

スペックオプス ザ・ライン/PS3 / Xbox 360(Z指定)
2012年8月に発売されたPS3/Xbox 360「スペックオプス ザ・ライン」を今回はレビューします。
PS3/Xbox 360「スペックオプス ザ・ライン」は大災害に見舞われたドバイに派遣された救助部隊を中心に物語が展開されるTPSです。
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- ストーリーに沿ってチャプターをクリアしていく三人称視点のアクションシューティングゲーム。
- 仲間と力を合わせて任務をこなしていく。
- エリアによってはオブジェクトを攻撃して敵陣に流砂をお見舞いすることもできる。
初リリース日 | 2012年8月30日 |
対応ハード | PS3/Xbox 360 |
ジャンル | TPS |
推定クリア時間 | 6~10時間 |
売上 | ランキング圏外 |
発売元 | テイクツー・インタラクティブ・ジャパン |
目次
惜しいところ
平凡に感じるシューター部分
いきなりですが、個人的に合わない&気になったところを挙げていきたいと思います。
このゲームはTPSなんですが、2012年の水準としてみても平凡な印象でした。
2012年と言えば傑作のXbox 360「ギアーズ オブ ウォー3」やPS3「アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス」が発売済で、既にカバーシューターは飽和状態だったんですね。
これらの作品と比べるとPS3/Xbox 360「スペックオプス ザ・ライン」は数ランクダウンしている印象で、感覚としては2007年くらいのゲームに感じました。
ボタン1つで壁の張り付きや壁から壁への移動、回避ができないので少し煩雑だし、アトラクション的なシーンもやや控えめ。
HUD表示やシームレスプレイの拘りもあまり感じられず、スナイパーや迫撃砲、タレットでの戦闘など既視感のある展開が多く、悪くはないんですが、新鮮味に欠けます。
映像面に個性があったらまだ良かったけど、直球ストレートなフォトリアル系なのでそれも皆無で、ゲームプレイの面は特筆しにくいです。
良いところ
衝撃的なストーリー
ここまで読むとこのゲームはプレイする価値が無いように感じますが、そんな事はありません!
最後までプレイしてみたところ、徐々に腹黒さが増していくストーリーによって忘れられない作品になってしまいました。
大災害に見舞われたドバイに派遣された救助部隊、デルタフォース隊員。
当初は生存者の調査をするだけでしたが、ひょんなことから悲惨な出来事に遭遇してしまい、生死をかけたサバイバルが始まります。
普通にドンパチするだけではなく、時には胸くそ悪い選択に迫られる事もあって、人によってはトラウマになりかねない衝撃作でした。
エンディングはラストシーンの選択によって分岐しますが、いずれもそれなりに作り込まれています。僕はついついすべてをチェックしてしまいました。
命の重みが伝わってくる演技と描写
本作をより印象深くしているのが、命の重みが伝わってくる演技と描写です。
本作はZ指定のタイトルですが、それも納得してしまうくらい一部のイベントシーンではゴア表現が凄かった!
思わず目を背けてしまうくらい酷い顔をした残骸が出てきますし、主人公たちも物語が進むことで徐々に顔が汚くなっていきます。
この感じ、小学生の頃、学校の授業で見させられたアニメ版「はだしのゲン」の原爆シーンを見た時に似てる!
ここまで汚さを描いた作品はそうありません。
それと、声優さんの演技力が凄い!
音声は英語で何を言っているのかよく分からないところはありますが、それでも声を荒げて怒ったり、悲しんだりする演技は事の深刻さが伝わってくるほど印象深いです。
僕は吹き替え派ですが、本作に関してはオリジナルの声優さんによる英語音声だからこその良さを感じました。
ゴア表現や正直に描いた汚い描写、声優さんの演技力。
これらが合わさってドバイでのサバイバル感が上手く表現されていて、生きて行く事の大変さを思い知らされます。
仲間とのチームプレイが楽しい
平凡なTPSと書いてしまいましたが、少しはオリジナリティがあります。
その中でも印象的だったのが、仲間とのチームプレイです!
一緒に行動を取る事になる仲間にはある程度の命令が可能で、例えばマーキングした敵を攻撃してくれたりするんです!
割りと適確に攻撃してくれるので上手く活用すれば銃撃戦の難易度を大幅に落とす事が可能で、ソロで戦う他のTPSにはない面白さを少し感じられました。
ドバイという舞台を活かした仕掛け
ドバイという舞台を活かした仕掛けも少しはありました。
ドバイと言えば流砂!
エリアによってはオブジェクトを攻撃して敵陣に流砂をお見舞いする事が可能で、砂嵐に見舞われるエリアだってありました!
これらの仕掛けと仲間とのチームプレイによってある程度の戦略性を高めているところがあります。
カウントシステムで高まる中毒性
本作には「ギアーズオブウォー」シリーズでお馴染みのカウントシステムが搭載されています。
つまり、特定の武器で一定数の敵を倒したり、収集アイテムを一定数獲得するとお知らせしてくれるんですね!
本作の実績・トロフィーは大部分がカウント系なので、定期的にお知らせしてくれると意識して色んな武器で戦いたくなるので良い試みだと思いました。
実績・トロフィーは比較的稼ぎやすいので、10時間もプレイすればポコポコ解除。もしくはキラン☆キラン☆獲得できると思います。
あれ?仲間とのチームプレイやフィールドの仕掛け、カウントシステムによって銃撃戦もそこそこ面白いぞ!?
全体のまとめ
パッ見はよくあるフォトリアルなTPSで、知名度の低さで避けられそうですが、実は強烈な魅力を持った作品だったりします。
決して万人向けではありませんが、命の重みを感じられて忘れられない作品になりました。
無個性なTPSかと思いきや強烈な魅力を持った衝撃作!
こんな人には特におススメ。
・重苦しいストーリー好き。
・TPS好き。
こんな人にはおススメできない。
・TPSが苦手な人。
・ゴア表現や重苦しいストーリーが苦手な人。
スペックオプス ザ・ライン/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約12時間
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Xbox | etc |
まさか、Kentさんがこのゲームをやっていたとは…!この作品は、兄にやってもらっていたのですが、ストーリーの展開には兄もかなり衝撃を受けていました。特にあのシーンは…このシナリオは映画[地獄の黙示録]の原案となった書籍[闇の奥]をモチーフにしています、自分はどちらも見たことがありませんが、今作のシナリオを見て、そちらにも興味が湧きました。ネットにある考察記事の一つには、ゲームのシナリオ担当による解説も一部載っています、もし良ければ、調べてみると良いと思います。