
Horizon Zero Dawn/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2017年3月に発売されたPS4「Horizon Zero Dawn(ホライゾン ゼロ ドーン)」のレビューをしていきます。
本作は人類文明が崩壊してから1000年後の世界を舞台にしたオープンワールド型のアクションRPGですが、機獣にフォーカスを当てたハイクオリティな作品でした!
PS4でハイクオリティなゲームを楽しみたいんだけど・・・。
そんな相談を受けた場合、ぼくは真っ先に本作を挙げます。
それだけ全体のクオリティが高く、多くのPS4ユーザーにおすすめしたい作品です。
ここからはPS4「ホライゾン ゼロ ドーン」の良いと思った点をまずは書いていきます。
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- ストーリーに沿って大自然の世界を冒険していく。
- 各地を彷徨いている機獣とは弓をメインにして戦う。
- メインミッションの他にも様々なサブ要素が存在する。
初リリース日 | 2017年2月28日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | アクションアドベンチャー/TPS |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
売上 | 初週11.7万本/累計22.8万本 |
発売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
目次
良いところ
迫力満点の機獣との戦い
オープンワールドのモンスターハンター?
これはぼくが本作を初めて見た時の第一声になります。
巨大なモンスターとの狩りを楽しむのがメインの「モンスターハンター」。
本作では広大な大自然の中で機械で作られた獣(機獣)との戦いにフォーカスを当てていたので、
と映像を見て大興奮していました。
まず興奮したのが、大自然の美しさ。
1本1本丁寧に描かれた植物、水面に映るもう1つの世界、昼夜によって変わる美しいライティング処理。
まるで視力0.1の状態からコンタクトレンズを付けた直後のように辺り一面が鮮明に見えたので感動してしまいました。
さらに興奮したのが、機獣の迫力。
機獣の中には10Mクラスの大型も存在するんですが、奴らを戦闘態勢にしたら凄いことになるんですよ。
走る毎に地響きや揺れが発生しますし、そばに大岩があったら粉々に砕きますからw
しかも一度に描かれる機獣は1体だけではありません。
状況によっては2体以上の大型機獣と同時に戦う場合もあり、その時には迫力が倍増します。
あまりの迫力に思わず悲鳴をあげたくなるくらい。
本作が発売された当時、まだPS4「モンスターハンター:ワールド」は世間でお披露目されていませんでした。
それだけに相当なインパクトを持ったものです。
強調したいのが、本作はオープンワールドゲームであること。
一昔前のオープンワールドゲームはフィールドを広くする代わりにグラフィックを犠牲にしないといけなかったんですよ。
ところが本作の場合、PS4のマシンパワーをフルに活かしたことでリニア式のゲームと比べても遜色ないくらいグラフィックのクオリティが高かったんです。
オープンワールドという括りで見た場合、最強クラスと言っても良いほど。
パフォーマンスも非常に高く、画面がカクカクしたり、起動時間を除けばロード時間も許容範囲内でした。
全体的にPS4のマシン設計をよく考えて作られていて、さすが、ファーストが手掛けた作品だけのことはあります。
※あくまでもPS4 Proでプレイした時の話です。
高い自由度のバトル
「次世代のモンハン」と書いてしまいましたが、本作を手掛けているのはゲリラゲームズというオランダの開発スタジオです。
そのため日本の開発者が集結して手掛けた「モンスターハンター」とは似て非なるものでした。
まず「違う!」と思ったのが、サードパーソンシューティング(TPS)がベースであること。
それも2000年代以前の旧式ではなく、2010年代の最新式がベースだったんです。
そう感じた大きな要因が、ステルス要素にもフォーカスを当てていたこと。
例によって主人公は屈みながら移動して気配を消すことが出来ます。
この状態で機獣に近付けばステルス攻撃をしたり、味方にすることができるんです!
条件を満たせば10Mクラスの大型だって味方にできるので、上手く行けば一気に戦況を有利な方向に持っていくことが出来ます。
どうでしょう?この時点でモンハンとは別ゲーですよね?
