムを知った時は「いいのか!?」と思いました。

前作のゲームエンジンを流用して掘り下げたような作品ですが、システムは色々と変えてきています。

完全版レビューも正式な発売日までにはしたいですね!

「ライフ イズ ストレンジ」シリーズはゲームとしてはムービーゲーの側面が強くて個人的には(^_^;)なのですが、メインストーリーはとても気に入っているのでいつか実写映画化か実写ドラマ化に期待したいです!

ガールズ同士の友情はたまりませぬなぁ〜(笑)

へぇ〜、“実写映像シリーズ化”計画進行中なんですね(^^)
ドラマ形態になるのかわからないけどNetfrixなどでオンエアされたら、是非見てみたいですよ。

実写映像シリーズは楽しみにしております。マックスとクロエはどこまで再現するのかなー?

まだまだ序盤ですが、既にかなり楽しめていますよ!
クロエ視点ってどうなのかな〜と思っていましたが、かなり愛着が湧いて来ましたね。僕は完全にマックス派でしたが浮気してしまうかも笑
細かいところの作り込みも流石ですし、この先もかなり期待できそうです。

カットシーンで急に字体が変わるのはやっぱり気になりますよね。何でこんな変な仕様にしたんだろう。

こちらは好感触でしたか!?

僕もマックス派ですが、こうしてクロエの視点でプレイするのも悪くはないですね。クリア後にはクロエ派になっていたりして!?

手堅いローカライズになるかと思いきや、微妙にハズしている部分もあるのは謎です笑

あ、そうそうXboxOne版は配信後数時間は色々と不具合がありましたが、もう修正されたようです。今のところ特にプレイに支障はないので大丈夫そうですね。素早い対応で助かりました。

安心しました。まさか、不具合があるとは思わなかったので。出遅れた分、ブーストを決めてください!笑

僕は嘘つき姫のプラチナをまずは取ります!

僕はエピソード3をプレイ中です。
続きが気になって一気にやってしまいますね!
クロエに感情移入しすぎて胸がキュンキュンしたり苦しくなったりして悶絶してますw

クロエの毒舌っぷりはいちいち笑えますね。
これ聞きたさに周回プレイしたくなりそう。

あの絵画のようなグラフィックを見ると「ライフイズストレンジの世界に帰って来た!」とホッとします(*´ω`*)
一部のキャラの肌の質感とか影の表現には癖があるので、そこは気になったかな。

ONE版は配信直後の不具合に苦しめられましたが、1日経たずに改善されたから良かったε-(´∀`; )
こちらはボタンローカライズを気にしなくていい利点があるし、全エピソードクリアするだけで実績700G稼げるから嬉しいですね。

クリア後のレビューも楽しみにしてます!

エピソード3までプレイされましたか!?

エピソード形式だけあって毎回、気になるところで終わりますよねw

クロエの毒舌っぷりにメロメロですかw

オブジェクト毎に異なる台詞が用意されているから、クロエがどんな捻くれた発言をするのか予想しながら触れてみるゲームをするのが面白いです♪

XboxOne版の不具合は迅速な対応で良かったですね。実績はクリアするだけでそんなにも稼げるんですか!?

落書きで獲得出来る実績は30種類あると思いますが、全部10Gなのねw

PS4版はブロンズとシルバーでした。

プラチナトロフィー獲得しました!

やはり前作と同じように雰囲気は最高でしたね。
クロエについては過去を知ることで前作よりも更に感情移入出来るようになり、もっと好きになれたのでプレイして良かったです。
ストーリーについては何でもないようなシーンも多かったですが、前作をプレイしているからこそ心惹かれる所が多かったですね。正直クロエとレイチェルが話をしているだけで思う事がたくさんありました。これは前作プレイ必須ですね。

僕も今回はプラチナ獲得しました!でも、ジョエリーさんのプラチナ獲得ペースには敵いませんw

本作をプレイすると前作をプレイしたくなりますね。きっと、さらに楽しめると思います。そんな時間が無いのが惜しいくらいです。

僕もプレイして良かったと思っています。本作のおかげでよりライフイズストレンジの世界に浸れましたから。

お気に入り度65%とは意外と厳し目ですね。でもゲーム性を重視するkentさんらしい評価なのかな。
QTEの代わりにバックトークがあるんだろうけど頻繁に挿入されるわけじゃないもんね。

自分の選択がどうストーリーに反映されるのか気になるので僕は見ているだけの場面も夢中で楽しめました。
ストーリーテリングをカットシーンに頼っているとはいえ、自分がストーリーに介入してる実感があるので映画やドラマとは一味違う体験ができるんですよね。
こういう優れた作品に出会うとゲームはストーリーを語る媒体としてもっと評価されるべきだと思いました。

