
黄金の太陽開かれし封印/GBA
2001年8月に発売されたGBA「黄金の太陽 開かれし封印」を今回はレビューします。
GBA「黄金の太陽 開かれし封印」はエナジーを使って楽しめるファンタジーRPGです。開発は「マリオゴルフ64」や「マリオテニス64」等でお馴染みのキャメロットが担当。
目次
良いところ
エナジーを使った斬新なゲームシステム
本作は「ドラゴンクエスト」などに代表される王道のRPGです。いくつもの街をはしごしてダンジョンを攻略し、敵を倒していく。
その点はよくある感じですが、エナジーと呼ばれるシステムによって独自の味付けがなされていました。
エナジーは他のゲームでいう魔法・呪文に用途を加えたもので、これを使えば戦闘だけでは無く、フィールドマップでもいろんなことが出来ます!
人の心を読んだり、水溜りを凍らせて氷の柱にしたり・・・
ダンジョンではこのエナジーを使った謎解きが用意されている事もあり、全体的に「ゼルダの伝説」と「ドラゴンクエスト」が融合したかのようなゲーム内容にいます。
ダンジョンの謎解きが面白い
前述の通り本作のダンジョンはエナジーを使った謎解きが用意されています。
柱を動かして足場を作ったり、水溜りを凍らせて氷の柱にしたり・・・
様々なエナジーを使って仕掛けを解いていくため「ゼルダの伝説」に近く、冒険している感がありました。
街にも沢山の秘密が隠されているのも良いですね。それらはエナジーを駆使しないと見つからず、探索要素が高く感じます。
ジンシステムによって戦略性がアップ!
フィールドの至る所に生息しているジンと呼ばれる精霊。
「地・水・火・風」の全部で4種類が存在し、主人公たちはセットしたジンの組み合わせによってクラスがチェンジします。
クラスチェンジするとパラメーターが変化するだけでは無く使えるエナジーも変わるので、どういった組み合わせで戦闘を有利に進めれるのか考えるのも楽しいです。
ちなみにジンはダンジョンや街などに隠れています。沢山見つけるほど有利に戦えるので、苦労して見つけた時の嬉しさがありました。
GBAの限界に挑んだグラフィック
このゲームのグラフィックはGBカラーでは絶対に再現不可能なくらい色鮮やかです!
特に戦闘シーンの魔法を使ったエフェクトには当時ド肝を抜かされました。
開発元のキャメロットもこれには相当無理をしていたようで、当時はゲーム雑誌で良く表現面をアピールしていた記憶があります。
街などフィールドマップのグラフィックも綺麗ですね。2Dグラフィックながらも立体感や生活感があって、ファンタジー世界らしさが漂っています。
BGMに名曲が多い!
テイルズオブシリーズでお馴染みの桜庭統さんが作曲をしているだけあって、どの曲も良い感じです。特に僕はハイディア村の曲が好き。
平和なひと時って感じのほのぼのした聴き心地の良い曲です。BGMが良いとクリアしてからしばらくしたあとも印象が良くなりますね。
バトルモードを搭載
通信ケーブルを使えば友達と対戦をすることができます。
このゲームは”ジンシステム”のおかげで戦闘の自由度がとても高いので、バトルモードの存在は大いにあると思いました。
ただ、やっぱりレベルの差があると面白くないので、お互い同じレベルに調節してから対戦すると良いでしょうね。
中断機能
本作にはスリープモードやどこでも中断機能が搭載されています。
大作RPGを好きな時に中断したり、セーブでできるのは当時としては珍しく、携帯機の強みを活かせていると思いました。
個人的に合わない&気になったところ
会話のテンポが悪い
全体的に会話のテンポが悪く感じました。飛ばす事もできないし(※)、誰かが発言した後には演出として感情アイコンだけが表示されて間延びされて長い事やっているとイライラします。
ストーリーは可もなく不可もなし。ファンタジーRPGとしては王道で悪くはないんですが、テンポの悪さで損をしています。
※オプションで会話速度を早くすることは可能。
区切りの悪さ
実はこの作品ひとつでは物語は完結しません。続きが気になる人は続編の「~失われし時代」を買ってくださいと最後には言われます。
結構区切りが悪いところで終わるので、先が気になって続編をやりたくなりますw
発売当時は二部作であることが伏せられていたので、あまり良い気はしません。ボリュームはやや控えめなので、GBA初期に発売するため急いで作っているところはあると思います。
会話のテンポといい、ストーリーだけを求めてプレイしている人はあまり楽しめないかもしれません。
ワープができない
「ドラゴンクエスト」でいうルーラが無いため一度訪れた街に行きたい場合は徒歩で戻らなければなりません。そこまで広いフィールドでは無いとはいえこれは面倒。
ワールドマップはほぼ一本道でどんどん奥へ進んでいく構造のため、終盤に序盤の街へ戻るのは骨が折れます。探索要素が強い作品なだけにここはなんとかしてほしかった。
全体のまとめ
基本的には王道のRPGですが、エナジーシステムが良い塩梅になっていてそこが気に入っています。
コマンドバトルとしての難易度は低いので思考型ゲームで歯ごたえを求められると物足りなく感じられ、ストーリーも特筆するものではありませんが、ダンジョンでの謎解きがそれを補っていると思いました。エナジーシステムが面白いドラクエ型ゼルダの序章!
こんな人には特におススメ。
・SFC時代の古き良きRPGをやりたい人。
・ゼルダの伝説シリーズが好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・ドラクエのシンプルなダンジョンが好きな人。
・歯ごたえのあるコマンドバトルを求めている人。
黄金の太陽~開かれし封印~/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約45時間
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