もちろん、TPSならではの狙い撃つ楽しさもしっかりあります。
機獣は様々なパーツで構成されているんですが、中には急所と言える部分も存在するんですよ。
上手く狙えば大ダメージを与えられるうえ、部位が剥がれることもあります。
これを繰り返すのはとても心地良く、弾数がある限りは夢中で弓矢を放ち続けてしまいましたw
このように本作の狩りは「モンスターハンター」とは似て非なる楽しさを持っています。
同作品のインスピレーションはあったようですが、戦闘システムはTPSの敵を人間から機獣に変えたような印象です。
寄り道をする楽しさ
実は本作、難易度ノーマル以上だとかなり難しかったりします。
一度でも敵に見つかったらリンチされてしまいますし、回復アイテムは各地を探索して調達しないといけませんから。
しかし、寄り道をすることで難易度を緩和することができるので、オープンワールドゲームとしては理にかなったバランス調整に感じられました。
寄り道要素でまず挙げたいのが、トールネックのアスレチッククエスト。
各地にはトールネックという巨大な草食型の機獣が生息しています。
サブ要素としてトールネックの頭に登るミッションが用意されているんですが、地形を上手く利用しないと登れないんですよ。
肉食型の機獣に気付かれず、地形を上手く利用して動く建物(トールネック)に登っていく。
この感覚、まるでPS2「ワンダと巨像」をプレイしているかのよう。
さすが本作のパッケージを飾っているだけのことはあります。
もう1つ挙げたいのが、ダンジョンの攻略。
各地にはダンジョンと言えるような洞窟が隠されているんですが、単に探索するだけではないんですよ。
時には機獣や人間と戦ったり、アスレチックや謎解きを行う必要もあります。
イメージ的には「アンチャーテッド」の1チャプターを通してプレイするかのよう。
それだけ作り込まれているので、すべてのダンジョンに挑戦したくなります。
作り込まれたサイドミッション
ここまで寄り道要素のアスレチックとダンジョンにスポットを当ててみましたが、以下のような定番の要素も存在します。
- サイドミッション
- エリアの制圧・浄化
- 収集アイテムの回収
サイドミッションで本編の補完をして、敵に支配された各エリアを制圧し、各地に隠された収集アイテムを片っ端から拾う。
慣れてくると作業的になってきますが、本作でもついついやり込んでしまうほどの中毒性を感じました。
何気に凄いと思ったのが、サイドミッションの完成度。
サイドミッションと言えばモンスターの討伐やアイテムの収集みたいなメインミッションのリサイクルみたいなのが多いイメージじゃないですか?
しかし、本作のサイドミッションはそれぞれに専用のイベントシーン、ロケーションが用意されているんです!
しかもサイドミッションクリアまでには複数の工程が存在するので、テンプレ感はありません。
作り込まれている分、サイドミッションの数こそは多くありませんが、全体的に質が高く感じます。
サイドミッションをやり込むことでメインミッションの思い入れが増すので、余裕があれば是非やってみましょう!
丁寧に描かれたSFファンタジー
機獣の迫力、美しい大自然、充実した寄り道要素。
これだけ力を入れている部分が多いとメインミッションが手抜きと感じるかも知れませんが、そんなことはありません!
メインミッションの作り込みも相当なものでした!
何が凄いのかと言うと、世界設定が細かく描かれていることです。
本作は人類文明が崩壊してから1000年後が舞台となっていますが、ストーリーを進めていくことで
何故1,000年前に人類文明が崩壊したのか?
主人公は一体何者なのか?目的は何なのか?