随所で究極の選択を迫られて色んな感情が爆発しましたし、目を見張るような美しいシーンもあって、やっぱライフイズストレンジは最高だなと感じました。
クロエとレイチェルを見ていると恋い焦がれる気持ちや胸を押しつぶされるような切なさが湧き上がってきます。
2人の行く末を知っているからこそ複雑な気持ちになりますよね。

結末が決まっていて作りにくいストーリーだったと思いますが、この上なく上手くまとまっていたと思います。
DONTNODの傑作の魅力を損なうことなく素晴らしいゲームを仕上げてくれたDeck Nineというデベロッパーは今後、要注目ですね!

ボーナスエピソードには泣かされましたよ。また前作をやりたくなってしまいますねw

僕のお気に入り度は95%〜100%の間を揺れ動いています。
この1週間は日常生活に支障をきたすレベルでライフイズストレンジのことばかり考えてしまってヤバかったですw
早く2周目を終えて評価を固めたいところですが、心身に余裕がある時に少しずつ進めていくつもりです。

今度kentさんと話す時は本作についてネタバレを気にせず語り合いたいね。

ごめんなさい、前作と比べたらお気に入り度は低くなってしまいました。

バックトークは添え物みたいな感じで、前作のタイムトラベルほどは重要な位置付けではありませんでしたね。

選択肢はストーリーに介入している感があって良いと思います。一体、どれだけその後のストーリーに影響を与えているのかな?

確かにストーリーを語る媒体としてゲームはもっと高く評価されても良いと思います。そこが日本ではなかなか伝わっていないのが残念ですねぇ。

前作をプレイして2人の行く末を知っているからこそ感じられるものは間違いなくありました。また、前作で謎に包まれていた部分をここまで一本の作品として具体化しているのも凄いと思います。

本作の存在によって間違いなくライフイズストレンジワールドが広がりました。オブジェクトを調べる事で確認出来る情報と合わせたら驚くほど緻密な世界観が出来上がっていそうで、本当にアルカディア・ベイが存在するのかと思ってしまいます。

実はプレイ日記のような形で記事にしたいと思っていますが、プレイ日記は当ブログで公開している全カテゴリー中最も執筆に手間が掛かるので、実現出来なかったらすみませんw

ゲーム性は前作から後退していると思うので、kentさんは少し厳しめの評価になるかなと思っていましたが思っていた以上に厳しかった笑
個人的には前作よりも高評価になりました。僕のお気に入り度は95%です。

僕も普通ならゲーム性で評価を落としてるところですが、前作をプレイした前提で言うと、時間が操作できないこと、結末を変えられないストーリー・ゲームプレイであることそのものが結果として前日譚としての価値を高めていると感じました。この先本編で起こることになる結末をプレイヤーにダイレクトに再確認させる方法としてはこれ以上ないんじゃないかなと思います。

こういう前日譚ではありがちな違和感が全く無かった訳では無いのですが、全体的には非常によくまとめた魅力的なストーリーテリングでした。自身の選択でストーリーがその場でしっかり変化するのもライフイズストレンジ らしくて良いですね。ムービーを見ているだけのところは多いですが、物語への要所での介入性が高さや、ストーリーの面白さ、雰囲気の良さのおかげで個人的には殆ど退屈しなかったです。間を空けてまた違う選択をしながら再プレイをしたいですね。

劇中BGMも安定して良かったです。前作と同じでインディーフォークやインディーロック中心の選曲ですが、これが完全に僕の好みなので笑
前作並みのビッグネームの起用は少なかったですが、全体的には今作の方が好きな曲が多かったです。

これは機会があればネタバレトークをしたいですね〜。

前作よりも気に入られましたか!?

今作は前日譚なので、様々な縛りがあったと思います。

時間が操作出来ないのもその一つですね。この先に起きる展開を知っているからこそ感じられる物は間違いなくありました。そこにどれだけ価値を感じられるのかが評価を大きく左右するポイントだと思います。個人的にもそこには価値を感じられました。

BGMは今作の雰囲気を引き立たせるための役割を果たしていましたね。ジワジワと良さを感じましたよ。ナスタさんはドンピシャだったようですね!ナスタさんはこういう曲も好みなのか。メモメモφ(..)

近いうちにネタバレを含めた記事を公開しようかなと思っています。執筆の時間が掛かりそうなので、タイミングを逃してしまうかも知れませんがw