などの謎が明かされていくので、機獣との戦いに説得力が生まれていたんですよ。
SF色が強過ぎて理解が追いつかないことも何度かありましたが、キャラクターが丁寧に説明をしてくれるのである程度は理解することが出来ました。
本作はオフライン・ソロプレイに特化しているので、「モンスターハンター」のようなオンライン・マルチプレイは出来ません。
ですが、ここまでストーリー要素に力を入れていると許せてしまいます。
欧米のゲームらしく選択肢によってある程度は介入することができるので、ストーリーの作り込みは相当なものです。
惜しいところ
とっつきが悪い
様々な魅力が詰まった「ホライゾン ゼロ ドーン」ですが、とっつきは良いとは言えません。
説明的な序盤のイベントシーン。
高いプレイヤースキルを求められる戦闘システム。
調達が面倒なアイテム。
このように人を選ぶ要素が多いので、面白さを理解できるまでの時間が長く感じました。
完全にコンシューマー向け大作ゲームの文法で作られているので、パッと触って面白さが分かるアーケードゲームやスマホゲームのようなノリで手を出してはいけない作品です。
かくいうぼくも最初はイマイチ面白さが分かりませんでした。
導入部分は説明的なイベントシーンが多く盛り込まれるからゲーム的には退屈だし、戦闘はカメラをグルグル動かして狙い撃ちや回避をして戦わないといけないので慣れないうちは何度もやられましたから・・・。
しかも自由度が高いので、サブ要素をやりたくても何をやれば良いのか分からなくて途方に暮れてしまいました。
ようやく面白さを理解出来たのは終盤に入ってからだったりします。
もっと機獣の種類が欲しい
機獣との戦いは慣れてくるとめちゃくちゃハマります。
攻略の自由度が高いので、同じ機獣と戦っていても飽きません。
しかし、小型の機獣や亜種を含めても26種類しか居ないのは少なく感じます。
本作は新規タイトルなので、「モンスターハンター」とは違って素材をすべてイチから構築しないといけないので仕方がないのかも知れませんが。
人を選ぶコンテンツの量
オープンワールドゲーム市場はレッドオーシャンです。
特に欧米産では人海戦術で作られた物凄い作品がゴロゴロ存在します。
そんな中で発売された本作は機獣にフォーカスを当てて差別化を図っていますが、一方では弱い部分も見受けられました。
それは、コンテンツの量です。
1本のゲームとして見たら十分だと思いますが、PS4/Xbox One「ウィッチャー3 ワイルドハント」などと比べたら劣っています。
サイドミッションは少なく感じられるでしょうし、分岐ポイントも少なく感じられるでしょう。
この世界で何百時間も楽しむぞ!
と意気込んで挑んだらアッサリに感じてしまうかもしれません。
え?何故「ウィッチャー3 ワイルドハント」を引き合いに出したのかって?
実は本作、同作品との共通点が多いんですよ。
会話シーンのカメラアングル、痕跡を辿って目的地に向かう進行形式。
この辺りはまんま「ウィッチャー3 ワイルドハント」なので、比較されても無理は無いと思います。
コンテンツの量がフィールドが広さに見合っていない
個人的に本作のボリュームは不満に感じていません。
ですが、コンテンツの量とフィールドの広さが噛み合っていないことは気になりました。
全体マップを見ると様々なアイコンが表示されます。
ですが、細かい収集アイテム1つに1ブロック分くらいのスペース(体育館くらい)が空けられているので、そのエリアならではの遊びが少なく感じました。
ワープ(ファストトラベル)ポイントは非常に多いので最終的には移動の面倒さを感じませんでしたが、フィールドはもう少し狭くしても良いと感じることがあります。
まあ、各エリア機獣が生息しているので、すべてが戦場と思えば適切な広さだとは思いますが。
全体のまとめ
PS4を代表する大作ゲームとして挙げても良いほどの傑作。
ミクロ的に見るとどこかで見たような要素が多く感じられるかも知れません。
でも、マクロ的に見ると唯一無二の作品に感じられました!
ぼくが思うに新規の大作ゲームは当たり外れが激しく感じられます。
無理もありません。絶対的な面白さを取り入れたシリーズ物とは違ってイチから面白さを構築しないといけませんから。
ところが本作の場合、様々な大作ゲームの面白い部分を上手い具合に吸い取って独自の魅力を打ち立てていたんです!
それでいてゲリラゲームズの技術力をフルに発揮しているので、2010年代後半のハイエンドゲームがどれだけ凄いのか知りたい人は手を出して損はありません。
機獣にフォーカスを当てたハイクオリティなオープンワールドRPG!
こんな人には特におススメ。
・迫力のバトルを楽しみたい人。
・SFロボット好き。
・マシンパワーを活かしたゲームをやりたい人。
こんな人にはおススメできない。
・3Dアクションゲームが苦手な人。
・ロボットが苦手な人。
ホライゾン ゼロ ドーン/お気に入り度【95/100%】
プレイした時間・・・約40時間
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Xbox | etc |
ゼルダが終わったので、次はニーアかホライゾンのどちらかをプレイしようと考えていたところだったんですが…。こりゃホライゾンかな?